野外で調理をしたい時の為に、1つ持っておきたいのがカセットコンロやOD缶バーナーなど様々な燃焼器具。その中でも小さく、構造が単純で壊れにくい構造のアルコールストーブはアウトドアに持っていくのにぴったりのストーブです。一口にアルコールストーブと言っても使用目的によって選ぶものは多種多様。国内外のブランドからおすすめのアルコールストーブをピックアップしましたので、是非参考にしてみて下さいね。
アルコールストーブとは？
アルコールを燃料にした携帯用コンロ
アルコールストーブとは、燃料用アルコールを使って炎を出力する燃焼器具を指します。燃料用アルコールはドラッグストアなどで手軽に手に入りますよ。出力カロリーが高いので、風が吹き気候が不安定になる野外での使用に向いています。
軽量で小型なため持ち運びに便利
アルコールストーブの重さは素材によって様々です。真鍮やステンレスで出来た100g前後のものから、素材によっては30gを切る程に軽量なものも。掌に収まるサイズ感ですので、登山など荷物をなるべく軽くしたい場面でおすすめです。
アルコールストーブの種類・使い方
非加圧式
2層構造でシェアが高い
非加圧式のアルコールストーブの大きな特徴は2層構造であることです。外筒と内筒を作る事で、内筒が予熱室の役割を果たし、安定的に炎を出すことが可能です。燃焼が進むと本体側面に空いている穴から気化したアルコールが噴出し、炎が大きくなります。
販売されている多くのアルコールストーブが非加圧式を採用しています。迷った時は非加圧式を選べば間違いないでしょう。燃料のアルコールを注ぐ時は、スポイトで細い穴へ入れる加圧式と異なり上から入れるだけで良いので、使う手順を簡単にしたい方におすすめです。
加圧式
単純構造で高火力
非加圧式とは異なり内筒の無い構造をしています。アルコールは上部の小さな穴へスポイトなどを用いて注ぎ、別途受け皿に注いだアルコールに点火し、火を回していきます。プレヒートされた火は気化したアルコールに燃え移り、燃焼していきます。
ストーブに圧力がかかる分燃焼効率が良く、非加圧式より安定した炎を生み出すことができます。燃費が良いのでアルコールを多めに持っていく必要はありません。アルコールを必要最低限の携行で済ませたい、という方にはうってつけです。
アルコールストーブの選び方
材質で選ぶ
容易にメンテナンスが可能なステンレス製
ステンレスは汚れにくい素材なので使った後のお手入れも簡単。メンテナンスしやすい事が魅力の一つです。また、ステンレスは錆びにくい錆びにくい点も特徴。朝露などで湿りがちな野外のレジャーでの使用に効力を発揮します。金属にとって最も避けたい錆びに強い点は、使うにあたって頼もしい限りですね。
強度の高さで選ぶなら真鍮製
アルミやステンレス製のものと比べると少し重くなりますが、強度が高いのでその分壊れにくくなっています。色合いは金色で光沢が出ており、高級感がありますね。他の素材に比べて錆びやすいですが、長年使っていくと風合いが出てきて渋いカラーリングになってくるので、ずっと同じアルコールストーブを使っていきたい人におすすめです。
タンクの容量で選ぶ
15分程度の燃焼時間なら50ml程度
アルコールストーブの燃焼時間は素材や仕様、使用環境によってまちまちにはなりますが、おおよそ10mlのアルコールで3～5分の燃焼が可能です。単純計算で15分燃焼させたかったら、30ｍl～40mlあれば問題ないでしょう。使用の際には全容量の2/3程までが奨励されていますので、50ml程度あるものを選んでみて下さい。
30分以上燃焼させたいなら100ml以上の物を
100mlの容量があれば70mlのアルコールを入れる事が可能ですので、30分の連続燃焼が可能です。容量が多い分重さがかかりますが、調理を行いたい方には容量が100ml以上あるものが良いでしょう。タンク用のふたがしっかりあるタイプなら燃料漏れも発生しませんので、燃料を入れたまま違う場所で小まめに使う事もできますよ。
オプションパーツで選ぶ
火力を維持するなら風防が必要
アルコールストーブは構造上圧力をかけて燃焼していないので、ガス缶を使うバーナーに比べ風に弱く消えやすいです。そんな時は風防があれば火力を保てて安心。小さく畳めてコンパクトに収納できるものも多く発売されています。急に雨風が吹いたり天候が変わったりしやすい登山での使用などで活躍しますよ。
調理を行いたいなら五徳付きのタイプを
アルコールストーブで調理をしたい場合には五徳が必要です。五徳の役割はバーナー部分に直接調理器具が当たって火を消さないよう、炎の噴出する空間を作りだす所にあります。アルコールストーブと同じメーカーが販売している五徳を使えばサイズは間違いないでしょう。また、サイズが合えば他社で販売されている五徳を使うのも一つの方法ですね。
持ち手が付いた火消し壺は火力調整に便利
火消し壺を使うと、燃焼の途中で火を消すことができます。燃料がはいったままでも持ち運びが可能になるので、アルコールストーブを使う人なら持っておきたいオプションパーツです。火消し壺は蓋をすることでアルコールストーブの酸素供給を断つので、消す以外に火力の調整にも使用可能。点火消化のスイッチが無い、単純なアルコールストーブならではと言えますね。
アルコールストーブのおすすめブランド・メーカー
Trangia -（トランギア）
合理主義を追求したシンプルなデザイン
1925年にスウェーデンで創業されたメーカー。当初は調理器具を生産していましたが、徐々にアウトドア製品へもシフトしていき、キャンプ調理用品の開発を手掛けるようになりました。「メスティン」などのクッカーに代表されるように、無駄を省いたシンプルなデザインが特徴。アルコールストーブを使ったクッカーである「ストームクッカー」は使いやすく、携帯性に優れ料理がしやすいため愛好家の方も多いです。
VARGO-(バーゴ)
軽量で丈夫なアウトドアギア
アメリカのアウトドアギアブランドで、軽量なチタン製の商品を多く取り扱っています。創業者のブライアン・バーゴが実際にアウトドア体験をした所から商品のアイディアが生まれており、アルコールストーブやクッカー、カトラリーに至るまで一つ一つの商品が機能的、かつ軽量な仕上がり。なるべく持っていく荷物を減らしていきたいバックパッカーや登山者には、うってつけのブランドだと言えます。
Esbit-（エスビット）
固形燃料製品の代表的なブランド
エスビットはドイツで誕生したブランドです。エスビットの名はヘキサミンと呼ばれる化合物を成形した固形燃料が由来で、そのままブランド名としても用いられています。アルコールストーブも固形燃料ストーブと同様、携帯性に優れ安定した火力を実現させています。元々軍用として商品開発がされていたので、純粋に性能面を求めたい方に最適だと言えます。
EVERNEW-(エバニュー)
時代の先を行く商品開発
エバニューは創業以来、世界初のチタン製クッカーや業界初の銀マットなど、常に先進的な商品を製造し、アウトドア業界を席巻してきました。エバニューのアルコールストーブはチタン製で、コンパクトかつ圧倒的に軽量のため品薄状態になるほどの人気を博しています。 国内品のアルコールストーブを購入したい、という方でしたら是非お勧めしたい商品です。
おすすめ＆人気のアルコールストーブランキング
五徳付きでおすすめのアルコールストーブ
vargo(バーゴ) -チタニウムコンバーターストーブ （5,325円）
あらゆる燃料が使えるマルチモデル
チタン製なので本体重量は39gと40gを切る超軽量。角のように突き出した五徳はデザイン性も高くスタイリッシュです。本体を表裏で使い分けることにより、固形燃料、ジェル、アルコールの3種類以上の燃料の使用が可能です。
固形燃料も液体のアルコールも両方使えますので、燃料を予備で持っておいて使う事もできます。別売のヘキサゴンウッドストーブと共に使えば燃焼効率は上がりますし、デザインの統一感も図れます。少し変わった一品が欲しい方にいかがでしょうか。
NatureHike（ネイチャーハイク）-アルコールバーナー （1,527円）
カラーリングの可愛い五徳付き
オプション品として消火蓋が付いていますので、スライドしての火力調整や途中での消火が容易に出来ます。五徳の他、アルコールと五徳を両方入れられる収納袋も付属していますので余計にオプション品を買う必要はありません。
五徳はグリーンとゴールドから選べます。調理器具とストーブの間隔を空け、効率よく燃焼させる為に、五徳には十分な高さがあります。アウトドア用のみならず、防災用の熱源としても活躍してくれるでしょう。
ガレージ・ゼロ-アルコールストーブ （2,100円）
コストパフォーマンスに優れた初心者向けモデル
五徳を利用して火力を段階的に調節できるほか、火消し蓋を使い細かく調節することもできます。アルコールを燃料にしている為扱いやすく、誰でも簡単に着火可能。付属品も多いので、コストパフォーマンスに優れた商品です。
火消蓋の他に、五徳や収納袋まで一通りのものがセットで付いています。初心者には最適だと言えますね。燃料用アルコールが1Lも付いて2,000円台で購入できるので、非常にお値打ちであると言えますね。
Trangia -（トランギア）ゴトク付アルコールバーナー （3,199円）
大人気モデルの五徳付きタイプ
大人気のトランギアのアルコールストーブに鉄製の五徳が付いたタイプです。重量はありますが、その分安定していますので風で動くような心配は不要。ワンバーナーの様に調理器具をしっかり支えてくれる形状になっています。
白く塗られた五徳はデザインとしても優秀。20分程の燃焼時間があるので炊飯などの調理も問題なく行えます。五徳が重く大きめで、折り畳みは出来ないので登山をする方というよりはキャンパー向けと言えます。
火力でおすすめのアルコールストーブ
Trangia -（トランギア）アルコールバーナー （2,500円）
長時間燃焼で調理にも便利
発売されてから半世紀以上の歴史があるロングセラー商品です。容量は100ccあり、60cc程度の燃料で25分間の燃焼が可能。別売のプレヒーターを購入すれば、氷点下になる厳冬期の環境でも使用ができます。
風や低温にも強いので、安定した火力を維持できます。上部にはスライドできる火力調整のふたが付いているので、調理も楽に行えますね。25分と長時間の燃焼が可能なので、お米やパスタの煮炊きなども可能です。
EVERNEW-(エバニュー) チタンアルコールストーブ （2,842円）
軽量で耐久性に優れる
中央部分のみならず、側面に空いた穴からも炎が出る仕様になっていますので、加熱面積が広く、火力を安定させる事が可能です。本体内側には30mlと60ｍlの目盛り付き。燃焼したい時間に合わせてアルコールを入れられますね。
エバニューは日本製のブランドで品質にも安心感があります。噴出孔の穴が多くついていますので、ガスストーブに引けを取らない高火力を実現させています。高品質の物を長く使っていきたい方におすすめです。
TOAKS(トークス)-アルコールストーブ （5,600円）
極限までシンプルな形状
持ち手の無いコップのような、シンプルな形状をしています。燃料を入れて点火すると周りに空いた小さな穴から勢い良く炎が噴出するしくみになっています。30mlのアルコールでおよそ11分間の燃焼が可能。
放射熱の多く発生するチタン製にも関わらず、風の強い環境でも火力を安定して出すことができます。重さも20gと非常に軽い仕上がりです。軽さも火力も両方重視していきたい方にはうってつけだと言えますね。
MG TRAIL（エムジートレイル）-手作り アルコールストーブ （618円）
手作りのアルミ製で超軽量
アルミ缶から作り出したアルコールストーブで、重さはわずか11g。手のひらに収まるコンパクトさが魅力の一つです。メスティンなどのクッカーに余裕を持って収まるサイズ感なので、携行するにも便利ですよ。
別売の五徳を付けて点火すれば60ccのアルコールで7分間の燃焼が可能です。他のストーブに比べお値段も1,000円）を切り、非常にリーズナブルです。何かアルコールストーブを買って使ってみたい、という方にいかがでしょうか。
Solo Stove（ソロストーブ）-アルコールバーナー （2,500円）
燃焼効率が良くサイドストーブとしても使える
スクリューキャップにはゴムパッキンがしっかりとついていますので、燃料のアルコールを漏らさず運搬できます。ボディは真鍮製で腐食に強く、落ち着いた風合いが出ています。燃焼効率も良くアルコールを無駄なく燃やせますよ。
ロゴ入りの火消蓋付き。ハンドル操作で弱火から強火まで火力調整が可能です。ソロストーブはバイオ燃料のストーブ販売でも有名ですので、そちらの予備燃料としてアルコールストーブを1つ持っておくと安心ですね。
長い燃焼時間でおすすめのアルコールストーブ
ALOCS(アロクス)-アルコールストーブ バーナー （1,836円）
初心者にもおすすめのエントリーモデル
持ち手のあるスライド式の蓋が付属していますので、簡単に火力調整が可能。本体は100gを切る軽量品です。五徳の他、収納袋も付いていますので、オプション品も合わせて買ってしまいたい方には最適です。
燃焼時間が40分とかなり長めに設定されていますので、使用時間に余裕を持たせたい方に向いています。これ一つ買えばアルコールストーブのオプション品で買いたい物を揃える事ができますよ。初めてアルコールストーブを使いたい方にはうってつけです。
vargo(バーゴ) -チタニウムデカゴンストーブ （4,161円）
安定感のある幅広の五徳付き
本体と五徳が一緒に付いているタイプです。付属の五徳は底面が広くなっていますので安定感があり、使用中にストーブがずれないようにしてくれます。傾斜が多くなりがちな野外での使用にはありがたいですね。
燃焼時間は20分と長めに設定されています。素材にはチタンを採用しているので、軽量かつ丈夫でアウトドアでの使用にピッタリ。炎が側面から出るタイプですので、フライパンなどの幅広の調理器具の使用に向いています。
Pathfinder (パスファインダー)-アルコールストーブ ステンレス （4,182円）
130mlの大容量サイズ
一般的なアルコールストーブよりは大きめのサイズです。本体重量は235gと一般的なアルコールストーブよりは重いですが、燃焼時間は20分と長時間。また、ステンレス素材の為さびにくく丈夫な特徴をもっています。
側面の穴の開いている板は五徳の役割も果たしてくれます。使わない時は外側にはめておけば良いのでデザイン性と収納性両方を実現しています。丈夫で燃焼時間の長いアルコールバーナーが欲しい方には最適ですね。
VARGO(バーゴ)-チタニウム トライアド マルチフューエル ストーブ （4,139円）
高性能でデザイン性に優れる
超軽量のチタン製で、重さはたったの30g。細い五徳がスタイリッシュですね。五徳は使用時に立て、使わない時は畳んでおけますよ。必要以上に場所をとる事は無く、いつでもサッと手軽に持っていけますね。
20分間連続で燃焼できるので、様々な調理を一回で行えます。もしアルコールが残ってしまった場合は容器に戻すことが出来ますので燃料を無駄にすることもありません。高性能なストーブ探している方にいかがでしょうか。
まとめ
アルコールストーブはタンクの容量で選ぶのがおすすめ
アルコールストーブを色々とご紹介してきましたが、機能面は五徳や風防などのオプション品で補えます。しかしながら、やはり基本的な性能であるタンク容量をしっかりと確認する事が大切です。皆さんも是非お気に入りのアルコールストーブを見つけて下さいね。
