スマートフォンの普及で、場所を選ばず様々な情報を引き出せるようになりました。以前は自宅では困難だった自動車やバイクの整備工程も、今では画像、動画という解りやすい形で、場所を問わず観ることができます。日曜大工やDIYも同じくで、昔は職人さんに頼っていたリフォームやリユースを、自身で施すこともあるでしょう。家庭での作業が増える中、よく問題になるのが錆びです。ボルトナットが錆びて回らなかった。バイクの部品や車のタイヤが錆びて外れずに困った、なんて経験はないでしょうか。そんなときはインパクトレンチの出番です。少しマニアックな工具ですが今日では電動工具化して、一般家庭にも広く普及しつつあります。今回は、ボルトナットを扱うなら必須と言ってもいい、インパクトレンチを掘り下げての解説です。是非とも選び方の参考にして下さい。
インパクトレンチとは?
ボルトやナットを電動で回す工具
インパクトレンチは過去、工場などで使われる強力なエアー式が主流でした。しかし、今では低トルクの用途が増えて、職場でも家庭でも使いやすい電動式が一般的になっています。トルクとは軸を中心に物をねじる力のことです。表記はN・m(ニュートンメートル)で、エンジンやモーターのパワーを表すのに用いられます。数字が大きいほどねじる力が強力であり、家庭用として必要なトルクはそれほど大きくありません。
例えば車のタイヤ交換なら軽で70から90N・m、普通なら90から130N・mほどが必要です。DIYで言えば、何かの修理程度なら5N・mほど。固着したボルトナットを外すとしても、30N・mあれば十分な力量と言えます。非常に長いコーススレッドで何かを連結するにしても、150N・mほどが目安です。
インパクトレンチの特徴
高トルクと打撃力があり手動レンチよりも効率がいい
錆びたボルトナットを外すとき、槌でレンチを叩くことがあります。回転方向に打撃を加えれば、打撃力の分だけトルクが加わるわけですが、それを電動で行うのがインパクトレンチです。常に回転軸に打撃を与えているため、非常に強い力でボルトナットを回せます。また、柄が長いトルクレンチは強力ですが、大型化して使いにくくなるのがデメリットです。電動で動かせば、コンパクトでも大きなトルクレンチクラスのパワーが得られます。手動レンチよりも効率的に作業が行えるのが、電動のインパクトレンチというワケです。
トルク指定がある場合には使用に注意が必要
車のタイヤなどには、車種やメーカーごとにあらかじめ決められたトルクがあります。他の物でもトルク指定が明記されている場合は、なるべくそれ以上のトルクで作業をしないことが大切です。トルクが強すぎるとボルトナットが破損するかもしれません。そのため、インパクトレンチで最初から最後まで作業を行わず、仮止めまでにしておくのが肝要です。最後はトルクレンチなどを使って、手動で指定トルクを掛けてボルトナットを締めて下さい。
インパクトレンチの選び方
給電方法で選ぶ
充電式は使用場所に制限がなく操作性も高い
今日では、充電式がインパクトレンチの主流と言ってもいいでしょう。バッテリーの充電さえしっかりしておけば、使う場所を選ばないのが最大のメリットです。一方でAC電源に比べてやや非力なタイプが多く、バッテリーの分だけ少し重くなります。とは言え主流のリチウムイオンバッテリーにはパワーがあり、基本的には軽量と言える重さです。AC電源式より取り回しが良いため、外での作業などに重宝します。
AC電源式はハイパワーでコンパクトなタイプを選べる
AC電源式のインパクトレンチは、バッテリーがない分だけボディーがコンパクトになって軽くなります。バッテリーよりも強いトルクを得られることが多く、ハイパワータイプが多いのも特徴でしょう。また、コンセントさえあれば使用時間に制限がありません。一方でコードが必要になり、狭い場所やコンセントから遠い場所では使いにくくなります。
性能差で選ぶ
一般家庭用のトルク目安は200から250N・mが最適
インパクトレンチは、メーカー公表の最大トルクを必ず出せるとは限りません。環境次第では若干の誤差があるため、ボルトナットの指定トルクが解るなら、最大トルクが少し高いインパクトレンチを選ぶのがおすすめです。一般家庭ならDIYで使うにしても、200から250N・mあれば十分と言えます。それを目安にしながら、指定トルクに近い最大トルクのインパクトレンチを選ぶといいでしょう。
トルクの高さに対応できる規格に合ったソケットが必要
インパクトレンチのソケットは、本体のドライブ角に合わせてサイズを選んで下さい。通常のソケットではパワーに耐え切れず破損してしまうため、インパクトレンチ専用のソケットがあります。統一規格のサイズは5つで、6.3㎜、9.5㎜、12.7㎜、19.0㎜、25.4㎜のどれかがインパクトレンチに表記されています。ドライブ寸法sq12.7㎜のような表記も一般的です。sqは四角(スクエア)の意で、六角なら六角ドライブ12.7㎜と言った表記になります。なお、家庭用の主流サイズは、12.7㎜や9.5㎜のドライブ角になります。
同等に近い性能ならコンパクトタイプが便利
使う場面が限られてくるインパクトレンチは、保管しやすいボディーの方が便利に扱えます。本体サイズをコンパクトに抑えるためにも、安全のためにも、必要以上に高出力なタイプを選ばないのがおすすめです。欲しいパワーを持ったインパクトレンチが複数あって選び方に迷う場合は、保管のしやすさや扱いやすさを重視して、コンパクトな方を選ぶといいでしょう。
便利な機能で選ぶ
高出力を選ぶならトルク調整機能付きが便利
250N・mを超えるような高トルクのインパクトレンチが必要な場合は、トルク調整機能付きにすると、低トルクの作業にも対応できます。細かく設定できるほど繊細な工程に使えて、一般家庭でも使いやすくなるでしょう。トリガーで調整できるタイプは便利ですが、若干の慣れが必要です。そのため、初めてインパクトレンチを使う場合は、スイッチで強弱を切り替えるタイプが扱いやすいでしょう。また、トルク表記がデジタルのインパクトレンチも、数字で現状のトルクが見えておすすめです。
モード切替ができると電動ドリルにもなる
通常のインパクトレンチは、回転プラス打撃で作業を行います。モード変更ができるインパクトレンチは、回転のみのモードを選択することが可能です。軸アダプターを使ってドライバービットを取り付けると、電動ドリルとして使えます。もちろん、モード変更ができないインパクトレンチも、軸アダプターを介してドライバービットを使えます。この場合は打撃力が残るため、インパクトドライバーの代用と言える性能です。
高力ボルトを使うなら対応したインパクトレンチを
仕事や日曜大工などで高力ボルト(ハイテンションボルト)を使う場合は、高力ボルトに対応したインパクトレンチを選んで下さい。加えてサイズをチェックしておき、自分が使うボルトナットのサイズに対応しているかを、確認しておくといいでしょう。締め付け能力(高力ボルトM16からM22)というように表記がされています。
雨でも使うならIP試験に合格したタイプがおすすめ
仕事などでインパクトレンチを多用するなら、悪天候の野外でやむを得ず使うケースが想定できます。そういった条件に有利なのが、IP規格に対応したインパクトレンチです。IP規格があるインパクトレンチは水や塵に強く、IP68だと完全な防塵防水性を有します。目安としてはIP54以上を選んでおけば、雨の日でも安心でしょう。また、メーカーオリジナルの防塵防水機能を明記しているタイプがあり、それらも屋外には有効です。
インパクトレンチのおすすめブランド・メーカー
マキタ
バッテリーが豊富で高出力なタイプもある
国内でも指折りの人気メーカーであるマキタは、様々なタイプの電動工具を扱っています。ブラシレスモーターなども魅力ですが、最も秀逸なのはバッテリーでしょう。種類が豊富でパワーもあり、充電式インパクトレンチはAC電源式にも負けない性能があります。
ハイコーキ
モーターや防塵防水ボディーがタフな環境にも適応
電動工具の国内トップブランドだった日立工機が、ハイコーキの旧名です。日立工機の技術を引き継ぐ形になっていて、日立工機時代のインパクトレンチもハイコーキの名前で取り扱っています。強力なモーターや独自の防塵防水ボディーがタフで、現場環境に強いのが特徴です。
BOSCH(ボッシュ)
軽量で手に馴染みやすく扱いやすいタイプがある
ボッシュは世界的なシェアを持つドイツのメーカーです。日本でも家電や電動工具は人気が高く、赤いロゴマークはお馴染みになっています。バッテリーを含めても非常に軽量で、手に負担が掛からず、扱いやすいインパクトレンチが魅力的です。
アストロプロダクツ
工具のポータルサイトでラインナップが豊富
全国的にリアル店舗を構えるアストロプロダクツですが、工具のポータルサイトとしても有名です。数多くの電動工具を取り扱っていて、中にはアストロプロダクツオリジナルの工具もあります。インパクトレンチのランナップも、もちろん豊富です。幅広い性能から色々なインパクトレンチを選べます。
おすすめ&人気のインパクトレンチランキング
充電式でおすすめのインパクトレンチ
マキタ-18V コードレスインパクトレンチ TW285 (51,386円)
欲しい機能が万遍なく揃ったオーソドックスタイプ
最大260N・mのトルクを持った、ハイパワーにタイプのインパクトレンチです。通常よりも強力な18Vバッテリーを搭載していますが、全体重量は1.7㎏に納まっています。本体全長が14.7㎝しかなく、パワーの割にコンパクトなのも魅力です。
ドライブ角は12.7㎜で、M10からM16㎜の高力ボルトにも対応しています。高トルクが要求される作業でも、一次締め付けなどに使えるでしょう。また、回転数と打撃数を強弱中の3段階で管理できます。強なら260N・m、中は175N・m、小で80N・mの設定です。日曜大工や車のメンテナンスにも使いやすいトルク分けなので、非常に汎用的なインパクトレンチと言えるでしょう。ナットが緩んだら自動停止する機能などは、初心者にも向いています。
ハイコーキ-FWR18DGL (17,712円)
やや控えめなトルクで仮締めにピッタリのタイプ
ドライブ角12.7㎜のインパクトレンチで、最大トルクは控えめの160N・mです。全長17.7㎝のコンパクトなボディーと、バッテリー込みで1.3㎏の重さは秀逸と言えます。14.4Vのバッテリーは充電時間が短く、約35分でフル充電が可能です。
160N・m程度のトルクならコントロールしやすく、収納しやすいサイズでもあります。車やバイクのメンテナンス、タイヤ交換を自宅で行うなら、最適とも言えるスペックでしょう。使ってみて稼働時間が短い場合は、日立のリチウムイオンバッテリーと互換性があります。高容量タイプを選ぶかBSL1415Sバッテリーを1つ追加すれば、作業効率は格段に良くなるでしょう。
ボッシュ-コードレスインパクトレンチ (25,300円)
DIYなどに向けてシームレスに使える能力
ドライブ角9.5㎜のインパクトレンチで、全長は13.7㎝と非常にコンパクトです。また、バッテリーを含めても全体重量は0.9㎏しかなく、インパクトレンチの中でも保管が簡単なタイプと言えます。なお、フレキシブルバッテリーシステムを搭載していて、2.0アンペアのバッテリーなら容量が違っても使用可能です。
最大トルクは115N・mと24N・mで、モードによる2段階のパワーコントロールが可能になっています。一般家庭での作業なら、あらゆる場面で使いやすいパワー設定です。また、ECP機能という電装系の安全装置を搭載しており、ブラシレスモーターはメンテナンスが要りません。総合すると非常に扱いやすく、機械が苦手な方から上級者まで、誰でも簡単に使えるインパクトレンチです。
ボッシュ-コードレスインパクトレンチ GDX18V-ECPH (17,950円)
軽量コンパクトなタイプだがパワーも十分ある
本体全長は15.8㎝で、バッテリーを含めても1.7㎏の重さになっています。軽量でコンパクトなインパクトレンチですが、18Vのバッテリーは強力です。最大185N・mのトルクを持つミドルパワータイプになります。高力ボルトにも対応しており、ややトルクが必要な作業にも一次締めとして使えるでしょう。
軸がホルダーになっているインパクトレンチで、12.7㎜のソケットが使えます。同軸で6.35㎜の六角軸ドライバービットを使える点は、非常に嬉しい特徴です。インパクトドライバーとしての機能を、標準で有しています。パワーも3段階で調整できて、DIY用としては非常におすすめと言えるでしょう。
リョービ-BIW-1475 充電式インパクトレンチ (46,980円)
使いやすいトルク設定で機能面も充実している
2段階の最大トルク設定が可能な、ドライブ角12.7㎜のインパクトレンチです。トルクは強で175N・m、弱で80N・mが最大値になっています。加えてトリガーによる無段変速を採用していて、慣れた方なら自在のパワーコントロールが可能です。
ソケットはピンタイプの12.7㎜以外に、エアーインパクトレンチ用のワンタッチタイプが使えます。そのため、エアーツールを持っている場合は、互換性の面からおすすめのインパクトレンチでしょう。全長は15.1㎝で、バッテリーを含めた全体重量は1.5㎏です。収納や保管が簡単なこともあり、サブ用として本機を持っておくのもいいでしょう。
AC電源でおすすめのインパクトレンチ
マキタ-インパクトレンチTWO250 (29,005円)
操作が簡単でパワー面も扱いやすい
ドライブ角12.7㎜のインパクトレンチで、本体全長は25㎝と少し大ぶりになっています。とは言え重さは2.1㎏で、それほど重くありません。高速モードの最大トルクは250N・mで、低速モードに切り替えれば185N・mまでパワーを落とせます。
2スピードの切り替えはスイッチで行い、トリガーによる無段変速が設けられています。シンプルイズベストな操作性で、初心者でも少し使い込めば、トルクを自在に操れるでしょう。普段は低速モードにしておき、トルクが必要なときは高速モードにするのがおすすめです。なお、スクリューワッシャー(土台緊結皿座金)に対応しています。日曜大工をする方にも、非常に使い勝手がいいインパクトレンチです。
ハイコーキ-WR16SE インパクトレンチ (40,204円)
色々な作業に使える万能タイプの性能
ドライブ角12.7㎜のインパクトレンチです。ハイパワータイプに当たり、最大トルクは360N・mあります。同クラスでは少し小ぶりな全長21㎝や2㎏の重さは、軽量化したブラシレスモーターの賜物でしょう。
回転数と打撃数を4段階コントロールするインパクトレンチで、多彩な作業に使える万能型に当たります。最強と強は360N・mから315N・mほどのトルクになるので、一般家庭で使う場面は少ないでしょう。一方で中、弱のトルクは290N・mから245N・mです。スクリューワッシャーにも対応しており、日曜大工には使えるモードと言えます。ボルトナットが多い家具などを組み立てる方にも、おすすめできるインパクトレンチです。
アストロプロダクツ-AP ハイパワーAC電動インパクトレンチ (8,640円)
高トルクを発生させる超強力タイプ
非常に強いトルクを持つ、アストロプロダクツオリジナルのインパクトレンチです。ドライブ角は12.7㎜で、最大トルクは510N・mにも達します。通常ボルトならM12からM22、高力ボルトならM12からM16に対応していて、パワーを生かした作業が得意です。
パワー面は申し分ないインパクトレンチですが、機能面がシンプルです。スピード切替などの便利な機能はなく、正逆の回転切替のみにとどまっています。その分だけ価格が抑えられており、同クラスとしては、かなりお手頃な値段設定でしょう。パワーコントロールが難しいこともあり、やや玄人向けのインパクトレンチです。
新興製作所-インパクトレンチ ACIW-350 (6,800円)
10mコードで外作業に便利なAC電源式
10mのコードが標準装備されているインパクトレンチです。AC電源式を使った屋外の作業では、ドラムコードが必要になったりします。10mのコードを持つACIW-350なら、一般的なAC電源式に比べて、倍ほどの距離が稼げるでしょう。そのため、屋外作業に向いたAC電源式と言えます。
操作性は非常にシンプルで、スピードやトルクの切替スイッチはありません。一方、最大トルクは200N・mで、コントロールしやすいインパクトレンチです。加えて価格が安く、タイヤ交換に適したディープソケットが付属します。車の整備にインパクトレンチを使いたい方や、お試しでインパクトレンチを使いたい方にはおすすめでしょう。
大自工業-電動インパクトレンチ AC100V用 (10,603円)
一般家庭でも使いやすいバランスの良さが魅力
ドライブ12.7㎜の大自工業製インパクトレンチです。大自工業はバッテリー充電器やインバーターが得意なメーカーで、コンプレッサーとエアーインパクトレンチも扱っています。このインパクトレンチにもエアーツールの動きが踏襲されていて、スムーズに働くのが最大の魅力です。
最大トルクは250N・mですが、トリガーによる無段変速が可能になっています。そもそもコントロールしやすいパワー設定ですが、慣れてくれば更に細かなトルク調整が可能でしょう。一般家庭で行う作業なら、本機だけで殆どに対応できます。ディープソケット付きでタイヤ交換に便利ですが、コードが2.1mです。そのため、どちらかと言えば屋内で行うDIYなどに向いています。
トルク調整機能付きでおすすめのインパクトレンチ
マキタ-インパクトレンチ BLE18B (12,680円)
4段階切替が行える多機能タイプ
マキタ製18Vのバッテリーを有した、六角ドライブ12.7㎜のインパクトレンチです。バッテリーやブラシレスモーターのパワーは流石マキタと言ったところで、350N・mの最大トルクを持ちます。充電式としては非常に強力と言えるでしょう。
ハイパワーですが軽量コンパクトなタイプで、バッテリー未装着なら全長が12.5㎝で重さ1.5㎏になります。収納や持ち運びに重宝するタイプです。4段階で打撃力と回転数を調整できる機能があり、誤作動防止のセレクターも内蔵しています。初心者や女性でも問題なく使える安全性です。ジャッキ操作ができるインパクトレンチなので、車に常備しておくのもおすすめでしょう。
ハイコーキ-コードレスインパクトレンチWR14DBDL (22,151円)
トルクと回転数を4段階で調整できる
ドライブ角12.7㎜のインパクトレンチで、打撃力と回転数を4段階で管理できます。また、打撃には2つのモードがあり、家具など組み立てに向いた単発モードか、重負荷作業に向いた連発モードかを選べる仕組みです。
最大トルクは235N・mで、弱1モードだと80N・m程度のトルクが期待できます。低回転域のトルクが芳醇なため、トリガーによるコントロールで繊細な作業にも対応できるでしょう。弱2モードでは135N・mほどで扱えるため、日曜大工やDIYにも使えます。メンテナンスフリーのブラシレスモーターを搭載しており、頻繁にボルトナットを利用する方にはおすすめでしょう。性能バランスが非常に秀逸で、初心者にも扱えるタイプです。
KTC-ホイールナット専用コードレスインパクトレンチ (50,121円)
仮締め作業に適したモードが選択できる
車やバイクのメンテナンスを自宅で行う方なら、KTCツールと聞けば欲しいと思うかもしれません。美しくハイスペックなツールを作る、国内でも指折りの人気メーカーです。汎用的なタイプが主流の中、ホイールナット専用のインパクトレンチを持ってくる辺りは、流石にKTCと言ったところでしょう。
ドライブ角12.7㎜で最大トルクは500N・m。実用トルクは350N・mとハイパワーに当たります。最大トルク75N・mの仮締めモードに切り替えることができて、ホイールナットの一次締めに重宝するでしょう。トリガーによる回転調整も可能で、圧倒的な作業効率を実現しています。自宅でも使えますが、社用車など、複数台のタイヤ管理にも便利です。
大自工業-電動インパクトレンチ (4,800円)
トルクの設定がデジタル表示で解りやすい
最大トルク340N・mのハイパワーインパクトレンチです。充電式ですが、バッテリーの充電はDC12V(車などのシガーソケット)で行います。全長21㎝、重さ1.5㎏と軽量コンパクトで、車に常備しておくなら最適なインパクトレンチです。
17㎜ソケットの他に、19㎜と21㎜のディープソケットが付属します。この点から見ても、急なパンクなどに対応できる、便利なインパクトレンチと言えるでしょう。本体上部のデジタル表示が解りやすく、トルクを数字で認識できます。タイヤ用のインパクトレンチを探している初心者の方にも、この操作性はおすすめでしょう。
エマーソン-自動車用ハイブリッドレンチ (9,800円)
強力だがトルクリミッター付きで使いやすい
全長27.3㎝で重さ3.8㎏の、自動車用に特化したインパクトレンチです。やや重めで大型になりますが、その分パワーがあります。最大トルクは300N・mで、堅硬なホイールナットにも十分に対応できるでしょう。
価格帯は控えめですが、2段階のトルク調整機能があります。緩めるときはハイパワーの300N・mを使い、締めるときはコントロールしやすい120N・mを選べるのが特徴です。また、上位モデルに多い、誤作動防止用の正逆回転セレクターを搭載していて、無料のジャッキヘルパーも付属します。軽やSUVにも対応しており、タイヤ交換用にインパクトレンチを探しているなら、チェックしておくといいでしょう。機能面は非常にお得と言えます。
まとめ
目的に合ったサイズとトルクのインパクトレンチがおすすめ
インパクトレンチを選ぶ場合は、サイズとトルクに気を付けるといいでしょう。タイヤ交換だけ使うなら指定トルクに近いコンパクトな充電式。屋内でのDIYに使うなら、軽くてパワーが控えめのAC電源式。というように、使うボルトナットや作業に合ったサイズと、必要なトルクに近いパワーのインパクトレンチを選ぶのがおすすめです。