バイク用ヘルメットの中で最も高い人気を誇るのが、フルフェイスヘルメットです。ジェットヘルメットにも劣らないデザイン性と、優れた安全性を合わせた性能が人気の理由と言えます。一方で市場に出回る数が多く、海外メーカーも合わせればラインナップは膨大です。自分の用途に合わせて選ぶなら、安全性以外の要素を知ることが肝要になるでしょう。安全なら別にどれでもいい。女子は使いにくそうだけど、安全には変えられない。なんて、マイナス思考で選ぼうとしていませんか。今回は中途半端な選び方にならないよう、フルフェイスヘルメットを深く掘り下げて解説します。選び方の参考にして、是非とも自分に合ったフルフェイスヘルメットを見つけて下さい。
フルフェイスヘルメットのメリット
頭部と顔をすっぽり覆うため安全性が格段に高い
チンガードがないジェット型や半帽型と違い、フルフェイスヘルメットは顔面と頭部をすっぽり覆うことができます。また、システム型のようにギミックがなく、帽体に繋ぎ目がありません。そのため、非常に高い安全性を有するのが特徴です。また、ヘルメットの中でも最も主流の帽体だけに、各メーカーが最新モデルや素材の開発に注力しています。新たなシステムが搭載されることも多く、これらも安全性を高めている要素と言えるでしょう。
厳格な安全規格を複数取得したタイプが多い
ライダーがフルフェイスヘルメットに求める第一の性能は、やはり安全性の高さでしょう。それはメーカー側も同じことです。世界規模のメーカーは特に、レースなどで培った技術を多く導入しています。フォルムや素材の良さから帽体は優れた性能を持ち、厳格な安全規格を複数取得したタイプも少なくありません。
日本の安全規格ではSGマークとJISマークが内閣府の推奨です。MFJ公認があれば、レースでの使用が認められます。海外規格なら最も厳格な安全水準を定めるSNELL(スネル)、ヨーロッパの指標であるECE(ユーロ)がおすすめでしょう。アメリカ版JISマークと言えるDOT(ドット)も、ハイレベルな安全基準で適合品を精査しています。
気密性が高く風や音、寒さからライダーを守る
フルフェイスヘルメットは防御力を獲得するために、チンガードやチークガードの内装が厚くなっています。また、シールドを降ろしたときは気密性が高く、風の抵抗を受けにくいのが特徴です。静粛性に優れており、風切り音や周りの音からライダーの集中力を守ります。また、気密性は防寒力も同時に確保していて、冬場はフルフェイスが最も温かいヘルメットです。
フルフェイスヘルメットのデメリット
他のヘルメットに比べて視界が狭くなる
有名メーカーの上位モデルなら、サイズさえ合っていれば、呼吸はダクトや内装のシステムが守ってくれます。そのため、巷で心配されているほど息苦しくありません。しかし、チンガードがある分だけ、やや視界は狭くなっています。ジェット型などに慣れた方なら、顕著に感じるかもしれません。従来よりも広いサイズのシールドを搭載して、それを克服したエンドモデルや上位モデルもあります。視界のことが気になるなら、大きめのシールドを持ったフルフェイスヘルメットを選ぶといいでしょう。
外気によって内部環境が左右される
通気性の確保はフルフェイスヘルメットの命題とも言えます。そのため、エアインテークやベンチレーションなどは、フルフェイスヘルメットに付き物のシステムです。しかしながら、それらの工夫があると言っても、気密性の高さは夏場にはデメリットとして働きます。シールドを降ろすと冬場は温かい反面、夏場は暑さがこもります。
メガネが掛けにくいことも
メガネスリットがないタイプや、内部システムの都合でスペースが手狭なフルフェイスヘルメットは、メガネを掛けにくいことがあります。メガネを常用される方は、メガネスリットがあるかどうかを確認しておくといいでしょう。内装システムがシンプルなフルフェイスヘルメットには、メガネを使えるタイプが多くあります。
フルフェイスヘルメットの種類
ノーマルタイプ
バイザーが付属せずメガネなどを使える
最もオーソドックスなフルフェイスで、今日では一般的になったバイザーがないタイプです。インナーバイザーと呼ばれる内装に装備されたバイザーは、可動式になっていることが通例になります。そのため、インナーバイザー付きのヘルメットには、それを入れる収納スペースが必要です。そのスペースが必要ないノーマルタイプは、インナーバイザー付きよりコンパクトなフォルムを持っています。
ノーマルタイプはバイザーがない分だけ、内部スペースをインナーバイザー付きより広めに確保できます。ノーマルタイプにメガネスリットを持つタイプが多いのは、このスペースを上手く利用した結果です。メガネを掛けて運転する方には、ノーマルタイプがおすすめでしょう。価格帯も控えめになることが多く、小ぶりな収納しやすいサイズは街乗りにも適しています。
ダブルシールドタイプ
シチュエーションに合わせた機能的な使い方ができる。
インナーバイザーかアウトバイザーが、標準装備されたフルフェイスヘルメットです。どのバイザーを採用しているかは、メーカーのコンセプトによって異なります。アウトバイザーの場合は、内部にスリットがあればメガネを併用できるのが特徴です。外付けは風圧に弱いというイメージですが、サンシェード型のアウトバイザーなら、流線の一部としてフォルムに盛り込まれています。そのため、オフロードのアウトバイザーのように、風に煽られるリスクは余りありません。
インナーバイザー付きは収納スペースを確保するために、シルエットが少し大型化します。そのため、ノーマルに比べると横風の影響を受けやすいのが特徴です。一方でインナーバイザーは、環境への対応力に優れています。例えば低速走行中などは、シールドを上げてもバイザーを降ろせば目を守れて便利です。夏場に風通しを確保できて、快適にフルフェイスヘルメットを使えます。特殊なシールドがなくても、日中は日よけが可能です。また、夜間は収納すれば視界がクリアに保てます。このように、シチュエーションに合わせた使い方が可能です。
ダブルバイザータイプ
マルチな環境に対応しオフロードでも使えるタイプ
オフロード型に近い形ですが本格的ではなく、シールドを標準装備しています。また、インナーバイザーとアウトバイザーの両方を有するのが特徴です。インナーバイザーは日差し対策に、アウトバイザーは飛び石や虫、泥や雨からシールドを守ります。デュアルスポーツとも呼ばれており、オンロードでもオフロード使えるタイプです。一部に弱点があり、オフロード用のアウトバイザーが風に煽られます。そのため、高速領域は少し苦手です。
オフロードやアドベンチャーのバイクは、低中速域に芳醇なトルクバランスを持ちます。それらと相性がいいダブルバイザータイプは、運動性に長けているのが特徴です。呼吸がしやすく、内装は汗に強いシステムが取られています。バイクメーカーとヘルメットメーカーがコラボした、純正ダブルバイザーも少なくありません。それらはバイクのデザインや乗り手の好みに合わせる、受け身のデザインコンセプトを取っています。そのため、コーディネート性と性能の良さで需要が絶えない種類です。
フルフェイスヘルメットの選び方
快適性で選ぶ
エアコントロールできるタイプは外気温の変化に強い
エアインテークやベンチレーション、ノーズカバーを開閉できるシステムがあれば、内部の環境を快適に確保できます。ノーズカバーは呼吸に対してのコントロールを。エアインテークやベンチレーションは、気流を用いた内外の調整を行うシステムです。夏場はオープンにすると通気がよくなり、冬場や悪天候ではクローズにすることで気密性をコントロールします。
内部にクールマックス素材やメッシュ素材が使われていると暑さに強い
ベンチレーションやエアインテークに合わせて、風通しがいい内部だと快適さが増します。速乾性が高い内部システムは、汗をかきやすいフルフェイスヘルメットに最適です。有名なシステムとしては、クールマックスなどが挙げられます。また、風通しが良く汗にも強いメッシュ素材もおすすめでしょう。通気システムとの相性がいい素材で、夏場にも快適性を保ちます。
内部を取り外して洗えると清潔を保てる
気密性が高く汗をかきやすいフルフェイスは、一定期間使っていると臭いや汚れなどが付きやすいヘルメットです。そのため、取り外して洗える内装だと重宝します。耐用年数まで使うためにも、衛生的に使える方が便利です。また、女性は気を付けていても、フルフェイスヘルメットに化粧が触れて残ることがあります。水洗いできる内装だと、化粧残りにも非常に便利でしょう。
用途に合わせて選ぶ
ツーリングにはインカムやスピーカーが装備できるタイプを
今日では、ツーリングやタンデムにコミュニケーションツールが欠かせません。インカムやスピーカーを使えるスペースがないのに、これらを装備してフルフェイスヘルメットを使うと非常に窮屈です。耳などが圧迫されての痛み、着け心地の低下が集中力を妨げます。運転に支障をきたすこともあるので、注意して下さい。また、ヘルメットは頻繁に使うアイテムであり、嫌にならないための対策でもあります。早々の交換にならないためにも、装備できるか否かの確認がおすすめです。
街乗りなどにはワンタッチで脱着できるタイプを
特に原付を使う方などは、街乗りオンリーや短距離移動用という乗り方も少なくないでしょう。そういった場合では、取り回しやすさが重要になります。例えばノーマルタイプのようなコンパクトさがあれば、シート下にも収納できるフルフェイスヘルメットは多いです。他にもDリングなどの機能を持つフルフェイスヘルメットは、ワンタッチで脱着できるため便利に取り回せます。
サイズや重量で選ぶ
やや大きいサイズを選び微調整するのがおすすめ
フルフェイスヘルメットが走行中にずれたり動いたりすると、運転に大きな支障をきたします。また、人間の顔は左右非対称です。フルフェイスヘルメットは左右対称のため、合わないヘルメットを長く被っていると、あご、こめかみなどの痛みに繋がります。それが頻繁ともなれば、買い替えを余儀なくされるでしょう。そのため、頭部サイズとのマッチが重要になります。やや大きめのサイズを選び、頭部に合わせてパットなどで微調整するのがおすすめです。
フルフェイスヘルメットがきつ過ぎる場合は、パットの再調整が必要です。内部パットは自分でも簡単に削れますが、アンバランスになると着け心地が悪くなります。そのため、なるべくならフィッティングサービスを利用するといいでしょう。着け心地を確認するには、自宅などで1時間ほど被ったまま過ごすのがマストです。大きめサイズにパットを入れた場合も自宅でしばらく被り続け、様子をみるといいでしょう。
小柄な場合は軽量タイプや風圧に強いタイプがおすすめ
フルフェイスは被りっぱなしになることが多く、走行中に疲れが溜まるタイプのヘルメットになります。走行中の負担を減らすためにも、エアロダイナミクスなどの風圧に強いデザインがおすすめです。小柄の体格だと重さが負担になりやすく、エンドモデルなどにみられる軽量タイプが便利でしょう。素材としてはカーボンがおすすめで、強靭かつ軽量です。
フルフェイスヘルメットのおすすめブランド・メーカー
Arai(アライ)
剛性と軽量化の質が素晴らしく世界的に認められている
アライは性能バランスの高さから、世界的に認められているメーカーです。非常に広いシェアを持ち、一般はもちろん、レース界にも多く採用されています。レース用のルフェイスヘルメットに使われる技術は市販タイプにも用いられており、エンドモデル以外の性能もハイレベルです。
SHOEI(ショーエイ)
経験値から得た設計で強靭かつ風圧に強いのが特徴
日本を代表するヘルメットメーカーの一社です。トップレーサーや専門家にも愛用者が多く、安全性や空力性能の評価は高いと言えるでしょう。以前は風圧に弱いとされていましたが、今日の評価は逆転しています。レース用フルフェイスヘルメットの開発から得た経験値で、風圧にも強いのが特徴です。
OGKカブト
インナーバイザーを得意とし海外規格にも人気がある
今日、フルフェイスヘルメットとインナーバイザーの組み合わせは、至極当たり前になりました。その先駆けともいえるのが、OGKカブトのKAMUI-2です。バイザータイプには他のメーカーより一日の長があり、内装は非常に秀逸と言えます。また、海外の安全規格を取得したヘルメットも多く、それらも安全面で人気です。
YAMAHA(ヤマハ)
デザインや内装が素晴らしく老若男女が使える
ヤマハはレトロバイクに高い人気を持つメーカーです。SR400やSRV250はレジェンドクラスと言えます。そのため、ヘルメットは伝統的な雰囲気を壊さないデザインです。内装も最新で素晴らしく、老若男女の誰もがスタイリッシュに使えます。
おすすめ&人気のフルフェイスヘルメットランキング
かぶり心地でおすすめのフルフェイスヘルメット
アライ-VECTOR-X (43,995円)
エンドモデルやトップモデルの内装システムを搭載
F1専用のヘルメットから継承した構造である、PB-cLcスクエア帽体のフルフェイスヘルメットです。非常に強靭な性質を持つ構造で、アライ製ヘルメットの性能を確保している素材と言っていいでしょう。SNELLやJISマークを取得していることからも、高度な安全性をうかがい知れます。
フォルムは剛性を追求すると共に、走行風を利用することに注視しています。風圧を生かすためのシステムを、多く搭載しているのが特徴です。上位モデルからもシステムを移植しており、多数のエアダクトやノズルが内部を快適に保ちます。シールドの曇り止めシステムを同時搭載しており、突然の天候変化にも強いフルフェイスヘルメットです。色々なシーンで活用できるタイプでしょう。
アライ-RX-7X (47,890円)
RX-7Xオリジナルの清潔性が高い内装を搭載
アライのみが使用している強靭な繊維体、スーパーファイバーを用いたPB-SNC2帽体のフルフェイスヘルメットです。最も高水準な安全規格であるSNELLとJISマークを取得しています。上位モデルらしく風圧に強いシステムが多く採用されており、走行風を利用してライダーの負担を減らすのが特徴です。
前モデルであるRX-7 RR5から大幅にダクトを見直しており、内部への風通しや静粛性はヘルメットの中でも最高クラスと言えるでしょう。抗菌力と消臭力があるモデル独自の内装を備えており、内部の清潔性を保っています。また、インカム対応で、厚み調節ができるフルサポート内装になっており、高いフィット感を実現したノーマルタイプです。
ショーエイ-X-14 (82,900円)
秀逸な空力性とフィット感が高い分解パットを持つ
風洞実験にはプロレーサーも参加している、高速域に強いノーマルタイプのフルフェイスヘルメットです。空力性能に長けたフォルムは、走行風の巻き込みを抑えて風切り音からもライダーを守ります。安全性の高さは折り紙付きで、SNELLとJISマークに加えてMFJ公認も取得済みです。
レーシングフルフェイスであるXシリーズには、最先端のノウハウが詰め込まれています。曇り止めを搭載した上位シールドが標準装備で、前傾姿勢に対しての視野を多く確保しているのが特徴です。内装は6分割する独立パットで、調整することにより高いフィット感が得られます。また、ユニチカの繊維素材を採用し、速乾性と肌触りの良さを獲得しているのも魅力でしょう。高速道路を利用するライダーには、非常におすすめのフルフェイスヘルメットです。
サイズ感でおすすめのフルフェイスヘルメット
アライ-ASTRAL-X CURVE (62,640円)
XSサイズを選べる本格派のツアラータイプ
アライが開発した最高レベルの有機系繊維を使い、PB-SNC2帽体を形成。丹念に衝撃実験を繰り返すことで、強靭さと軽さを併せ持った、粘り強いノーマルタイプになっています。「究極の次世代ツアラー」というキャッチコピーは伊達ではなく、用いられているシステムは内外装共にハイレベルです。
ダクトは静粛性を保ちながらも、負圧効果を利用して内部の熱気をスムースに放出。シールドの曇り止めも担っているのが特徴です。また、こめかみや頬の熱気を下げる通風口も、各所に設けられています。首回りから後頭部にかけての気流を調整することで、ライダーの疲れを減らしつつ排気も助けるフォルムです。SNELLとJISを取得しており、安全性は十分でしょう。脱着式の内装かつ、53㎝から54㎝対応のXSを選べることから、女性にも非常におすすめです。
OGKカブト-KAMUI-3 (26,622円)
6種のサイズから選べる多機能型のフルフェイス
OGKカブトの主力とも言えるKAMUIシリーズで、お馴染みのスイッチ開閉式インナーバイザーを搭載しています。JISマーク取得の非常にバランスが整ったタイプで、多様なシステムは高速道路から街乗りまで、幅広く活用できるでしょう。
頬、あご、頭の全てにベンチレーションを搭載しています。また、ダクトは非常に滑らかな開閉式です。KAMUIシリーズの特徴、ウェイクスタビライザーも漏れなく搭載しており、空力性能や内部調整性能はハイスペックと言えるでしょう。シールドはUVとIRをカットする曇り止め仕様です。また、チークパットはメガネに対応。内装をフル脱着できます。定番の2シェル帽体で、6種のサイズからXSも選べるのが特徴です。デザインはやや強面ですが、性能は女性にも非常に適しています。
ヤマハ-YF-8 Roll Bahn (14,200円)
バランスが取れたフルフェイスで女性も選びやすい
JISマークとSGマークを取得した、ノーマルタイプのフルフェイスヘルメットです。ロープライスに当たる価格帯ですが、内外装ともにシステムは高いレベルを保っています。フルフェイスヘルメットに欲しい機能は、おおよそ押さえていると言っていいでしょう。
UVカットシールドの曇り止め機能に、開閉式ベンチレーションを搭載。取り外し式の内装は水洗いOKです。また、グローブを付けてもワンタッチで取り外せるバックルは、脱着の際にライダーを助けます。サイズは5種から選べて、55㎝から56㎝のSサイズもあります。女性の頭部平均54.57㎝より、やや大きいサイズです。そのため、選び方で示したサイズ調整法を使うには、最適なタイプと言えるでしょう。
ネオライダース-ZX9 (8,900円)
低価格帯だがバイザータイプで調整パットが付属する
フルフェイスヘルメットの中では非常にお手頃価格です。一方で性能は充実しており、SGマーク取得のバイザータイプになっています。重量も1,580gと平均値クラスです。また、メガネ専用のスリットがチークパットに付属するのは、非常に嬉しいポイントでしょう。
サイズは3種類しかありません。Mサイズでも57㎝から58㎝で、女性よりは男性向けのサイズ感です。しかしながら、サイズ調整スポンジが標準で付属します。また、12種のカラーバリエーションやオーソドックスな形は、男女共に選びやすいデザインです。そのため、頭部サイズを測って合うようなら、女性にもZX9はおすすめでしょう。
軽量でおすすめのフルフェイスヘルメット
OGKカブト-Aeroblade-5 (26,550円)
1,310g程度の軽さに加え5種のサイズも魅力
軽量かつコンパクトをコンセプトに製造されている、JISマーク取得のフルフェイスヘルメットです。OGKカブトの特徴でもあるインナーサンシェードは鳴りを潜めており、Aerobladeシリーズはシンプルなノーマルタイプになっています。
ベンチレーションやエアロフォルムは卒なく搭載しており、内装はフル脱着で洗えます。また、メガネ対応のチークパットも健在で、内装面は快適と言えるでしょう。4シェルに帽体を分けることで高いフィット感を実現。XSは女性におすすめのサイズです。首の負担を減らすウェイクスタビライザーや1,310gの軽量性は、体格が小柄な方にも安心のスペックでしょう。
OGKカブト-RT-33R MIPS (52,920円)
カーボンを使用した1340gのMFJ公認フルフェイス
JISマークに加えてMFJ公認も得たレーシングフルフェイスです。ECEも取得しているため、世界的なレースでも使用できます。主素材はカーボンで軽量かつ強靭。非常に高度な安全性を有した、1,340gのノーマルタイプです。ハイエンドモデルと言えるスペックであり、OGKカブトの主だった内外装システムは、全て搭載されています。
前傾姿勢に対応した、やや広いシールドを標準装備しています。加えて負圧効果を利用した内部調整や気流の調整が得意で、スポーツ走行や高速域には最適でしょう。XSサイズも選べて、内装は洗濯できます。本格的にライドする女性にも非常におすすめです。
シンプソン-MODEL30カーボン (81,927円)
1,250gと軽量で内装システムも充実
シンプソンはアメリカで著名なメーカーです。ダースベイダーのような独特のフォルムに人気があり、国内でも取り扱う店舗は少なくありません。そのため、PSCマークとSGマークを取得した、乗車用ヘルメットとして流通しています。国外メーカー品を公道で使いたいなら、シンプソンはチェックして損のないメーカーです。
このMODEL30は主素材にカーボンを持ち、独特の模様がフォルム表面を覆っています。シンプルでありながら非常にスポーティーで、スポーツ系バイクとの相性はいいでしょう。また、MODEL30は復刻盤でもあります。そのため、レトロ系にもおすすめの相性です。低反発クッションを採用したクールマックスの内装や、1,250gの重さは着け心地がよく、長時間のライディングにも便利です。
イーメット-EFV-11 (7,980円)
1,400gで街乗りに使える機能とデザイン
昔気質の王道的なデザインを持つ、シンプルなノーマルタイプです。SGマークを取得した1,400gの軽量帽体で、ABSという剛性と耐衝撃性に優れた素材を採用しています。加工がしやすいABS素材は、生産性に長けているのが特徴です。安全性確保と共に価格帯の安さを実現できた、大きな要因でしょう。
フォルムやカラーバリエーションは、正にレトロバイクユーザー必見と言ったところです。他メーカーのレトロ系より1回り小さい帽体になり、今日では希少なタイプのヴィンテージデザインでしょう。Dリングでワンタッチ脱着できるシステムや、洗えるフル脱着内装は秀逸です。58㎝から59㎝のフリーのみで、サイズは限定的です。しかし、サイズ調整スポンジが付属します。そのため、頭部サイズが少し小さいくらいでも、選んで問題ないでしょう。
まとめ
安全かつ機能的なフルフェイスヘルメットがおすすめ
フルフェイスヘルメットは、何らかの安全規格に適合したものを選んで下さい。加えて、用途に合わせた機能を選ぶのがおすすめです。街乗り用ならノーマルタイプでワンタッチ脱着ができるもの。ツーリングなら快適内装でインカムを装着できるタイプ。というように、長く被っても苦にならいフルフェイスヘルメットを選ぶといいでしょう。