ハンドメイドを趣味にしている方は多いですよね。その中でも近年特に人気が高いのがレザークラフトです。技術を学べる上に、オリジナリティ溢れる本格的なレザーを使った小物が自分で作れるようになるというのは、とても魅力的ですよね。しかしいきなり革を買ってきたところですぐに作れるようになるものではありません。そこでおすすめなのが手軽に始められるレザークラフトキットです。今回はそんなレザークラフトキットの種類や選び方などを詳しく解説していきます。是非参考にしてみて下さいね。
レザークラフトキットの特徴
手頃な価格で本革レザークラフトに挑戦できる
レザークラフトを始めてみたい方にとって、最もネックになるのがその価格の高さでしょう。道具といい、材料といい、一通り揃えてから始めようとするとそれなりの出費が必要になります。しかし、キットであれば比較的安価で道具や材料を揃えることが出来ます。材料である革もあらかじめ必要な量だけ用意されているので、高価な一枚革を購入する必要もありません。
革をカットしたり穴を開けたりする必要がない
革はとても傷つきやすく、デリケートです。初心者がいきなり革をカットしたり、穴を開けようとしてもなかなか上手くいきません。その点、レザークラフトキットはあらかじめ革がカットされており、縫い合わせに必要な穴も開けてあるので失敗するリスクが軽減されます。
レザークラフトキットの種類
スターターキット(縫い作業のみ)
必要な道具や材料が一式揃っているので初心者におすすめ
スターターキットは道具から揃えていきたい方におすすめのキットです。これからレザークラフトを始めていくにあたり必要な道具と、初心者にも作りやすい小物の制作アイテムが揃っているのが魅力的。キットを作るのに必要最低限の道具のみ含まれているものもあれば、今後も続けていくために十分な道具が揃っているものもあります。
基本的には革の下処理、裁断と穴開けまで済んでいます。作り方の説明書や道具の使い方なども付属してくるので、それを参考にしながら縫っていくだけです。きれいに縫っていくのは単純に見えてなかなか難しいもの。真っ直ぐ縫うだけでなく、力の入れ具合も慣れが必要です。まずは縫い方を練習したい方におすすめと言えるでしょう。
手縫い皮革キット(パーツ取り付け有)
ファスナーやパーツの取り付けを練習するのに最適
革製品に金具やファスナーを取り付けたいという方も多いでしょう。作品の幅もぐっと広がりますよね。縫い方をある程度覚えたら是非チャレンジしていきたいものですね。ファスナーがズレないように縫ったり、上下の金具をピッタリ合わせるのも難しいものです。金具もそれぞれの種類に応じて適切な道具を使う必要があります。
金具付けは縫い合わせとはまた違った技術が必要になりますし、取り付ける金具によってそれぞれ使う道具も変わってきます。キットの場合、ホック付けのような複数の工具が必要になものはあらかじめ取り付けてあることもあります。金属が付くと途端に縫いにくくなるため、まずは簡単なものから練習していきましょう。
半製品タイプ
好みの表革を選んで組み合わせることで完成させるタイプ
表面は革を使っても、内側は布製で出来るだけ軽くて薄く作りたいという方も多いでしょう。半製品というのは、財布やバッグの中部分だけ販売されているタイプです。別途生地を縫製する必要がなく、ある程度形も出来ているので全体像をつかみやすいというメリットも。
半製品を使用する場合、表面に使用する革は別途自分で用意する必要があります。革の種類や厚み、色なども自分好みのものを選べます。しかし革によっては取り扱いが難しいものも。半製品に合わせたカットや穴開けも必要になるので、中級者向けのアイテムと言えるでしょう。
レザークラフトキットの選び方
制作作業の難易度をチェック
必要な道具と材料が十分に揃っているかどうか
レザークラフトキットを選ぶ際、まずチェックしておきたいのがどれくらい道具や材料が揃っているかどうかです。必要十分な道具が一式揃っているものもあれば、材料のみのこともあるので注意しましょう。最低限、レザークラフト用の縫い針と蝋引き糸は欲しいものです。またヘラや定規、カッターなど別途必要になることもあります。
初心者は出来るだけ作業工程が少ないものを
レザークラフトの工程は型紙作りから革の下準備と裁断、穴開け、縫製…と非常に数が多くて複雑です。特に革の裁断で間違えてしまうと取り返しがつきません。レザークラフト初心者で、まずは革に触れて何か作ってみたいという方は、出来るだけ縫製のみの簡単なものからスタートしましょう。追々、安価な革端切れを使って少しずつ練習していくのがおすすめです。
作りたい物は何なのかで選ぶ
小物やバッグなど実際に使って愛着が湧くものを
最初に作ったものというのは、どんなものでも愛着が湧くものですよね。レザークラフトキットにも色々なタイプのものがありますが、やはり実用的なものがおすすめです。初心者ならパスケースやペンケース、キーホルダーなどが作りやすいでしょう。縫製するだけで本格的なレザーアイテムが作れますし、普段使うものならより愛着もわきますよ。
革の素材は扱いやすいヌメ革がおすすめ
レザークラフトキットの素材にはどんな革が使われているのかをチェックしておくことも大切です。例えば、ゴート革やシープ革は滑らかな手触りが魅力的ですが、傷がつきやすく初心者が取り扱うのは少々難易度が高いもの。一番取り扱いやすいのはヌメ革です。ある程度張りがあるので縫製もしやすいのが特徴的。経年変化も出やすく革を育てるのにもうってつけですよ。
レザークラフトキットのおすすめブランド・メーカー
Seiwa(セイワ)
レザークラフトに必要な道具類を多数製造しているメーカー
レザークラフトに必要な道具や材料を幅広く取り扱っているメーカーです。安価で良質な革はもちろん、かがり紐や革紐、裏地なども揃っています。パーツや工具類も豊富。おしゃれで実用的なレザークラフトキットも豊富に取り扱われていますよ。
クラフト社
レザークラフトを専門に扱っており高品質が魅力的
1964年に設立されたクラフト社。レザークラフトにまつわる様々な書籍を出版しているだけでなく、レザークラフトに必要な道具、工具類を取り扱っている会社です。特にクラフト社の刻印アイテムは高い人気を誇っています。
協進エル
初心者からプロまで使える幅広いレザーアイテムを取り扱っているメーカー
初心者からプロまで誰もが使いやすいアイテムを取り扱っているメーカーが協進エル。基本のキットから染料・薬品まで一通り網羅しています。レザークラフトで使用する金具類の種類が充実しているのも魅力的です。
ぱれっと
オリジナルの型紙やキットを取り扱っている専門店
ぱれっとはレザークラフト用の材料やそのパーツ、道具や工具類を販売している会社です。あらゆるメーカーの道具を取り扱っているだけでなく、おりじなるの型紙やキットなども非常に充実。業務用のまとめ買いも可能ですよ。
おすすめ&人気のレザークラフトキットランキング
スターターキットでおすすめのレザークラフトキット
セイワ-革の手縫い工具18点セット(14,040円)
作りたい物は決まっていないけれど挑戦したい方におすすめ
こちらは今現在全くレザークラフト用の工具類を持っておらず、一から揃えていきたいとお考えの方におすすめのキットです。複数の菱目打ちに手縫い糸と針、他にも必要不可欠な道具がなんと18種類もセット担っています。
良質なサドルレザーに手縫いの型紙キットと手縫いハンドブックが付属していますので、初心者の方でもすぐに制作を始められますよ。ただし、型紙キットはランダムとなっています。革の床面を磨くトコノールも付属。ヘリ落としやマルチステッチンググルーバーも付いてきますので、ヘリ部分もきれいに仕上がります。
クラフト社-レザークラフトキット(18,900円)
レザークラフト専門書と道具も揃った初級キット
革の染色や刻印、スーベルカッターを使ったカービングにもチャレンジしたいという方におすすめなのがこちらのキット。トレスモデラや刻印棒が付属してくるので、多彩なアレンジが可能です。もちろん、初めての人にも分かりやすいテキストも付属してくるので、図案を見ながらゆっくり手作りすることが出来ますよ。
革はキーケースに札入れ、ペンケースやコースターがといった初級キットと中級キットが付いてきます。これ一つあれば、かなり本格的な作品作りが楽しめることでしょう。人気のクラフトレース針も付属してくるため、おしゃれなかがり縫いアイテムを作ることも可能です。
グイダ手縫い練習用キット キーケース(1,750円)
まずは手縫いの練習をしてみたい方におすすめ
手触りがよく、手にしっとりと馴染むタンニンなめし革を使ったキーケースタイプの練習キット。色は全7色から選べ、いずれもナチュラル感を損なうことなく、自然な色合いが魅力的です。特殊な工具は全く不要で、すぐにでも縫い始められるようになっています。
手縫いに必要なメリケン針2本に、蝋引き麻糸が約2m付属。穴もあらかじめ開けてあるので初めての手縫い練習にピッタリです。おしゃれな四つ打ちコードとウッドビーズも付いてくるので持ち手のあるおしゃれなキーケースが作れますよ。
セイワ-メイク・ユー トレイ(3,240円)
縫い穴が開いているので縫うだけの簡単なキット
直線縫いの縫い練習にピッタリなのが四角いトレイです。縫い目が真っ直ぐになっているかどうかが分かりやすく、仕上げるのも比較的簡単ですよ。きれいに縫い上がったらちょっとした小物を置いておくのに丁度いいトレイが完成することでしょう。
カラーはブラウンとナチュラルの2色。縫い穴開け済みの革に手縫い糸、針、そして作り方の説明書が付属します。出来上がりサイズは縦11cm横15cmとコンパクトながら十分な大きさに。使い続けていく内に徐々に革本来の味が出てくるヌメ革が使用されているのも魅力的ですね。
ソフトタンロー手縫いキット カードケース(2,982円)
アレンジも簡単な針と糸付きキット
いくつかの切り出されたパーツを組み合わせて縫う練習にはこちらのキットがおすすめ。本来なら、複数のパーツ同士だとピッタリ合う穴を開けるのは難しいもの。しかしこれならあらかじめ穴が開けられているので、ズレることなく縫い合わせることが出来ますよ。
革素材はシンプルなタンニン鞣しソフト牛革。染色にチャレンジしてみたい方や、刻印やスタンプでアレンジをしてみたい方にも最適です。スタンプを押す場合は、革専用のスタンプパッドを使用するようにしましょう。普段遣い出来るアイテムが欲しい方にもおすすめです。
手縫いキットでおすすめのレザークラフトキット
ぱれっと-練習用キットパック(648円)
作りたい物がパーツ付きの方におすすめ
ファスナーや金具類もいきなり取り付けるのは難しいものですよね。こちらはランダムで練習用のキットが5~6個付いてくる上に、それぞれに金具類も付属してくるため、練習に最適です。練習用ですのでキズ等が入っているB級品ですが、しっかり本革です。
どんなものが含まれているかは届いてからのお楽しみ。キーホルダーやポーチ、ストラップなど、様々なタイプが揃っていますよ。もちろんキットですので作り方はとても簡単です。カットはされていますが、縫い穴は開けてないので穴開けの練習をしたい方にもおすすめです。
ぱれっと-折り合わせ楕円形キーホルダーキット混色セットアソート(1,404円)
実用的なものを作ってみたい方におすすめ
せっかくレザークラフトにチャレンジするのであれば、やはり身につけるものが欲しいですよね。キーホルダーのように頻繁に手に持つものは特に革の馴染みが早く、よりしっとりとした手触りが楽しめるようになりますよ。
同じ型でも色が違えば見た目の印象も大きく変わってきます。糸の色を変えたり、穴のピッチを変えてみるのもいいでしょう。スタッズやスタンプでアレンジをするのも素敵ですね。簡単な手縫いの道具は持っているという方で、穴開けや手縫いの練習をしたい方にピッタリです。
自分で作る革製キット コインケース(1,980円)
革の染色や縫い目のピッチ変更も可能なタイプ
型紙を作るのが難しいのが財布です。立体的な財布は上手く革をカットしなければそれぞれのパーツが組み合いません。その点こちらは革のカットまで済んでいるので、面倒な型紙起こしも不要。後は好きにアレンジして縫製していくだけです。
縫い穴は自分で開ける必要がありますが、複数のパーツを組み合わせて縫う練習になることでしょう。縁にラインを入れたり、かがり縫いにするのも自由です。染色する場合は縫い始める前に行うと仕上がりもきれいに。こちらのキットは、コンチョやジャンパーホックの取り付けにもチャレンジできますよ。
レザークラフトキットツールBOX(12,000円)
穴あけから金具つけまで自分でやってみたい方におすすめのキット
こちらは非常にスタイリッシュなデザインのツールボックス作成キット。カラーはブラウンとブラックの2色。裁断済みのヌメ革に菱目打ち、手縫い針や糸などが付属します。慣れない内は針に力が入り過ぎて折れてしまうこともあるので、予備の針が入っているのは嬉しいポイントですね。
ポンチ穴は開いてますが、縫い穴は開いていません。穴開けから縫製、金具つけまで行う必要があります。もちろん説明書は付属していますが、初心者の方にも簡単に制作過程が分かるよう、動画で見ることも可能。文章よりずっと分かりやすく、非常に親切なキットと言えるでしょう。
クラフト社-角型ウォレット(7,600円)
革のアレンジからコンチョやホック付けまで出来るタイプ
上質なサドルレザーを使用した角型ウォレットの作成キットで、使い続けていく内にだんだん革特有の経年変化が楽しめます。小銭入れ部分やカード入れ部分など、細かいパーツが多いので、縫い合わせの順番などもしっかり考慮して作成していかなければなりません。財布の構造を知るには最適なキットですよ。
難しい革カットは済んでいますが、穴開けは自分で行う必要があります。金具類は付属していますが、あくまで材料のみ。菱目打ちやハンマー、針や糸は自分で用意しておきましょう。ナチュラルな色合いですので、どんな色の糸を選ぶのかでまたイメージも変わってきますよ。
半製品でおすすめのレザークラフトキット
BOX小銭入付札入れ(4,155円)
小銭が探しやすいボックス小銭入れがついたタイプ
半製品は最も構造が複雑な部分のみ完成されており、自分で購入した革をカットを自分でカットして組み合わせていくことになります。こちらのボックス小銭ウォレットは、内側はとてもシンプルなデザインになっています。どんな革を使ってみるのか考えて作ってみるというのも楽しいものですね。
財布に人気のパイソン革やリザード革もを使うのもおしゃれですよ。また専用の刻印棒とスーベルカッターを使ったカービングでアレンジするのも魅力的。おしゃれな模様が浮き出るカービングの練習にも最適です。打刻した部分を筆で丁寧に染色することで立体的な表面が仕上がりますよ。
半製品エイトケース(3,237円)
カード入れが8箇所付いている長財布タイプ
収納力抜群の長財布にもチャレンジしてみたいものですよね。しかしいきなり一から型紙を作って仕立てていくのは難しいものです。革次第では厚みが出過ぎて使い勝手の悪いものに仕上がってしまうことも。半製品ならスッキリとした仕上がりになりますし、難しい立体縫いも不要です。
長財布は表革の面積が大きくなるため、アレンジのし甲斐があります。好みの革を使うのはもちろん、スタンピングやカービングにチャレンジしてみたい方にもおすすめです。いずれもある程度厚みがある革でないと、きれいな模様が出にくいので2mm以上のものがいいでしょう。
クラフト社-ソフト口金ポーチ(7,344円)
インセットタイプなので初心者にもおすすめ
パカッと大きく口が広がるがま口ポーチは、メイク用品やちょっとした小物を持ち歩くのに重宝しますよね。レザークラフトでもがま口は非常に人気があります。普段は庶民的なイメージのがま口も、革製だとグッとおしゃれで高級感のあるものに仕上がります。
がま口の口金を取り付けるのは見た目以上に難しいものです。専用の工具も必要になります。その点半製品は難しい口金は既に取り付け済み。インセットタイプですので、見える部分にお好みの革を取り付けるだけです。カービングやスタンピングでアレンジしたものもよく映えることでしょう。
協進エル-ポケットショルダー 半製品(8,424円)
オリジナルデザインのショルダーバッグも簡単に作れる
普段遣いにおすすめのショルダーバッグも半製品タイプなら手軽にチャレンジ出来ますよ。4枚分のカード入れも付いているので、これ一つでお財布バッグとして使うことも可能。ファスナーやホックなども取り付け済みですので、表革を縫い付けるだけです。
同じ間隔で縫うのが難しいバッグのベルト部分も既に仕上がっています。表革は人気の爬虫類革を使うのもいいですし、スタンピングやカービングでアレンジしても素敵ですね。少し太めの縫い糸を使うと縫い目のはっきり見えますよ。革レースを使ってかがり縫いにしてみるのもおしゃれです。
クラフト社-レザークラフト用半製品 オンバッグ(8,122円)
スタンピングやカービングにも挑戦したい方におすすめ
ある程度上達してきたら、大きなアイテムにもチャレンジしてみたいものですよね。存在感抜群のオンバッグはインパクトがあり、人の目を引くこと間違いなしです。こちらの半製品はポケットが5つ付いており収納力も抜群。表革の縫い合わせをした後、取っ手部分を取り付けるだけです。
特徴的な爬虫類革や型押しタイプの革を使ってみるのもおすすめ。もちろん、シンプルなサドルレザーなどを使って迫力のあるカービングに挑戦するのもいいでしょう。色々な革を接ぎ合わせてみたり、スタッズやカシメなどでアクセントを付けてみても素敵ですよ。
まとめ
自分の制作レベルに合わせて徐々に難易度を上げて
レザークラフトは工程ごとにある程度練習が必要になるため、簡単なものと難しいものの差が非常に激しいものです。各工程ごとに自分のレベルに合わせたレザークラフトキットを選んでいくのがポイントです。キットに挑戦する前は、端切れで少し練習してみるのもおすすめですよ。今回はレザークラフトキットについて人気メーカーを挙げながら紹介しました。是非、素敵なレザークラフトキットで手作りを楽しんでみて下さいね。