日本の伝統的な芸能のひとつである生け花は、流儀や作法のある本格的なものから自由に花器や花を選んで楽しく生ける方法まで多様です。季節の花や道端に可憐に咲いている名のない花も、生け花用のフラワーベースにこだわることで何倍も雰囲気がよく飾ることが可能です。そこで今回は生け花用フラワーベースの人気商品をランキング形式で紹介します。形の違いや、素材やデザインの選び方についても解説。生け花やフラワーアレンジメントを楽しみたい方は、ぜひこの記事を参考にしてみてくださいね。
生け花用フラワーベースの特徴
様々な素材があり活ける花によって雰囲気が変わる
生け花用フラワーベースには水盤や一輪挿し、切り花用花器など様々な種類があります。素材やデザインにも様々な種類があるので、部屋のイメージや自分が生けたいと思う仕上がりをイメージしながらフラワーベースを選ぶことができるでしょう。花とフラワーベースの組み合わせにより、同じ花でも何倍も風情あるものに見えることも。花との相性を格段にアップする、素敵な生け花用フラワーベースを見つけましょう。
生け花用フラワーベースの種類
筒型タイプ
口径が小さく一輪挿しとしても使えるものも
底から口まで同じ太さの筒型タイプは、幅の広さにより様々な花の種類に対応します。細幅の筒型タイプは一輪の花をスタイリッシュに飾るのに最適。幅の広い筒型タイプは、背の高い枝状の植物を飾るのにもおすすめです。透明のガラスタイプや、比較的シンプルでモダンなフラワーベースが多くみられます。
筒型に花を生ける時は、花の重さに注意して生けましょう。特に重みのある植物を斜めに生ける場合は、重さでフラワーベースが倒れないようずっしりと安定感のあるものがおすすめ。安定させるため小石を敷くこともできます。生けたい花に合わせて最適な幅のフラワーベースを選ぶのがポイントです。
水盤型
剣山を使って活けるプロ向け生け花フラワーベース
生け花らしいフラワーベースとして人気の高い水盤は、深皿の中の剣山に花を挿していけていくものです。水盤の特徴は花を躍動的に見せるだけでなく、水盤に張った水が光によって反射し花を美しく見せる効果もあります。剣山を使って花を生けるので、バランスを取りながら生けるのが難しいという方も。
大きめの水盤は剣山に挿すスペースが広く花も多く使うので難しさを感じやすいですが、小さめの水盤なら簡単。たとえば買ってきた花を筒型やつぼ型に生けた後、余った小さな花や葉を水盤に生けることもできます。自然の景色をイメージしながら季節の花を生けるときには、花の美しさを存分に引き出せる水盤はおすすめです。
つぼ型
たくさんの花を1度に活けられるフラワーベース
口径は狭く、下部にいくほど安定感のあるつぼ型は初心者におすすめのフラワーベースです。花の生け方がいまいちわからない人でも、花屋で買ったブーケをそのまま入れるだけでオシャレに生けることができます。狭い口径が花を安定させ、バランスよく見せることが可能です。
つぼ型は、水がたっぷり入るので花の持ちが良いのもポイント。花の美しさを長持ちさせ、長く楽しむことができますよ。口径が広いつぼ型は、花をバランスよく生けるのにテクニックが必要。初心者は、花を固定して生けやすい口径の小さなフラワーベースを選びましょう。
生け花フラワーベースの選び方
素材で選ぶ
色やデザインが豊富で好みのデザインが見つかりやすい陶器製
色やデザインの種類が豊富で、自分好みのフラワーベースを選びやすい陶器製。素材自体に重量があるので、安定し生けやすいフラワーベースが揃います。シンプルなデザインの陶器は、季節を選ばずオールシーズン使えるのもポイント。どんな花の色にも合わせやすいよう、ホワイトやグレーなど主張しないカラーを選ぶこともできます。価格帯も広いので、花に合わせてフラワーベースも選べるよう豊富に種類を取り揃えることもできますね。
光に反射し涼しげな印象のガラス素材もおすすめ
光の屈折を利用して、花を美しく見せるならガラス素材がおすすめ。特に夏場は涼しげな印象になり、清潔感を感じることもできます。花だけでなく、茎や枝の躍動感も観察することができるのも魅力です。大きなガラス製のフラワーベースは、枝木の生ける際にも活躍。そのまま床に直置きしても素敵です。水の濁りが表れやすいので、定期的に交換して美しい水の輝きを維持するようにしましょう。
活ける花で選ぶ
背の高い花を活けるには重心の安定したものを
カラーや枝木など、背が高い植物を生けるときには重心の安定した背の高いフラワーベースを選びましょう。重心が安定していても背が低いと、アンバランスで花や枝木が倒れてしまうこともあります。背の高い花木を生けることが多いなら、高さのあるものや厚みがあって安定感の高いものがおすすめ。横幅も広いものを選べば、斜めに無造作に生けてもオシャレな印象に仕上がります。
花をカラフルに活けるなら花の色を邪魔しないホワイトカラーを
気持ちがぱっと明るくなるような鮮やかなカラーの花を選択することが多いなら、花の色を華やかに引き出す色を選びましょう。ホワイトやグレー、ブラックなどのモノトーンカラーがおすすめです。ホワイトは、花の種類やカラーに関係なくどんな花も生けやすいのでおすすめ。ブラックは空間を引き締め、明るい花もスタイリッシュに見せてくれますよ。
同系色や単色の花を活けるなら特徴的なデザインのものを
同一の花だけを生ける時や、単色カラーで花を生けるならフラワーベースにこだわりましょう。花をシンプルにする分、個性的でユニークなフラワーベースに生けることで一気にオシャレになります。生活感の感じないミニマルテイストの部屋や、モダンなインテリアには遊び心を加えたフラワーベースがおすすめ。特徴的なデザインを1つ投入するだけで、部屋が一気に格上げされます。
和テイストに仕上げたいなら竹や柳のフラワーベースもおすすめ
和風テイストに仕上げたいなら竹や柳、木製など天然素材のフラワーベースもおすすめ。ナチュラルで優しい雰囲気は和室やナチュラルインテリアにも合いやすく、落ち着いた空間を演出します。ブラックやブラウンなど色味を抑えたカラーを選べば、和モダンの雰囲気が出てオシャレに。和室だけでなく、現代風のインテリアにも合いやすくなります。
生け花用フラワーベースのおすすめブランド・メーカー
イッタラ
フィンランドの有機的なフォルムはオブジェとしても使える
ユニークで特徴的なデザインが特徴的なイッタラのフラワーベース。ただ花を無造作に入れるだけでも、ユニークな形状がオシャレに花を演出します。ガラス製だけでなく、セラミックや無鉛ガラスなど様々な素材を使っているのも魅力。細部までこだわって作られているので、長く愛用できます。
TAMAKI AYA
単品でもセットでも使えてテクニック要らずで生けられる
どんな植物とも相性の良いシンプルなシルエットのフラワーベースです。単品使いはもちろん、サイズ別で組み合わせてみれば技術がなくてもオシャレに花を生けることができます。卓上だけでなく、床への直置きにも最適なサイズ感も魅力です。
ケーラー
コロンとした丸いフォルムがおしゃれ
コロンとした丸みのあるボディーと、しのぎ模様やボーダー柄が可愛らしいケーラーの生け花フラワーベース。気品のある佇まいは、周りのインテリアに溶け込みやすいのでおすすめです。サイズ展開も豊富なので、生けたい花に合わせて選べます。存在感抜群のLサイズは、玄関やリビングなど視線を集めたい場所に最適です。
IKEA(イケア)
豊富なデザインからリーズナブルな価格で選べる
300円からのリーズナブルな価格で、豊富なサイズやデザインから選べるIKEAのフラワーベース。透明感のあるガラス製や、北欧風のモダンな陶器製フラワーベースなど好みに応じて選べます。大型の草木を生けるのに最適な、高さのあるフラワーベースも5,000円台とリーズナブルさが魅力です。
おすすめ&人気の生け花用フラワーベースランキング
筒型でおすすめの生け花用フラワーベース
ケーラー-オマジオシルバー(3,400円)
上品な遊び心が花を素敵に表現するケーラーのフラワーベース
手作りの温かみがあふれるケーラーのフラワーベースのポイントは、ボーダー柄。生ける花によってポップに見せたり、モダンに見せたりと様々な表情を楽しめます。その中でもどんな花とも相性の良いシルバーボーダーは人気。
丸みのある乳白色の陶器に、シルバーのボーダーがおしゃれに映ります。花器が主張するほど華美ではないので、花の美しさやバランスを美しく表現できるのでおすすめです。サイズは、一輪挿しでもバランス良く飾れる小型設計。お部屋のどこに飾っても素敵に表現できるでしょう。
IKEA-CYLINDERフラワーベース3点セット(3,880円)
サイズや口径の違う3種のセットで花に応じて選べる
高さや口径の違う3種類のフラワーベースで、生ける花の高さや種類に応じて最適なものを選べます。花によってバランスの良いフラワーベースが選べるのは、花をよく生ける人には嬉しいですね。透明のボディは花や枝、茎の躍動感を見せるのにもぴったり。
シンプルな形状は、どんな花との相性も良いので花を選ばないのも魅力。手が奥まで届きやすく、洗剤で洗う際も手間がかかりません。収納方法にも特化しており、重ねての収納も可能。置き場所がコンパクトで済むので、スペースを取りません。
TAMAKI AYA-4点セットフラワーベース(11,000円)
単体で使ってもセットで使っても美しく飾れるフラワーベース
S、M、L、LLと4サイズのフラワーベースがセットになっています。そのまま単体で活ければシンプルでモダンな雰囲気に、LLの花器に残りの3サイズを収納して花を生けるのもおしゃれで個性的な雰囲気が完成します。LLはサイズも大きいので、床置きにしても存在感があるのも魅力。
ホワイト、グレー、ブラックとミニマムでモダンなデザインは高級感があり部屋の印象をグレードアップする効果も。マットな質感の陶器を使用することで水アカが付きにくく、生活感を感じさせません。花の種類を選ばず使用でき、どんなアレンジメントもおしゃれに決まります。
イッタラ-アアルトベース(8,980円)
花がない時はオブジェにもなるフィンランドのおしゃれなフラワーベース
特徴的なイッタラのフラワーベースは、難しそうに見えて案外簡単に生けることができる工夫が多く施されています。花瓶の曲線美を生かして、シンプルに花を生けるだけで花が一気に躍動的に。同種類の花を20本ほど投げ入れれば、ボリュームのある華やかな雰囲気が完成します。
7種類からカラーを選べるので、自分の好みや部屋のインテリアに合わせて選ぶことも可能。花がない時はそのままオブジェとして置いておいてもサマになります。口径が広いのでミニプランターをそのまま入れるのもおすすめ。自由自在に生け花を楽しめます。
LSA-フラワーベース(24,200円)
ガラスと木目の異素材MIXでどんなインテリアにも優しく馴染む
円柱形のシンプルな透明ガラスに、ウッドベースをプラスしたおしゃれなフラワーベースです。ガラスだけではどこか寂しげでも、ウッドベースがあることで温かみが生まれます。茎の長い花とも木目の相性がよく、花をよりおしゃれに表現してくれるでしょう。
インテリアとの調和も良く、置く場所を選ばないのもポイント。北欧風なインテリアから、生活感を感じさせないナチュラルモダンなインテリアにも優しく調和します。生花を生けるのはもちろん、ドライフラワーを生けるのにも最適です。
水盤型でおすすめの生け花用フラワーベース
ガーデン用品屋さん-夜の始まり(5,500円)
漆黒のカラーと動きのあるフリルの曲線が花を引き立てる
光の陰影を美しく映し出す漆黒のフラワーベースです。華やかで色鮮やかな花を飾るほど、花器の美しさが強調されて高級感のある雰囲気へと格上げされていきます。緑との相性が良く、花や草木のグラデーションを美しく表現できますよ。
大きなフリルは、躍動感と花のバランスを図るのに最適な設計。高さや横幅を揃えず生けても、大ぶりの曲線のおかげでスッキリまとまります。和洋折衷飾る場所を選ばず、どこに飾っても空間をおしゃれにランクアップしてくれるフラワーベースです。
analo-MICHI-KUSA(2,200円)
限られたスペースにもコンパクトに置けるミニ水盤
名前も知らない道端の草木をちょこんと生けるのにも最適なコンパクト水盤。直径6.7cm、高さ3.7cmのミニサイズは置く場所を選ばないので、好きな場所で好きな花を楽しむのにぴったり。洗面場やキッチンの一角など、ちょっとしたスペースに彩りを添えられます。
ガラス水盤には、水と剣山の色合いを美しく観察できるバリウムガラスを使用。透明感と屈折率が高く、水や光の輝きが美しく反映されます。剣山には細い茎も安定して生けられる不揃いの剣山を使用。剣山の大きさに合わせて最適な位置を見つけられます。
FONTAINE-カゴ網ボウルガラスベース(1,760円)
ガラスのフォルムに合わせて編んだ手作りの優しさが魅力
ガラスの形状に合わせて職人が1つ1つ編み込んだ、落ち着いたナチュラルなフラワーベースです。カゴの中には円形のガラスが入っており、水を入れて水盤としても使用できます。そのままグリーンの鉢を入れることも可能。用途に合わせて使い分けられるでしょう。
ガラスの透明感で、光や水の屈折を柳の間から映し出される雰囲気もおしゃれ。透明感のある明るい印象を感じられます。ナチュラルインテリアや和室など木の温かみを感じられるインテリアにおしゃれにマッチ。自然な雰囲気で優しく温かみのある空間が完成します。
naft-NAGAEさかさ富士(5,280円)
日本人らしいデザインの水盤でスケール感のある花のアレンジを楽しめる
日本が誇る富士山をイメージした可愛らしい水盤です。水を入れると水面に逆さ富士が現れ、なんとも縁起の良い雰囲気を感じられます。日々の暮らしの中で気軽に幸せを感じられる花器になっています。カラーは2色で好みに応じて選択可能。
夜明けや夏山といったイメージの青富士と、夕日に照らされダイナミックな雰囲気の赤富士の2色。季節の花や、枝との相性がよく日本の四季の世界観を家の中で味わうことができます。コンパクトでもスケール感が大きく、存在感を発揮する逸品です。
つぼ型でおすすめの生け花用フラワーベース
アンジェ-リューズガラスフラワーベース(2,750円)
ブーケをそのまま挿すだけでも絵になるガラス製フラワーベース
飾るだけで絵になるガラス製のフラワーベースは、安定感抜群で枝ものもバランス良く飾ることが可能です。口が広く、大ぶりの花もいくつも生けることができますよ。生けるのに自信がない人は、ブーケをそのまま入れるのもおすすめ。
技術やセンスがなくても、フラワーベースのデザインと設計が花や草木を躍動的に見せてくれます。口の中までしっかり手が届いて洗浄できるので、手入れがしやすいのもポイント。水の入れ替えもしやすく、水の衛生状態もすぐかくにんできます。
KINTO-LUNAフラワーベース(2,750円)
一輪挿しでも植物の美しさを引き出すフラワーベース
一輪差しもブーケを生けるのにも最適なKINTOのフラワーベース。入り口にはゴールドの蓋が付いており、一輪挿しもバランス良く飾ることが可能です。月のように輝くゴールドの色合いが、可憐な植物の美しさを上品に引き立たせてくれます。
プレートを外せば、ブーケや自分好みのバランスで花を生けることも可能。プレートには真鍮を使用し、経年変化による光の変化も楽しむことができます。飾り方次第で表情豊かな花になり、高級感のある質感はおしゃれなインテリアに上品にマッチするでしょう。
ホルムガード-フローラベース(2,499円)
デンマークの人気花器ブランドが手がけるおしゃれなフラワーベース
1つ1つをハンドメイドで製作している、老舗ガラスブランドのホルムガード。熟練の職人による吹きガラス製法で製作された、スタイリッシュさと温かみを兼ね備えた設計が魅力です。洗練されたユニークな形状は、花の美しさを引き立てインテリアにもおしゃれに馴染みます。
下部は植物が水をいっぱい吸収できるよう大きめに設計。口が細く安定感があるので、枝ものを生ける際にも重宝するでしょう。口径は12cmと一輪挿しも安定して生けることが可能です。カラーによってデザインも違うので色違いで揃えるのもいいですね。
TAMAKI AYA-ラウンドフラワーベース(1,100円)
小ぶりな花を生けるのに最適なミニサイズが可愛い
1、2輪の草木を生けるだけで、雰囲気良く飾ることができるミニサイズのフラワーベースです。丸みを帯びたフォルムと、水垢が映らないマットな質感のデザインが魅力的。名の無い道端の草木でも可憐に飾ることができますよ。
小ぶりなサイズ感は、置き場所を選ばないのもポイント。和室や洋室などインテリアを選ばないのはもちろん、洗面所や窓辺などスペースに限りがある場所でもおしゃれに飾れます。どんな場所にも花を飾りたいという人に最適です。
ケーラー-ハンマースホイ フラワーベース(6,499円)
家の中の様々な場所で花を素敵に飾りたい人におすすめのミニチュアセット
縦ラインでスッキリとしたデザインと、上品でエレガントな色合いが可愛らしいミニチュアフラワーベースセットです。グリーンやローズは3種類、色や形も違うので色々な生け方を楽しめます。シリーズで統一感はあるので、別々の場所に置いても家の中でまとまりが生まれます。
寒色系のローズは、和の雰囲気も感じられ和室やナチュラルインテリアにも最適。花の種類を選ばず使えるホワイトもシンプルで良いですね。コロンとしたデザインが愛らしく、一輪挿しとしてもちょうどよく使いこなせるでしょう。
まとめ
背の高い草花を生けやすい安定したフラワーベースがおすすめ
生け花用フラワーベースを選ぶ時のポイントは、生けたい花や周りのインテリアに合わせて選ぶことです。季節の花を使って落ち着いた雰囲気に仕上げたいなら、水盤や天然素材のものを。背の高い花や枝木を生けるなら、背が高く安定感のあるフラワーベースを選びましょう。今回は人気のフラワーベースについてランキング形式で紹介しました。ぜひ、皆さんも楽しく花を生けられる生け花用フラワーベースを見つけてくださいね。