つげ櫛はお店などでもあまり見かけないものなので、選び方が難しいですよね。ツゲの木は硬いので頭皮のマッサージ効果があり、椿油が塗り込んであるので髪に艶と潤いが出てきます。つげ櫛は素材や形にさまざまな種類があります。髪質によっても合う櫛が変わります。また、家用とお出かけ用でもおすすめのサイズが変わります。今回はおすすめのつげ櫛をランキング形式でご紹介します。
つげ櫛とは?
ツゲの木からつくられた櫛
ツゲの木は目が細かく経年変化が少ないので、細工に向いています。櫛のほかに将棋の駒などにも使われていて、ツゲの木で作られたものは高級品です。適度な硬さのため頭皮のマッサージ効果があり、毎日ブラッシングすることで頭の血行がよくなります。
椿油を塗りこんでお手入れするので使う度に髪に艶が出る
つげ櫛は最初から椿油が塗り込んでありますが、自宅のメンテナンスでも椿油を塗り込みます。椿油は髪に良いので、毎日ブラッシングすると美しい髪になりますよ。頭皮の保湿にもなるので、乾燥しているときにおすすめです。
つげ櫛の種類
薩摩つげ
高品質で耐久性に優れているので一生使える
薩摩つげは鹿児島県の指宿が原産のツゲの木のことをいいます。薩摩つげは江戸時代に既に全国で有名だったそうで、現在でも伝統工芸品として有名ですよ。国産のつげは木目が細かく丈夫で、一生使えると言われています。
薩摩つげ櫛は、熟練の職人がつくっている場合が多いです。原産の鹿児島や大阪の貝塚市はつげ櫛の生産地として有名です。薩摩つげを7年から10年寝かせて、職人の手作業で加工されるので1つ作るのに時間と手間がかかります。
外国産のつげ
耐久性は低いが安価に手に入るのでお試しに使える
外国産のつげは日本のつげと違い、安価で木材としての丈夫さに欠けます。安価なので、つげ櫛がどんな物か試してみたいという方におすすめですよ。木材は安価でも、椿油を髪に付けて潤わせる効果があります。
ツゲのほかに桃ノ木で作られた桃ノ木櫛もあります。桃ノ木はツゲと比べて全体的に茶色が濃いのが特徴で、木目は細かくありません。そのため、つげ櫛と比べると髪を通すなめらかさは劣ります。
つげ櫛の選び方
素材で選ぶ
品質にこだわるなら国産のつげ
国産のつげで最も有名なのは薩摩つげです。伊豆七島の御蔵島産のつげも有名で、高級な将棋の駒にも使われています。国産のつげは黄色がかっていて、木目が細かいのが特徴ですよ。相撲の力士が髪をまとめるときにも、国産のつげで出来た髪結櫛が用いられます。薩摩つげで職人が作った櫛は、孫の代まで使えるとも言われています。
リーズナブルなら外国産の桃ノ木など
つげ櫛に使われる外国産の木には、東南アジア原産のツゲの木や桃ノ木があります。丈夫さや木目の細かさには欠けますが、国産のツゲと比べると半分以下の価格で購入できます。見た目だけだと、国産のツゲと変わりないように見える櫛もあります。品質の良い高価なつげ櫛も気になるけれど、大きさや歯の間隔などの自分の好みがわからないという方の最初の1本におすすめですよ。
サイズで選ぶ
毎日持ち運ぶならかばんの中で邪魔にならない12cm以内の櫛
つげ櫛は日本の昔ながらの長さの単位である、寸で表記されることがあります。1寸は約3cmなので、4寸以下の櫛が持ち運びやすいです。ポーチに入れて持ち運ぶとこまめに髪のケアができます。また、持ち運ぶ際には櫛ケースが付属しているものがおすすめですよ。ケースはちりめんなどで作られている場合が多く、和な雰囲気が高まります。
家で使うなら持ちやすい15cm以上の櫛
15cmだと、5寸以上のつげ櫛です。大きい櫛だと1度に梳ける量が多いので、少ない時間でヘアケアができますよ。最大で6寸のつげ櫛が販売されていて、全長18cmになります。大きい櫛は、手の大きな方や男性におすすめです。また、ロングヘアーの方や毛量が多い方にもおすすめですよ。大きいと丈夫さが増すという利点もあります。
髪質で選ぶ
くせ毛やパーマヘアならパーマ櫛
パーマ櫛は、歯の間隔が広い櫛のことです。パーマをかけると、ストレートヘアと比べて髪が絡まりやすくなってしまいますよね。櫛の歯の間隔が広いと、ウェーブのある髪でも髪同士が絡まずに梳かすことができます。パーマ櫛は荒歯というタイプです。また、パーマをかけると髪が痛みやすくなるので椿油の成分で潤いを与えるのがおすすめです。
直毛ならストレート櫛
髪がストレートの方は、歯の間隔が狭いつげ櫛がおすすめです。歯の間隔が狭いと、椿油が髪全体に行き渡ります。ストレートで艶のある美しい髪に仕上がりますよ。髪質が直毛の方はストレート櫛または、細歯タイプの櫛を選ぶと良いです。スーパーストレートと呼ばれる極細歯の櫛も販売されており、価格が高いにもかかわらず人気になっています。
隙間の幅で選ぶ
毛量が少ないなら櫛の歯の間隔が3mm以内
歯の間隔が狭い櫛を細歯といいます。細歯は歯の間隔が1.2mmから1.8mmの櫛です。毛量が少ないと、櫛を通しても髪同士が絡まりにくいです。細歯だと櫛の通る表面積が大きくなるので、まんべんなく梳かすことができますよ。椿油が髪に行き渡るので、より髪に潤いを与えられます。髪をセットするときにもおすすめの櫛です。
毛量が多いなら櫛の歯の間隔が3mm以上
歯の間隔が3mm以上の櫛を荒歯といいます。髪の量が多いと、櫛を通したときに髪が絡まりやすくなってしまいます。歯の間隔が広いと、毛量が多くても絡まらずスムーズに髪を梳かせますよ。また、パーマやくせ毛などウェーブがかかった髪も普通の櫛だと絡まりやすいですが、荒歯の櫛なら髪を痛めずに梳かすことができます。
形で選ぶ
長い髪をまとめるならセット櫛
セット櫛は、柄と呼ばれる持ち手が付いている形状の櫛です。ポニーテールやお団子ヘアなど髪をアップにしてまとめたり、逆毛を立てたりするときに使いやすいですよ。持ち手の先端の尖った部分は分け目を作るときに使います。先端が尖り過ぎていると、頭皮に当たって痛くなってしまうので、先端が尖っていない櫛がおすすめです。もちろん普通の櫛として、髪を梳かすときにも使えます。
和装の飾りとして使うなら花櫛
半月型の櫛で、大きさは10cm以内であることが多いです。透かし彫りなどがあしらわれていて、和装が華やかになりますよ。結婚式や成人式などの特別なときに身に付けることがあります。また、七五三のときに女の子が頭に飾ることもあります。実用より飾りの要素が強いので、絵などカラフルで華やかな装飾が施されています。
つげ櫛のおすすめブランド・メーカー
十三や工房
つげ櫛専門の京都の老舗の工房
京都にあるつげ櫛専門の工房です。国産の薩摩つげの原木で作られていて、職人が手作りしているため全て1点物ですよ。原木を寝かせるところから出来上がるまでに7年以上かけて、丁寧につくられています。
京都くろちく
和柄の小物を幅広く取り扱うメーカー
和柄の雑貨を販売している会社です。その他に飲食や設計など幅広い事業を展開しています。つげ櫛の他に、和柄のエコバッグやてぬぐいなども販売していますよ。かわいい和柄が多いのが特徴です。
辻忠商店
つげ櫛の製造で有名な大阪府貝塚市の工房
つげ櫛の生産地で有名な大阪府貝塚市の工房です。貝塚市には、つげさんというイメージキャラクターがいて、つげ櫛がモチーフになっていますよ。つげ櫛の他に、お手頃な桜の木でつくられた櫛なども販売しています。
永豊堂
高品質な化粧小物を取り扱う販売会社
メイクブラシを中心に化粧小物を販売している大阪の会社です。国産で高品質な化粧小物が揃っていますよ。つげ櫛発祥の地と言われている大阪の和泉地方で生産された、高品質な薩摩つげ櫛が販売されています。
おすすめ&人気のつげ櫛ランキング
とき櫛でおすすめのつげ櫛
永豊堂-解きぐし4寸 荒歯(7,700円)
使いやすいサイズで初心者におすすめ
こちらのつげ櫛は4寸で12.2cmなので、手の小さい女性や子どもでも扱いやすい大きさです。歯の間隔が3mmの荒歯なので、毛量の多い方やくせ毛やパーマなどの、ウェーブのある髪の方におすすめですよ。
つげ櫛の産地として知られる、大阪の工房で職人が1つ1つ手作りしているつげ櫛です。1つ作るのに長い年月がかかるため、とても希少。薩摩つげなので、丈夫で櫛通りがよく艶のある髪に仕上がりますよ。
十三や工房–薩摩つげ とき櫛 三寸五分(11,000円)
職人が作った細歯の櫛
京都の工房で職人が作ったつげ櫛です。全長10.5cmとコンパクトなので、持ち運びにも便利です。このつげ櫛は、1つ作るのに7年掛かります。木材は鹿児島の指宿産の薩摩つげなので、丈夫で長持ちします。
歯の間隔が0.8mmで細歯なので、髪質がストレートの方や髪の量が少ない方におすすめですよ。椿油でお手入れして大切に扱えば、丈夫なので一生使えるつげ櫛です。美しい髪を維持するのに最適な櫛です。
京の恵み-あかね櫛 すかし彫り(2,035円)
小さな半月型で携帯に便利
アルゼンチン産のあかねの木で作られたあかね櫛です。あかねの木はツゲの木によく似ていることで知られています。本つげと呼ばれるのもあかねの木です。硬い木のため、髪を梳かすときに頭皮のマッサージ効果も得られますよ。
全長7cmで半月型のコンパクトな櫛なので、持ち運びにも最適です。蝶か梅の透かし彫りもかわいらしく、花櫛のような雰囲気です。外出先で前髪や毛先を整えるのに向いています。椿油仕上げで、髪に潤いを与えられますよ。
株式会社徳安-つげのすき櫛 (1,650円)
荒歯と普通歯が1本に
こちらは1本の櫛で荒歯と普通歯が使える、珍しいつげ櫛です。自分の髪質にどちらが合うか試すのにもおすすめですよ。木材は中国産のツゲで、日本で加工されています。国産のツゲに似て硬くて丈夫なので、使いやすいですよ。
全長9.5cmとコンパクトなので、持ち運びにも適しています。椿油仕上げなので、届いてすぐに使えて髪がつやつやになりますよ。乾燥による切れ毛や抜け毛の対策にもなりますよ。初めてつげ櫛を使ってみる方におすすめです。
セット櫛でおすすめのつげ櫛
辻忠商店-つげ櫛 セット櫛 (5,400円)
国産の薩摩つげで高品質
全長22.5cmのセット櫛です。セットの仕上げや分け目をつけるのに便利な櫛ですよ。持ち運ぶより、家でセットをするときにおすすめです。つげ櫛の生産で有名な貝塚市で作られていて、品質が良いです。
国産の薩摩つげなので丈夫で長持ちします。もともとのツゲの木の滑りが良い上に、椿油で仕上げられているので梳かしやすいですよ。梳かすときに静電気も起きないので、ストレスなく髪のお手入れができます。
不知火-セット櫛 大 (2,200円)
大きなセット櫛
全長21cmの大きめのセット櫛です。自宅で髪をセットするときに使いやすいサイズですよ。歯部分の長さは9cmで扱いやすいです。本つげというツゲに似た木なので国産のツゲほどではないですが、固くて丈夫ですよ。
椿油仕上げなので、梳かすと髪に潤いが出てきます。静電気も起こりにくいので、冬の乾燥する時期でも快適に使えますよ。髪がパサついてまとまりにくいという方におすすめのセット櫛です。箱付きなので、椿油を塗り込むお手入れをしたときの保管に便利です。
prize JAPAN- 本つげ セット櫛 小 (3,000円)
コンパクトなセット櫛
持ち手も含めて16cmとコンパクトなセット櫛です。小さいのでポーチなどに入れて持ち運ぶのに適しています。外出先で髪をアップにして結ぶなど、セットする機会があるという方におすすめですよ。櫛部分は7.5cmとかなり小さめです。
細歯なので、髪をセットするのに向いています。原木産地が東南アジアなので、お手頃な価格になっています。製造は日本で行われていて、椿油もしっかり染み込んでいます。セットだけではなく、前髪を梳かすときなどにも便利ですよ。
十三や-つげ櫛 セット櫛 中 (5,060円)
10年以上寝かせた薩摩つげを使用
国産の薩摩つげを使い、職人が仕上げた高品質なセット櫛です。椿油などの植物性の油でお手入れをすれば、使うほどに櫛本体に艶が出てきます。持ち手部分は細いですが、薩摩つげは丈夫なので安心して使えますよ。
歯の間隔は1.8mmと細歯なので、きれいに髪を結い上げることができますよ。このセット櫛は薩摩つげを10年以上寝かせて作られる、こだわりのつげ櫛です。使えば使うほどに、髪も櫛も艶が増していきます。
かわいいデザインでおすすめのつげ櫛
京都くろちく-椿堂潤いつげ櫛 (1,812円)
椿柄が和風でかわいい
赤と白の椿の絵が描かれた、和風なつげ櫛です。和柄が好きな方におすすめですよ。櫛に最初から椿油が塗り込まれているので、使うと髪がまとまりやすく艶が出てきます。静電気も起こりにくいので、冬でも快適に髪を梳かせますよ。
全長11.7cmとコンパクトなつげ櫛です。また、ケースが付いているので持ち運びに便利ですよ。かわいらしい絵柄で価格も安価なので、初めの1本としておすすめします。また、子どもが使うのにもちょうど良いつげ櫛です。
十三や工房-薩摩つげ二寸六分 (9,240円)
小さい半月型でちりめんケース 付き
かわいさと機能性を兼ね備えた本格的なつげ櫛です。7.8cmとコンパクトで半円形の花櫛です。麻の葉模様のちりめんケース付きなので、持ち運びに適しています。外出先で前髪を整えるときに、素敵な櫛だと嬉しくなりますよね。
高品質な薩摩つげを材料に、職人が手作りしているつげ櫛です。こちらはちりめんケースも、京都の袋小物職人が作っています。小さいながら、和の伝統が詰め込まれたつげ櫛ですよ。一生ものとして、プレゼントにもおすすめです。
北辰商店-すかし彫り 桃ノ木櫛(1,680円)
透かし彫りで高級感がある
桃ノ木で作られた桃ノ木櫛です。模様が彫られているので、高級感があります。桃ノ木は硬い木なので、変わらない物の象徴として夫婦円満や家内安全のお守りになっていたそうですよ。丈夫ですし、ずっと使い続けたい櫛ですね。
こちらの櫛は模様が選べるのも特徴です。かわいいい鳥柄や和風な竹柄などが揃っていますよ。種類があるのでお気に入りの柄が見つかります。おしゃれな櫛ケースも付いているので、持ち運びにも便利です。サイズも15.2cmで使いやすい大きさです。
Nosolo-桃ノ木製 猫 つげ櫛(1,000円)
猫型の桃ノ木櫛
櫛全体が猫のシルエットになっている、かわいい櫛です。とにかく猫がかわいいので、猫好きの方におすすめですよ。櫛自体のサイズが大きいですが、カーブがあるので手に馴染みやすいです。猫好きの男性に贈るのも良いですよ。
サイズが全長16cmで厚みもあるため、持ち運びより家で使うのにおすすめの櫛です。サイズが大きいと、1度に梳ける量が多くなります。桃ノ木櫛なので茶色が濃く、艶があります。価格も安価なので、買いやすい桃ノ木櫛です。
lalamart-桃ノ木櫛 (1,280円)
さりげない花柄がレトロ
こちらは桃ノ木で作られた桃ノ木櫛です。花柄の模様がかわいらしく、シンプルでレトロな櫛になっていますよ。全長は15cmとやや大きめで、自宅でヘアケアするときに適しています。細歯なので、ストレートヘアの方におすすめです。
つげ製と比べると価格が安いので、どんな感じか試しに使ってみたいという方におすすめです。桃ノ木も天然木なので、櫛を通したときに静電気が起こりにくいという利点がありますよ。また、1枚の木から作られていて継ぎ目がないので壊れにくいです。
つげ櫛のお手入れ方法
椿油と歯ブラシで簡単にお手入れ
つげ櫛のお手入れは簡単です。まず、椿油をティッシュにつけてつげ櫛全体を拭きます。櫛の歯の間は、歯ブラシを使って油を塗っていきます。最後に余分な油を拭き取って完了です。月に1回行えばいいので、手間も少なく簡単ですよ。つげ櫛は水と熱に弱いので、洗ったりドライヤーにかけたりすることはできません。
まとめ
職人が手作りしたつげ櫛がおすすめ
職人が7年から10年の歳月かけて丁寧に作ったつげ櫛は、一生ものと言われるほど長持ちするのでおすすめです。国産のつげの木は硬さがあるので、ブラッシングする度に頭皮のマッサージになりますし、椿油の効果で美しい髪のケアに役立ちます。つげ櫛を1つ持っていると、髪が潤うので乾燥対策にもなりますよ。