フライ返しは料理を作る上でなくてはならない調理器具です。しかし深く考えずにフライ返しを購入してしまうと、後から使い勝手の悪さに気づかされることもあります。そんな時にポイントになるのがフライ返しの選び方です。フライ返しの選び方を知っていれば自分に合ったものを見つけることができます。そこで今回はフライ返しの選び方などを詳しく解説します。また人気のフライ返しを項目別に紹介するので、新しいフライ返しを購入する参考にしてみてくださいね。
フライ返しの特徴
形を崩さずに食材をひっくり返すことができる
返し部分に食材を乗せることで、食材の形をそのままキープしたままひっくり返すことができます。パンケーキなど、食材をひっくり返す調理工程がある時に大活躍。フライ返しがない場合と比べ出来栄えに差が生まれるので、見た目も重要な料理においては必要必需品です。
焦げ目をしっかり付けたい時にも便利
食材の表面は凸凹しており、上手く焦げ目がつかない時もあります。しかしフライ返しの返し部分を食材に押し当てれば、食材がフライパンにより密着。美味しそうな焦げ目を付けることが可能です。ハンバーグやステーキなど、肉料理には焦げ目があると見た目の美味しさがアップしますよ。
フライ返しの種類
穴あきタイプ
食材に付いた汁や油を切れる
穴あきタイプとは返し部分にくり抜かれた隙間があるものです。隙間は格子状のようになっているものが一般的。隙間があることで食材に付いた余分な油や汁を切ることができます。そのためカロリーオフに仕上げることができ、ダイエット中に役立ちます。
デメリットとしては隙間から食材が垂れてしまうこと。特にやわらかい食材をひっくり返す時は注意が必要です。そこでパンケーキやハンバーグなどは、しっかり火を通し底面が固くなっているのを確認してからひっくり返すようにしましょう。
穴なしタイプ
やわらかい食材もしっかり持ち上げることができる
隙間から柔らかい食材が流れてしまう心配がないのが穴なしタイプ。特にお好み焼きを作る際には、穴なしタイプのフライ返しはマストとなります。また隙間がなく平たい形状であるため、フライ返しを押し当てた時、食材に余計な跡が付かないのもメリットです。
穴がない分、汁やタレごとひっくり返したい時におすすめ。またパレットナイフに代用できるなど、用途の幅も意外に広いのも特徴です。尚、以前に比べると穴なしタイプの品数は減ってきたものの、まだ選択の幅は広いので安心してくださいね。
フライ返しの選び方
材質で選ぶ
ステンレス製なら強度があり長く使い続けることが可能
耐久性が高いので壊れにくいのが特徴です。愛着を持ち、同じ調理器具を使い続けるタイプの人におすすめ。また錆びに強く手入れが簡単なのは、毎日料理をする人にとっては大助かりです。尚、見た目に高級感や清潔感があるということから人気もあります。特に柳宗理などのブランドのステンレス製のものはプレゼントにしても喜ばれますよ。
価格を抑えたい時はナイロン製のもの
価格の高いものだと2,000円程度するフライ返しですが、ナイロン製なら半分の価格で購入可能です。価格を抑えられれば買う時も気軽なので、色々な種類のタイプを試したい時に助かります。たとえば穴あきタイプか穴なしタイプのどちらかで迷った時も、思い切って両方購入可能です。また価格が安いわりには耐熱温度200度のものもあり、調理器具として問題ありません。
シリコン製は耐熱温度が高くフライパンへのダメージも少ない
シリコン製のものは素材が柔らかいので、フライパンの表面を傷付けにくいのがメリット。お気に入りのフラパンを大事に扱いたい時に最適です。また比較的耐熱温度が高く、中には耐熱温度280度程度あるものも。高温調理時にうっかりフライ返しを溶かしてしまう心配も少なくすみます。特に油を多く使う時は高音になりやすいので、シリコン製のものをチェックしておきましょう。
木製ならどんなフライパンとも相性が良い
フライパンへの衝撃が少ないのがメリットです。特にコーティング加工されているフライパンは表面がもろいので、木製のフライ返しを使って優しく調理してあげましょう。また手に馴染みやすく、見た目も温かみがあるので女性に人気です。但し他の素材に比べ、手入れが面倒なのがデメリット。放っておくとカビが生えてしまうこともあります。しかし洗浄した後しっかり乾燥させれば長持ちするので、是非実践してみてくださいね。
しなり具合で選ぶ
しなるフライ返しは食材の下に入り込みやすい
ヘッド部分にしなりがあれば、適度にフライ返しを折り曲げることが可能です。すると返し部分を食材の下に入れやすくなります。また小さなフライパンにおいてしなり具合は重要。フライパンの大きさに対してフライ返しが大きいと、柄の部分が邪魔で調理がしにくくなります。しかしフライ返しをしならせ角度をつければ、調理のしにくさも解消可能です。
食材が安定するのはしならないもの
返し部分に食材を乗せた時に安定感があるのはしならないもの。フライパンから食材を取り分ける時にフライ返しがふらふらして気になる人は、しならないものをチェックしておきましょう。また、しならないものは力を入れやすく、鉄板についたおこげを勢いよく一気に取りたい時にも便利です。たとえば鉄板で焼いたカリカリに焼いたチーズなどをはがす時に試してみてくださいね。
耐熱温度で選ぶ
耐熱温度が高いものほど調理の幅が広がる
フライパンを火にかけると温度が高くなっていきます。特に揚げ物料理など、油を多く使う調理は温度が高くなる傾向です。また調理の仕方によっては温度が300度近くまで上昇してしまうこともあります。しかし耐熱温度が低いフライ返しでは揚げ物調理ができず、自ずと調理の幅を狭めることに。そこで様々な調理に活用したい場合は、できるだけ耐熱温度の高いものを選ぶようにしましょう。
耐熱温度200度程度あれば比較的どんな料理にも使える
フライ返しの耐熱温度はものによってばらつきがありますが、耐熱温度200度程度あるものが一つの基準になります。耐熱温度200度程度あるものならハンバーグや炒め物など、家庭料理を作る範囲では問題ありません。但し、耐熱温度が足りていても長時間連続して使用すると素材によっては溶けてしまうリスクもあるので要注意。特にシリコンやナイロン素材のものは気を付けてくださいね。
返し部分の形状で選ぶ
食材をしっかり返したい時は幅が8cm以上あるもの
幅が広いものは食材ひっくり返しやすいメリットがあります。そもそもフライ返しは形を崩さずに食材をひっくり返すことが目的の一つにあるので、食材をしっかり返したい時は返し部分の幅に注目しましょう。中でもおすすめは、幅が8cm以上あるもの。一人分のハンバーグ程度なら返し部分からはみ出すことなく、しっかり乗せることができます。
スリムだと他の食材を傷付けにくい
幅広のものは細かい作業に向いていません。たとえばフライパンに並べられた複数の食材の中から、一つだけひっくり返すといった作業が困難です。また返し部分の角で、周りの食材を崩してしまうこともあります。しかしスリムタイプのものは小回りが利くので、目がけた食材だけを調理可能。他の食材に影響を及ぼす心配が少なくすみます。
先が尖っているものだと炒め物にも活用可能
先が尖っているということは食材に接する辺の長さが長いということ。一辺が長ければ、それだけ一度に多くの食材を炒めることができます。そのため返し部分の先が尖っているものは炒め物に活用できると言えるのです。しかも一気に食材をひっくり返すことができるので、菜箸で少しずつ食材ひっくり返すよりも時短にもなります。
フライ返しのおすすめブランド・メーカー
OXO(オクソー)
ピンクやグリーンなどビビッドなカラー展開がある
他社メーカーのものよりも明るいカラー展開が多いのが特徴。トマトの赤やバジルの緑など、食材を連想する色であるのも好感が持てます。また中には食器洗い乾燥機に対応しているものもあり、跡片付けもノンストレスです。
T-fal
お肉や野菜を炒める時にも便利
T-falの最高級シリーズであるインジニオにはフライ返しもラインナップ加わっています。デザインはシンプルかつスタイリッシュ。ストッパー部分が赤になっており、ワンポイントになっています。女性だけではなく、男性が使用するのにもおすすめです。
貝印
お好み焼きに特化したフライ返しがある
日本の調理器具メーカー。お好み焼き専用のものも扱います。尚、お好み焼き専用のものは返し部分の先が斜めにカットされており、お好み焼きを手間なくカット可能です。お好み焼きを作る機会が多い人は、是非チェックしておきましょう。
柳宗理
適度なカーブがあることで持ちやすい
シンプルなデザインで飽きがこないのが魅力。老若男女、誰からにも好まれるフォルムです。また絶妙なカーブが調理のしやすさをアップしています。しなりも適度にあるので、食材を扱いやすいのが特徴です。
おすすめ&人気のフライ返しランキング
耐熱温度が高くておすすめのフライ返し
OXO-ナイロンソフトターナー(1,100円)
返し部分の面積が広い
返し部分はナイロン素材を使用しており、耐熱温度200度を確保しています。そのため比較的様々な調理に使用することが可能です。またこれまでの同社ナイロンソフトターナーを改良。返し部分の面積が従来品より大きくなっています。
適度にしなり、食材の間に入り込みやすくなっています。またフライパンを傷つけにくいナイロン素材を使用しているのもメリットです。しかも食器洗い乾燥機に対応しており、跡片付けの手間を少なくすることもできます。
T-fal-ターナー(660円)
ティファール最高ランクのインジニオとセットで使える
返し部分に角度が付いており、食材をすくってひっくり返すのに便利。炒め物調理で役立ちます。また耐熱温度が220度あり色移りもしないので、様々な調理に使用可能です。たとえばかき混ぜる時間の長いソース作りにも使ってみてくださいね。
T-falの最高ランクであるインジニオシリーズのキッチンツールです。インジニオシリーズは全て赤と黒を基調。セットで使うと統一感が生まれます。また鍋の中への滑り落ちを防止するストッパー付きなど、気の利いた工夫もなされています。
アルティス-ホームシェフ ターナー(305円)
一体成型で衛生的に保てる
返し部分から持ち手まで繋ぎ目のない一体成型です。そのため繋ぎ目に汚れが溜まることがなく、常に衛生的に保つことができます。しかも食洗機に対応しているので、跡片付けも簡単。家事の時短にもなります。
耐熱温度210度、幅は82mmと、使い勝手が良いのもポイント。穴あきタイプなので油と汁を切りたい時にも便利です。中でもイエローやオレンジはキッチンを明るい雰囲気にしたい時におすすめ。キッチンの雰囲気を変えてみたい人はチェックしておきましょう。
穴なしタイプでおすすめのフライ返し
貝印-起こし返し(662円)
お好み焼きを切り分ける時にも便利
お好み焼き専用のフライ返しです。返し部分の断面が斜めになっており、食材を切るのに便利。たとえばお好み焼きを切り分ける時などに使えます。またナイロン素材を使用しているので、鉄板を傷つけることもありません。
耐熱温度は200度と、お好み焼き以外の調理にも使用可能。返し部分の幅が9cmと幅広なので、パンケーキ作りにもおすすめです。また持ち手の端に穴が開いており、省スペースになる吊り下げ収納にも対応しています。
リバーライト-木べら(1,738円)
木製ならではの優しい風合いが特徴
オリーブの天然木を使用。一つずつ木目が違うので、どれをとっても唯一無二のフライ返しです。尚、オリーブの木は希少性が高く高級素材としても知られており、デザイン性もたかいのでプレゼントにもおすすめ。
全体的に薄いので適度にしなり、耐久性が高い構造に。特に返し部分の先が薄くなっており、食材をひっくり返しやすくなっています。また柄の部分には緩やかなカーブが付いているので、調理のしやすさがアップしていますよ。
京セラ-ショートターナー(609円)
軽いから調理もノンストレス
重量約58gと軽量タイプです。食材が多い時や長時間の調理も、手首に負担がかかりにくいメリットがあります。また持ち手の端に穴があり、吊り下げ収納に対応可能。軽量なのでフックがずれ落ちる心配も少なくすみます。
ナイロン製で軽量ではありますが返し部分の耐熱温度は200度、取っ手部分は100度と、使い勝手が良いのが魅力。返し部分の横幅は約9cmあり、ひっくり返すのが得意です。また縦幅は約5.7cmとコンパクトなので、器に盛りつける時にも使えます。
ステンレス製でおすすめのフライ返し
柳宗理-バタービーター(2,016円)
オールステンレスで機能性が高い
注目すべきはオールステンレスであるということ。ステンレス素材は耐久性と耐熱性が高く、調理器具の素材として最適です。そのため人気が高くプレゼントにおすすめ。料理好きな人に贈ったら喜ばれるでしょう。
返し部分の幅は8cmあるので、食材をひっくり返すことや持ち上げることが得意です。また先が斜めに尖っており、炒め物がしやすくなっています。またあえてステンレスのつや消し加工をしている一手間が人気。
OXO-バタービーター(1,870円)
大きな食材も返しやすい
幅が9cmもあるので食材をしっかり乗せることができます。パンケーキなど、面積の広い食材に最適です。また先が尖っており、食材を炒めやすいのも特徴。穴も開いているので適度に油や汁を切ることもできます。
返し部分は熱に強いステンレス素材なので、様々な調理に使用可能です。また持ち手にはフィンがついているので、指の力を上手く吸収。使用時に疲れにくい設計です。しかもサントプレーンゴム素材を使っており、濡れた手でも滑りにくくなっています。
貝印-フライ返し DH-3012(1,420円)
返し部分が薄くて食材の下に入り込みやすい
オールステンレスで見た目に清潔感があります。中でもポイントは返し部分。薄さがわずか0.25mmと、非常に薄い構造になっています。そのため食材の下に入り込みやすく、フライパンにこびりついた食材をはがす時に便利です。
返し部分は縦35mmに対し横72mmと縦長。縦が長いので食材をしっかりひっくり返すことができる上、幅が狭いので他の食材を傷付ける心配もありません。また持ち手部分はワイヤー状になっており、そのまま引っ掛けて収納することもできます。
シリコン製でおすすめのフライ返し
OXO-シリコンターナー(1,650円)
長く使っても疲れにくい
黒、ラズベリー、バジルとビビットなカラー展開が特徴です。明るい色味は気分も盛り上がるので、調理を元気に楽しみたい時におすすめ。見た目にもインパクトがありデザイン性もあるので、プレゼントにも最適です。
柄の部分はステンレス素材を使用。細身の形状が適度なしなりを具合を実現しており、耐熱温度も高いので油がはねても安心です。尚、返し部分の耐熱温度は280度もあるので、家庭料理の範囲ならほぼ使用できます。
KEYUCA-木柄シリコーン ターナー(834円)
シリコンと木が組み合わさっている
返し部分はシリコン素材です。耐熱温度210度と熱に強く、比較的どんな調理にも使用可能。フライパンを傷つけないメリットもあります。また幅が8.8cmあり、ひっくり返すのが得意なので、パンケーキやハンバーグ調理におすすめです。
柄の部分はブナの木を使用しており、非常に温かみのある見た目。キッチンに温もりが生まれます。そのため絵本に出てくるようなキッチンを目指している人や、シリコン素材だけでは無機質に感じてしまう人におすすめです。
KEYUCA-シリコーンターナー (834円)
耐熱温度が高いので料理の幅が広がる
返し部分は熱に強いシリコン素材を採用しており、耐熱温度は230度。フライパンを傷付けることなく、普段の調理ならほぼ問題なく使用可能です。また幅は8.7cmあるので、ひっくり返すのも難なくこなせます。是非様々な調理に使ってみてくださいね。
柄の部分に角度が付いているので、柄がフライパンの縁に当たらないような構造になっています。そのため食材をすくいやすくなっているのも魅力。コンパクトタイプのフライ返しではありませんが、小さなフライパンに使用する時にも便利です。
まとめ
耐熱温度が200度以上あるフライ返しがおすすめ
耐熱温度が200度以上あるものなら比較的どんな調理にも対応できるので、調理の幅を狭めたくない時におすすめ。ステンレスだけではなくシリコンやナイロンも比較的耐熱温度が高いのでチェックしておきましょう。今回はフライ返しの選び方などを詳しく解説してきました。是非自分にあったフライ返しを見つけて、調理をこれまでよりももっと楽しんでみてくださいね。