大きな画面で気軽にネット動画を見られたら嬉しいですよね。テレビやプロジェクターを、PCの画面のように使えたらとても便利です。そんな時に活躍するのが、HDMI端子を備えたスティックPC。スティックPCは超小型のPCであり、製品によりスペックや価格が大きく異なります。今回はスティックPCの概要をはじめ、その利便性や選び方を詳しくご紹介しています。おすすめの商品もまとめたので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
スティックPCとは?
手のひらサイズの超小型パソコン
スティックPCとは、USBメモリよりも一回り大きいスティック型の小型PCです。HDMI端子をテレビやPC用モニターに差し込んで使用します。ノートPCよりも軽いため、どこへでも気軽に持ち出せるのが最大の魅力。キーボードやマウスを接続すれば、超軽量のパソコンが完成します。
スティックPCの特徴
スティック形状だから省スペースかつ軽量
スティックPCのサイズは、長さ100mm前後、幅は30~40mm、厚さは12mm程度。重さは約40gであり、スマートフォンよりもコンパクトなPCとなっています。テレビに差し込むだけでPCのように使えるので、デスクトップPCを設置するよりも省スペースです。
Webの閲覧やメールの送受信などライトな使用が得意
テレビなどのディスプレイに接続することで、様々なコンテンツを画面に出力できるようになります。Webブラウジングやメールの送受信など、ライトな使い方に向いています。4Kに対応した製品もあるので、動画やゲームを大画面で楽しみたい方にもおすすめです。
スティックPCの種類
Windows搭載(デスクトップやノートPCと同じ使用感)
スティックPCのほとんどが、Windows OSを搭載しています。動画視聴やメールチェック、ブラウジングはもちろん、WordやExcelなどのOfficeソフトも使用可能。デスクトップPCやノートPCと変わらない使い心地です。
Windows10は64bit版が主流ですが、32bit版がインストールされたスティックPCも販売されています。64bit版はハイスペックな製品でこそ力を発揮するので、一般的なスティックPCならば32bit版でも十分活用できるでしょう。
Android搭載(動画鑑賞などライトな使い方がおすすめ)
数多くのスマートフォンに搭載されているAndroid OS。Android搭載のスティックPCは、1万円台から買えるというお手頃価格が最大の魅力となっています。新機種が発売されなくなっているため、製品の選択肢としては少なめです。
Androidモデルは、スマートフォンやタブレットに近い操作感があります。ネットをさくさく見たい、PCの機能もがっつり使用したいという方よりも、動画コンテンツの鑑賞が目的の方におすすめです。Android用のアプリが充実しているのも魅力です。
Chrome OS搭載(セキュリティ対策不要で動作も軽快)
Googleが提供するChrome OSを搭載したスティックPCは、Chromebit(クロームビット)と呼ばれています。平均価格は1万円前後。PCのように使用できる機能が限られる反面、Windowsモデルよりも安価で購入できるのが強みです。
Chrome OSはスピーディーに立ち上がるので、電源を押せばすぐに見られるテレビとの相性が抜群。PCの起動時間をストレスに感じていた人におすすめです。さらにChrome OSには自動更新機能があるため、セキュリティ対策も万全です。
スティックPCの選び方
使用目的に合わせてスペックを選ぶ
動画再生やゲームをするならスペック重視
動画コンテンツの再生やオンラインゲームをメインに楽しみたい方には、ハイスペックタイプがおすすめです。32GB~64GB程度のストレージ容量は必須とし、スピード性や柔軟性を重視しましょう。ハイスペックな製品には、4Kに対応しているものも多数。グラフィックにこだわりたい方もきっと満足できることでしょう。
4K対応ならWindowsがおすすめ
4K対応のスティックPCなら、OSはWindowsを選ぶのが無難です。ドスパラのDiginnosシリーズや、インテルが提供するCompute Stickシリーズが特に好評。5万円以下で購入できるマシンにもかかわらず、安定してきれいな映像を出力してくれますよ。USBポートの使い方によりミニPC代わりにもなります。
Officeやウイルスソフトの容量も視野に入れる
少なすぎるストレージ容量ではスピード感に欠ける恐れがあります。スティックPCには基本的にOffice系ソフトがインストールされていません。Officeに加えてウイルス対策ソフトを入れると、あっという間に容量がいっぱいになってしまうことも。Officeソフトでの作業を予定している方は、16GB以上のマシンを確保しましょう。
使用頻度と冷却ファンの有無で選ぶ
ファン付きは不具合やフリーズが少なめ
冷却ファン付きのスティックPCは安定感ばっちり。ファンレスタイプは完全無音でストレスフリーという魅力がありますが、熱を持ちやすいため使用用途によっては不具合の原因となります。ファン付きのスティックPCならば、たとえ負荷がかかりすぎてもフリーズや熱暴走を防ぎやすくなります。コンパクトだからこそ排熱機能は重要です。
動作音が不快ならファンレスがおすすめ
スピード感よりも静音を重視する方は、ファンレスタイプを選びましょう。冷却ファンを搭載していないモデルは、起動中の稼働音がまったく気になりません。長時間の動画視聴や編集、オンラインゲームなど、高負荷となる使い方をしなければ、ファンレスでも不具合は起こりにくいでしょう。静かな空間で少しだけネットや動画を楽しむなど、目的に合っていることが大切です。
Wi-Fi速度やUSB規格で選ぶ
Wi-Fiの通信速度は「11ac」と「11n」
操作や表示にスピードを求めるなら、Wi-Fiの速度も比較しましょう。現在、無線LANの規格はIEEE802.11acとIEEE802.11nの2つが主流です。11acの最大速度は約433Mbpsと、150Mbpsの11nよりもハイスピード。最近のスティックPCは11acを採用したモデルも多いので、速さを重視する方はぜひ選択肢に入れましょう。
規格が分かれる「USB2.0」と「USB3.0」
スティックPCのUSB規格は、主に2.0か3.0が採用されています。USB2.0とUSB3.0では、データの転送速度に大きな差があります。USB2.0は約480Mbpsであるのに対し、USB3.0は5000Mbpsの速度を出します。分かりやすくいうと、約10倍の速さでデータを転送できるということ。併せて使いたい機器がUSB3.0に対応しており、速度を求めるならば後者を選ぶのがベストです。
スティックPCのおすすめブランド・メーカー
ドスパラ
カスタマイズ性に優れた主力ブランド
ドスパラは、パソコン周辺機器専門の販売および通販会社です。ドスパラのスティックPCは超省電力かつ超小型が売り。消費電力はわずか数ワットでありながら、サクサクと軽快に動作します。モバイルモニターなど併せて揃えたいアイテムも充実。
Intel(インテル)
パフォーマンス性が高い商品を展開
インテルは、米国に本社を置く半導体素子メーカー。インテル社が提供するCompute Stickは、板ガム程度のサイズの小型デバイスです。フルサイズPCと同じOSを搭載しており、高解像度でグラフィックを再現できます。
Rikomagic(リコマジック)
コスパ抜群の中国深センメーカー
リコマジックは、ITの街として知られる中国深セン市に本社を置くメーカーです。スティックPCに分類されるミニPCにはAndroidを搭載。約1万円という価格帯でコスパに優れた製品をラインナップしています。
ASUS(エイスース)
スマートフォンでの操作も快適
エイスースは台北に本社があるPCおよびPCパーツメーカー。マザーボードは世界トップシェアを誇り、小さく高性能なスティックPCも注目を浴びています。グッドデザイン賞を受賞するなど、持ち歩きたいと思わせる魅力的な製品が揃っています。
おすすめ&人気のスティックPCランキング
Windows10搭載でおすすめのスティックPC
エイスース-TS10-B016D (23,590円)
軽いスティック型で2つのUSBポート付き
OSはWindows 10 Home 64bit、CPUはクアッドコアのインテルプロセッサーを搭載。フルHDでの画面出力にも対応しており、動画コンテンツの視聴も快適です。USB 3.0ポートとUSB 2.0ポートを1つずつ備えているので、拡張性も抜群。
小さくてもPC並みの性能を期待したい方は必見です。スマートフォンでの操作に対応したアプリ、VivoRemoteを使うことで、スマートフォンおよびタブレットをマウスやキーボード代わりにできます。
インテル-Compute Stick M1S (20,000円)
パソコンに詳しくない方も安心の使い心地
64GBという大ストレージ容量が自慢のスティックPC。OSはWindows 10 home 64bit、メモリは4GBを備え、快適な動作を実現しています。HDMI対応テレビに接続すれば、本格的なホームシアターの完成です。
インストールや設定、操作が簡単なので、パソコン周辺機器に詳しくない方におすすめ。余計なアプリが付属していないため、有意義にストレージを使用できます。ライトユーザーであればメインPCとしても十分活用可能。
SKYNEW-M2S (22,100円)
コスパ抜群の静音性スティックPC
OSはWindows 10 Pro 64bitを搭載した、静音タイプのスティックPC。アルミフレーム一体型となっており、ファンが熱を逃がすため長時間の使用も可能。静音性や安定性に優れています。
HD画質での動画再生はもちろん、Skype通話やライトなゲームも手軽に楽しめます。価格は2万円台とコスパ抜群。セカンドPCとしてはもちろん、メインPCを省スペース化したい方にもおすすめできます。
エイスース-TS10-B078D (30,182円)
4GBメモリのファン付き高性能スティックPC
OSはWindows 10 Home 64bitを搭載した、冷却ファン付きのスティックPC。熱暴走を防ぎつつ、静音タイプなのが嬉しいポイント。B016Dが2GBなのに対して、4GBのメモリ容量を備えています。
2GBのメモリでは不安、性能に不満がある方におすすめ。高速ブラウザ閲覧のほか、動画のストリーミング再生も快適にできます。キーボードやマウスをワイヤレスで接続し、高性能ミニPCとして活用しましょう。
インテル-ComputeStick CoreM3 (46,850円)
大容量ストレージで軽快なパフォーマンス
インテル社が提供する、Windows 10搭載のスティックPC。フルサイズのコンピューター並みのパフォーマンスと、モバイル機器の利便性や柔軟性を兼ね備えた一台です。ストレージは64GBと大容量。
冷却ファン付きで安定した動作を求めるならこれで決まり。搭載設置や組み立てなどの面倒な作業はいらず、テレビなどに接続するだけですぐに使用できます。HDMI搭載のモニターならば、手軽にコンピュータ代わりにすることが可能。
インテル-ComputeStick BOXSTK1AW32SC (21,038円)
コスパと安定性重視のいいとこどり
Windows 10 OSを搭載したスティック型のPC。microSDカードからも起動できるため、32GBのストレージ容量でも満足度の高いパフォーマンスを実現します。初期設定はUSBタイプのマウスで行います。
高負荷のかかる使い方はしないものの、素早い動きを求める方におすすめです。主な使用用途がWebブラウジングや動画コンテンツの視聴程度ならば、ハイスペック機器を購入するよりもコスパに優れています。
Windows10搭載でおすすめのスティックPC比較表
商品画像 | ||||||
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ブランド | エイスース | インテル | SKYNEW | エイスース | インテル | インテル |
商品名 | TS10-B016D | Compute Stick M1S | M2S | TS10-B078D | ComputeStick CoreM3 | ComputeStick BOXSTK1AW32SC |
価格 | 23,590円 | 20,000円 | 22,100円 | 30,182円 | 46,850円 | 21,038円 |
特徴 | 軽いスティック型で2つのUSBポート付き | パソコンに詳しくない方も安心の使い心地 | コスパ抜群の静音性スティックPC | 4GBメモリのファン付き高性能スティックPC | 大容量ストレージで軽快なパフォーマンス | コスパと安定性重視のいいとこどり |
サイズ | 1.65×3.6×13.9cm | 幅11.2×奥行3.6×高さ1.2cm | 16×10.7×3.3cm | 幅13.9×奥行3.6×高さ1.65cm | 12.5×3.8×1.2cm | 14.71×8.51×7.21cm |
重量 | 75g | 63g | 620g | 約75g | 381g | 340.19g |
Android搭載でおすすめのスティックPC
リコマジック-MK802IIIS (8,980円)
マイクロSDカード使用で容量アップ可能
Android 4.2 OS、RK066 Cortex A9デュアルコアを搭載したスティックPC。Wi-Fi内蔵なので、設置場所に困らずに動画やゲーム、ネットサーフィンなどを気軽に楽しめます。
スマートフォンやタブレット感覚で使いたい方におすすめ。多彩なAndroid向けアプリをダウンロードできます。32GBまでのマイクロSD/TFカードスロットに対応しており、容量面でもストレスを感じさせません。
リコマジック-MK802 IV (3,980円)
シンプルな仕様ながら価格以上の働き
RK3188 Cortex A9 クワッドコア仕様のAndroid OS搭載スティックPC。ROM容量は8GBと16GBが提供されています。GooglePlayストアに対応しており、様々なアプリを楽しめます。
安価でコスパのいいスティックPCをお探しの方に最適。テレビなどに接続すれば、大画面でYouTubeなどの動画コンテンツやWEBブラウジング、スカイプチャットを満喫できます。旅先に高価なパソコンを持っていくのが不安な時も役立ちます。
Android搭載でおすすめのスティックPC比較表
商品画像 | ||
---|---|---|
ブランド | リコマジック | リコマジック |
商品名 | MK802IIIS | MK802 IV |
価格 | 8,980円 | 3,980円 |
特徴 | マイクロSDカード使用で容量アップ可能 | シンプルな仕様ながら価格以上の働き |
サイズ | 梱包サイズ:13×7.7×3.6cm | 約 10×4×1cm |
重量 | 梱包重量:172.37g | 34g |
4K対応などハイスペックでおすすめのスティックPC
AMD Radeon-M2S (22,100円)
64GBの内蔵ストレージで圧倒的な快適度
4コア4スレッドでありながら、省電力なCPUが魅力の高性能マシン。OSはWindows 10 Pro 64bitを搭載しています。HDMIとRGBポートを活用すれば、デュアルディスプレイも可能。
省スペースでパワフルなPCを使いたい方にぴったりの一品。サブマシンとしてはもちろん、使い方次第ではメインPCとしてもストレスフリーです。2万円台のスティックPCの中では、トップレベルの性能だといえます。
I-O DATA-CLPC-32WE1 (42,973円)
4K映像出力対応のハイスペックマシン
Windows 10 IoT Enterpriseを搭載したスティックPC。コンパクトなボディにHDMI端子とUSBポートを2つ、さらにmicroSDカードスロット、ヘッドホン端子を備えています。
なんといっても、4K映像の出力に対応しているのが最大の特徴。4Kモニターに接続して、美しく鮮明な映像を堪能したい方の希望を叶えてくれます。Wi-FiやBluetoothにも対応しているので、キーボードやマウスもワイヤレスです。
エイスース-CHROMEBIT RockChip 3288-C (18,065円)
マルチユーザーに応えるChrome OS
エイスースが提供する、Chrome OS搭載のスティックPC。どんなモニターも、シンプルかつ軽快なChrome OSに早変わりします。ファンレスタイプなので無音にこだわりたい時も重宝するマシンです。
Chrome OSは自動でアップデートされるため、定期メンテナンスやセキュリティ対策が不要。ウイルス対策ソフトに容量を食われる心配もありません。ストレージ不足はGoogle Driveなどのクラウドストレージで補えます。
skynew-M3S (59,990円)
Core i5+SSDのハイスペックマシン
Intel UHDグラフィックスに対応したハイスペックスティックPC。OSはWindows 10であるほか、メモリ8GB、CPUは第7世代インテルCore i5、SSDはなんと128GBを備えています。
出張先や旅行先でもフルシステムのPCを使用したい方におすすめです。スティック型のPCでメモリ8GB、HDD内蔵のマシンは珍しく、約6万円という価格にも納得です。4K動画も問題なく再生可能。
インテル-STK2M3W64CC (46,850円)
自分好みのカスタマイズで機能をフル活用
フルサイズPCと同じ、Windows 10 Home 64bitを搭載。ワイヤレス接続も簡単で、すぐに本格的なPCとして使えるようになります。気になるストレージ容量もeMMC 64GBと申し分なし。
優れた操作性と柔軟性を求めるPC上級者にもおすすめです。OSの再インストールなど、自分好みにカスタマイズできる要素が多数。スマホやタブレットからアクセスできるサーバーとしても楽しめます。
4K対応などハイスペックでおすすめのスティックPC比較表
商品画像 | |||||
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ブランド | AMD Radeon | I-O DATA | エイスース | skynew | インテル |
商品名 | M2S | CLPC-32WE1 | CHROMEBIT RockChip 3288-C | M3S | STK2M3W64CC |
価格 | 22,100円 | 42,973円 | 18,065円 | 59,990円 | 46,850円 |
特徴 | 64GBの内蔵ストレージで圧倒的な快適度 | 4K映像出力対応のハイスペックマシン | マルチユーザーに応えるChrome OS | Core i5+SSDのハイスペックマシン | 自分好みのカスタマイズで機能をフル活用 |
サイズ | 16×10.7×3.3cm | 約 幅4.6×奥行7.6×高さ1.5cm | 16.76×8.89×7.37cm | 13×12.5×4.0cm | 11.38×3.78×1.19cm |
重量 | 620g | 約53g | 316g | 408g | 381g |
まとめ
排熱性に優れたファン付きのスティックPCがおすすめ
スティックPCの使い方は人それぞれですが、テレビでの動画コンテンツの視聴や長時間のネットサーフィンが主な用途となる方が多いでしょう。熱暴走による不具合などを抑えるためにも、冷熱ファン付きのスティックPCを選ぶことをおすすめします。