防水双眼鏡は雨や雪などで濡れても双眼鏡内部に水が入り込むのを防いでくれます。双眼鏡に水が入るとレンズが曇って見えづらくなったりカビか生えて壊れてしまったりすることも。そのため、屋外でのスポーツ観戦やコンサート、アウトドアでの使用には欠かせない機能です。そんな、突然の天候の変化にも対応してくれる頼もしい防水双眼鏡のおすすめブランドやメーカーを、ランキングでご紹介。そのほかに、種類や選び方についても解説していきます。
防水双眼鏡の特徴
天候を気にせず様々な場面で使える
急な雨や天候の変化があっても活躍してくれるのが防水双眼鏡。濡れても双眼鏡の中に水が入り込むのを防いでくれます。双眼鏡に水が入ってしまうと破損やカビの原因になる恐れも。屋外で使うことが多い場合、防水機能は必須です。
雨粒で視界が遮られるのを軽減
レンズに撥水加工がされているものを選べば、悪天候で見えないといったストレスもありません。また、気温差でレンズが曇ってしまう場合もあります。しかし、防水双眼鏡なら曇って見えづらいこともなく安心です。
防水双眼鏡の種類
ポロプリズム式
双眼鏡のベーシックな形で双眼鏡ならではの立体感が楽しめる
光学性に優れていて低倍率でも高倍率でもあまり関係なく明るくシャープな視界が得られるのが特徴。ポロプリズム式の双眼鏡は風景や天体観測での使用に向いています。コストパフォーマンスも抜群で、コストを抑えつつしっかりとした見応えも感じられます。
ポロプリズム式は、双眼鏡を覗いたときの像が上下左右逆になるのを正すために直角プリズムを複数入れる必要があります。直角プリズムを複数いれるスペースが必要なため、本体が大きくなってしまいがち。しかし、光の損失が少なく光学性能を実現しやすいため立体感があり、精度が高い双眼鏡です。
ダハプリズム式
高い精度でコンパクトなボディ
ダハプリズム式は光の経路を一直線に配置しています。ポロプリズム式のように複数のプリズムを使う必要がないため、小型で軽量なのが特徴です。屋外コンサートやスポーツ観戦、バードウォッチングなどでの使用に向いています。
ダハプリズム式は、光の経路が一直線になるような構造を取っているため、反射しない面が発生して光の損失が起きます。解決するために精度を高める加工や、精密な技術を駆使しているのです。そのため、ポロプリズム式よりは価格が高めになっています。しかし、コンパクトなボディなので持ち運びもしやすく便利ですよ。
防水双眼鏡の選び方
用途に合った倍率で選ぶ
スポーツ観戦やバードウォッチングなら倍率は8から12倍
スポーツ観戦の場合、倍率は8~12倍が目安になります。動きの激しいスポーツ観戦がメインの場合は、視界が広いタイプを選ぶとプレーを見逃すこともありません。選手をじっくり見たい場合は、視界の広さよりも解像度の高さを優先して選ぶといいですよ。バードウォッチングの場合は観察する場所によって少し倍率の目安が変わります。森林の中で観察する野鳥は比較的小柄な鳥が多いです。動きが早いため、手ブレも少なく動きを追いやすい8~10倍くらいで選んでみましょう。湖や沼などの水辺では比較的大柄の鳥を観察することができます。小鳥よりも動きがゆったりとしているため、8~12倍と少し大きめの倍率でもしっかりと観察することが可能です。鳥の羽の色や模様もはっきり観察したい場合は、対物レンズの有効径が大きいものにすると解像度も高くなりますよ。
アウトドアや天体観測なら倍率は7から10倍
大自然の中で使うなら、手持ちでの観察に適した8~10倍を目安に選んでみましょう。建造物などを鑑賞する場合は、視界が広く明るく見える4~8倍がおすすめです。どちらの場合も、多層膜コーティングされたものが最適。視界がクリアになり肉眼で見ているような自然な見え方になります。天体観測の場合は、7~10倍を選ぶと安定して観察できるのでおすすめです。高倍率にすると手ブレが起きやすくなりかえって見づらくなる場合も。高倍率を選ぶ場合は、三脚も準備しましょう。天体を観察する場合は、高い解像度が必要になるので、光学性能の高いものがおすすめです。
対物レンズ有効径で選ぶ
普段使いなら25mm以下
対物レンズとは双眼鏡を覗く側の反対に付いているレンズのことです。同じ倍率の双眼鏡を比べたときに、対物レンズ有効径は大きい方が明るくはっきりと見えます。しかし、高倍率でも対物レンズ有効径が小さいと暗くてブレやすくなるのでバランスが大切です。防水機能が付いてくるのが20mmから。20mmの場合、倍率は8倍がバランスよく見えますよ。コンパクトなサイズが多く、日中に使う際に適しています。
本格的に使用するなら30mmから49mm
日中の明るい場所での使用には問題なく使えるのが30mmから49mm。有効径が大きくなるごとに安定した明るさや解析度が備わっています。その分、双眼鏡本体のサイズも大きくなるので気軽に持ち運んで使うのには向きません。アウトドアやバードウォッチングで本格的に双眼鏡を使いたい人におすすめです。天体観測をする場合も、対物レンズ有効径は30mm~49mmのサイズを選びましょう。
機能性で選ぶ
眼鏡をかけているならロングアイレリーフ機能付き
眼鏡をかけている人は裸眼の人に比べると、接眼レンズから目までの間に距離ができてしまいます。ロングアイレリーフは、接眼レンズから目までの距離を調整してくれる大切な機能です。アイレリーフの数値が最低でも10mm以上あるものを選びましょう。15mm以上あれば安心できますよ。眼鏡以外でもまつ毛が長い人にもおすすめの機能です。
明るくきれいに見たいならフルマルチコーティング機能付き
レンズやプリズムの光による劣化を防ぐために加工されたコーティングです。コーティングには種類があり、価格にも影響が出やすい部分。レンズ面に単層のコーティングをしたものをマゼンダコートと呼びます。空気に接する場所に少なくとも1面以上多層膜コートをしたものがマルチコート。最上位にあたるフルマルチコートは、レンズとプリズム面の全部に多層膜コーティングしたものです。特に天体観測をする場合はフルマルチコーティングがおすすめですよ。
防水双眼鏡のおすすめブランド・メーカー
オリンパス
防水双眼鏡を初めて買う場合にもおすすめ
厳選された機能を搭載し、シンプルなデザインが特徴です。性能が良いにもかかわらず価格は抑えられているため初心者にもおすすめのブランド。商品のラインナップもシンプルなので、選びやすいのも魅力のひとつです。
kenko(ケンコー)
リーズナブルでラインナップが豊富
ホームセンターなど身近なところでも購入可能なケンコーの双眼鏡。使うシーンに合わせた双眼鏡を初心者向けからハイスペック機まで豊富に揃えています。安くて種類も豊富なので、2台目を持つ場合にもおすすめです。
ニコン
用途に合わせた幅広い製品が揃う
ニコンの一番の特徴は明るさです。色合いの再現度が高くレンズ越しでも臨場感があります。ラインナップの豊富さも魅力のひとつ。天体観測や動きが激しい対象を観察したい場合におすすめのブランドです。
ビクセン
幅広い世代が手に取りやすいラインナップ
女性も手に取りやすいおしゃれなデザインが豊富なビクセン。価格もリーズナブルなので、双眼鏡デビューはもちろん、再び始めてみようとしている人にもおすすめですよ。天体に力を入れているメーカーなので、天体観測をするならおすすめのブランドです。
おすすめ&人気の防水双眼鏡ランキング
軽量でおすすめの防水双眼鏡
オリンパス-8×25 WP II (8,020円)
昆虫や花の観察も可能なモデル
全てのレンズに多膜層コーティングを施したダハプリズム式の防水双眼鏡です。1.5mから焦点が合うので、近くの植物の観察にも適しています。防水機能も水深1mに5分間つけていても問題ない仕様なので安心です。
260gと軽量で、折りたたみできる設計になっているのがポイント。持ち運びやすいのでアウトドアや旅行でも活躍してくれますね。ピント合わせなども簡単にできる設計になっているので、初心者も安心して使えます。
ケンコー-Classi-air 8×21DH (4,951円)
重量170gと抜群の軽量モデル
レインプルーフ設計なので、突然の雨でも安心。軽量に加えて折りたためるので持ち歩きも便利です。眼幅調整の数値を広くとっているので女性や子供でも快適に使うことが可能ですよ。目を当てる見口を大きめに設計しているのでまつ毛の長い人もストレスなく見られます。
レンズにはマルチコート加工がされているため視界も明るく快適。コンパクトな設計ながら色の再現性も高いためクリアに見えます。倍率は8倍と10倍があり、対物レンズ有効径は21mmなので、タウンユースに適した双眼鏡です。
ビクセン-ニューアペックスHR8×24 (17,810円)
220gと軽量で折りたたみも可能
接眼レンズと対物レンズの全面に多層膜コーティングを採用しています。そのため、特に夕暮れの時間帯に強い双眼鏡です。外装には特殊ラバー加工がしてあるのでアウトドアなどハードな場所でも安心して使うことができます。
双眼鏡本体は、アルミ合金ダイキャストという軽量で耐久性に優れたものを使用しています。接眼レンズの手前にある見口の部分は、手で押したり縮めたりできるポップアップ式なので簡単に調整可能。操作のしやすさも抜群です。
ペンタックス-AシリーズAD 10×25 WP(13,545円)
ダハタイプの最小最軽量モデル
重さは300gで鏡筒をたたむことができるタイプの双眼鏡です。コンパクトに収納できるので荷物もかさばりません。レンズはフルマルチコーティングに加えて、透過率アップコーティングも施されているので、シャープに見えます。
眼鏡でも安心な20mmのロングアイレリーフです。ボディは壊れにくく丈夫な作りになっているので、どんな場所でも持ち運べますよ。ラバーコート仕様なので握りやすいのも特徴。見たいときにさっと取り出せて視界もクリアな防水双眼鏡です。
スポーツ観戦でおすすめの防水双眼鏡
オリンパス-8×21 RC II WP (6,620円)
初めて持つ双眼鏡としてもおすすめ
215gと軽量なので、長時間のスポーツ観戦でも疲れにくいのが特徴。防水機能は水深1mに5分間つけていても問題ないので、スポーツ観戦中の突然の雨にも対応できます。コンパクトに折りたたみできるので、かばんの中でも場所を取りません。
双眼鏡を初めて使う人にも使いやすい設計で、プレーの決定的瞬間も見逃さずに済みます。ストラップも付属されているので、見たいときにすぐ使えるのはうれしいですよね。カラーバリエーションも豊富なのでお気に入りが見つかるでしょう。
ケンコー-ultraVIEW EX OP 8×42 DH III (27,203円)
深水1m相当の完全防水機能
レンズは高透過のマルチコーティング仕様で、明るくクリアな視界が広がります。アイレリーフも18mmなので眼鏡をかけていても安心。倍率は8倍と10倍があり、対物レンズ有効径は32mmと42mmの種類がありますが、どちらもスポーツ観戦に向いていますよ。
強化プラスチックを使用して本体を610gまで軽量化しています。握りやすさにも配慮されているので安定して使うことが可能。この8×42mmタイプは三脚ホルダーに取り付けも可能なので両手をふさぐことなく安定させて観戦することもできます。
ニコン-スポーツスターEX 8×25D CF(8,910円)
ニコン独自の光学で明るくシャープに見える
折りたためるのでコンパクトに持ち運べます。重量も300gと軽量タイプの双眼鏡。防水性能も水深2mに5分つけても問題ない本格的な仕様です。本体はラバーコートなので握りやすく、観戦中も安定感がありますよ。
眼鏡をかけたままでも使いやすいように接眼部分は回転繰り出し仕様になっています。見掛け視界も59.7度と広視界とまではいきませんが、広めなので迫力ある見応えが期待できますよ。中央にあるリングを回すだけで左右同時にピントが合わせられるので操作も簡単です。
ビクセン-アトレック2 HR8×32WP(17,407円)
長時間の観察も快適な設計
対物レンズと接眼レンズの全面にマルチコートを採用しているため、明るくて鮮明な視界を得ることが可能になっています。コンパクトな設計ながら対物レンズ有効径は32mmと本格的。薄暗い場面でもはっきりと見られて快適です。
15mmのロングアイレリーフなので眼鏡をかけていてもストレスなく集中して観戦できますよ。双眼鏡本体は耐久性のあるラバーコートを採用。重量も390gと有効径が大きいタイプながら軽量に作られているのもうれしいですね。
ビクセン-フォレスタII HR10×32WP(21,600円)
見え方と操作性にこだわった防水双眼鏡
対物レンズは色にじみをおさえる特殊なEDレンズを採用しているため、鋭い描写が得られます。レンズ面には7層の反射防止多層膜コーティングの加工が施されているのでコントラストも抜群です。視野は明るく快適な使用感が得られますよ。
見掛け視界は59.2度と広い視界で観察できるため、動きの激しいスポーツ観戦に適しています。アイレリーフも15mmとしっかりあるので眼鏡でも安心。オープンヒンジと呼ばれる双眼鏡の中央部分が空いたデザインになっています。指を空いたスペースにかけられるため、持ちやすく安定感も増しますよ。
コーワ-YFⅡ8×30(12,150円)
スマートフォンと組み合わせて観察や撮影も可能
対物レンズと接眼レンズには撥水と撥油性に優れたコーワ独自のKRコーティングが施されているのでレンズを清潔に保つことができます。レンズとプリズムはマルチコーティングされているので視界も明るくクリア。スタンダードな6倍と8倍の倍率なので初めての双眼鏡としてもおすすめです。
長時間の使用を考慮して、本体も475gと軽量。三脚への取り付けも可能なので安定した観察も可能です。眼幅調整の範囲も広く設定されているので子供や女性にもフィットしやすくなっていますよ。グリップしやすいラバーコートボディで使いやすさにも配慮されています。
アウトドアでおすすめの防水双眼鏡
オリンパス-8×42 PRO(46,770円)
オリンパスの双眼鏡の中で最上位モデル
倍率は8倍と10倍の2種類があり、対物レンズ有効径は42mmと本格的。薄暗い場所でも見やすくなっています。フルマルチコーティングを採用しているので明るくクリアな視界が可能です。本体に窒素ガスを充てんしているためレンズ内が曇りにくい構造になっています。
対物レンズと接眼レンズには撥水撥油コーティングがしてあるので、レンズに汚れがついてもふき取りやすい仕様。ロングアイレリーフなので眼鏡をかけていても快適ですよ。双眼鏡本体もシンプルなデザインで持ちやすく操作性も抜群です。
ニコン-PROSTAFF5 8×42(17,600円)
42口径を初めて購入する人にもおすすめ
光の透過率を高めてくれる多層膜コーティング加工を採用。明るくて見やすい視界が広がります。眼鏡をかけたままでも快適なロングアイレリーフになっていますよ。防水加工も窒素ガス充てん式なので曇りにくく、雨や夜露に濡れても安心です。
手に馴染んで握りやすいラバーコートを採用。そのため長時間使っても疲れにくいのがうれしいポイントです。本格的な双眼鏡ですが、本体はスリムでスタイリッシュ。グラスファイバー入りのポリカーボネイト樹脂を使用することで、このクラスの双眼鏡としては軽量タイプとなっています。
ビクセン-アスコットZR10×50WP(18,191円)
ポロプリズム式の防水双眼鏡
アイレリーフは18mmの設計なので長時間の使用でも目に負担がかかりません。見掛け視界は65.0度の広視界タイプ。広い範囲が見渡せるため開放感があり、快適な視界が得られます。アウトドアで使うことを一番に考えて作られた防水双眼鏡です。
外装には耐ショック性に優れた高分子エラストマー素材が使われています。馴染みやすくもあるので持ちやすさも抜群ですよ。別売りの三脚を取り付けることもできるので、野鳥観察など定点で観察したいときにも便利です。
ペンタックス-SシリーズSP 8×40(10,364円)
ポロプリズム式最上位モデル
全てのレンズとプリズム透過面にコーティングを施したフルマルチコーティング仕様。明るく見えやすい視界を得られますよ。高屈指率ガラスプリズムを使用することで、隅々までクリアな視界が可能になっています。
アイレリーフも20mmとしっかり確保されているのでストレス知らず。ボディはアルミでしっかりした作りなので丈夫で安心です。900gと多少の重さはありますが、三脚に取り付けることもできるので、長時間の観察でも疲れません。
まとめ
どんな場面でも使える多機能な防水双眼鏡がおすすめ
防水双眼鏡には用途に合わせてさまざまな機能が搭載されています。明るさや見やすさなど、こだわりたい部分がどこなのかをはっきりさせると、より選びやすくなりますよ。お気に入りの防水双眼鏡を探す参考にしてみてくださいね。