大きな地震はいつ発生するか分かりません。割れやすい食器類が置いてあるキッチンでは、地震が起きた際に食器が床に散乱してしまわないよう、普段から対策をしておきたいですね。その対策の1つとしておすすめのグッズが、耐震ラッチです。今回は、おすすめの耐震ラッチをランキング形式で紹介します。様々なタイプのものがあるので、選び方も詳しく解説します。ぜひ参考にして、適切な耐震ラッチを手に入れ地震に備えてくださいね。
耐震ラッチとは?
大きな地震の際に戸棚の扉が開いてしまうのを防ぐ防災グッズ
耐震ラッチは、戸棚の扉が地震の揺れで開かないようにロックする器具です。耐震ラッチがないと、大きな地震が起きた際に扉が開いてしまい、中にしまっていた物が外に飛び出て危険です。キッチン収納などに最初から備え付けられている場合もありますが、後付けできるものが多く販売されていますよ。
耐震ラッチのメリット
キッチン収納の開き戸や引き戸をロックして食器の落下によるけがを防げる
キッチンの吊り戸棚や食器棚から飛び出た食器は、凶器になり得ます。その場に人がいなかったとしても、床に散らばった破片が避難を妨げることがあり、当然その後の片付けも大変ですよね。キッチン収納に多い開き戸用のほか、引き戸用などの耐震ラッチもあり、扉をしっかりロックしてこのような危険を防止してくれます。
引き出しの中身の破損や引き出し自体が飛び出して体に当たるのを防げる
強い地震では引き出しも飛び出しやすく、扉付きの戸棚と同様に対策が必要です。たんすの引き出しが抜け、飛んでくることもあります。ストッパー付きで抜けない引き出しであっても、近くにいた子どもの頭を直撃する可能性も。しまっておいた食器が、飛び出たり激しく動く引き出しの中で粉々に割れたりもするでしょう。引き出しをロックできる耐震ラッチを使えば、安全性が高まります。
耐震ラッチのデメリット
棚自体が倒れないように固定するなど他の地震対策も必要
扉や引き出しが開かないようにするだけでは不十分で、食器棚やたんす自体が倒れないように対策しなくてはなりません。中身が飛び出ないと高重心のままとなり、より倒れやすくなる可能性があるので、置き家具はしっかり固定する必要があります。必要に応じて、ガラス飛散防止フィルムや滑り止めシートなども用意しましょう。
戸棚の作りによっては取り付けが大変な場合や不可能な場合も
耐震ラッチは、それぞれ取り付けられる条件が異なるので、事前によく確認しておきましょう。幅広いタイプの戸棚に対応する耐震ラッチもあるものの、戸棚の作りによっては、耐震ラッチも取り付けられない場合もあります。また、取り付けるのに際して、ビスを使う必要があるなど苦労することもあります。
耐震ラッチの種類
感震式
大きめの地震の揺れを感知すると自動で扉をロック
耐震ラッチは、その仕組みにより大きく3種類に分けられます。こちらは、センサーが付いていて、大きな地震の揺れを感知すると扉をロックするタイプ。戸棚の内側に取り付けるものが多いですが、地震の時以外はロックがかからず、普通に扉を開け閉めできます。
震度4から震度5程度の揺れで、ロックが作動する耐震ラッチが多いです。解除については、揺れが収まると自動でロックが外れるものと、何かしら手動での操作が必要なものとがあります。感震式の耐震ラッチは、確実に扉をロックしてくれる信頼できるものを選びましょう。
手動式
かけたい時にロックをかけられ子どものいたずら防止にも
手動式の耐震ラッチは、手でロックを開閉するので、戸棚の外側に取り付けて使います。地震対策としては、扉を開けない時は常にロックをかけておくことが前提になります。ロックの開閉を面倒に感じる方には、片手でワンタッチで開閉できるようなものもありますよ。
地震の時以外にもロックをかけておけるので、小さなお子さまやペットがいる方は、扉を開けられないようにするためのグッズとしても役立ちます。包丁などの危険な物や、いたずらされたくない物を入れておいても安心。扉や引き出しに指を挟んでしまうなどのケガも防げます。
プッシュ式
扉を閉めると常時ロックがかかりプッシュで解除可能
扉を閉める度に自動でロックがかかるのが、プッシュ式の耐震ラッチ。開ける時は、扉をプッシュするだけでロックが解除されます。戸棚の内側に固定して使いますが、手動式のような操作は不要で、常にロックをかけておけるので便利ですよ。
地震が起きてからロックが作動する感震式と異なり、常に扉がロックされているという安心感を得られます。また手動式のように、ロックをかけ忘れる心配もありません。強い揺れにも耐えられ、戸棚の中の物が扉にぶつかっても開いてしまうことのないよう、保持力の強いものがおすすめです。
耐震ラッチの選び方
棚の素材で選ぶ
木製なら穴をあけて固定するビスタイプ
穴をあけられる木製の戸棚には、ビスでしっかりと耐震ラッチを固定します。耐久性が高く、地震で大きく揺れて力がかかっても、外れる心配がありません。ドライバーやキリといった工具が必要で、慣れない方はハードルが高く感じるかもしれませんが、それほど取り付けの難しくないものも多いです。ただし、扉の構造や板の厚さ、形状などによってはビスが打てない場合もあるので、まずは戸棚をよく確認してくださいね。
ガラス製や金属製なら両面テープタイプ
ガラス製や金属製の戸棚には、両面テープで固定するタイプの耐震ラッチが使えます。ビスが打てない木製の戸棚や、賃貸物件に備え付けの収納にも対応しますよ。特別な道具も必要なく、誰でも簡単に取り付けられるのが魅力です。剥がした跡が残らないものも多いので気軽に使え、傷を付けたくないお気に入りの家具にも取り付けられます。
使い勝手で選ぶ
地震後の手間を省くなら揺れが収まると自動でロック解除されるタイプ
感震式の耐震ラッチは、地震で作動した後に、手動でロックを解除する必要があるものも少なくありません。しかし、大きな地震は頻繁に起こるものではないので、作動した時に解除方法がすぐに分からないというケースも起こります。手動でなく、揺れが収まると自動でロックが解除されるタイプを選べば、地震の後に解除方法がわからず困ることがなくなり、手間も省けますよ。地震後は、中の物が扉に寄りかかっている場合があるので、慎重に扉を開けるようにはしましょう。
道具を持っていないなら取り付けに必要なもの一式がセットになっているタイプ
ビスで取り付けるタイプの耐震ラッチは、位置が少しでもずれると正常に機能しないことがあります。位置決めをしやすくし、上手く取り付けられるようにサポートしてくれる治具を使うとスムーズです。この治具や、ドライバーなどの取り付けに必要な道具が、耐震ラッチとセットになっているものがあります。道具を持っていなければ、セットで購入してしまうと便利ですよ。
耐震ラッチのおすすめ ブランド・メーカー
スガツネ工業
保持力に優れたプッシュ式の耐震ラッチが人気
スガツネ工業は、住まいや家具の金具などを扱うメーカーです。豊富な種類のラッチを揃えていますが、中でも10万回の開閉テストをクリアしたプッシュラッチは、耐久性と保持力の強さに定評があります。小型ながら、地震にしっかり備えられますよ。
ムラコシ精工
安心性能の感震式耐震ラッチが手に入る
ムラコシ精工は、阪神淡路大震災が発生した1995年から耐震ラッチの開発を始め、以来何度も改良を繰り返してきました。長年研究されて作られた、信頼のおける性能で人気を集めています。感震式の耐震ラッチは、普段の扉の開閉時に音が静かなのもポイントです。
和気産業
豊富な選択肢の中からぴったりの耐震ラッチが見つかる
和気産業の耐震ラッチは、ラインナップが豊富。感震式、手動式、プッシュ式の全てが揃っていて比較検討でき、カラーも選択できます。取り付けやすくするための、治具もセットになっているものが多く親切です。
ノムラテック
感震式と手動式を組み合わせた耐震ラッチが特徴的
家庭用の防災用品や防犯用品を手がけるノムラテック。地震の感知で、あるいは手動でと2通りの方法で扉をロックできる、他にない耐震ラッチが便利です。家具の転倒防止金具や飛散防止フィルムなども揃い、耐震ラッチと合わせて使えば万全な地震対策ができます。
おすすめ&人気の耐震ラッチランキング
シンプルでおすすめの耐震ラッチ
ムラコシ精工-耐震ラッチ (320円)
高感度のセンサーで素早く確実に扉をロック
震度5弱以上の強い地震を感知すると、素早く扉をロック。ロックは揺れが収まると自動で解除される便利なタイプです。木製の戸棚の、キャッチ機能のあるスライドヒンジ付きの開き扉に取り付けられます。普段扉を開け閉めする際には邪魔にならず、音も静かですよ。
本体を天板に、ラッチ受けを扉の内側に、付属のビスで固定します。1つが扉1枚分なので、両開き扉の場合は2つ必要です。キリやドライバーを使って取り付けられますが、別売の専用治具があると、よりスムーズに取り付けができますよ。
システックキョーワ-耐震ラッチ (2,129円)
大手キッチンメーカーにも採用される耐震ラッチが2個セットに
震度4以上の揺れを感知するとロック装置が作動し、揺れが収まると自動でロックが解除される耐震ラッチ。耐震ラッチ2個と、取り付け時に役立つ治具、ビスが入っています。この1セットで両開きの扉への取り付けを完了させられますよ。
木製の戸棚の、キャッチ機能のあるスライドヒンジが付いた開き扉に使用できます。扉の外からは耐震ラッチが付いているのは見えず、扉を開けても、ホワイトのシンプルな見た目で目立ちません。大手メーカーのキッチン収納に、備え付けの耐震ラッチとしても採用されています。
和気産業-耐震ラッチ引き出し用 (1,425円)
揺れを感知して引き出しをロックし解除も自動で
キッチン収納などの引き出しの内側に取り付け、強い地震を感知すると引き出しをロックしてくれる耐震ラッチ。震度5前後の揺れでロックが作動し、揺れが収まると自動で解除されます。ロック時は、少しだけ隙間があく状態にはなります。
1つの引き出しの左右両側に取り付けるため、ラッチ本体と受けが2個ずつ入っています。取り付けをサポートしてくれる治具も付属。閉まりきる直前に引き出しが下がるタイプには使用できないなど、取り付けるにはいくつかの条件がありますよ。
スガツネ工業-レバーラッチ (275円)
常にロックをかけておけるかぶせ扉専用ラッチ
かぶせ扉の吊り戸棚などに使える、常時ロックがかかるタイプの耐震ラッチです。レバーの付いた本体を扉に、受けを底板に固定します。扉を閉じると自動でロックがかかり、レバーを押さえながら手前に引くとロックが解除されて扉を開けられる仕様です。
耐震ラッチ本体も受けも小さく、扉に隠れて正面からは見えません。ワンタッチで開けられるので使い勝手がよいです。かぶせ扉に使える耐震ラッチは数が少ないため重宝しますね。底板よりも22mm以上長い扉に使用できますよ。
平常時もロック可能でおすすめの耐震ラッチ
スガツネ工業-クワガタラッチ (330円)
保持力抜群のクワガタ型プッシュラッチ
扉を閉めるとその度にロックがかかる、プッシュ式の耐震ラッチ。ビスで取り付けた後は、強い地震に限らず弱めの地震の際にも扉が開かず、割れやすいものや倒れやすい食器を入れていても安心です。扉を少し押せばロックが外れ、簡単に開けることができます。
10万回の開閉テストもクリアした、優れた性能と耐久性を持ちます。ホワイト、ブラック、ブラウンの3色があり、戸棚の色に合わせて選ぶとよいでしょう。戸棚の扉は、戸棚の外側に付けられたアウトセット扉が多いですが、この場合扉が少しだけ浮くことになります。
和気産業-開き戸ロック (385円)
両面テープ式で誰でも取り付けられる手軽さが人気
両開きの扉の外側に両面テープで貼り付ければ、手動でロックがかけられるようになります。穴をあけることなく、跡を残さずきれいに剥がせるテープで取り付けられるので、気軽に使用が可能。ガラス製の扉におすすめです。
粘着力はしっかりしていて安心。凹凸がなく、ザラザラしていない扉の面に貼れます。かちっとはまり、開ける時にはプッシュ部分を押しながらフックを持ち上げます。短時間に何度も開け閉めする時などは、ロックを外したままにもしておけますよ。
和気産業-耐震ラッチ ワンプッシュタイプ (416円)
ワンプッシュでスマートに扉を開閉
木製の開き戸にビスで固定して使う、プッシュ式の耐震ラッチ。扉を閉めるだけでロックがかかります。キャッチ機能のないスライドヒンジが付いている扉に向き、ワンプッシュで開けられ使い勝手がよくなります。
常に扉をロックしておけるので、子どもやペットに扉を開けられたくないという場合にも役立ちます。もちろん地震が起きた際にも安心。こちらは濃い色の戸棚に付けるのにおすすめのブラウンですが、アイボリーとの2色展開になっています。
光-多用途かんたんロック (1,570円)
あらゆる扉に対応し取り付けも操作も簡単
両開き扉、引き戸、引き出しと多用途に使える耐震ラッチで、両面テープで簡単に取り付けができます。きれいに剥がせるテープが使用されているので、お気に入りの家具にも安心して取り付けられますよ。シンプルな作りで、ロックの開閉は手動で行います。
ロックしたい時はかちっと差し込むだけ、解除したい時はプッシュ部分を押して引くだけで、片手で簡単に操作が可能。両サイドのどちらからでもロック開閉ができます。バンドの長さを、はさみでカットして調整できるのもポイントです。
光-引き出しロック (550円)
引き出しを常時ロックしながらスムーズに開け閉め
キッチン収納やたんすの引き出しに取り付ければ、引き出しがロックされ、地震で大きく揺れても飛び出ないようになります。誰でも簡単に取り付けられる両面テープ式。地震対策になるほか、子どものいたずらや指挟み防止グッズとしても機能します。
ワンタッチでロックの開閉ができるので、引き出しを開け閉めするのにストレスを感じることはありません。頻繁に開け閉めする引き出しにもおすすめです。白一色のシンプルな見た目で、特に白っぽい家具に取り付ける場合にはほとんど目立たないでしょう。
取り付けやすくておすすめの耐震ラッチ
ノムラテック-ひらかんゾー (2,355円)
戸棚の外側に固定するタイプで取り付けが易しい
食器棚などの天板に外側から取り付ける、珍しいタイプ。震度4以上の地震を感知するとロックバーが下がり、開き扉が開かないように押さえます。天板の厚さが3cmから4cmほどの場合にのみ使用できますよ。
戸棚の外側から、上から下に向かってビスを打つので、戸棚の内側に固定するものよりも取り付けが簡単です。両開き扉に使えるよう2個入りで、高さを調整できる座板も付属。地震後は、手でロックバーを上げてロックを解除します。
ノムラテック-スーパー閉じるポン (1,258円)
感震式と手動式のメリットを兼ね備えた吊り戸棚用ラッチ
揺れを感知するか、手でボタンを押すと扉をロック。自動と手動の2通りの方法でロックをかけられる、便利なタイプです。解除したい時は、ロックプレートを手で押し下げます。高い位置にある地震発生時に危険の高い、吊り戸棚用。
底板にビスで固定しますが、両開き扉の場合は、1つのパーツで両方の扉を開かないように押さえられます。戸棚の内側に取り付けるタイプの耐震ラッチだと、両開き扉の場合全部で4つのパーツを取り付けることになります。しかし、こちらの耐震ラッチなら取り付けの手間を大きく省け、ラッチ本体と受けの位置を緻密に合わせる工程もないので楽ですよ。
八幡ねじ-調整できる耐震ラッチ (419円)
取り付け後に前後の位置を調整できるので失敗が少ない
耐震ラッチは本体と受けの位置を合わせて取り付ける必要があるため、上手くいかないと取り付け直すことになる場合もありますよね。しかし、こちらの耐震ラッチは取り付け後に調整が可能。取り付けた際に扉が浮いてしまう場合は、本体を回して13mmの範囲内で前後の長さを調整できます。
細かい作業が苦手という方にもおすすめです。取り付け用のビスと、仮止め用の両面テープも付属します。木製の開き扉用で、扉を押すとロックが解除されるプッシュ式。ラッチ本体と受けともにコンパクトで目立ちません。
コンペックスアート-ママラッチ (6,206円)
高性能な感震式の耐震ラッチ4個に工具も付属
取り付けに必要な工具を持っていないという方におすすめなのが、こちらのセット。感震式の耐震ラッチ4つとビスに加え、ドライバーやキリといった工具も付いてきます。木製の開き扉に幅広く対応し、他の耐震ラッチが取り付けられなかった戸棚でも、取り付けられる場合がありますよ。
震度4から震度5程度の揺れで、高性能な感震センサーが確実に作動し、瞬時に扉をロック。揺れが収まると自動でロック解除します。取り付け時の位置決めがしやすい点や、普段の扉の開閉時に音がしない点もポイントです。
まとめ
取り付けが簡単な耐震ラッチがおすすめ
細かい作業は苦手という方には、できるだけ簡単に取り付けられる耐震ラッチがおすすめです。ビスを打つタイプでも、位置決めがしやすいものや、多少位置がずれても調整できるものを選ぶとよいでしょう。今回は、おすすめの耐震ラッチを、ランキング形式で紹介しました。ぜひ信頼できる耐震ラッチを選んで地震に備え、安心を手に入れてくださいね。