人気があるウィンタースポーツの定番といえばスキー。愛好家であればいつもと違うスキー板が欲しくなったり、これから始めようとしている人であれば、板の選択に迷うかもしれませんね。スキーはその目的によって、板の種類が異なることをご存知でしょうか。それに応じた板を選ぶには、長さや幅、反り方などを考慮する必要があります。今回はそんなスキー板の種類や選び方、おすすめの商品について解説します。
スキー板の特徴
板の幅や長さなどで滑り心地が異なる
スキー板は、それぞれ幅や長さが異なります。長さは自分の身長に合ったもの、幅はどのような目的で滑るかで決めていくと良いでしょう。板の中央であるウエスト部分が細いものは、スキルを要する上級者向けが多くなります。
滑る目的に対応した種類がある
スキー板は滑る目的に応じて種類が異なります。いろいろなゲレンデを楽しみたいならオールラウンドスキー、モーグルやハーフパイプを滑りたいならフリースタイルスキーなど、目的別で選びましょう。新しいジャンルのスキーに挑戦したい場合、そのジャンルに適した板を再度選ぶ必要があります。
スキー板の種類
オールラウンドスキー
どんなゲレンデでも滑りやすく初心者におすすめ
圧雪し、整備されたゲレンデを滑るためのスキー板です。センターの幅は70mm〜90mmでターンの切り替えがしやすく、安定感があります。主に初心者から中級者向けで、レジャー目的でのんびりとスキーを楽しみたい人におすすめです。
特別な性能に特化した仕様ではなく、急斜面、緩斜面、ショートターン、ハイスピードターン、コブなど状況に応じて滑れる万能板といっても良いでしょう。特に何も指定せず、レンタルで貸し出されるスキー板がこちらになります。技術の向上を目指したり、競技用としての特色は薄いといえます。
デモスキー
滑りの美しさや技術向上が目的
ターンのスピードや質、正確性、合理性などによりいかに美しく滑れるかを競う板です。技の難易度やスピードを競うという概念はなく、反発力の少ない日本製が人気。滑りの技術を教えるデモンストレーターなどを目指す人に、特におすすめです。
長さは身長に対してプラスマイナス5cm以内。小回り用、大回り用とあり、シチュエーションによって履き替えることもあります。オールラウンドにかなり近いモデルですが、インストラクターのようなより洗練された質の高い滑りを目指せます。
フリースタイルスキー
後ろ向きで滑ったりジャンプ台を使うなどの自由形
エアリアルやモーグル、ハーフパイプなどで使用する板です。ツインチップと呼ばれる形状で、テールとトップが少し反り上がっているのが特徴。スキーの基礎を習得し、遊び心やクリエイティビティを取り入れた滑りを楽しみたい人におすすめです。
回転をしたり、ジャンプ台に後ろ向きで進入したり、フリーな動きがよりしやすい仕様になっています。他の板とは異なる形状のため、知識があれば判別は簡単。板の幅は一般のものと比べて太く作られているほうが、安定性が高いとされています。
スキー板の選び方
幅で選ぶ
操作性とターンのしやすさを求めるならウエスト部分が細い板
板は、スリーサイズといわれる前部、中央部、後部の幅によって滑り心地が異なります。ゲレンデを滑らかに滑りたいのであれば、カーブがしやすい板が最適。そこで中央部であるウエスト部分が細い板を選ぶと、操作性が上がり細かいターンが可能になります。主にカービングスキーなどでその特性が活かされており、ターンがしやすくスピードを落とさず滑れます。
新雪で安定感のある滑りをしたいならウエスト部分が太い板
板は中央のウエスト部分の幅が広い板は浮力を維持し、安定性が上がります。特に新雪などパウダースノーでの操作性が向上し、雪の中にスキー板が沈みこむのを軽減してくれます。板の前部と後部はあまり幅がないほうが操作性が向上します。整地された斜面を滑る際は、ウエスト部分が太すぎるとターンしづらいことがあるので注意しましょう。
長さで選ぶ
一般的な長さを参考にしたいなら男女別の目安を確認
板の長さはレベルや好みにもよりますが、一般的にごく普通にゲレンデを滑るのであれば、男性で160〜170cm、女性で155〜165cm程度が目安となります。自分に合ったサイズを選ぶ際に迷ってしまったら、男女別の目安がわかればおおよその見当がつき選びやすくなります。あくまで目安なので多少の誤差は問題ありません。
初心者なら身長より5〜10センチ短い板がおすすめ
長すぎる板は操作がしづらく滑りにくいので、あまりにも長いものはおすすめできません。初心者が身長からサイズを割り出したい場合、身長より5〜10cm程度差し引いた長さがおすすめです。それでもまだ滑りづらいと感じたら、15cm程度差し引いても大丈夫でしょう。少し短めの板は、操作性に優れているので初心者向けといえます。
反り方で選ぶ
優れた安定性を求めるならウエスト部分が浮いている板
ウエスト部分が浮いているキャンバースキーは、スキー板で最も基本的な形状といえるでしょう。この形状は前部と後部に圧がかけやすく、エッジグリップがしやすいのが特徴。同時に程よい反発力があるので、次のターンへつなげやすくなり高い安定性があります。あまり力をいれずともエッジがかかるので、扱いやすい板といえます。
新雪で安定感のある滑りをしたいならトップとテールが反っている板
前部と後部が反っている逆アーチ形状のロッカースキーは、今主流になりつつあります。雪に接している部分が少ないので、スキー全体が短いスキーに乗っているような感覚があります。少し長めのスキーであっても操作性は良好。特に新雪などのパウダースノーや春先のざらっとした雪でも、浮力によって滑りやすいという特徴があります。
スキー板のおすすめブランド・メーカー
サロモン
優れたデザイン性でおしゃれに決めたい人におすすめ
サロモンはスキーやスノーボードで非常に有名なヨーロッパのメーカーでです。スキー板が人気である要因は、その美しいデザイン性。ヨーロッパならではのおしゃれなデザインは、海外デザイン好きの人にはうってつけです。
オガサカ
国内普及率が高いスキー板定番ブランド
オガサカは、学生のスキーサークルやキッズ向けスキースクールなどでほとんどの人が使用しているであろう人気のブランドです。スキーを始めるならオガサカと言われるほど高く評価されており、国内のトップ選手も使用しています。購入と同時にメンテナンスが施されており、すぐに滑ることができます。
ロシニョール
高い満足度を誇るスタイリッシュさと高性能
スキー板を探すならロシニョールと言われるほど有名な、フランスの老舗スキー、スノーボード用品メーカーです。豊富な板の種類から、目的や好みに合わせて選びやすいのが特報。初心者から上級者までいろいろな仕様やモデルが揃っており、優れたデザイン性も魅力の一つです。
アトミック
良質でオリジナル性の高い滑り心地を追求
オーストラリアにあるスキー用具メーカーで、品質の高いスキー板で有名です。いろいろな性能を施した板を開発するアグレッシブさが特徴。世界に先駆けてパワーステアリングを搭載するなど、オリジナリティを追求するメーカーです。
おすすめ&人気のスキー板ランキング
オールラウンドスキーでおすすめのスキー板
エラン- SLX FUSION X+EMX 12.0 GW(79,800円)
爆発的で的確なコーナリングを実現
SLXはエネルギーと電力の相乗効果により、高いコントロール性と素早い反応、正確さを兼ね備えています。他にはまず見られない、ダイナミックな短いターンは芸術と評されるほど。最高のコーナリングを目指したい人におすすめです。
FUSION Xは、次世代高性能のバインディングシステムで作られています。新しいシングル接続システムは、スキーとビンディング間の自由な屈曲を改善。ターンのスタートを簡素化し、無駄のない動きを目指せます。
ヘッド-SUPERSHAPE I.MAGNUM+PRD 12 GW BR85(69,800円)
自在なターンが魅力のシリーズ一番人気
身長、年齢、体格などを問わず、あらゆる上級スキーヤーにおすすめの板です。72mmのウエスト幅で操作性に優れ、驚くほど簡単に楽しむことができます。どんなフィールドでも慣れ親しんだように滑れる、万能スキーと言えるでしょう。
最大の魅力は、高速であっても低速であっても自在にターンしやすいこと。さらに、スキー板側面の円弧カーブによる回転半径であるラディウスの短さで、優れた俊敏性を可能にします。シリーズの中でも、扱いやすさはかなり高いと言えるでしょう。
ヘッド-V-SHAPE V2 レッド+SLR9.0 GW(28,510円)
高い操作性とターンがしやすい軽量スキー
快適な操作性を追求した、ヘッド考案のLYT Tachという設計理論を搭載。上からスキーを見たときにV字型のように前部が広く、後部が細いテーパーレシオを大きめに設計されています。自動的にスキーがターンを描いてくれます。
中央部分の幅は70mmの太さで、軽量で安定感のある滑りが楽しめます。ビギナーや久しぶりにスキーをしようとする人におすすめ。V-SHAPEシリーズは、どんなレベルの人でも軽快なスキーの楽しみを感じることができます。
サロモン- XDR FOCUS+LITHIUM 10(24,800円)
ターンするのが楽しくなる初中級者向け
あらゆるフィールドに対応し、ゲレンデを制覇できるモデル。ロッカー採用しており、ターンがしやすい形状です。素晴らしい操作性にも定評があり、単一構造のファイバー層で作られたモノコックコアでデザインされ、良い乗り心地です。
軽量で、非常に反応性が高いのも特徴の一つ。すべてのマウンテンライディングに適しており、使い勝手の良い板といえます。初心者から中級者までにおすすめのモデルで、レジャー目的で楽しく滑りたい人に向いているでしょう。
ロシニョール-HERO JUNIOR XPRESS JR 140-150+XPRESS JR 7 B83+ゲン スキーブーツ(29,400円)
ジュニアスキーヤーのスキルアップを目指す
誰でも簡単に操作が可能で、楽しく滑りながら上達を目指せます。ジュニアスキーヤーのスキル向上を目指した設計で、サイズに応じた硬さがあります。ジュニアスキー板の中では軽めで、初心者から中級者におすすめです。
パワーチェーンロッカーにより優れたコントロールを発揮できます。また、ターンの操作やスタートがしやすく、カーブの動きで前に進めるようになります。快適性と、パフォーマンスの向上を容易にするための工夫が満載です。
デモスキーでおすすめのスキー板
ロシニョール-DEMO ALPHA Ti KONECT+SPX 12 KONECT GW B80(69,800円)
乗り手を選ばない軽快な滑りを実現
DEMO ALFHA TI LTDと同じ板を使用しプレートのみを変えており、より軽快な滑りを実現。板の程よいたわみで操作性に優れ、気持ちよく滑走できます。コンディションの悪い雪やアイスバーンなどでも、ハイスペックなスキーを楽しめます。
驚くべきポイントは、滑りながらかなり足を動かせられること。自由度が大きく優れた操作性は、年齢を問わずさまざまなカービングスキーにトライさせてくれます。切り返しがしやすく、反応の良さと安定感が魅力です。
フォルクル-RACETIGER GS DEMO+rMOTION2 12 GW (88,000円)
安定感抜群のハイスピード滑走が楽しめる
ワンランク上のスピード領域を安心してトライできる構造。安定感のある滑りはベーシックなロングターンモデルに留まらず、マスターズレーサーからも熱い支持を得ています。短めのサイズを選べば、ショートターンもこなせるでしょう。
技術が足りないと低速での走行がやや難しい面もありますが、もっと練習して上達したいと思わせてくれる一台です。狭めの幅で、ハードな雪面コンディションでも良質なパフォーマンスを発揮できます。俊敏さと切れの良さを兼ね備えた板です。
アトミック-レッドスター S8i 12TL-GW(77,220円)
軽快なスキーコントロールと安定性が両立
日本発信で開発された、デモスキーヤーのためのデモモデルをさらにバージョンアップした板です。注目すべきは、より向上したハイスピードの安定性。大きなターン弧とスピードの優れたコントロール性を発揮します。
ハイパフォーマンスモデルとしては、かなりの軽量さを実現。ポプラ素材、硬質アッシュ材、超軽量のカルバ素材を使用しています。同時に滑走のしなやかさと正確性、軽快さも感じさせる上級者向けモデルです。
オガサカ-TC-SS+FL585(93,900円)
バランス維持がしやすく余裕のある操作を実現
安定感とシャープな走りを実現してくれる一台。板の上では左右バランスが広くなり、前後のバランスも取りやすくなっています。難しい条件やコンディションの中でも焦らず、良質のパフォーマンスが期待できるでしょう。
足元の安定感が非常に良く、大回り、中回りへの対応もできます。技術選を志すアスリートのために作られたハイスペックシリーズとしても有名。高速の操作性と安定性に優れ、ターンスピードを向上させてくれます。
サロモン-S RACE RUSH SL P80 (103,600円)
心地よい切れ感を感じるエッジグリップ
コンペティションを圧巻するS RACE シリーズ。S RACE RUSH SLに剛性を持たせたプレートを載せたことで、足元のグリップ感が向上。ターンの後半までエッジが利くので、高速域での安定感が増しています。
持つと少し重量感がありますが、滑ると重さを感じません。それでいてエッジの切れが素晴らしく、しっかりとした安定感があります。エッジアンプリファイヤーと呼ばれる、スピードを落とさず安定したカービングターンができる構造がよくわかる、上級エキスパートスキーヤー向けと言えるでしょう。
フリースタイルスキーでおすすめのスキー板
K2-POACHER(41,500円)
全雪質対応可能でフィールドを選ばない
山全体を楽しみたい人におすすめの板で、パークからパウダーまでフィールドを選ばない、絶妙な軽量感とセンター幅があります。主に中級から上級者のレベル向き。ウッドコアのアスペンとモミが剛性と軽さを生み出しています。
ウエスト部分は96mmで、一つの用途だけではなくさまざまなタイプのスキーを楽しめます。ハーフパイプではダイナミックなパフォーマンスを発揮。パークやハードコンディションのゲレンデでもその性能を十分に活かせます。
エラン-SL Fusion X SLフュージョンX(67,500円)
高い技術力で攻めたい人向けの性能が満載
生まれ変わったエランレーシングスキーは、雪面を切り裂くような攻めのエッジグリップや胸のすくような加速力が特徴。エクササイズの領域を超える、上級者向けと言えるでしょう。トッププレーヤーが欲する、クイックでパワフルなレスポンスが大きな魅力です。
アローテクノロジーと呼ばれる、綿密に計算、設計された構造と素材で、スキーヤーの意思を瞬時に再現。また、優れた振動吸収性を生み出す、レスポンスフレームウッドコアを採用しています。正確性、安定性、調和性とあらゆる要素が満載です。
アルマダ-ARV 84+18-19 マーカー FREE TEN スキーセット(59,000円)
場所を選ばない強靭でタフな構造が魅力
タフな使用にも耐え得る構造の秘密は、2.4mmのインパクトエッジ。さらに非常に頑丈なキャップ構造があります。コア材に補強素材を巻いたりかぶせたりする構造のことで、雪面に対するパワー伝達が良くなります。
ARV84は仕上げがソフトで、小柄な女性でも扱いやすいパークモデル。パークライドを楽しみたい人から、本格的なフリースタイルスキーを楽しみたい人まで幅広いユーザーを魅了します。フリースタイル以外も堪能したい人におすすめです。
ライオットスキーズ-ReBirth+19 MARKER FREE TEN スキーセット (42,800円)
フリースタイルスキーの概念を変えた板
発売当初から人気の高いモデル。ショートサイズのスキーにキャンバーとロッカーを取り入れることで、操作が容易になりました。春先や圧雪されていないコンディションでも、ロッカー部分で浮力が生じるので楽に滑ることができます。
スキー初心者やレジャースキーヤーにもおすすめで、次世代型のオールラウンドスキーとも言えるでしょう。ソフトなフレックスとロッカーで、簡単にスノーボードのように格好良く遊べます。使い勝手が良く、取扱いやすいモデルです。
ライン-19-20 HONEY BADGER+20 マーカー SQUIRE 11 ID スキーセット(69,800円)
初心者から上級者まで楽しめる軽量パークスキー
スキー板側面の円弧カーブ回転半径であるラディウスを、サイドカットに5種類採用。いろいろなターンを思い通りに描けるコントロール性が魅力です。通常より30%厚みがありエッジも頑丈で、優れた耐久性を持ち合わせています。
センター寄りに設定されたノーズとテールのロッカー接雪点は、浮力が強くスイッチやターンがしやすいです。性能だけではなく、コストパフォーマンスも良いモデル。パークだけでなくストリートでも、スキー場を遊び尽くせるスキー板です。
まとめ
目的とレベルに見合ったスキー板がおすすめ
自分に合ったスキー板を選ぶには、まず自分のレベルと目的を把握することがとても重要です。デザイン性で選ぶのも楽しいですが、先に性能や仕様の基本的な知識を習得し、最適な板と巡り会えるようにしましょう。レベルを向上させ、新たな挑戦に向けてスキー板を更新していくのも楽しいですね。