自然災害による断水に備えて、普段から水を備蓄することが大切です。大人の場合、1日に必要な飲料水は2~3L。トイレなどの生活用水を含めて、3L以上の水を備蓄することが望ましいです。しかし、大量の水を常に備蓄しておくことは簡単なことではありませんよね。水をより効率よく蓄えるなら、雨水タンクがおすすめ。雨水タンクがあれば、雨水を貯めておいて、生活用水として利用することができるのです。この記事では、雨水タンクの仕組みやメリット、おすすめ商品などをご紹介します。災害への備えをしたい方や、エコな暮らしに興味がある方は、ぜひご参考にしてくださいね。
雨水タンクの仕組み
家の雨樋に繋ぐことで雨水がタンクに貯まる仕組み
雨水タンクとは、家に降った雨水を貯めて保存をするためのタンクのこと。雨水タンクは、建物の雨樋に繋いで使います。家の屋根に雨が降ると、雨が雨樋に流れ込みます。すると、雨水がたてといの中を通って、設置部分から雨水タンクの中に入るのです。
雨水タンクの使い方
水の確保が必要な家庭菜園の水やり
タンクの下の方に付いている蛇口をひねると、貯めた雨水を出すことができます。雨水は、家庭菜園やガーデニングなどに使うことが可能。晴れの日が続いたときでも、雨水タンクがあれば植物に自由に雨水を与えることができるのです。雨水タンクには、シンプルなデザインのものや、木製で可愛らしいデザインのものがあります。デザイン性の高いものを選ぶと、庭のインテリアのポイントになります。
トイレの流し水や洗車などにも利用できる
貯めた雨水は、トイレの水や洗車などの生活用水として使ってもOK。家の中の水をポリタンクに入れて外に運ぶことは、重労働ですよね。雨水タンクが外にあれば、水道が近くにない場所でも楽に水を利用することが叶うのです。
雨水タンクのメリット
貯めた雨水を使うことで水道代を節約できる
ガーデニングや洗車などで水を沢山使うと、水道代が気になりますよね。雨水タンクを設置して、屋根に降った雨水を有効活用することできれば、水道代を減らすことができるのです。容量の大きい雨水タンクを使うことで、その分節水することが可能になります。
災害時の消防用水や生活用水として役立つ
貯めた雨水は、災害時の火災や断水のときに役立ちます。断水が続くと給水活動が行われますが、1回にもらえる水の量は限られています。そのため、1日何度もトイレに行くと、流す水が足りなくなってしまう可能性も。雨水タンクがあれば、断水時も焦らずに対応できるのです。
雨水タンクの設置に対して助成金や補助金が出る自治体も
自治体によっては、雨水タンクを購入するときに利用できる助成金制度や、補助金制度があります。ですので、雨水タンクを購入する前に、一度自治体のホームページをチェックしましょう。自治体によって助成金の金額は異なりますが、1~5万円を上限としているところが多いです。
雨水タンクのデメリット
メンテナンスが必要
雨水タンクのメンテナンスを全く行わないと、ボウフラ(蚊の幼虫)やコケなどが発生することがあります。雨水タンクを長く使い続けるためには、定期的にタンクの中を掃除しましょう。高圧洗浄機を使用すると、より綺麗に掃除できますよ。
設置場所が限られる
雨水タンクは雨樋に繋ぐことで、屋根に降った雨水を貯めることができます。そのため、雨水タンクを設置する場所は、雨樋があって広いスペースがある所に限られてしまうのです。雨樋がない場所では、バケツを置いて雨水を貯めることもできますが、貯められる量は多くありません。
雨水タンクの選び方
タンクの容量で選ぶ
ガーデニングや洗車に利用するなら200~300L
雨水タンクを購入するときは、用途に合った容量のものを選びましょう。雨水をガーデニングや洗車などに使いたい場合は、一般的な容量である200~300Lがおすすめです。雨水が200~300L程度あれば、花の水やりや洗車に使っても、すぐになくなりません。雨水タンクには、500L以上貯められるものもありますが、小さい屋根では雨水を十分に集められない可能性があります。200~300Lの雨水タンクは、スリムなものや大きいものなど様々な種類があります。設置するスペースにあったサイズのものを選びましょう。
小規模のガーデニングなら100L以下
ベランダ菜園や小規模なガーデニングが目的で雨水タンクを使うなら、100L以下で良いでしょう。初めて雨水利用を始める方や、忙しくてタンク内の掃除があまりできない方にもおすすめ。100L以下のものならタンクのサイズも小さいので、狭い場所にも設置できます。掃除などのメンテナンスもしやすいです。将来的に容量を増やすことを考えている方は、タンク同士を連結できるタイプの商品を選びましょう。
便利な機能で選ぶ
ゴミが入るのを防ぐならフィルターがあるもの
雨水タンクは、屋根から雨樋を通ってきた雨水を集めるため、雨樋の中にあった葉や虫の死骸などもタンクに入ってしまう可能性があります。貯めた雨水を綺麗な状態で使うために、フィルターが付いているものを選びましょう。フィルターがあると、ゴミを除去することができ、タンクの中が汚れたり雨水が腐るのを防いだりすることができます。タンクではなく、集水器にフィルターが付いている商品もありますよ。
水が溢れるのを防ぐなら雨どいに水を戻す機能があるもの
大雨が降ると、雨水タンクから水が溢れ出てしまう場合があります。これを『オーバーフロー』といいます。雨水を溢れさせないために、オーバーフロー対策ができる商品を選びましょう。商品によっては溢れた分を雨樋に戻して、流す機能がついています。また、溢れた雨水をタンクの口から排出できる商品なら、別のタンクと繋ぐことで、より多くの雨水を貯めることができるのです。
雨水タンクのおすすめブランド・メーカー
コダマ樹脂工業
設置とメンテナンスが楽にできる
コダマ樹脂工業では、環境や産業に関連する様々な商品を販売しています。コダマ樹脂工業の雨水タンクは、メンテナンスが楽な点が魅力。『雨水利用タンク ホームダム』は、水抜きをするため配管(ドレン口)が2つも付いています。そのため、砂などがタンクに入っても手軽に洗い流すことできるのです。ハーコスターのウォーター・バット227はドレン口が1つのですので、使い勝手の良さで選ぶならコダマ樹脂工業がおすすめ。
ハーコスター
イギリス製のおしゃれな雨水タンクが手に入る
ハーコスターは、ガーデニングの本場であるイギリスのメーカーです。ハーコスターの雨水タンクは、スタイリッシュでおしゃれなデザインが特徴。『ウォーターストレージ227リットル』は、様々な雨どいに繋ぐことができます。コダマ樹脂工業のホームダムは、タンクの上に物を置くことは難しいですが、ハーコスターのウォーターストレージ227リットルは、タンクの上にプランターを置けます。コダマ樹脂工業のホームダムは、タンクの上にプランターを置くことは難しいので、ガーデニングが好きな方はハーコスターがおすすめ。
ミツギロン
自動で排水してくれるからオーバーフローを防げる
プラスチックの総合メーカーであるミツギロンは、日用品やエコに役立つ製品など様々な製品を開発しています。ミツギロンの雨水タンクは、設置が簡単ですので、初めて雨水タンクを使う方にピッタリ。丸一の『まる140L』には、オーバーフロー対策ができる機能はありませんが、ミツギロンの雨水タンクは自動的に排水してくれます。2つのタンクを連結して、より多くの雨水を貯めることも可能。
丸一
小さくても多くの雨水を貯められる
丸一は、水廻りのパーツなどの開発を行うメーカー。『雨水貯留タンクまる140』は、コンパクトでありながら140Lもの雨水を貯めることができます。ミツギロンの雨水タンクもスリムですが、丸一の方が多くの雨水を貯められます。ですので、「雨水を多く使いたいけれど、小さいサイズのタンクがいい」という方は、丸一の雨水タンクを選びましょう。
おすすめ&人気の雨水タンクランキング
大型でおすすめの雨水タンク
スイコー-ホームローリータンク(12.204円)
雨水を500Lも貯められてメンテナンスもしやすい
スイコーのホームローリータンク(500L)は、価格が2万円以下ですが、大量の雨水を貯められる点が魅力。上の方に大きな口が付いているので、メンテナンスをしやすいです。タンクの色が濃いため藻が発生しにくいです。
集水器が付いていないため、設置するときに自分で用意する必要があります。重さは16kgですが、軽くて持ち運びが楽にできると好評。洗車やガーデニングなど、水を沢山使いたい方にピッタリな雨水タンクです。
グローベン-スリムストーンタンク(55,554円)
狭いスペースでも300Lの雨水を貯められる
スリムストーンタンク横幅は58㎝、奥行37㎝です。このため、狭い場所にも設置できます。横幅と奥行が小さくても背が高いので、なんと300リットルも貯めることが可能。雨水を多く貯めたいけれど、狭いスペースに設置したいという方におすすめです。
蛇口は、下からの約40㎝のところにあるので、バケツやジョーロに楽に水を汲むことができます。タンクに入ったゴミは、下の架台部分に溜まるので、きれいな雨水を利用できるのです。シンプルなストーン調のデザインが、おしゃれで魅力的。
コダマ樹脂工業-ホームダム(37, 800円)
簡単に設置できて使い勝手が良い
ホームダムは、必要な部品が全てセットになっているので、届いたらすぐに設置することができます。設置方法は簡単なので、雨水タンクを初めて使う方にピッタリ。一つで250リットルの水を貯めることができます。複数のホームダムを連結することもできるので、より多くの雨水を貯めたい方におすすめです。
集水器にフィルターが付いているので、ゴミがタンクに入ることを防げます。タンクの雨水が満杯になると、雨樋の下の方に排水されるのでタンクから溢れません。掃除用の点検口があるので、掃除といったメンテナンスも楽にできます。
安全工業-雨水タンク(11,000円)
大きくても軽いから持ち運びも楽にできる
安全工業の雨水タンクには、雨水を約185L貯められます。ホースの接続部分が2箇所付いているので、連結して使うことも可能。落ち着いたカラーですので、目立たない雨水タンクを求めている方におすすめです。
上の蓋が大きく開くので、ポンプを入れて雨水を使うこともできます。空の状態なら軽いので、一人でも楽に持ち運べます。雨水がタンクにいっぱいになったら、自動的に雨樋に流れるのでオーバーフローの際も安心。
丸一-まる140L(24,800円)
点検口とゴミ受けがあるから掃除がしやすい
まる140Lは、コンパクトでありながら雨水を140Lも貯められます。設置は、たてどいをカットして継手やゴミ受けなどを取り付けるだけなので、とても簡単。作りがしっかりしているので、長く愛用できます。
タンクの裏側には、転倒防止用の金具が付いています。ロープで固定をすれば、地震が起きても倒れにくいです。掃除用の点検口があるので、タンクの掃除を簡単に行いたい方におすすめ。集水器に繋いだゴミ受けは、雨樋に繋いだまま脱着できます。
小型でおすすめの雨水タンク
ミツギロン-雨水タンク50L(7,142円)
薄型でコンパクトだから狭いスペースにも置ける
ミツギロンの雨水タンクのサイズは、22.5×49×74㎝と薄型ですので、限られたスペースにも問題なく設置できます。設置に必要な部品は全てセットになっているので、手軽に雨水を貯めたい方におすすめ。タンクの上に直径90㎝の大きなキャップが付いているので、タンクの中に手を入れて掃除できます。
付属の集水器は、直径55~66mmの丸ドイに付けることが可能。角樋ジョイント継ぎ手を接続すると、角トイにもつけられます。タンク内の雨水が一定の水量を超えると、自動的に排水するのでオーバーフローの心配もありません。
ニッコーエクステリア株式会社-アクアリゾット100L(23,760円)
ホースを繋いで離れた場所にも散水できる
アクアリゾットには、タンクを置くスタンドが付いてきます。スタンドにタンクを置くことで、バケツやジョーロに水を汲みやすくなるのです。付属のホースコネクターには、ホースを接続することができるので、離れた場所にある木にも水を与えられます。
タンク内が雨水でいっぱいになったら、雨樋から雨水が流れるので溢れません。重量は5.5kgと軽いので、持ち運びが楽にできる点も魅力。深い緑色なので、芝生があるお庭とも馴染みます。
シップスレインワールド株式会社-ポルカ52HL(12,800円)
半割のオーク樽型でプランターとしても使える
ポルカは、半割樽型の雨水タンクですので、蛇口や蓋はありません。ですので、雨水を使用するときは、タンクの上からすくって使います。タンクに蓋はありませんが、付属の取水装置をセットすることで、雨水が溢れるのを防ぐことができます。
ポルカは、雨水タンクとしてだけではなく、プランターやビオガーデンとして利用できる点が魅力。材質はポリエチレンですが、見た目が木の樽のようでおしゃれです。ガーデニングや家庭菜園が好きな方におすすめの雨水タンクです。
タキロン社-雨音くん80リットル(12,000円)
省スペースにピッタリなミニサイズ
雨音くんは、小型で長方形の形をした可愛らしい雨水タンク。奥行きは、わずか350mmなので、設置場所に困りません。タンクの上に小さいプランターを置くことができるので、小規模なガーデニングをしている方におすすめ。
タンクの側面に付いている点検口から、水をさっと流すことでタンクの中を掃除できます。タンクの下には、排水用のドレン口があるため、タンク内のゴミも簡単に排出できるのです。タンク内の雨水が満杯になったら、雨樋の下の方に流れます。
シップスレインワールド株式会社-アーティフィシャルバレル ウィリアム50HL(22,000円)
本物の樽のような外観の軽い雨水タンク
アーティフィシャルバレルウィリアムは、ポリエチレン製のタンクですが、まるで本物の樽のように見えるデザイン。容量は、50Lです。木製の樽のような見た目ですが、重量は軽いので運びやすいです。タンクの蓋は、ボルトで固定することができます。
本物のオーク樽と違い、乾燥による水漏れの心配はありません。タンクに取り付ける蛇口は、5種類の中から選べます。少ない容量でも存在感がある樽をお求めの方におすすめの雨水タンク。
おしゃれでおすすめの雨水タンク
SANEI-信楽焼雨水タンク(95,256円)
信楽焼の陶器が和風なお庭にピッタリ
洋風のお庭ではなく、和風のお庭に置くなら、SANEIの信楽焼雨水タンクがおすすめ。タンク部分に、信楽焼の陶器を使っているのでおしゃれです。普通の雨水タンクとは違ったデザインのものをお求めの方ににおすすめ。
タンクの容量は、50Lと100L。容量は少なめですが、重量は21kgと重めです。ですが、専用の架台が付いてくるので、ブロックなどにのせる必要はありません。デザインを重視して選びたい方におすすめの雨水タンクです。
エコショップ節水村-アクアヴィテ180L(69,800円)
ウイスキー樽がおしゃれで魅力的
アクアヴィテは、ウイスキーを熟成させるために使った樽を生かして作られています。おしゃれで存在感がある樽ですので、お庭のアクセントになります。おしゃれなだけではなく、オーバフロー対策もバッチリ。
掃除口のパイプをスライドさせることで、フィルターを点検することができます。蛇口は、金属製で高級感があります。丈夫なので、長い期間愛用することが可能。点検口から水を流すことで、タンクの中の汚れを排できます。
タカショー-グラニットラウンド230(39,420円)
レンガ調でスタイリッシュデザインがおしゃれ
グラニットラウンドは、ナチュラルなカラーでレンガ調なので、洋風なお庭にぴったり。背が高いので、狭い場所にも設置できます。蛇口から下の長さが約27㎝なので、バケツに楽に水を入れることができるのです。
品質が高くてさびにくい蛇口が付いているので、長い間使用できます。タンクの上の天板は全開するので、掃除も楽に行えます。タンクに溜まったゴミは、水抜き用のドレン口から出しましょう。
シップスレインワールド株式会社-ルーク130(29,800円)
ルーク130は、本物の樽のようなデザインですが、ポリエチレン製なので軽くて運びやすいです。蓋はボルトで固定されているので、小さなお子様がいるご家庭でも安心して使えます。ボルトは外して使うこともできるので、使いやすい点も魅力。
タンクの蛇口は5種類の中から選べますが、おしゃれな金色のものがおすすめ。容量は、130リットル。おしゃれで130リットルも入りますが、価格が高すぎない点も魅力。
雨水タンクの設置方法
自分で取り付ける場合
説明書をよく読んで正しく設置
雨水タンクは、商品によっては自分で設置することもできます。簡単なものなら、30分程度で取り付けることもできるのです。一般的な雨水タンクの場合は、まず設置する場所の雨樋を切断し、取水装置を付けます。そして、取水装置と雨水タンク繋ぎ、必要に応じて架台を固定したら完成です。雨水タンクを設置するときは、商品の説明書をよく読んで、正しく設置しましょう。
リフォーム店に依頼する場合
カタログを渡して取り付けが可能か確認
初めて雨水タンクを設置するなら、リフォーム店や工務店に依頼することをおすすめします。プロに任せることで、失敗を防ぐことができますよ。依頼をするときは、設置したい商品のカタログや説明書をリフォーム店に渡して、取り付けをしてもらえるか確認しましょう。
まとめ
雨水タンクは用途にあったものを選ぼう
雨水タンクを購入するときは、用途や設置する場所に合う、お気に入りのデザインの商品を選びましょう。雨水をよりきれいな状態で使うために、フィルターが付いているかチェックしましょう。今回は、おすすめの雨水タンクについてご紹介しました。雨水タンクを取り入れて、エコ生活を始めてみませんか?