大きな粗大ごみも、コンパクトに裁断すれば普通のゴミとして出すことが出来ますよね。そんな時にあると便利なのが糸鋸です。木工細工やハンドメイドといったDIYにも使えますよね。しかし、糸鋸にも色々な種類があるのでどれを選べばいいのか分かりづらいものです。そこで今回は糸鋸について詳しく解説していきます。ぜひ参考にしてみてくださいね。
糸鋸の特徴
一般的なノコギリよりも刃が細い
まず大前提として、糸鋸というからにはノコギリの一種です。一般的なノコギリと比べて刃が細く、しなやかなのが糸鋸の特徴です。手のひらサイズのコンパクトなものから、プロ用の大きな電動糸鋸まで実に様々。使用用途に合わせて色々な使い方が出来ますよ。
複雑な曲線や細工切りが可能
糸鋸は、普通のノコギリでは難しい複雑な曲線カットや細工切りが可能です。木材をくり抜いたり、切り文字を作ったりするのに最適ですね。糸鋸用の刃にも色々な種類があり、木工用や金属用など、用途に合わせて使い分けることが可能です。メンテナンスもしやすく、初心者でも扱いやすい刃物と言えるでしょう。
糸鋸の種類
手動タイプ
比較的安価で初心者にも扱いやすい
最も種類が多く、購入しやすいのが手動タイプです。リーズナブルな価格帯のものも多いので、用途別にいくつかの糸鋸を用意しておくことも可能ですよ。使い方は一般的なノコギリと同様、切りたいものをしっかり固定した状態で、糸鋸側を動かすことになります。
手動タイプは、自分の感覚で作業できるので細かいニュアンスを出したい時に最適です。小さなものであればふところ寸法は130mm程度。大きなものになれば280mm位になります。フレームの長さが固定されているものもあれば、刃の長さに応じてフレームを伸縮出来るものもありますよ。
電動タイプ
安定感があり効率よく作業が進められる
電動糸鋸は、手動とは違い刃が台に固定されているので、切りたい対象を動かして裁断することになります。電動で刃が上下に動くため、しっかり手を添えて切りたい形に動かしていきましょう。慣れない内は、思うように動かせないこともありますので、ある程度練習も必要になります。
電動タイプは殆ど力を入れる必要がありません。そのため、力の弱い女性にもおすすめです。サイズは卓上タイプのものもあれば、据え置きタイプの非常に大きなものまで揃っています。趣味で使う程度であれば、コンパクトな卓上タイプがいいでしょう。
糸鋸の選び方
刃の種類で選ぶ
木工用ならピンエンドタイプ
糸鋸の刃には大きく分けて2種類あります。ピンエンドタイプと言われるものは、ピンを引っ掛けて刃を固定しているタイプで、刃が緩みにくいというメリットがありますよ。ただしピンエンドタイプは、構造上細いものはありませんので、細かい作業にはやや不向きと言えるでしょう。一般的に、木工作業に向いているのはピンエンドタイプです。
木材も金属も扱うならストレートエンドタイプ
木材から金属まで幅広く切断できるのはストレートエンドと言われるタイプになります。刃をネジで締め付けて固定するタイプで、標準サイズは全長が130mm、電動用のストレートエンド刃ならば150mmです。フレーム部分の長さが調節できるタイプであれば、手動用と電動用で刃を共有することも可能。穴抜き時に開ける挽き穴も、ストレートエンド刃なら小さくても大丈夫ですよ。
切るものによって刃の幅や厚みも考慮
糸鋸用の刃は、用途や目的に合わせて使い分けられるよう、非常に細かく分類されています。木材のように、比較的切断しやすい素材を切る場合、刃の山数が少ない荒目のタイプを選ぶようにしましょう。刃の山数が多い極細目タイプは金属類の切断に向いています。刃が厚いものはザックリとした切断に、刃が細いものは繊細な曲線カットなどに向いていますよ。
刃の形で選ぶ
硬い素材はアサリ付きがおすすめ
糸鋸の刃には、アサリ付きとそうでないものがあります。刃が左右交互に開いているのがアサリ付きタイプ。左右に開いている分、切断時の抵抗が少なくて済みます。削りカスが出やすく、切断面が粗くなってしまうというデメリットも生じますが、少ない力で効率よく作業出来ますよ。特に硬い素材を切る時は、アサリ付きタイプがおすすめです。
バリのない滑らかな仕上がりにするならアサリなし
逆にアサリが付いていない刃は、刃が全て同じ方向を向いた状態になっています。そのため切断面がきれいに仕上がりますよ。いわゆるバリと呼ばれれる切断面のザラザラも、アサリ付きタイプに比べて断然少なくなります。精巧な木工細工や、プラモデルのパーツ切断のように、ちょっとしたデコボコが気になる場合には、アサリなしタイプを選びましょう。
木工用なら返し刃付きがきれいに仕上がる
糸鋸用の刃には、返し刃というものが付いているものと付いていないものがあります。返し刃とは、刃の向きに対し、一定の間隔で刃が4~5枚ほど反対向きに付けられている部分のこと。返し刃が付いていることによって、木材を切った時にバリが出にくくなるのです。金属を切断する場合は、跳ね上がる危険性があるので不向きですが、木工用であれば、返し刃付きがおすすめです。
替刃があるかどうかで選ぶ
替刃があると切れ味が悪くなった時にも安心
糸鋸もノコギリ同様、長く使い続けていると段々切れ味が悪くなってきます。切れ味が悪くなった刃物を使うのは、思わぬ怪我や事故の原因にもなりかねません。替刃があるタイプであれば、刃の部分だけを新しく交換出来るので安心ですね。本体を丸ごと買い換えるのに比べて価格も抑えられます。特に頻繁に糸鋸を使用するつもりであれば、替刃有りタイプが断然おすすめですよ。
色んな種類の替刃があるタイプは使用用途も広がる
替刃の種類が豊富なタイプであれば、フレーム1つでその時の用途に合わせて刃を替えられるので、汎用性がグンと上がります。例えば同じ木工用の替刃でも、ザックリ切断する時用の刃と、仕上げ用の繊細な刃を別々に用意しておけば、作品の仕上がりも変わってきます。粗大ごみの切断も、いつどんな素材をカットするのか分からないので、替刃が豊富なタイプがいいでしょう。
糸鋸のおすすめブランド・メーカー
SK11
高品質な糸鋸を取り扱っているハンドツール専門メーカー
SK11は、ハンドツールやガーデンツールをメインに製造している藤原産業のオリジナルブランドです。高品質で使いやすいこととで有名で、プロはもちろん、初心者にもおすすめです。糸鋸をはじめとした大工工具も豊富ですよ。
ハナツールズジャパン株式会社
使いやすさを考慮した糸鋸が人気
ハナツールズジャパン株式会社は、工具やホームツールなどの卸売販売を行っている会社です。特にダイヤモンド工具や切削工具の扱いが豊富。ハナマジックシリーズと言われる多目的糸鋸は初心者にも扱いやすく、ハナツールズの代表的な商品です。
リョービ
電動糸鋸を豊富に揃えている建築用品メーカー
リョービは、DIYや建築業に欠かせないツールを豊富に取り揃えているメーカーです。特に電動工具類は、プロにも愛用者が多く、非常に人気がありますよ。高品質かつ安定した使用感の電動糸鋸は、初心者にも使いやすいアイテムです。
マキタ
電動糸鋸を探している方におすすめの工具メーカー
マキタは、リョービと並んで非常に人気のある電気工具及び家電の製造販売を行っているメーカーです。特徴のあるグリーンカラーと社名ロゴはとても有名ですよね。卓上糸鋸盤はコンパクトで使いやすい人気アイテムです。
おすすめ&人気の糸鋸ランキング
手動タイプでおすすめの糸鋸
PICUS-フリーウェイダイヤノコ (1,680円)
シンプルな構造で使いやすい
こちらは、初心者にも扱いやすいシンプルな造りの糸鋸です。刃の長さは160mmで、実効長は120mm。柄の部分にデコボコが施されているので、汗や雨などでも滑りにくくなっています。フレームの幅を変えることは出来ません。
ダイヤノコですので、これ一本あれば石やタイル、ガラスといった硬めの素材も簡単に切断することが出来ます。もちろん、木材の加工も可能です。そのままでは廃棄しづらい粗大ごみも小さく切断出来るので、ゴミ捨ても楽になりますよ。
H&H-木工糸鋸/糸のこぎり H-1260 (528円)
金工兼用でリーズナブル
リーズナブルな糸鋸を探している方にはこちらの糸鋸がおすすめです。あまり使ったことはないけれども、いざという時のために一本は用意しておきたいという方に最適。フレームの幅は変えられません。切込の深さは120mmとなっています。
替刃が4本付属してくるのも魅力的ですね。細目のものは、塩ビパイプやプラスチックの切断に、中目はやや硬めの木材、荒目は柔らかめの木材に向いています。鉄や真鍮などの金属を切断することには対応していません。
PICUS-フリーウェイミニコッピング (860円)
軽量コンパクトで初心者におすすめ
こちらも非常にリーズナブルな価格帯の糸鋸です。目を引きやすい薄いグリーンのフレームになっています。軽量かつコンパクトな上に、スッキリとした細いデザインになっていますので、工具箱などにも収納可能ですよ。
なんと言っても360度、あらゆる方向に切り込めるスパイラル刃が特徴的。上下左右はもちろん、円曲線の切断も可能です。特殊鋼を使用しているので、これ一本で木材から金属までカット出来ますよ。ハンドメイド用におすすめです。
エンジニア–金工ノコギリ 固定型TN-01 (2,074円)
用途によって使い分けやすい
フレームは軽くて強靭な設計になっており、グリップ部分は滑りにくい仕様に工夫されています。フレームの幅は125×75mmのまま、固定されているタイプになります。重量はわずか170gと軽いため、女性にも扱いやすい糸鋸と言えるでしょう。
こちらの糸鋸にはTN-17番の替刃が標準装備されています。こちらの刃はアサリなしタイプ。比較的目が細かい刃ですので、真鍮やアルミといった金工専用になります。TN替刃は種類も豊富で、数字が大きくなればなるほど粗く、刃も厚くなりますよ。
多目的タイプでおすすめの糸鋸
多目的のこぎり ピンエンド型 マジックソー (2,200円)
一種類の刃で色々なものを切断できるタイプ
機能性だけでなく、デザインにもこだわりたいという方にはこちらの糸鋸がおすすめです。スタイリッシュなデザインで、なおかつ機能性も抜群のピンエンド型糸鋸です。替刃が4本付いてくるのも嬉しいですね。
一種類の刃で、木材やプラスチック、釘やゴムなど、ありとあらゆる素材を切断することが出来ます。全長も約250mmと十分な大きさがあるため、太めの木材などにも使えますよ。鋸刃を3方向に取り付けられるため、用途に合わせて使い分けやすい糸鋸です。
POLARIS-精密用 自在型 糸鋸 (2,000円)
豊富な替刃でフレームの長さも変えられる
こちらは、エンジニアやクラフトマン向けの本格的な手動糸鋸セットになります。フレームの長さも調節出来るので、短い刃から長い刃まで幅広くセットできますよ。刃の交換も刃をネジで挟んで締めるだけなので、非常に簡単です。
5種類の精密糸鋸替刃が標準で付属してきます。刃を付け替えれば、木材から金銀などの貴金属まで何でも切断可能。全方向に切断できるスパイラル刃も付属してきますので、木工細工が更に楽しめるようになりますよ。
ハナツールズ-マジックソー D型 (2,118円)
刃の交換なしで木材から金属まで対応出来る
多目的糸鋸の中でも知名度抜群なのが、こちらのマジックソー。刃は丈夫で軽いハイカーボン製で、柔軟性にも優れています。一般的な糸鋸の多くは、用途に合わせて刃を取り替える必要がありますが、こちらは一本で木材もアクリル材も簡単に切断できますよ。
替刃は3方向から取り付けられるようになっているので、曲線切りもしやすくなっています。なんと言ってもフレームの角部にはタングステンローラーが搭載されているのが魅力的。糸鋸では難しい、ガラスの切断も出来ますよ。
わくわく生活-多目的のこぎり マジックソーセット (4,830円)
収納ケース付きで整理も楽ちん
こちらは、多目的糸鋸に替刃5本に平ノコ刃も付属してくるタイプになります。刃の交換不要で何でも切れるのは魅力的ですが、やはり使い続けていると切れ味も悪くなってくるものですよね。替刃が5本もついていくるので、長く使い続けられますよ。
これから木工やDIYを始める場合も、こちらのセットなら平ノコギリも付いてくるので別途用意する必要がありません。糸鋸では切りにくい太い木材も切れるので庭木の剪定などにもおすすめ。もちろんタングステンローラー付きです。
ハナツールズ-マジックソー platinum(8,701円)
各種糸ノコに平ノコと収納ケースも付いた豪華セット
人気のマジックソーに、替刃が5本、ダイヤモンド刃が1本、平ノコ刃も付いてくるフルセットタイプ。糸鋸刃は、ダンボールからネジ、釘までカット可能です。付属のダイヤモンド刃はガラスやレンガ、タイル類の切断時に使えます。
本体にはガラスに傷をつけてカットできるタングステンローラーと、ガラスを割り切るのに便利なガラスプライヤーが搭載されています。ステンドグラス作りなどにも使えますよ。一セットをまとめて収納できるコンパクト収納ケースがついてくるので、まとめて保管できるのも嬉しいですね。
電動タイプでおすすめの糸鋸
ブロクソン-コッピングソウテーブルEX (16,027円)
卓上サイズで集塵機能付きなのでクズ処理も楽
こちらの電動糸鋸は、木材や薄い金属の切断や切り抜きが可能な卓上サイズタイプです。大型の電動糸鋸は大き過ぎるけれども、テーブルサイズのコンパクトな電動タイプが欲しいという方におすすめですよ。専用クランプが標準で付属してくるので、直接テーブルに固定することも可能です。
スピードコントロール付きですので、慣れない方は低速から始めることも出来ますよ。もちろん、用途に合わせて刃の種類を変えたり、切れ味が悪くなった時に交換したりすることも可能です。集塵機も付いてくるため、木くずなどもしっかり集めながら操作出来ますよ。
SK11-卓上糸鋸盤 400mm (10,175円)
振動や騒音が少なく斜め切断も可能なモデル
木工の細かい曲線もきれいにカットできるので、繊細な細工も楽しめます。振動や騒音が抑えられるタイプなので、これまでは電動糸鋸に手を出せなかったという方にもおすすめですよ。卓上サイズでありながらフトコロ寸法も400mmあるので、大きめの素材もカット可能です。
テーブルが45度に傾けられるので、斜め切りも可能。替刃の取り付け方向も変えられるので、横側からカットしたい時にも大変便利ですね。木材の跳ね上がりを抑えるプッシャー付きですので、切りたい素材をしっかり固定されます。付属のアダプターを2個使えばピンなしの糸鋸刃も取り付けられますよ。
リョービ-卓上バンドソー (31,500円)
木材から金属まで曲線カット出来るので工作にも最適
こちらは木材の加工に最適な電動糸鋸です。やわらかい木材なら80mm、硬い木なら50mmサイズに対応しています。テーブル部分は0~45度まで傾斜が付けられるので、斜め切断もお手の物。直線切り、曲線切り、傾斜切りが可能です。
320Wのハイパワーで各種木材、プラスチックや銅板などが切断可能。帯鋸刃の周速度を無段階に調節できるのも魅力的ですね。別売りの集塵ホースと集塵機を接続することで、木くずの塵も抑えつつクリーンに作業が進められます。
マキタ-糸ノコ盤 MSJ401 (23,885円)
刃の張り替えもかんたんで傾斜切断も可能
こちらもコンパクトな卓上サイズの電動糸鋸。軟木やプラスチック板の切断に最適です。ストローク数は一分間に400~1600回まで無段階で変えられるので、ゆっくり作業したい方はもちろん、スピードを求める方にもおすすめですよ。
刃の張りや交換はワンタッチで簡単に行えます。テーブル部分は左45度、右15度の角度で傾斜させることも可能。斜め切りも簡単ですね。エアノズルも付いてくるので、切り屑を取り除きながら作業にあたれます。
EARTH MAN-スピードコントロール付卓上糸鋸盤(12,652円)
無段階でスピードが調節できるので初心者でも安心
木材やアルミ板、真鍮板まで切断できる電動糸鋸で、スピードは無段階で変えられます。付属されている糸鋸刃はピンエンドタイプですので、特に木工細工に適していますよ。別途荒目と細目の替刃も付属してきますので、用途に合わせて使い分けることも可能です。
もちろん、テーブル部分は45度まで傾斜可能です。斜め切りが簡単に出来るので、木工細工も更に楽しくなることでしょう。質量は約13.5kgと少し重くなりますが、その分安定感は抜群。ふところ部分は400mmですので、大きめの角材も余裕で切断出来ますよ。
まとめ
頻繁に使ならある程度高価な糸鋸がおすすめ
たまに粗大ゴミを解体したり、庭木の剪定をしたりするのに糸鋸を使うという程度であれば構いませんが、頻繁に使用するのであれば安価なものは避けた方がいいでしょう。耐久性と安全性が高い、ある程度高価な糸鋸を選ぶのがおすすめですよ。今回は糸鋸について選び方やおすすめ商品などを併せて紹介してきました。ぜひ参考にしてみてくださいね。