文字を楽しく書きたい方や入学や就職のお祝いを探している方におすすめなのが、ランキング形式で紹介している万年筆インクです。万年筆インクはメーカー色が強いアイテム。独特の色味と雰囲気を持つパーソナルな文具です。大人も夢中になるコレクション性があり、使う楽しさにハマるユーザーは少なくありません。今回は万年筆インクを掘り下げますので、文具選びやギフト選びの参考にして下さい。
万年筆インクの必要性
ビジネスシーンなど万年筆インクが必要なシーンはある
万年筆はボールペンより、少しマニアで使いにくいイメージですよね。しかし、今でも日常生活用の筆記用具としてニーズがあります。例えば安いボールペンを敬遠し、ビジネスに用いるケースは少なくありません。また、イラスト作成などのアート用として使われており、まだまだ万年筆インクは必要とされています。
万年筆インクのメリット
コツを掴むと書きやすい
万年筆はインクが出にくくて書きにくい、高いというイメージがあります。使ったことがない場合、マイナス印象を持つのは仕方がないことかもしれません。一方、近年は万年筆インク、万年筆ともに低価格から入手できて手軽に扱えます。書き味のいい万年筆インクが豊富で、コツを掴むと筆が進みますよ。
調整されているので滑らかに書ける
万年筆インクは基本的に、万年筆を扱うメーカーが作っています。自社の万年筆に合わせて、成分調整などで書き味をアップしているのが特徴です。万年筆と言えば少し粘り気のある書き味を思い浮かべますが、滑らかに書ける万年筆インクもたくさんありますよ。
公的書類やビジネスに使いやすい
万年筆でスラスラ文字を書くコツは、意識すれば直ぐに覚えられます。ペン先を表にして少し倒し、寝かせてから書くとスムーズにインクが出ますよ。古くから進化し続けてきた万年筆インクは、文字の長期保存に長けた存在。書いた文字は経年劣化に耐えて、長い間はっきり残るのが特徴です。滲みにくくて長持ちするので、公的書類やビジネスにマッチします。
おしゃれで見栄えがいい
万年筆インクは豊富な種類があり、インク沼にハマるという言葉もあるくらいです。おしゃれでビジュアルがいいインクも多く、万年筆と同じようにコレクション性があります。大人が夢中になって色々と集めたくなるアイテム。パーソナル文具ならではの良さがあります。
文字がキレイに見える
万年筆で筆記するときはコツが要り、集中する分だけ文字をキレイに書けると言われています。また、万年筆インクは色に独特の雰囲気があって、濃淡で筆記に味を出せるのが特徴です。書いた文字をキレイに見せてくれるのは大きなメリットでしょう。
万年筆インクのデメリット
万年筆と違うメーカーは使いにくい
メーカーは自社が扱う万年筆の構造に合わせて、万年筆インクを調整しています。純正インクと呼ばれているタイプです。万年筆インクと万年筆は、同メーカーを組みあわせるのが定石。違うメーカーの組み合わせは、インク詰まりなどのトラブルを起こす原因になります。書き味が保証されるので、慣れるまではメーカーを揃えるのがおすすめです。
コストパフォーマンスはユーザー次第
万年筆インクはボールペンのインクよりコスパが優秀です。よく使うにしても、大容量を買うと数年単位で持ちます。一方、万年筆に使う初期費用を忘れてはいけません。例えば2,000円の万年筆なら、安いボールペンを20本以上買えます。万年筆は手入れすれば半永久的に使えるので、長く使うほどコスパが向上。良し悪しはユーザーが担います。
万年筆のペン先で固まることがある
万年筆を長く放置したままにしておくと、ペン先が乾いて書けなくなります。万年筆の構造、インクの種類で期間は変わりますが、ドライアップという現象です。ドライアップは万年筆を使うと防止できますが、起こった場合はペン先を水に浸けるのがおすすめ。万年筆インクが溶けると、再び流れ出して復活する可能性が高いです。
万年筆インクが出ないトラブルも考えられる
使っているのに万年筆のインクが出ない。よく起こるトラブルですが、2通りの方法で大半は解決します。まず、インク切れを起こしている可能性があるので、補充が必要かをチェックして下さい。万年筆とペン先のあいだに空気が入ったときは、ペン先を下に向けて指で軽く叩くとインクが落ちます。
万年筆インクの種類
染料インク
初心者にも扱いやすい入門向けのインク
染料インクや顔料インクという名称は、プリンターのカートリッジを選ぶときに見たことがあるかもしれません。染料インクは単的に言うと、水に細かい粒子を入れた一般的なインクです。サラサラしていて紙の中に染み入り、乾いて発色するのが特徴ですよ。
染料インクで書いた文字は、顔料インクの文字に比べて耐久度が低めです。滲んだり文字が消えやすかったりします。太陽光などで色あせる可能性もあるでしょう。一方、サラサラしているので書きやすさは抜群。水に溶けやすいことから万年筆の手入れも簡単です。また、色の鮮やかさに長けており、扱いやすさが際立ちますよ。初心者におすすめの入門向けインクです。
顔料インク
乾きが速く保存性に長けたインク
顔料インクは染料インクに比べ、大きな粒子を持っています。紙の上に乗って固まるというイメージです。耐水性があって乾くのが速く、どんどん筆記できますよ。一方、頻繁に使わないと万年筆の中で乾きます。水に溶けづらいため、完全に固着すると万年筆の個人メンテナンスは難しくなるでしょう。また、染料インクよりニッチで、数や色が少ないのもネックです。
扱いにくそうな顔料インクですが、文字に耐久度が出るというストロングポイントもあります。染料インクより文字の見え方が鮮明。耐水性と耐候性の高さで滲むことなく、文字を経年劣化から守ります。報告書、稟議書などのビジネス書類に万年筆を使う場合は、保存力に長けた顔料インクの性格が有利でしょう。なお、メジャーメーカー製の中には微粒子を使った書きやすいタイプがあります。
没食子インク(もっしょくし)
保存力と味わいに優れた古典的なインク
没食子インクは古典インクとも呼ばれます。名前の通り古典的な成分が元で、9世紀から20世紀にかけて一般で使われていました。植物由来の成分に硫酸鉄などを混合。インクを入れたまま長く放置すると、ステンレスや鉄のペン先が溶けるなど、普通のインクにないトラブルが起こります。また、顔料インクより頑固なイメージで、万年筆内で固まると個人のメンテナンスが困難です。
一方、特に優れた耐久度を発揮するのはメリットでしょう。古い書物の文字が鮮明に残っていることからも伺えますが、文字を長期保存してくれます。発色は鮮やか。時間が経つと黒が深まり、さらに味わいを追加してくれます。経験者向けで扱いが難しい反面、書くことが好きで万年筆をよく使う場合は、魅力を感じやすいインクです。
万年筆インクの選び方
色の違いで選ぶ
どんな場面にも通用する黒の万年筆インク
万年筆でもボールペンでも、文字を書くなら黒インクを選ぶケースが多いでしょう。日常的な走り書きからビジネスシーンまで、使える場面が圧倒的に増えます。初めての万年筆インクは、無難で汎用性が高い黒色を選ぶのがおすすめですよ。なお、メーカーごとに黒の濃淡が違い、たくさん種類があります。書き味や雰囲気が違うので、気に入る黒色を探すのもおすすめです。
公的な書類も書けるブルーブラック
青色に黒を混ぜたようなインクで、やや青みが強いタイプと黒に近いタイプがあります。ブルーブラックや青墨など、メーカーごとの呼称があり、ビジネスや書類に使えそうかは実際に書いて判断するのが一番です。公的な書類や病院のカルテなどに使われてきた背景から、世間的にはビジネス用として有効。黒より個性的で柔らかい印象の文字になります。
イラストなどに使えるおしゃれなカラーインク
万年筆インクには赤や青など、絵具と同じようなカラーバリエーションがあります。近年はオリジナル色が強く、コンセプトに基づいて色を用意しているメーカーも少なくありません。和を意識した色、物語をテーマにした色などがあり、おしゃれなパッケージやラベル、ボトルを選ぶことができます。色で万年筆のパーソナリティーをアップしてくれたり、イラストなどのアートに使えたりする便利なインクです。
オリジナルの色が作れるインクもある
少し特殊な万年筆インクですが、絵具と同じで混合可能なタイプがあります。ミクサブルインクの呼称が一般的です。ミクサブルインク同士なら、違う色を混ぜてもトラブルが起こりません。自分の好きな色を作ることができます。なお、通常の万年筆インクは、同メーカーでも混ぜないのがマスト。化学変化で目詰まりを起こす可能性があります。
容器の違いで選ぶ
お手軽なカートリッジ式
カートリッジの万年筆インクは、それぞれ差し込み口の形状が違います。そのため、万年筆と同じメーカーから選ぶのが基本です。カラーバリエーションは少なめ。黒やブルーブラックがメインです。カートリッジ式は、万年筆に差し込むだけでインクを補充できます。インク切れしたときは新しいカードリッジを差すだけで済み、あまり手間がかかりません。
万年筆の醍醐味を味わえるボトル式
ボトル式はカラーバリエーションが豊富です。ビジュアル的に優れたボトルも多く、コレクション性があります。20から30mlほどが小瓶で、50から60mlほどが大瓶。黒などの使用頻度が多い色はコスパ的に大瓶がおすすめです。万年筆インクは蒸発すると色が変化するので、使う機会が少ない色は小瓶を選ぶのが定番。使い切りを早めることで、色の変化がなくなります。
ボトル式は、ペン先からインクを吸い上げる万年筆の補充に使います。インクを手作業で補充する瞬間は、ボトル式のみに許されたアナログな権利です。コレクション性や色を含め、万年筆インクの醍醐味を味わえますよ。
空きビンやインク壺の補充には大容量タイプも便利
インク壺は読んで字のごとくインクを入れる壺です。中世がテーマの映画やドラマで、よく羽のペンをインク壺に差し込むシーンが登場します。メーカーの選択肢が少ないものの、万年筆インクには350ml、500mlなどの大容量も存在。使用が多い黒色は特にコストパフォーマンスがよくなります。インクを使い切った空きビンや、インク壺に補充できるときはおすすめです。
ギフト用で選ぶ
万年筆とセットにするのが基本
万年筆インクは就職や退職、入学などのギフトに選ばれる定番アイテムの1つです。取扱店やメーカーのホームページでも、しばしばセットや包装のサービスをアナウンスしています。万年筆インクをギフトにするときは、同メーカーの万年筆とセットになっているものを選ぶのが基本。目詰まりなどのトラブルに配慮できます。使っている万年筆が解るときは、同メーカーのインクにしておくのが無難です。
ギフトには主力メーカー製がおすすめ
ギフトにマニアックなメーカーを選んでしまうと、用意する万年筆インクもマニアックになります。プレゼントされた側が素直に入手できないかもしれません。そのため、主力メーカーから選ぶのがおすすめです。主力メーカー製は全般に書き味がよく、セットの万年筆や包装もしっかりしています。文具店、通販など、色々な場所で万年筆を販売。インクも同じで入手しやすくなります。
万年筆インクのおすすめブランド・メーカー
PILOT(パイロット)
四季ごとの美しい景色を万年筆インクの色で再現
パイロットは非常に有名で、何かしらの文具を使ったことがあるかもしれませんね。消せるボールペンのような話題性があるアイテムも、数多く輩出しています。四季ごとの風情をモチーフにした万年筆インクがあり、美しい景色を色で再現しているのが魅力です。
Pent(ペント)
マニア心をくすぐるオリジナルカラーがある
ペントハウスのブランドで、非常に美しい万年筆インクと万年筆を取り揃えています。有名な文豪や物語をモチーフに、マニア心へ踏み込んだオリジナルカラーを展開。パッケージとラベルのデザインがよく、魅力的な色があるのでギフトにもおすすめでしょう。
MONTBLANC(モンブラン)
機能美やブルーブラックの味わいが魅力的
万年筆の傑作品と謳われる、マイスターシュテュックを看板に持つブランドです。機能美あふれる万年筆インクのデザインは、小物としてデスクに置きたくなります。純正ブルーブラックの保存力が人気で、非常に味わい深く魅力的な色合い。書いた後に文字が黒に変化していく様を、紙の上で楽しめます。
セーラー万年筆
入門メーカーとして非常におすすめ
日本ではパイロットとセーラーが万年筆業界の双璧です。カードリッジ式の万年筆インクを生み出したのはセーラーで、豊富なカラーバリエーションを用意しています。染料インク主体で扱いやすく、万年筆の書き味も秀逸と言えるでしょう。入門メーカーとして非常におすすめです。
おすすめ&人気の万年筆インクランキング
染料でおすすめの万年筆インク
パイロット-INK-30 (440円)
コスパが抜群のスタンダーなドインク
INK-30は非常に有名な万年筆インクです。万年筆インクの中でも特にスタンダードと言え、古くから文房具店などの色々な場所で扱われています。漫画を描くときのペン入れ作業にもよく登用されており、文字とアートの両方で活躍しているのが特徴ですよ。
リーズナブルですが発色がよく、走るようにサラサラ筆記できる万年筆インクです。サラッとしているので少し裏移りしやすく、手帳などの薄い紙より普通の紙が向いています。30mlの瓶入りで4色のバリエーションが存在。440円の優秀なコスパと心地よい書き味が、長く愛されている理由です。
パイロット-色彩雫 mini全24色セット (13,640円)
全24色を用意している定番のカラーインク
色彩雫はパイロットの超人気シリーズです。全24色のバリエーションがあり、染料カラーインクの中では特に定番と言えます。15mlの全色セットにこだわる必要はなく、フリーチョイスや単色で入手可能。50mlの大瓶もあるので、欲しい場合はチェックして下さい。
パイロットの万年筆インクはよく、サラッとし過ぎて滲みやすいと言われます。しかし、裏を返せばインクの出が抜群ということです。スラスラ書ける性格は、筆記やアートにおいて強力なアドバンテージ。顔料や没食子にない自然な書き味を堪能できるでしょう。色彩雫は滲みも控えめ。タケスミ、キリサメなどの黒系を仕事に使うのもおすすめですよ。
ペント-コトバノイロ (2,750円)
名作と文豪の特徴を色に上手く落とし込んでいる
ペントのオリジナル万年筆インクです。銀河鉄道の夜、こころ、斜陽など、名作と文豪をモチーフに展開しています。黒蜥蜴のミステリアスな黒や人間失格の闇を孕んだような深い黒は、筆記用として非常におすすめ。調色に名作のあらすじを落とし込んでおり、他の色も素晴らしい出来栄えです。
パッケージとラベルは上手く名作を表現しています。ファンであればコレクション対象になるでしょう。書き味も素晴らしく、文字や絵に染料インクらしい繊細かつレトロな雰囲気が出ます。銀河鉄道の夜は万年筆が実に美しく、インクとセットで入手可能。ギフトにおすすめです。
モンブラン-インクカートリッジ 8本入り 正規輸入品(1,790円)
思い通りの筆記で文字に個性が生まれる
モンブランのインクカートリッジです。計12色のバリエーションがあります。ブラック系やグレー、ミッドナイトブルーは仕事にも使いやすいでしょう。筆記スピードで濃淡を変えやすく、文字を優しい雰囲気にもカチッとした雰囲気にもできます。思い通りの表現を追求できるのが魅力です。
モンブランのインクカートリッジは、取り扱う文具店が全国的に少なくなったと言われています。そのため、インターネット経由がポピュラーで入手しやすいでしょう。文字に個性が出る手軽なカートリッジ式で、モンブラン製万年筆の書きやすさも含めると使い勝手は最高クラスです。
甲玉堂-甲玉堂オリジナル万年筆インク (2,200円)
個性的なカラーバリエーションで書き味もいい
熊本の大型文房具店、甲玉堂が発売しているオリジナルインクです。甲玉堂はペン先の種類を選べる万年筆カスタムが魅力的で、パイロットなどのメジャーメーカー製も扱っています。万年筆、万年筆インクとも書き味がよく非常におすすめです。
疫病退散で話題になったアマビエをモチーフにするなど、個性的な色の万年筆インクがあります。新しいバリエーションを発表しているので、今後も新色を展開する可能性はあるでしょう。凝ったパッケージや美しい瓶は、並べて見るだけでも楽しめます。
顔料でおすすめの万年筆インク
セーラー万年筆-顔料ボトルインク 蒼墨 50ml (3,250円)
発色がよく美しい線や文字を書ける
セーラー万年筆の顔料インクで、ブルーブラック系の色合いです。粒子が大きな顔料や没食子は、ペン先の滑りが悪いインクもあります。書き味が渋いなどと言われますが、超微粒子にすることでインク流れを良くしているのがメリットでしょう。
セーラー万年筆の顔料インクは発色がよく、美しい文字や線を書けるのが魅力です。乾きが速く耐水性に優れていて、プライベートな手紙からビジネス文章まで、幅広い筆記に対応できます。素朴で上品なパッケージや、普遍的な瓶はビジュアル面が優秀。紙と並べたときに映える姿をデスクの上で楽しめますよ。
セーラー万年筆-STORiA(ストーリア) 20ml入り (1,100円)
全8色ある扱いやすい顔料インク
ストーリアは全8色のバリエーションを持つ万年筆インクです。マジック、バルーン、ライオンなど、サーカスにちなんだキーワードをモチーフに調色しています。ビビットで鮮やかに発色してくれるのが長所。文字や絵に明るい雰囲気を生んでくれます。
同社の顔料ボトルインクと同じで、超微粒子の液体になっています。書き味の渋さを抑えており、インクの出も非常に滑らかです。水と光に耐性があるので、はがき、イラストなどを執筆するときには重宝するでしょう。目詰まりする心配が少なく、扱いやすいので初心者にも便利です。
モンブラン-パーマネントインク (2,860円)
美しくて実用的なボトルの万年筆インク
モンブランの60ml入り純正ボトルインクです。全12色のバリエーションがあります。文字に鮮明な表情が出るタイプで、しっかり書けて滲まないのが強み。ユーザー満足度が高い顔料インクで、手紙などの大切な文字を筆記するときに使われています。
深い黒のミステリーブラック、濃いミッドナイトブルーなどはビジネス用に使えます。上品な化粧箱に納まる底上げされたボトルは、美しい立ち姿が人気です。底上げのデザインには実用的な意味も。インクが減ってきたとき前方に集めて、万年筆で吸い上げやすくしてくれます。
没食子でおすすめの万年筆インク
プラチナ萬年筆-クラシックインク (2,200円)
伝統製法で作られた味わい深い万年筆インク
プラチナ萬年筆は筆記用具のメーカーとして非常に有名です。筆ぺんやボールペン、シャーペンなどが一般的に使われており、美しくて書きやすいことから万年筆は特に人気です。染料系のINK-1200や超微粒子顔料のINKC-1500などは、万年筆インクの中でもスタンダードな存在と言えるでしょう。
クラシックインクは伝統製法で作られており、カシスブラック、フォレストブラックなどの植物をモチーフにした黒が6色あります。それぞれの色が時間と共に黒へ変色していく様を楽しめる、非常に味わい深い万年筆インクです。
ダイアミン-没食子ブルーブラックインク 30ml (1,815円)
ディープブルーで文字を長期保存する力に長ける
ダイアミンは英国の権威あるインクメーカーです。近年、書き味や色の好みから、純正以外のインクを万年筆に入れるユーザーが少なくありません。少しマニアックですが、日本でもダイアミン性が注目されています。扱いが難しい没食子を違うメーカーと組み合わせるため、万年筆やインクの知識が必要。定期的な洗浄と管理ができる、経験者向けのインクです。
黒寄りのディープブルーで、文字を長期保存する力に長けています。ビジネスや書類、手紙などの大切な文字に使いやすい性格です。なお、ダイアミンは染料系と顔料系の書き味もよく、デザイン性が秀逸でおすすめ。ボトル、ラベル、パッケージのどれもが優美で、並べると美しいためディスプレイアイテムにもなっています。
万年筆インクの使い方
万年筆インクの入れ方は3つ
万年筆にインクを補充する方法は3つです。吸引式はペン先を万年筆インクに直接浸けて吸引。コンバーター式はペン先を外し、コンバーターという管を浸けます。両者ともペンの上部に回転するネジがあり、回すと万年筆インクを吸い上げる仕組みです。最後はカードリッジ式。新しいものに交換するだけなので簡単です。なお、コンバーターとカードリッジを選択できる2WAYの万年筆もあります。
万年筆インクの落とし方を知ると便利
万年筆インクは補充の際に手が汚れるので、落とし方を知っておくと便利です。インクが手で乾いた場合は水溶性なので、お湯に1、2分浸けるのがおすすめ。その後、石鹸や重曹を手に着けて、古い歯ブラシなどで擦ります。シャツについてしまったときは、洗濯すると水に溶けて広がる可能性を捨てきれません。インク入りの水を拭くから吸い上げるバキュームが有効で、クリーニング屋に任せるのがマストです。
まとめ
純正を主体にした好きな色の万年筆インクがおすすめ
万年筆インクは万年筆と同じメーカーにするのが基本です。目詰まりなどのトラブルを回避でき、初めて手にする場合は特に純正主体がいいでしょう。次に好きな色をチョイスしていくのがおすすめです。仕事用に黒やブルーブラックを用意するもよし。他にも多くの色があるので、おしゃれなビジュアルとコレクション性を楽しんだり、イラストなどのアートに使ったりして下さい。