パソコンでレポートを作成したり、プレゼン資料を作成するときに必須なのがキーボードです。あるいは、PCでゲームをするために高機能なキーボードを探している方も多いのではないでしょうか。今回は、長時間文字入力しても疲れにくく、タイプミスも減るメカニカルキーボードをご紹介します。キーボード選びの参考にしてくださいね。
メカニカルキーボードの特徴
耐久性が高くメンテナンスもしやすい
汎用デスクトップパソコンやノートパソコンに採用されているメンブレン型キーボードは、ゴムの反発を利用しているためヘタリやすく、打鍵耐久性は2,000万回程度と言われています。一方のメカニカル型キーボードは、キーの内部に金属製のスプリングが採用されています。そのため、5,000万回以上の打鍵耐久性があります。
また、メンブレン型はひとつのキーが反応しなくなったらキーボードをまるごと交換する必要があります。一方のメカニカル型はひとつひとつのキーが独立していますので、反応しなくなったキーだけを交換することができます。メンテナンスしながら長い期間愛用できるメリットがあります。
クリック感がありタイプミスが減る
メンブレン型のキーボードは、シート状の抵抗体と、それぞれのキーのところに形成された接点が接触することで文字を入力しています。抵抗体と接点の接触が甘いと、文字が入力されないことがあります。いわゆる文字抜けになります。
メカニカルキーボートは、それぞれのキーにスプリングとスイッチが内蔵されているため、カチカチというクリック感があることが特徴です。キーの反応が返ってくるため、押したことを認識できます。また、スイッチがOnすることで入力されるため、文字抜けが減ります。
メカニカルキーボードの種類
赤軸
軽くて静かなタイピング
ばね力が小さく、押圧が軽いタイプです。タイピングしていても、音がほとんど聞こえません。フェザータッチで滑らかなタイピングができるのが赤軸のキーボードのメリットです。
高速タイピングが必要な用途に向いています。スイッチを連打するゲーム用としても使えます。音が静かなので小さなお子様のいる家の中や、カフェなど周囲に音を気遣うような場所での使用に適しています。
青軸
クリック感があって反応がしっかり返ってくる
赤軸とは反対に、押圧が重いタイプです。打鍵音もカチカチと大きく聞こえます。入力時に押した感触、反発する感触が返ってくることが、青軸キースイッチの特徴です。
入力ミスが許されないような大事な文書を入力するときに、ゆっくり、しっかりと打ち込みたい方に向いています。あるいは、打ち損じが致命的となるゲームなどにも適しています。打鍵音が大きいので、オフィスやゲームカフェなど、音が気にならない場所での用途に向いています。
茶軸
赤軸と青軸の中間で一番汎用性が高い
メカニカルキーボードの中で、もっとも汎用なのが茶軸です。タイピング時にほどよいクリック感が得られます。打鍵音もほどほどに聞こえますので、タイピングしている、という実感を得やすいのが茶軸のメリットです。
オフィス用、ゲーム用などほとんどすべての用途に使用できます。市販されているキーボードの種類も一番多いので、選択肢が広がります。初心者からプロフェッショナルまで、幅広いユーザに使われています。
黒軸
静かだけどしっかりした打鍵感を得やすい
押圧が重いタイプです。しっかりとした反応が得られることが黒軸キーボードのメリットです。一方で打鍵音は静かで、クリック音はほとんど聞こえません。
赤軸では軽すぎて空打ちしてしまう方や、指の力が強い方に向いています。カチカチというしっかりした打鍵感を感じつつ、静かな場所で文字入力したい時に向いています。あるいは、チャットしながら通話するような場面では、音が小さいのでタイピング音をマイクが拾う心配がありません。
メカニカルキーボードの選び方
接続方法で選ぶ
接続が安定する有線接続
パソコン本体とUSB接続、またはPS/2端子で接続して使用します。電源をパソコン側から供給してもらえるため、電池切れにより入力できないという心配がありません。周囲に電子レンジなどのノイズ減があっても安定して、遅延なく入力ができます。
持ち運びしやすくレイアウトが自由な無線接続
ケーブルがないので外へ持ち出すことが容易です。またレイアウトの制約がないので、広い会議室で大きなディスプレーを使いながらパソコンと離れて入力作業するような使い方ができます。以前はパソコン側のUSBポートに無線ポートを挿して通信するタイプが多かったのですが、最近はBluetoothによる接続が主流です。
キーストロークで選ぶ
高速でタイピングをするなら2mm程度の浅め
文字入力の際に浅い位置、つまり少ない押しこみ量でOnするタイプです。記者会見など口述の議事録を残したり、大学の講義ノートを取るなど、早いタイピングが必要な用途に向いています。キーの底打ちをしなくても入力ができるため、慣れてくると打鍵音も小さくすることができます。
十分な打鍵感を得たいなら4mm程度の深め
文章を間違いなく、どちらかというとゆっくりと入力する用途であれば、ストロークの深いタイプのメカニカルキーボードがおすすめです。リズミカルに入力ができるので、長時間の入力作業に向いています。打鍵音は大きめになりますので、周囲の音を気にしないオフィスや、一人で作業するような場所に向いています。
機能で選ぶ
繰り返し同じ動作をさせるならマクロ機能
同じ動作を繰り返し実行するように記憶させるのがマクロ機能です。たとえば、カット&ペーストや、一定の比率で画像を縮小するようなフォトレタッチ、文書を上書き保存などです。タイピングキーにマクロ機能を割り付けることができますので、ワンタッチで繰り返し作業ができ、作業効率が上がります。
高速タイピング時の打ち抜けを防止するならアンチゴースト機能
キーボードの認識能力以上に早くキータイピングをすると、入力したはずの文字が抜けたり、押していないはずの文字が入力されたりするゴースト現象が発生します。これを防止するのがアンチゴースト機能です。とくに速記が求められる口述の議事録作成や取材記事作成、あるいはシューティングゲームなどで必須の機能になります。
マルチタッチが必要ならロールオーバー機能
ゲームによっては、斜めに移動しながら向きを変え銃を撃つ、などというキーの複数同時押しで実現する動きがあります。このような、複数のキーを同時押ししていることを検知できる機能をロールオーバー機能といいます。キーの複数同時押しができることで複雑なアクションを可能にし、ゲームをより一層楽しむことができます。
キー配列で選ぶ
日本語の文章を打つことが多いなら日本語配列
日本で売られているキーボードのほとんどが日本語配列のキーボードです。おもに日本語をローマ字入力する用途に使われます。キーに平仮名が印刷されていますので、カナ入力をされるかたも迷いなく使えます。
欧米で生活したり英文で入力したりすることが多いならUS配列
英文を入力することが多い方、海外で仕事をされる方は、US配列のキーボードがおすすめです。日本語配列キーボードは特殊キー配置が異なるので、欧米の友人にタイプをお願いするときにはUS配列が必須です。平仮名表記がなくキートップがすっきりしているものもあります。
メカニカルキーボードのおすすめブランド・メーカー
FILCO(フィルコ)
オフィス用からゲーム用まで幅広いラインナップのキーボードを揃えている日系メーカー
FILCOは、半導体商社であるダイヤテック株式会社のブランドのひとつで、パソコン周辺機器を製造、販売しています。価格帯は10,000~20,000円となり、赤軸から黒軸まで数多くの種類を取り揃えています。キースイッチを取り替えて組み合わせることが可能なため、自分好みのキーボードに出会えますよ。
Logicool(ロジクール)
マウスやキーボードなどパソコン周辺機器を豊富に扱うメーカー
ロジクールはスイスに本社のあるパソコン周辺機器メーカで、日本でもおなじみです。キーボードは種類が多く、アマチュアからプロフェショナル、ゲーム用途まで幅広く取り揃えています。メカニカルキーボードの価格帯はやや安く、5,000~10,000円くらいのレンジです。
CORSAIR(コルセア)
ゲーム用キーボードに強いアメリカのメーカー
ゲーミングキーボードで圧倒的な人気を誇るメーカーです。キーボードだけでなく、ゲーミングマウスやヘッドセットなど、ゲーム環境やe-Sport環境を整える製品を多く取り扱っています。価格は10,000~20,000円となり、バックライト付き、マクロ機能付きなど、高機能タイプのキーボードが多くそろっています。
おすすめ&人気のメカニカルキーボードランキング
赤軸でおすすめのメカニカルキーボード
FILCO(フィルコ)- FKBN104MRL/EFB2(12,020円)
キートップに印字のないすっきりしたデザイン
定番のCherry MX の赤軸を採用しています。クリック感がほとんどなく、静かにタイピングできます。キーストロークは4mmあり、しっかりと打ち込みたい方に向いていますよ。
テンキー付きのフルサイズですので、データ入力にも便利です。キートップには印字がないので、部屋の雰囲気を壊しません。学生が部屋に置いて、ゲームにもレポート作成にも使用するのに最適ですよ。
CORSAIR(コルセア)- CH-9101020-JP(13,717円)
赤色LEDバックライトが美しい ゲーミングキーボード
Cherry MXの赤軸を採用していますので、滑らかな入力ができます。日本語配列の108キーフルサイズですので、日本語文章の入力や画像編集など、広く使用できます。パームレストがついていますので、長時間の使用でも疲れませんよ。
マクロ機能、Nキーロールオーバー、アンチゴースト機能を搭載。赤色のLEDバックライトが美しいです。ゲーム用として雰囲気を盛り上げてくれますよ。
Kingston(キングストン)- HyperX Alloy キーボード HX-KB7RDX-JP(14,291円)
アルミボディを採用したキーボード
本体にアルミ合金を使用しています。HyperXメカニカルスイッチを採用しているため、8,000万回以上に耐える打鍵耐久性の高いキーボードです。裏面に3段階の角度調整があるので、疲れにくいですよ。
LEDの調色をユーザが自由に変えることができますので、その日の気分によって好みのイルミネーションに調整可能です。アンチゴースト機能、Nキーロールオーバー機能も搭載しています。ゲーミングキーボードとして最適ですよ。
サンワサプライ- メカニカルキーボード(9,980円)
オフィスからゲーム用まで幅広く使えるオールマイティー機
キーストローク3mm、スイッチ接点1.5mmと浅いので、高速タイピングに適しています。キーは階段状に高低差があるので、タイプミスしにくいように配慮した設計になっています。アルミボディを採用しているため、タイピング中にキーボードがたわむことがなく、打ちやすいですよ。
LEDバックライトの点灯パターンを変えることができます。Nキーロールオーバ機能も搭載されています。ゲーム用としても一般用としても幅広く使えるキーボードです。
青軸でおすすめのメカニカルキーボード
FILCO(フィルコ)- FKBN87MC/EB2(10,830円)
軽快な打鍵感が楽しめるキーボード
Cherry MXの青軸を採用しているため、打鍵感のあるキーボードです。スイッチ接点は2mmなので高速タイピングに向いています。キーストロークは4mmあるので、しっかりと押し込んで入力したい方にお勧めですよ。
Nキーロールオーバーに対応し、パソコンへの転送も早いのでゲーミングキーボードとして最適です。派手なLEDバックライトはないので、オフィスでの使用も違和感がありません。テンキーがないので場所を取らず、少し手狭な机でも置くことができる汎用性の高いキーボードですよ。
Owltech (オウルテック)- OWL-KB109CBL-BK(6,950円)
廉価ながらしっかりとした打鍵感が楽しめるスタンダードなキーボード
日本語配列のテンキー付きキーボードです。Cherry MXの青軸を採用しているので、はっきりとしたクリック感が楽しめます。パームレストも付属しているので、長時間使用しても疲れませんよ。
LEDバックライトはなく、キートップはマット仕上げでシンプルなデザインです。オフィスで使用できるスタンダードなキーボードです。Nキーロールオーバーに対応していていながら値段も手ごろなので、ゲーミングキーボードの入門機としてもおすすめですよ。
Logicool(ロジクール)- PROシリーズ G-PKB-002(18,284円)
12個のプログラミング可能なキーを搭載したゲーミングキーボード
キースイッチを交換することで、滑らかな感触からクリック感のあるタイピングまで、自分の好みに合わせられるゲーミングキーボードです。テンキーがないので場所を取りません。USB接続ケーブルも着脱式なので、持ち運びに便利ですよ。
専用アプリを使えば複雑なアクションやコマンドを12個登録しておくことができ、ワンタッチで実行できます。使用しないWindowsキーなどは無効化することができますので、うっかり押してゲームを中断させる心配がありません。バックライトは1,680万色に対応していますので、気分に合わせたイルミネーションを楽しむことができますよ。
HKW(エイチケーダブリュー)- タイプライター風キーボード(10,000円)
丸いキートップがレトロな雰囲気を出す変わり種
カタカタとタイプライターを打っているような感触が楽しめます。キー配列は日本語配列なので、いつも使い慣れているキーボードと同じです。キートップにはレーザ印字されているので、文字が消える心配はありません。
少し慣れは必要だと思いますが、文章作成が楽しくなるデザインです。置いておくだけでもインテリアになります。LEDバックライトが内蔵されていますので、夜のイルミネーションとしても楽しめますよ。
無線でおすすめのメカニカルキーボード
FILCO(フィルコ)- FFBT67MRL/EB(10,790円)
Bluetooth接続のコンパクトキーボード(赤軸)
Cherry MXの赤軸を採用していますので、クリック感がなく、滑らかにキータイピングができます。テンキーレスでコンパクト。小さいながらもキーストロークは4mmあるので、しっかり打ち込みたい方に向いています。
接続方法はBluetoothで、3台まで接続先を記憶できるマルチペアリングに対応しています。省電力スリープモード搭載なので、単三電池2本で約6ヶ月使用可能。重量も680gしかないので、持ち運びに便利ですよ。
CORSAIR(コルセア)- CH-9145030-JP(14,025円)
USB接続とBluetooth接続の両方使えるワイヤレスキーボード (赤軸)
Cherry MXの赤軸を採用していますので、滑らかに入力することができます。テンキーレスなのでコンパクト。Bluetooth接続ができるので、場所を選ばずどこでもキー入力が可能です。
アンチゴースト機能、Nキーロールオーバー機能を備えています。ワイヤレスなのに入力の高速転送ができるので、動作が遅いといったイライラがありません。ゲーミング用途に適したワイヤレスキーボードです。
Taptek(タプテック)- TAPTEKMB(22,000円)
薄型軽量のワイヤレスキーボード
オフィスや外出先でも使いやすいオリジナル青軸を採用しています。16mmという薄型ながら、しっかりとした打鍵感を楽しめます。重量がわずか540gでテンキーレスなので、持ち運びに便利ですよ。
MacやWindowsなどのPCだけでなく、iOSやAndroidにも対応しています。3台までのマルチデバイス接続に対応しているため、タブレットやスマホなど携帯端末を複数台所有している人は、この1台のキーボードで兼用できて便利です。1800mAhの大容量バッテリーを搭載しているので、3週間程度は無充電で使用できますよ。
Logicool (ロジクール)- LIGHTSYNC RGB G913(35,848円)
薄型のメカニカルスイッチを採用したワイヤレスキーボード
キー高さは通常の半分しかないですが、しっかりとしたクリック感があるキーボードです。スイッチ接点は1.5mmしかないため、高速タイピングに適しています。フル充電で30時間連続プレイが可能なゲーミングキーボードです。
バックグラウンドミュージックをコントロールするスイッチや、ビデオの再生停止ボタンなども用意されています。ゲームを中断することなく、マルチメディアをコントロールできます。LEDバックライトも好みで変えることができ、高機能マルチメディアデバイスとして楽しむことができるキーボードですよ。
まとめ
長時間使っても疲れないメカニカルキーボードがおすすめ
メカニカルキーボードには、タッチの重い、軽い、打鍵音が大きい、静かなものなど、いろいろな種類があることをご紹介しました。打鍵の強さは人によって異なりますし、タイピングのスピードも用途によって早かったり、ゆっくりだったりします。もし一般的な文書入力用途であれば、押圧の軽い赤軸、または茶軸のキースイッチがおすすめです。さらに、手のひらを乗せるパームレストがついているメカニカルキーボードを選択すると、長時間使っても疲れにくいと思います。ぜひ、ご自分の好みに合ったメカニカルキーボードを見つけてくださいね。