ホームシアターや車内のオーディオで音楽を再生するときにはより良い音質で聴きたいと感じるものです。特に重低音が弱いと全体的に芯のない弱々しい音に聴こえてしまいがちです。そんなときに導入したいのがウーファー。重低音を強化してくれるため、厚みのある頼もしい音響再生環境に変えてくれます。今回はウーファーの特徴や種類、選び方を紹介。ほかにもおすすめのブランドやウーファーランキングも。一緒にお気に入りのウーファーを探してみましょう。
ウーファーとは?
低音を再生するスピーカー
ウーファーとは高音や低音など様々な音の領域の中で、低音を受け持つスピーカーになります。更に音の出口であるスピーカーの帯域を細かく分割すると、重低音を再生する役割を担うサブウーファーも存在します。スピーカーユニットの数が多い分だけ出せる音域が広くなり、低音を担当するウーファーが二つスピーカー本体(エンクロージャー)についたものを3ウェイ4スピーカー。4つのスピーカーでそれぞれ「高音」・「中音」・「低音」を出します。
ウーファーの特徴
低音を強調することによって迫力アップ
ウーファーの特徴はなんといっても迫力のある重低音。人間が低音と感じる100ヘルツ以下の音を強調することによって重厚感ある音を楽しむことができます。ウーファーはホームシアターや車など屋内であれば設置することができるため、手軽にリアルな音を堪能することができます。
車への取り付けも可能
ウーファーを車に取り付けるときに必要となるものがパワーアンプとボックスです。パワーアンプはスピーカーに最適な音量を送る機材、ボックスは正常に音を鳴らすための機材です。特にボックスがないと音を打ち消し合うキャンセリング現象が起きてしまうこともあるため必須。ウーファーとこれらを車に設置するときにはDIYで自分で行うことも可能ですが、一番確実なのはプロショップに任せること。取付費用はかかってしまいますが、確実にベストな配置や接続を行ってくれます。
ウーファーの種類
省スペースのパワードウーファー
パワードウーファーはウーファーに必要となるウーファーユニット、ウーファーボックス、パワーアンプがセットになったウーファー。パワードウーファーはサイズが小さいため、省スペースで収まるのが特徴です。ウーファーに大きくスペースを占領されたくない方におすすめです。
パワードウーファーの最低音は40ヘルツ程度。音の質感を十二分に引き出すには30ヘルツの最低音が必要になります。しかし、パワードウーファーで30ヘルツを出してしまうと音が歪んでしまう副作用が出るため、あえて最低音を40ヘルツに設定。それでも音楽を聴く分には十分な重低音を演出してくれます。
重低音に定評のあるユニットウーファー
ユニットウーファーは16cmから38cmまで幅広くサイズが存在し、商品によってはエンクロージャーと呼ばれる箱に入れて使用する必要があります。エンクロージャーはウーファーの一回り以上の大きさがあるため、設置に関してスペースを必要とします。
ユニットウーファーは30ヘルツ以下の低い音も出力することができるため、全体的に厚みのあるリアルな音を鳴らすことが可能。特にボーカルの艶を強調する効果があるため、女性ボーカルだと特に色気が強く押し出されます。上質な音が欲しい方や女性ボーカル曲をよく聴く方におすすめです。
車載用サブウーファー
前述したパワードウーファーやユニットウーファーも車に搭載できますが、車載専用なのがリヤカーゴタイプ。トランクルームに設置するウーファーです。最近の商品では発熱量が少ないため、上に荷物を置いても危険性はなく問題ありません。
リヤカーゴタイプの場合、最低音はまちまちですが、多くは40ヘルツ程度と考えておくと良いでしょう。それ以下のヘルツのものが欲しいときは車載用のユニットウーファーを購入することをおすすめします。リヤカーゴタイプは、重低音を味わいながらも車のトランクを占領しないため、バランスの取れたウーファーになっています。
ウーファーの選び方
車内の設置場所に合わせて選ぶ
シート下に置くなら8インチタイプ
小型の8インチタイプのウーファーは取り回しが効き、助手席や後部座席のシート下に設置することが可能。サイズが小さいため、音は控えめですがそのぶん大きな重低音が鳴らないため、試しにウーファーを体験してみたい初心者の方におすすめです。
トランクに置くなら10インチ以上のタイプ
車体が振動するほどの大きな重低音を求めているのなら10インチ以上のウーファーがおすすめ。サイズが大きい分、置く場所が限定されるのでトランクルームに設置するのが一般的です。心地よい重低音に包まれながら運転することができるため、気持ちの良いドライブを行うことができるでしょう。
ウーファーの構造で選ぶ
共鳴から音を出すバスレフ型
ウーファーの一番ポピュラーな方式で、バスレフポートという穴を使用して共振を発生させ、低音を増強する作りになっています。その結果、サイズを小さくできるメリットも。伸びのびとした質量のある低音が特徴。画一的な音を出すため、乱れがなく一定の重みの音を出力します。音のばらつきが嫌いな方におすすめ。
振動から音を出す密閉型
バスレフポートと呼ばれる穴がエンクロージャー(箱)に無く密閉状態にされている方式。鋭く締まった低音と様々な音を再現できます。大出力のアンプと組み合わせると重い重厚感のあるリッチな音を出すことができるため、アンプと組み合わせて使用するのがおすすめです。
ウーファーのおすすめブランド・メーカー
クラリオン
家庭用からプロ用まで幅広く製品をリリース
クラリオンはカーAV(カーオーディオやカーナビゲーション)が主力商品としています。製品に定評があり、アメリカ航空宇宙局にカーオーディオが採用されたことも。家庭用のカーオーディオも常に販売ランキング上位に位置しています。
カロッツェリア
カーオーディオの雄
カロッツェリアはパイオニア株式会社のカーAVブランド。日本国内のウーファーといえばカロッツェリアの名前が必ず出るほど有名です。ウーファー以外にもカーオーディオもリリースされており、広く支持されているブランドです。
MTX
世界で初めて箱型ウーファーを発売した老舗
世界中で支持されているアメリカンオーディオのトップブランド。1984年に車載用で世界初となる箱型サブウーファーを発表し、一躍有名に。挑戦の姿勢を崩さない製品開発で常に業界をリードし続けているブランドです。
JBL
高級車に多く採用されている人気メーカーブランド
JBLは家庭用オーディオから車載用、コンサートホールまで幅広く使用されているオーディオメーカー。その品質の高さゆえにトヨタやフェラーリなど高級車のメインオーディオユニットに組み込まれた実績があります。
おすすめ&人気のウーファーランキング
ホームシアターでおすすめのウーファー
デノン-DSW-37-K (18,136円)
迫力の重低音
ウーファーユニットにDenon Double Layer(デノンダブルレイヤー)コーンユニットを搭載することによって広範囲に渡って正確なピストンモーションを実現。ほかにもP.P.D.D. 方式を採用し、スピーカー駆動時に発生する高調波歪を打ち消してクリアかつ迫力のある重低音を実現しています。
2chから7.1ch、ドルビーアトモスまで発展も可能であるため拡張性が高く、かつ価格が抑えめであるためにコストパフォーマンスに優れています。初めてホームシアターを導入しようと考えている方におすすめの製品です。
ヤマハ-NS-SW200 (24,387円)
独自技術でノイズを抑える
独自技術であるツイステッドフレアポートを採用することでノイズの原因であるポート両端での気流の乱れを抑え、クリアで忠実な重低音の再生を実現。ホームシアターだけではなく、正確な音程やリズム感が重要となるHiFiオーディオ用としても最適です。
130Wの高効率パワーアンプを内蔵することによってハイパワーと低消費電力、低発熱を両立。出力コイルを持たないシンプルな回路構成と、ダブルフィードバック回路が歪みの発生を低減させて音の透明感を高めることに成功しています。ホームシアター以外にも使用したい方におすすめ。
ヤマハ-NS-SW700-BP(43,501円)
20Hzの重低音帯域にもしっかり対応
最高出力300Wながら消費電力は95Wとパワフルかつエコでコストパフォーマンスが高い製品。QD-Bass(キューディーベース)テクノロジーを採用することによって低音エネルギーを4方向に放射し、上品な重低音を実現しています。
A-PMDミッドレンジウーファーを搭載することによって、ピュアオーディオやシアターを問わずに理想的な音質を実現することに成功。ピアノブラックで構成されたボディはインテリアとしても存在感抜群。見た目と音響機器としての能力を両立したい方におすすめです。
BOSE(ボーズ)-Bass Module 700
深みのある臨場感をプラスできる
BOSEのホームシアターシステムの最高峰とも言えるベースモジュールです。BOSE SOUNDBAR 700にプラスすれば、さらに迫力がパワーアップします。同梱のケーブルでサウンドバーへ簡単に接続できる点も魅力。映画の効果音など、より臨場感をアップしたいシーンにおすすめです。
ガラストップ仕上げの高級感あるデザインも特徴です。インテリアの邪魔をしない、洗練されたデザインのウーファーをさがしている方にもぴったりでしょう。重低音をさらに楽しみたい方は、部屋の隅や壁際に配置するのがポイントですよ。
オンキヨー-SL-A251-B(15,738円)
ハイスピードな低音を実現する独自システム
オンキヨーの独自技術AERO ACOUSTIC DRIVE(エアロアコースティックドライブ)の搭載とダクトを細長いスリット形状にすることによって重心が低くより、ハイスピードな低音を実現。ダクトから風切り音などの不要なノイズを極限まで低減させることによって、低域再生範囲の拡大もあわせて実現しています。
発熱量が少ない小型のデジタルアンプを採用しているため、スリムなフォルムを実現。横置きと縦置きが可能なため、設置場所の自由度が向上している点も見逃せない魅力です。小さく、パワフルなウーファーを探している方におすすめです。
小型でおすすめのウーファー
ヤマハ-NS-SW210(35,566円)
縦置きで設置できるスリムさ
横幅が16cmとスリムスタイルに設計してあるサブウーファー。最新の薄型で大画面のディスプレイにもしっかりマッチする上質なデザインに作られています。省スペース性に優れているため、設置場所を選ばない点が最大のポイント。
新開発のアルミコーン型ウーファーを搭載することで明快でレスポンスの良い中低域再生を実現。ワイドレンジ再生に対応したバランスドーム型ツィーターやマグネットを大型化することによって音の良さを追求したことにより、HDオーディオの情報量を活かすことが可能になっています。ウーファーで横に幅を取られたくない方におすすめ。
オンキヨー-SL-T300(20,702円)
縦置きでも横置きでも自由自在
小型で発熱量が少なく、効率に優れたデジタルアンプを採用することでスリムなフォルムを実現。横置きと縦置きの両方が可能なため、設置の自由度が高くテレビラックの中を始めとした様々な場所に配置することができます。
自社設計の16cm径ウーファユニットを搭載し、かつ細長いスリット状のダクトにより空気の圧力を高めて重心の低いハイスピードな低音を実現。消費電力は35Wで、スタンバイ時は0.5W以下と燃費の良さも特徴の一つ。配置する場所の選択肢を多く取りたいタイプの方におすすめの製品です。
ヤマハ−YST-FSW150(13,489円 )
サウンドバーと連動
横幅435mm、縦幅151mm、奥行き350mmとコンパクトで取り回しの良いボディをしており、テレビラックにもすっぽり収まってしまう独自デザインが特徴的。テレビ周りを可能な限りすっきりとさせておきたい方におすすめしたい製品です。
ヤマハ独自の低音再生技術A-YST2方式を採用することでクリアかつ上質な重低音を再生することが可能になっています。ヤマハの人気商品の一つであるYSPシリーズと連動することでサウンドバーとして利用することができます。
ヤマハ−NS-SW050(12,709円)
ノイズを抑制したクリアな重低音
20cmウーファーユニットの振動板に対して軽量化と高剛性化を図ることによって低音再生に適したバランスのよい音質特性を実現。独自技術であるツイステッドフレアポートとA-YST2方式を併用することによって、ノイズを除去しクリアかつスピード感に溢れる重低音を再生することができます。
コンパクトサイズながら再生周波数は28ヘルツから200ヘルツと幅広い範囲をカバー。独自技術と合わせて大型ウーファー並の環境を作る事ができます。コンパクトかつリッチな重低音を出力するウーファーを求めている方におすすめ。
ソニー-SA-CS9(16,880円 )
独自素材でクリアで豊かな低音を実現
ウーファーユニットにソニー独自のMRC(発泡マイカ)素材を振動板に採用することで力強くてクリアかつ豊かな低音を実現。バスレフ方式のエンクロージャーを使用することで不用な振動による音の濁りを抑えてノイズも削減しています。
幅295mm、高さ345mm、奥行き400mmとコンパクトであるため、取り回しが良いのもメリット。小さいために設置場所に困りません。小型でバスレフ型エンクロージャーを採用しているサブウーファーを探している方におすすめです。
車用でおすすめのウーファー
カロッツェリア−TS-WX120A(17,510円)
歪みを抑えた力強い重低音
新設計のエンクロージャーやスピーカーユニットを搭載したことで車に対して設置のしやすさと重低音を両立。薄型ながらパワフルな重低音を響かせることができます。全高70mmと小型であるため、様々な車種のシート下への設置が可能。ウォークスルーなどにも取付できます。
新開発の幅200mm高さ130mm平面アルミニウム振動板を採用し、MOS FET(モスフィット) 150Wハイパワーアンプを内蔵することで歪みを抑えた力強い重低音を車内に満たすことができます。車への設置のしやすさと重低音の質、両方が欲しい方におすすめ。
ケンウッド−KSC-SW11(11,399円)
厚みのある重低音を表現
高さ70mmと非常にコンパクトな外見に設計されているため、シート下の空間にも設置しやすく、車内スペースを有効利用できるウーファー。小さくても高い放熱性と剛性を備えたアルミダイキャストフレームを使用しているため、しっかりしたボディをしています。
トップクラスの重低音を再生することが可能なMOS-FET(モスフィット)パワーアンプを搭載。また、大きな音圧に耐えうる幅200mm高さ120mmトラック型振動板を採用することによってトップクラスの重低音を高品質で鳴り響かせます。コンパクトでもパワーのある重低音が欲しい方におすすめ。
アルパイン−SWE-1500(22,900円)
助手席やリアシート下に設置しやすいコンパクトさ
設置場所に困らないコンパクトサイズとあらゆる場所にマッチするシンプルなデザインが特徴的なウーファー。インテリアとしての美しさも考慮されているため、類を見ないルミナスキューブを採用されています。これにより、ブルーライトが夜の車内を綺麗に演出します。
フロントロード構造を採用することによって、サイドからの低音反射を可能にし、シートの下に配置した場合の音の減衰を抑えることができます。ほかにも豊かで響きのある低音を再現するdeep(ディープ)モードと引き締まったスピード感を再現するTight(タイト)モードを選ぶことにより、自分好みの音質に調整することが可能です。重低音にこだわりのある方におすすめ。
カロッツェリア−TS-W2020(15,440円)
キレのある低音で評判
一般的な同口径サブウーファーよりも大きな振動面積を確保した、オーバーサイズコーンを採用することにより、ノイズを取り除いた深く伸びのある重低音を獲得することに成功。放熱性能も強化されることにより、ハイパワー化を実現しています。
別途効率よく低音を反射できる専用のエンクロージャーが用意されており、使用することで濃厚な重低音がさらに魅力的に。接続も線を繋ぐだけなので簡単。カスタマイズ性のあるウーファーが欲しい方におすすめです。
カロッツェリア−TS-WX130DA(15,380円)
コンパクトボディにパワフルなサウンド
DSPイコライザーDIGITAL EQ(デジタルイーキュー)により、低域部の周波数特性をDEEP(ディープ)とDYNAMIC(ダイナミック)の2つのモードを切り替えられる点が特徴的なウーファー。 DEEPモードではミニバンやセダンを中心にチューニングを行い、超低音部の特性を補うことで豊かな音質を実現しています。一方、DYNAMICモードでは、体感に訴える周波数を強調することで力強い低音再生を可能にしています。
全高70mmと小型のボディをしているため、色々な車種のシート下へも簡単に設置することができます。もちろんウォークスルーにも取り付け可能。コンパクトで取り回しのよいウーファーを探している方におすすめです。
まとめ
ノイズの少ない重低音を表現するウーファーがおすすめ
重低音を出力するウーファーの中でもノイズを軽減する機能のある機種が特におすすめです。ノイズが少なくなることで、迫力のある重低音に透明感がプラスされ、いつまでも聞いていられるようなマイルドさがプラスされます。