障子紙は和室があるなら必須アイテムです。障子の張り替えは難しいと考える方もいますが、のり貼りの他にもアイロン貼り、両面テープ貼りなど、スピーディーに張り替え可能な障子紙もありますよ。また障子紙は従来のシンプルなものから、おしゃれなものまで選択肢が豊富です。今回は障子紙の種類や選び方について詳しく解説します。障子の張り替えに障子紙を探しているという方は、参考にしてみてくださいね。
障子紙の特徴
通気性や吸湿性に優れている
障子紙は風の通りもよく、空気中の水分をうまく吸収してコントロールしてくれるます。熱や湿気が部屋にこもるのを防いでくれるので、生活しやすい快適な空間を作り出してくれますよ。同時にカビの発生も抑制できて便利です。
和モダンでおしゃれな暮らしができる
近年では洋風テイストの内装に、障子や畳などの和を取り入れた和モダンスタイルが人気です。特にリノベーションでは、和モダンの注目度も高く障子紙の需要も高まっています。和モダンはどこか懐かしい雰囲気を醸し出しながら、落ち着いたおしゃれな空間を作り出してくれるので、ワンランク上の暮らしができますよ。
障子紙の種類
手すき障子紙
高級感を演出できどこか懐かしい雰囲気に
手すき障子紙は、昔からある障子紙です。和紙にも使われている楮と呼ばれるクワ科の植物を原料としています。手すき障子紙は機械を使わず職人が1つずつ工程を得て丁寧に作るため高級品。機械では表せない見た目の高級感とクオリティの高さは、言うまでもなく障子紙の中でも1番です。手すき障子紙は昭和感ある空間の中にも、品のある雰囲気を演出したい方におすすめですよ。
レーヨン障子紙
一般的に普及されている種類で実用的
多くの家庭で使われていて、障子紙の中でも主流となりつつあるのがレーヨン障子紙です。レーヨンは手すき障子紙に使用される楮に性質が似ています。それでいて値段も安く、障子紙としての強度や光沢もあると人気がありますよ。障子紙にこだわりがないのであれば、実用的で失敗しないレーヨン障子紙を選ぶのがおすすめですよ。
パルプ障子紙
リーズナブルな価格帯が特徴
パルプ障子紙は何といっても安さが売り。値段を重視するなら、断然パルプ障子紙が人気です。しかし値段が安い分、強度など障子紙としてのクオリティは劣り、定期的な張り替えが必須。デメリットもありますが、パルプ障子紙は通気性や吸湿性が高いため、部屋に熱がこもりにくく快適な温度や湿度を保つことができますよ。湿度が多い地域には適した素材といえます。
プラスチック障子紙
手入れが簡単で強度が強く破れにくい
プラスチック障子紙は、紙の障子紙よりも破れにくく耐久性があります。小さい子どもやペットがいるなら、障子で遊んで破れることも多いため、強度のあるプラスチック障子紙を選ぶのが実用的。汚れても水拭きができ、手入れも簡単ですよ。またプラスチック障子紙は、紙製よりも日焼けにより変色しにくく長持ちします。しかしプラスチック障子紙は通気性がよくない点があげられますが、その分冷暖房効果が期待できるため、電気代の節約ができて便利ですよ。
障子紙の選び方
部屋の印象で選ぶ
温かみのある明るさが好みなら染色加工されてないものを
障子紙の中には白さを出すため、蛍光剤を使って加工したものがあります。柔らかい光を部屋に取り入れたいなら、染色加工していないものがおすすめですよ。染色加工していない障子紙は、太陽の光をある程度抑えてくれますが、部屋が暗めになることもあります。また反射率も低いため、夜電気をつけても思うように部屋全体が明るくならないことも。しかし明るすぎない雰囲気が好みの方には、落ち着いた空間になりますよ。
清潔感ある明るさがほしいならポリエステルが含まれたものを
障子紙の原料に化学繊維であるポリエステルが含まれたものは、太陽の光を通しやすく、白く明るい光を部屋に取り込んでくれます。また採光性も高く、日中も部屋が明るくなり、生活がしやすくなりますよ。ポリエステルが含まれた障子紙の中でも明るさの強弱に違いがあるので、好きな明るさを取り込めるよう選んでみてください。
サイズで選ぶ
高さのある障子枠なら一気に貼れる幅広サイズの1枚貼りを
障子を全面一気に張り替えるなら、障子枠の高さに関係なく貼れる1枚貼りがおすすめ。1枚貼りは長さを継ぎ足す必要もなく、手間や時間も省けて便利です。1枚貼りの幅は94cmが一般的で、長さはメーカーによってそれぞれですが、障子枠が1枚以上貼れる長さで販売されています。張り替える障子枠の枚数によって長さを選んでみてください。
障子枠が小さいなら美濃判や半紙判を
部分的に障子紙を貼りかえるなら、幅が28cmの美濃判サイズまたは、幅が25cmの半紙判を選ぶのがおすすめです。部分貼りは1枚貼りサイズだとカットする作業が必要ですが、美濃判や半紙判サイズの障子紙だとその必要もありません。1段1段デザインを変えたり、ランダムに1マスずつデザインを変えることが楽にできます。アイデア次第でオリジナルのおしゃれな障子に変身できますよ。
機能で選ぶ
結露を防ぎたいなら通気性のあるもの
冬は特にエアコンなどの暖房をつけることで、室内と外との温度差が大きくなり、窓ガラスに結露ができやすくなります。障子紙は通気性や吸湿性に優れていますが、プラスチック障子紙は紙製と比べると通気性に劣り、障子紙自体に結露ができることも。梅雨時期が多い地域なら、プラスチック障子紙よりも通気性のあるパルプを含んだ紙素材の障子紙が使い勝手もよくなりますよ。
紫外線が気になるならUVカット加工が施されたものを
障子紙自体には紫外線をカットする機能はありません。畳や家具など室内にあるものの色褪せや変色を防ぎたいのであれば、UVカットが施された障子紙を選ぶのがおすすめです。日照時間が長い地域に住んでいるなら、UVカット機能のある障子紙は必需品となります。商品にはUVカット率が表記されているため、90%以上を目安に選んでみてください。
張り替えのしやすさで選ぶ
のりを使った貼り方はコツが必要で上級者向け
のりは昔から障子紙を貼るときに使われている手法です。乾く前なら貼り直しが効くというメリットがありますが、のりを使った貼り方は、コツを掴むまでが難しく初心者には不向き。また障子紙の張り替えには、専用ののりとハケを用意する必要があります。障子紙を購入する際、のりがセットになった商品だと別途購入する必要もなく便利ですよ。
アイロンで貼る方法は乾きも早く張り替え楽
障子紙にあらかじめ熱で溶ける樹脂がついているので、アイロンを当てるだけで障子紙を簡単に貼ることができます。しかし一度貼り付けると手直しができず、貼るときは障子紙がシワにならないよう注意が必要です。また接着面がどちらについているか裏表の確認も必須。しかしのりと違って手や服、床を汚すことなく、手軽に張り替えが可能なのは魅力ですね。
両面テープで貼る方法は初心者におすすめ
両面テープを使った障子紙の貼り方もアイロンと同様、やり直しができませんが簡単に障子を貼ることができます。両面テープを少しずつ外して1段ずつ貼れば、ズレることもなくきれいに貼ることができますよ。両面テープはプラスチック障子紙に多く採用されていますが、紙製タイプでも商品によっては対応しています。剥がし方もドライヤーの熱を当てて剥がせるので便利ですよ。
障子紙のおすすめブランド・メーカー
大直
シンプルなものからおしゃれなものまで圧倒的な種類の豊富さ
障子紙を販売しているメーカーの中でも、ラインナップの豊富さが特徴で、さまざまな用途に合わせた障子紙を販売しています。シンプルで実用性のあるものはもちろん、カラー付きや模様付きなど、インテリア障子紙を探している方にもおすすめです。
アサヒペン
機能に特化し実用性を重視した種類が豊富
破れにくさや素材、明るさなど、実用性を重視した障子紙を数多く取り扱っています。強度の強さやUVカット率など、それぞれの種類で度合いが細かく分類分けされているのも特徴です。シンプルな障子紙でも、機能にこだわりを持っている方におすすめですよ。
カセン和紙工業
新素材を取り入れた今風な障子紙を先取りできる
プラカフィルムと呼ばれる光を通さない、新しい素材の障子紙を販売しています。他の障子紙と組み合わせて光の入り具合を調整し、ワンランク上の障子を楽しむことができますよ。プラカフィルムを使った遊び心ある障子紙は、和モダンに憧れる方にもぴったりです。
おすすめ&人気の障子紙ランキング
シンプルでおすすめの障子紙
アサヒペン-UVカット超強プラスチック障子紙 無地 (970円)
破れにくく紫外線もしっかりカット
障子紙の両面をプラスチックで挟んだ破れにくい障子紙です。プラスチック障子紙のため、冷暖房効果も期待でき電気代の節約にも繋がります。約95%のUVカット率の高さがあり、室内にいても紫外線をしっかりカバーできますよ。
障子を破って遊ぶのが好きな猫を飼っている方や、好奇心旺盛な小さな子どもがいても、プラスチック障子紙なら破れにくく安心です。両面テープで貼るタイプのため、障子紙を簡単に張り替えたい方にもおすすめ。
廻木商店–手漉き障子紙 大洲和紙 蛍光無し (616円)
日本伝統の技術を生かした昔ながらの障子紙
見た目の美しさや風合いは、障子紙の中でも一番の手すき障子紙です。楮とパルプを半分ずつ配合させて作ることで、強度に加えて通気性も兼ね備えた障子紙となっています。また蛍光染料も含まれておらず、和紙そのものの柔らかな自然な色を楽しめますよ。
手すき障子紙は、障子紙本来の味を生かした見た目が特徴。和室に高級感を求める方におすすめ。また手すき障子紙は高価なものとなりますが、こちらの障子紙はパルプを混ぜたことで、リーズナブルな値段となっているのも魅力です。
大直–楮障子紙 無地 (1,846円)
障子本来の美しさが楽しめる
昔から障子紙の素材として使われている、楮100%のみで作られた純和紙の高級障子紙です。楮は紙の障子紙の原料の中で一番の強さを誇り質も高いのが特徴。また楮だけで作り上げることで、経年劣化を防ぎ白さと強度を維持します。
長持ちする楮100%の障子紙は、障子の張り替えが面倒だという方におすすめ。その他にも楮の持つ白すぎない柔らかな色は、和室を落ち着きのある癒しの空間へと変身されてくれますよ。楮の持つ独特のツヤやハリも、他の素材では表現できないものがあります。
カセン和紙工業–プラカフィルム障子紙 スタンダード 無地 (3,678円)
新しいもの好きで新感覚の障子紙を試したい方におすすめ
障子の新しいスタイル、プラカフィルムを使った現代風の障子紙です。強度は塩化ビニルの2.5倍の強さ。また光もよく通り部屋を明るくしてくれますが、紫外線カット率が95%と高く、室内の変色や色褪せも防げて安心です。
ポリエステルフィルムを和紙で挟んだ三層構造のため、湿気を吸収し断熱性の高さを持つ和紙の性質が生かされ、結露も防いでくれます。プラカフィルム障子紙を他の障子紙と組み合わせて、光が作り出す世界を楽しんでみましょう。
カセン和紙工業–省エネ遮熱障子紙 無地 (1,535円)
電気代の節約ができて実用的
暑い夏は外からの熱を遮断し、冬は温めた室内の空気を逃がさない冷暖房効果のある障子紙です。そのためエアコンなどの冷暖房器具は、省エネの温度設定で使用できます。また蛍光剤も不使用のため、素材に使われている天然の麻そのものの風合いを実感できますよ。
遮熱効果のある障子紙は、温度差のある地域で暮らしている方に最適で、1年を通して快適な空間を提供してくれます。紫外線カット率も95%と高く、日差しが強くあたる場所に障子を使うときにも便利ですよ。
アイロン貼りタイプでおすすめの障子紙
大直–1.3倍明るく2倍強いアイロン障子紙 一枚貼り障子紙 桜 (980円)
昼も夜も部屋を明るく保つ
蛍光剤配合で白みのある光を部屋に取り込んでくれる障子紙です。パルプを8割含んでいるため、通気性も抜群。それでいて強度は通常の2倍もある優れ物です。紫外線も95%以上のカット率と安心感があります。
通気性があるため冷暖房効果は期待できませんが、太陽の光を取り込み、部屋に清潔感のある明るさを送り込んでくれます。また夜も照明の光を部屋に反射してくれるため、1日を通して明るい空間で過ごすことができますよ。
アサヒペン-4倍強いアイロン貼り破れにくい障子紙 無地 (1,549円)
和紙なのに強度が強く破れにくい
JISの規格である破裂の強さを表す下限値78.45kPaに比べて、こちらの障子紙は314kPaと約4倍の強さ。和紙の風合いを壊さず、破れにくさを併せ持った障子紙です。紫外線のカット率も90%の高さを持っています。
プラスチック障子紙のような強度を持った、和紙素材の障子紙を探している方におすすめしたい商品です。和紙でも4倍の強度があれば、多少の衝撃でも破れる心配もありません。障子紙を張り替える頻度も減り、費用もかからず経済的ですよ。
アサヒペン–麻入りアイロン貼り障子紙 無地 (1,795円)
上質な風合いが特徴の麻の素材を使った障子紙
風合いの良さが特徴の麻入り障子紙です。麻入り障子紙は厚手で、強度もJIS規格の下限値79.45kPaと比較しても、240kPaと約3倍の強さがあります。紫外線のカット率も90%あり、通気性があることから、障子紙が結露する心配もありません。
障子紙の風合いを楽しみたいなら麻入りがおすすめ。アイロン貼りができる障子紙なので、簡単に張り替えができます。剥がすときもアイロンさえあれば、ワンタッチで作業できますよ。また1枚貼りサイズのため、障子1枚を一気に張り替えたいときにも便利です。
おしゃれでおすすめの障子紙
大直-新レースのような障子紙 アイビー (1,711円)
レースカーテン感覚で使える明るい障子紙
アイビーのレース模様が華やかで、上品な洋風の障子紙です。見た目はレースカーテンのように薄い印象がありますが、強度は新聞紙の約4倍。光もしっかりと通すため、部屋は暗くならず明るさを維持してくれます。
レース模様の障子紙は和室はもちろん、洋室の部屋にも似合うデザインです。夜になるとアイビーの模様が浮かび上がり、部屋を一気におしゃれな空間に変身させてくれます。昼と夜で違う雰囲気を味わえる楽しみもありますね。
大直–和の障子紙 市松(2,510円)
光が織りなす空間を楽しめる
蛍光剤が使われていない自然な白さが特徴の障子紙です。蛍光剤を使わないことで、障子紙の日焼けや変色がしにくくなり長持ちしますよ。またポリエステルが60%、パルプが35%含まれているので、丈夫さや通気性も十分です。
光もしっかり通すため、部屋が暗くなりすぎず明るさも保たれます。また市松模様は、障子紙に薄い部分と厚い部分が生まれるため、光の入り方も楽しめますよ。抑えめに障子紙におしゃれをプラスしたい方におすすめです。
大直–インテリア障子紙カラー和紙 べに (636円)
アレンジ次第でオリジナルの障子が作れる
障子紙は白にとらわれる必要はなく、カラーを取り入れるのも今風でおすすめです。こちらの商品は美濃判サイズのため扱いやすく、1段をカラー障子紙に変えたり、1マスだけを張り替えたりとカラー障子紙の使い方は無限大。
カラー障子紙は和室の印象をガラリと変えてくれるため、和室にアクセントを持たせたい方におすすめです。障子に色味を取り入れれば、一気に華やかになりモダンな要素を取り入れた空間となりますよ。カラー障子紙は外から見てもインパクトがあります。
大直-障子紙工房 麻の葉 抹茶 美濃判サイズ (638円)
障子のDIYにぴったりの美濃判サイズ
日本の和を象徴する麻の葉模様柄と、落ち着いた色合いの抹茶カラーの障子紙です。ポリエステルが60%と多く配合されているため、外からの光の入り方も明るく、強度もあります。洋風な空間に和テイストを取り入れたいときにも便利ですよ。
部分的な張り替えができる美濃判サイズで、障子紙をDIYでおしゃれに変身させるのにおすすめです。夜は照明が反射して麻の葉模様と抹茶の色味が、絶妙なバランスで部屋をおしゃれな空間にしてくれますよ。
まとめ
実用性があっておしゃれな障子紙がおすすめ
障子紙は和室だけでなく、洋室に使えば今風な和モダンスタイルを楽しめます。障子紙が破れる心配があるなら強度を重視、湿気や結露が気になるなら通気性があるかを確認しましょう。また落ち着いた部屋にしたいなら、昔ながらの白い和紙を、おしゃれな部屋にしたいなら、カラーや模様を取り入れるのがおすすめです。今回はさまざまな種類の障子紙をご紹介させていただきました。障子紙の貼りやすさも考慮しながら、用途や目的に合わせて最適な障子紙を見つけてみてくださいね。