キャンプやバーベキューといったアウトドアにおいて、旅先での住の役割を果たしてくれるテントはマストアイテムといえます。天候が良い場合は必要ないかもしれませんが、雨が降るなどした場合にはテントが無いと困りますよね。今回は、その中でも高い人気を誇るコットンテントとポリコットンテントについて紹介していきます。
コットンテントのメリット
断熱性に優れているので夏は涼しく冬は暖かい
コットンテントはオールシーズン使えるという大きなメリットがあります。春の終わりから夏にかけては、外気の熱をカットするだけではなく通気性も優れているので快適に過ごせます。夏以降の気温が下がった季節においては、内部の熱を逃さない特徴を持っています。つまり、季節ごとに買い替える必要がなく経済的にもお得といえるでしょう。
耐火性が高く化学繊維よりも火に強い
そして、コットンテントはポリエステルなどの素材と比べて耐火性の面でも優れています。なぜなら、コットンには厚みがあるからです。そのため、冬場のレジャーシーンにおいてもストーブをテント内に設置することが可能になります。
コットンテントのデメリット
吸水性が高いので雨にさらすと重くなる
コットンは強い雨が降った場合に、化学繊維などと比べて水を溜め込みやすいので非常に重くなってしまう恐れがあります。そのため、1人で片付ける際にかなりの労力がかかってしまうので複数人で片付けることが最善といえるでしょう。慣れないうちは友人などと一緒に楽しむのがおすすめです。
乾きにくいのでカビが発生する可能性がある
コットンテントは、生地が厚く吸水性がいいというメリットゆえに乾きにくいという側面も持ち合せています。したがって、雨天後の手入れが面倒になってしまう可能性があります。そのため、タープテントなどと併用することがおすすめです。
コットンテントの種類
コットン100%
コットン本来の風合いを楽しみたい方向け
コットン100%のテントは、他の化学繊維とは違って綿ならではの感触や美しさがあります。上品でありながらナチュラルな風合いをもち合わせています。レトロな雰囲気を楽しみたい方にとってはコットン100%のものを選べば後悔することはないでしょう。
また、モンゴルやチベット高原などの遊牧民の住居にも似ています。現地の人々の生活をしているような雰囲気を楽しみたい方にもおすすめです。天然素材ならではの風合いを深く味わえるのは、コットンテントだけであると言えるでしょう。
ポリコットン
耐水性・耐熱性を両立させたい方向け
ポリコットンとは、ポリエステルとコットンが混合した素材のことです。他にもT/C素材と言われることもあります。化学繊維であるポリエステル由来の高い耐水性と、天然素材のコットンがもつ耐熱性のハイブリット型といえるでしょう。また、コットン100%と比べて加工しやすいといった特徴もあります。
混合素材はお互いの弱点を補うことができるだけではなく、天然素材と化学繊維の割合で選ぶこともできます。水に強いテントを好む場合はポリエステルが多めの商品を選択したり、火に強いものが欲しい場合はコットンの配合率が高いものを選ぶといった具合に個人の好みに合わせた購入が可能です。素材の割合も判断基準に入れてみてください。
コットンテントの選び方
サイズで選ぶ
ソロがSサイズで、2~3人用はMサイズが目安
コットンテントは、大きく分けて大人数タイプと少人数タイプがあります。6人以下なら大きくスペースをとる必要がないので、省スペース重視のSからMサイズの少人数タイプがおすすめです。1人で楽しみたいという方はSサイズを選びましょう。収容人数の基準はメーカーによって様々ですが、主にテントの広さに基づいて決められています。
収容可能人数なら実際の人数よりも「+1」多く見積もる
7人以上ならより多くのスペースが必要になるので大人数タイプがおすすめです。しかし、テントの中にストーブなどを設置したい場合や空間的なゆとりをもって楽しみたい方は、記載されている収容可能人数よりも1人多く設定されているものを選びましょう。実際にキャンプやバーベキューをやってみると、食料を置くスペースなどで余裕がなくなってしまうことがよくあります。そのため、多く見積もる選び方は初心者の方にも強くおすすめできます。
防水性で選ぶ
耐水圧の数値が高いほど大きな水圧に耐えられる
テントの防水性を判断する際に注目すべき箇所は耐水圧というものです。例えば、防水加工が施されていると記載されているテントを買ったとしても雨漏れしてしまった場合は、耐水圧を上回る雨が降ってしまったということがいえます。そのため、どのくらいの水量まで耐えられるのかを判断する上で重要な指針となります。
小雨程度の耐水性を求めるなら300〜400mm
防水加工されている製品を詳しくみてみると、300から400mm対応と記載されているものも多いです。しかし、この数値は小雨までしか耐えられないので、中雨以上の耐水性を求めるなら2000mm以上のテントを選ばなければいけません。テントを選ぶ際には、mmという値に着目して自分のレジャースタイルに合っているのかという基準を設けて決めるのがベストといえます。
設営方法で選ぶ
設営しやすいのはワンポールテント
テントには様々な組み立て方法があるので、自分のこだわりに合ったものを選ぶのが最も良いです。しかし、楽に組み立てたいという方もいると思います。そこでおすすめなのがワンポールタイプです。まず、ワンポールテントというのは1つのポールを立てるだけで組み立てられるものです。ソロでも設営しやすいという特徴があります。
ポリエステルの割合が大きい軽量テントだと設営が楽
また、100%のコットンテントは天然素材ゆえに重くなりがちです。しかし、化学繊維が多く含まれていればいるほど軽量になります。重いテントよりも設営がしやすく、片付けのしやすさも変わってきます。少人数で楽しみたいという方や、これからキャンプなどを始めたいと思っている初心者の方はポリエステルなどの割合が大きいものを選ぶのがおすすめです。
コットンテントのおすすめブランド・メーカー
Nordisk(ノルディスク)
高級感と豊富な品揃え
北欧発の老舗ブランドならではの高いデザイン性と、品質を誇っています。独自のノウハウを生かしたコットンテントは火の粉などに対する耐熱性やテント上部に設計された通気口があります。ストーブなどを設置する際にも安心です。
DOD(ディーオーディー)
ユニークだがわかりやすいネーミング
DODの大きな魅力は、個性あふれるネーミングと日本製ゆえの素早いアフターケアサービスにあります。カマボコテントといったような名前のテントが特徴的です。また、条件を満たせば修理や交換などの保証を受けることができます。
Ogawa(オガワ)
大人数で楽しみたい方向け
OGAWAは大人数でのキャンプやバーベキューが多い方におすすめのブランドです。日本製の中では珍しくサイズの大きなテントを取り扱ってる割合が多いです。そのため、家族や友人を集めて楽しみたいという方にはOGAWAがおすすめです。
Kodiak Canvas(コディアック キャンバス)
天然素材にこだわるなら
なんといってもコットン100%のテントの多さが魅力的です。ポリエステルや化学繊維の配合素材を扱う会社が多い中、数多くの天然素材を販売しています。コットンならではの風合いにこだわりたい方におすすめです。
おすすめ&人気のコットンテントランキング
低価格でおすすめのコットンテント
Nordisk(ノルディスク) -アスガルド19.6 (121,000円 )
大人数で楽しめる高性能テント
デンマークの老舗ブランドであるNordisk。その中でも大人数に特化しつつも低価格に抑えて高いコストパフォーマンスを実現したものです。そのため、スペースにゆとりをもって楽しみたいといった方におすすめできます。
企業が誇る最先端のポリコットン素材を使用しているので、耐熱性や耐久性といった機能面においても抜かりはありません。また、アスガルドの上品なライトベージュのデザインが北欧ブランドの魅力を引き立てています。機能の面だけでなく、高いデザイン性も実現しているのが特徴です。
Robens (ローベンス) –Apache(アパッチ) (142,000円)
雨の日や冬場でも安心
ハイドロテックスポリコットンという防水性の高いテント素材を使用しています。加えて、210Tオックスフォード100%ポリエステルが使用されたフロアシートによって10,000mmもの耐水圧を実現しています。他社と比較しても防水性の面ではトップレベルといえます。
また、内部に煙突ポートがあることによってストーブなどの設置も可能になります。耐火性にも優れているので発火のリスクを抑えることもできます。10人用テントなので家族や友人も集めて楽しむことができるでしょう。
Kodiak Canvas(コディアック キャンバス-Flex-Bow(フレックスボウ) VX (119,800円)
耐久性に優れた天然素材
コットン100%にもかかわらず、防水性や通気性が優れています。というのも、通常のPUコーティングではなく、独自のシリコンベースのHydra-Shieldを使用しているからです。天然素材の弱点を補っているといえます。
といっても素材はコットン100%なので、正しく手入れをすれば長く使えるというメリットもあります。また、フレームは車のボディーでも使われている頑丈な鋼鉄です。そのため、強風にさらされた際にも高い耐久性を発揮します。
Robens(ローベンス)-Kiowa(カイオワ)(176,000円)
7角錐を生かした耐風性と居住性
大きな特徴は7角錐という形状にあります。多角形を生かした耐風性と同時に、サイドはメッシュ素材でできています。加えて、天井部分の開閉も可能となっているので高いレベルでの居住性も実現しています。
また、就寝可能人数が10人の大型サイズなので大人数で楽しんだり、薪ストーブを設置するなどして過ごせます。オールシーズン対応のHydro Tex(R)ポリコットンを使用しているため、季節を問わずに使用することができます。経済的にもお得といえます。
Ogawa(オガワ)-ピルツ15 t/c(137,500円)
換気がしやすく設営も簡単
他のテントよりも換気性に優れているのが大きな特徴です。上部と下部両側面に加えて、メッシュパネルが出入り口に設置されているので新鮮な空気をたくさん取り入れることができます。また、煙突ホールもあるのでストーブを使うこともできます。
T/C素材なので、天然素材ならではの質感と化学繊維を生かした通気性と吸湿性を実現することが可能です。また、設営面においても1つのポールを立てるだけなので非常に簡単です。手間をかけたくない方にもおすすめできます。
耐熱性の高さでおすすめのコットンテント
DOD(ディーオーディー) – レンコンテントT3-600-TNタン (44,000円)
通気性抜群のレンコン型窓と外気を防ぐスカート生地
名前の通りレンコンのようにたくさんのある窓が特徴的で、それを生かしたテント内での焚き火が可能です。開け閉めも自由自在です。暖かさを保つためにウォール生地を使用しているので、冬場に適したテントといえます。
ただ単に煙を逃すだけではなく、ポリコットン生地を使用しています。そのため、燃えにくさも兼ね備えています。また、テント下部から風が入りにくいスカート生地によって外気に晒されることなく楽しむことができます。
Neutral Outdoor(ニュートラルアウトドア)-TC テント 4.0 (85,800円)
テント内に新鮮な空気を届ける
サイドにメッシュ窓がついていることに加えて、天井に換気口があるので新鮮な空気をテント内に循環させることが可能です。窓は閉開式なので温度調整が可能になっています。そのため、虫がいる夏場でも安心して使うことができますよ。
また、テントの下に敷くグランドシートは取り外し可能です。場面に合わせてフロアレスを楽しむことができます。ポリコットン生地なので高い耐熱性を発揮しつつ、ボトム生地に防水シートがついているため水が染みる確率も最小限に抑えています。
Nordisk(ノルディスク) – アルヘイム 19.6 (94,999円)
レトロなデザインが特徴的なポリコットンテント
同シリーズの12.6よりもサイズアップしたモデルなので、9人まで収容可能です。円錐のデザインは北欧ブランドならではのレトロ感を醸し出しています。また、ポリコットンなので結露になりにくいのも特徴です。
テント内の出入り口は1つしかないため通気性の面で劣っていますが、熱を逃しにくいので冬場に大活躍するテントといえます。設営もポール1本で解決できます。女性や初心者の方でも安心して使用することができますよ。
チャン-カトゥン (239,800円)
場所を選ばずに使える100%コットンテント
カトゥンはドイツ製のセンターポールタイプのテントです。フックを利用して、ポールの代わりに木の枝などにつるすことで使用するので場所を選びません。ポールがたくさんあるタイプの商品と異なり、設営もしやすいです。
オランダのテンケイト社が開発した100%コットンを使用。そのため、耐熱性に秀でています。カトゥンの素材は300g/㎡で結露の発生を抑えることに加えて、カビも生えにくい仕様にもなっているので天然素材のメリットだけを実現しているいえます。
テンティピ-ジルコン(297,000円)
こだわり抜いたティピテント
ティピテントと呼ばれる円錐型のテントです。上部には煙突があるので、ストーブなどの使用が可能なデザインとなっています。また、トップ以外にも、ベンチレーションと呼ばれる換気口が6つあるので新鮮な空気を循環させることができます。
素材はポリコットンを使用していて、耐熱性と防水性も優れているのでテント付近でのバーベキューなどをしても問題ありません。小雨などでも楽しむことができますよ。就寝可能人数は14 人なので、大人数でも安心です。
防水性の高さでおすすめのコットンテント
ROBENS (ローベンス)–Trapper Twin(トラッパーツイン)テント 2019年モデル(129,800円)
リビング付きのテント
就寝するためのエリア2つに加えて、リビングゾーンがあります。家族や友人とテントのなかでゆっくり過ごしたり、トランプなどのカードゲームをしたりしたい方におすすめです。就寝エリアは2人ずつ収容可能です。
また、ハイドロテックスポリコットンと呼ばれる防水性と通気性にこだわった素材を使用しています。加えて、フロアシートは耐水圧10,000 mmのポリエステルです。そのため、雨天時にシートが染みることはありません。
Ogawa(オガワ)-ピルツ15T/Cフルインナー 3572 アウトドアグッズソノタ(38,500円)
結露を防ぐ二重構造
テントの表面が二重幕構造になっていることによって生まれる空気層のおかげで、結露対策が施されているという点が最大の魅力です。コットンテントの性質上の弱点を補うことを実現したテントといえるでしょう。結露対策が施されているテントはあまり多くありません。
また、耐水圧は1800mmなので防水性も非常に高いテントです。テント上部も開閉可能なデザインです。そのため、入り口付近で定期的に外の空気を取り入れるために開け閉めしたりするといったような手間を省くことができます。
ユージャック-Desert300(デザート300)(41,000円)
簡単設営で雨にも強い
テントタイプがワンポール式なので設営にかかる時間を大幅にカットできます。シンプルな構造ながら耐風性にも長けているので倒れる心配はないといえるでしょう。最大収容可能人数は4人までとなっています。
また、フライ部分は75Dポリエステルタフタ素材を使っていて2000mmもの耐水圧を実現しています。インナーはT/C素材を使用しているので、ほどよく湿度を吸収してくれます。夏も冬も快適に過ごすことができるといえるでしょう。
DOD(ディーオーディー)-タケノコテント(68,900円)
圧倒的な耐風性と扱いやすさ
タケノコテントは台風と同等の風を用いたテストをクリアしているので、業界トップレベルの耐風性を持ち合わせています。また、ワンポールテントをもとにした簡単な構造です。設営の面においても優れているテントです。
屋根の部分がポリコットン素材が使われているので結露を防ぐと同時に、高い耐熱性もあります。そして、壁部分をポリエステルにすることにより軽量化を実現しています。シンプルな構造に加えて軽量さも持ち合わせているので、かなり使いやすいといえるでしょう。
ベルテント-アスガルド グランピング(51,000円)
天然素材なのに防カビ済み
本体部分は100%のキャンバスコットンでありながら、フライシートには防カビと防燃加工が施されています。また、手入れの手間が省ける上にストーブなどの使用も可能になっています。天然素材の難点をカバーしているといえますね。
扉もコットンとメッシュ素材が使われています。天井部分とサイドウォールもメッシュなので夏場でも快適かつ虫の侵入などを防ぐこともできます。オールシーズン使える天然素材なのでどんな方にもおすすめですよ。
まとめ
自分のレジャースタイルに最適なコットンテントがおすすめ
様々な選び方やおすすめのコットンテントなどを紹介してきましたが、最も重要なのは用途をはっきりさせてから自分に合ったテントを選ぶことです。自分のレジャースタイルを確かめた上で購入するようにしてみてください。テントの選び方次第で充実度が決まるといっても過言ではありません。