短波ラジオをご存知でしょうか?短波ラジオとは、短波(SW)放送を受信できるラジオです。FMラジオやAMラジオと比べると馴染みがうすいかもしれませんが、短波ラジオにはたくさんの魅力が詰まっています。今回は、そんな短波ラジオの特徴や選び方をご紹介します。昔ながらのモデルから最新鋭のモデルまでご紹介しますので、お気に入りをぜひ、見つけてください。
短波ラジオとは?
短波帯域の電波を利用したラジオ
ラジオは電磁波を利用した通信機器ですが、「短波ラジオ」とは、電磁波の周波数のうち最大3MHzから30MHzまでの短波帯域を受信できるラジオ機器のことです。短波帯域は混信を防ぐために、バンド(波長)と周波数によってそれぞれの放送局が使える周波数帯が国際的に区分されています。受信できる周波数帯の幅は製品によって若干の差があります。
短波ラジオの特徴
日本に居ながら世界のラジオが聴ける
短波放送で利用される短波帯域の電磁波は地球の大気圏内の電離層という領域で反射する性質があるため、遠距離まで届きやすいという特徴があります。この特徴を利用することによって、短波ラジオで日本にいながら海外のラジオ番組を聴くことができます。ただし、季節や太陽活動によって短波の受信状況が変動することがあります。
株価などの経済情報もリアルタイムで受信
日本の短波放送としては、日経ラジオ社の「ラジオNIKKEI」が有名で、株価などの経済情報、競馬の実況中継などを聴くことができます。このほかにNHKが「NHK world radio Japan」を放送しています。これらは短波放送なので、国内はもちろん海外からでも受信可能です。
短波ラジオの種類
アナログ方式
ダイヤルを使って周波数を合わせる
短波ラジオを選局(チューニング)する方法は一般的なラジオ機器と同様に、アナログ方式とデジタル方式に大別されます。このうち、アナログ方式とは、ダイヤルを微調整しながら周波数を合わせていくという方法です。操作方法や構造がシンプルなので、老若男女誰でも使いやすく故障もしにくい点が特徴です。
アナログ方式のメリットは、災害時に強いことです。アナログ方式は暗がりでもダイヤル一つでチューニングできます。デメリットは、よく聴くラジオ局を事前登録したり自動チューニングしたりすることはできない点です。少し手間はかかりますが、音声を自分の耳で聴きながら微調整する過程を楽しむのも一興です。
デジタル方式
ボタンを使って周波数を合わせる
デジタル方式(シンセチューニング)とは、ボタンを使ったチューニング方法です。デジタル方式の短波ラジオは周波数がデジタルで表示されており、ボタンを操作することによって自動的にチューニングします。デジタル方式は、狙いを定めた周波数にピンポイントで合わせられる点が特徴です。
デジタル方式のメリットは、付随機能が充実していることです。例えば、よく聴くラジオ局を登録しておき自動選局することが可能です。デメリットは、アナログに比べて選局できる周波数が限られていることです。デジタル方式の短波ラジオで選局できる周波数の範囲は、デジタルの目盛間隔の大小に少なからず依存するので、例えば、小数点以下の数字まで指定できるかどうか、という点をチェックしてみてください。
短波ラジオの選び方
電源で選ぶ
自宅で使うならAC電源やUSB電源
一般的なラジオと同様に、短波ラジオには、様々な電源供給方法があります。自宅で使うのであれば、AC電源で自宅のコンセントから電力を供給できると便利ですね。この他にも、USB対応の短波ラジオを選べば、ラジオ機器とコンピュータを直接つなぐ事によって電源を供給することができます。USBタイプのラジオはコンセントプラグの形状や電圧の違いに影響されないので、海外でも使える点がポイントです。
屋外で使うならDC電源や手回し充電式
キャンプや山登りなど、屋外で短波ラジオを使うことが多い場合には、乾電池対応のDC電源があればどこでもラジオを楽しむことができます。また災害時には、電気が自由に使えない可能性があるので、DC電源に加えて手回し充電に対応していると心強いです。手回し充電式電源対応のラジオにはレバーがついており、レバーを回すことによって蓄電される仕組みになっているので、基本的にどこにいても使うことができます。
サイズで選ぶ
自宅用にはハンドル付きのホームラジオ
短波ラジオを自宅で聴くことが多い場合には、ホームラジオがおすすめです。ホームラジオは一般的に、スピーカーを通してラジオを聴くことが想定された作りになっています。したがって、音楽をよく聴く人や、睡眠時などにBGMが欲しい時に重宝します。ハンドルがついているものを選べば、生活シーンに合わせてリビングやベッドルームなどに気軽に移動させることができますよ。
通勤通学用には手のひらサイズ
通勤通学の時間を利用してラジオでニュースを聞いたり、英語のリスニング練習したい人には、携帯に便利な手のひらサイズのラジオがおすすめです。また手のひらサイズのラジオは一般的に、スピーカーではなくイヤホンで聴くことが想定された作りになっています。したがって公共交通機関や学校、図書館など、公共の場所でラジオを聴く場合に重宝するでしょう。
短波ラジオのおすすめブランド・メーカー
ELPA(エルパ)
昔ながらのフォルムの短波ラジオを製造
エルパはお手頃な価格帯の短波ラジオを多数展開しているブランドです。特に、手のひらサイズの昔ながらの形状のラジオは、周波数がカラー表示で見やすい点が特徴です。昔ながらの形状を保ちつつも、スピーカーでもイヤホンでも聴ける仕様になっており、機能性にも長けています。総じて、コストパフォーマンスに優れているメーカーと言えます。
ANDO(アンドーインターナショナル)
サイズとデザインのバリエーションが豊富
ANDOは、ラジオやスピーカー、トランシーバーなど、音響・通信機器に強いメーカーです。サイズは手のひらサイズからホームサイズまで幅広く展開されています。またデザイン面に関しても、レトロなものから現代的なものまで、様々な生活ライフスタイルに寄り添う短波ラジオを展開しています。
TECSUN(テクスン)
最新鋭の短波ラジオを展開
TECSUNは性能面と価格面で評価が高いメーカーです。一般的に、チューニングがデジタル方式の短波ラジオは、アナログ方式と比べて価格帯が高めです。しかしながら、TECSUNのラジオは低めの価格帯でもデジタル方式が採用されている点が特徴です。したがって、デジタル方式の短波ラジオの入門モデルとしてTECSUNの低価格帯のラジオを検討してみると良いでしょう。
デメテル株式会社
ライフスタイルに合わせて電源供給方法を選べる
デメテルのラジオは、電源供給方法がバラエティに富んでいる点が特徴です。AC電源、DC電源はもちろんのこと、災害時に強い手回し充電、ソーラー充電、USB充電なども取り扱っています。総じて、ライフスタイルに合わせて電源供給方法を選べる点が、このメーカーの強みであると言えます。
おすすめ&人気の短波ラジオランキング
安価でおすすめの短波ラジオ
ELPA-短波ラジオER-C54T(1,507円)
スピーカーでもイヤホンでも聴けるコンパクトラジオ
3.85MHz~21.85MHzの短波が受信できる手のひらサイズのラジオ。放送局が多い11.6MHz〜12.1MHzの周波数帯をカバーしています。ハンドストラップ付きでDC電源(単三形乾電池2本)にも対応しており、外出時の持ち出しに適しています。
短波の周波数チャンネルはSW1〜SW10の10バンドに分けられており、右側面にあるダイヤルを回しながら選局します。受信できる状態になると、赤いボタンが点滅するので、分かりやすいです。お手頃価格で使い勝手の良い仕様になっています。
オーム電機-株・競馬たんぱラジオ RAD-H310N(1,648円)
ラジオNIKKEIが聴ける
その名の通り、競馬場にも持っていけるコンパクトな短波ラジオ。お手頃価格ながら、3.9MHz~18MHzの周波数域に対応しています。ラジオNIKKEIも受信可能なので、競馬実況を見ながら短波ラジオで競馬中継を楽しむことができますよ。
自宅用のAC電源と外出先で使えるDC電源(単3乾電池2本)の両方に対応しているのもうれしいポイント。さらに、内蔵スピーカーとイヤホンの両方で聴くことができます。低価格帯ながら、コストパフォーマンスに優れている商品です。
ヤザワ-ポケットラジオRD26SV(1,780円)
超小型サイズのシンプルラジオ
重量100g以下の超小型サイズの短波ラジオ。シンプルなフォルムと大きくて見やすい文字表示が目を惹きます。外出時に使用することが想定された作りとなっており、電源はDC電源(単4乾電池2本)に対応しています。
チューニングはデジタル方式なので、周波数を安定的に受信することができます。さらに、内蔵スピーカーとイヤホンに対応しています。低価格ながらスタイリッシュなデザインなので、外出時にも悪目立ちしません。
アナログ式でおすすめの短波ラジオ
ANDO-9バンドラジオS15-950 (3,565円)
胸ポケットにすっぽり入るサイズ感
DC電源(単三乾電池2本)対応の持ち運びに便利な短波ラジオ。本体は100g以下と軽量かつコンパクトな作りで、収納可能なロッドアンテナが搭載されています。チューニングは、右側面のダイヤルを回すことによって調整できます。
ポケットにも入るサイズ感が、このラジオの一番の魅力です。ワイシャツの胸ポケットに忍ばせておけば、大事な商談前にラジオNIKKEIで株価変動を確認したり、仕事の合間に海外短波放送を聞いて英語のリスニング練習をすることもできますよ。忙しいビジネスマンにおすすめしたい逸品です。
Netansonic-多機能ラジオ ST-7733(2,980円)
防災から音楽鑑賞まで充実の機能
多機能性が魅力のポータブルラジオ。短波ラジオ、FM、AM対応はもちろんのこと、2-way LEDライトがついているので、夜間のウォーキングや非常時用としても重宝します。さらに、MP3プレーヤーとSDカードに対応しているので、音楽鑑賞もできますよ。
電源供給方法もUSB、乾電池、付属の充電池、自宅のコンセントからのAC電源に対応しており、コストパフォーマンスが良いラジオです。一つだけ注意すべき点は、海外製造モデルのため、周波数バンドが国内向けのラジオNIKKEIに対応していない点です。したがってこのラジオは主に、災害時の情報収集や、語学学習の用途で短波ラジオを持ちたい方に向いていると言えます。
ELPA-ラジオカセットレコーダー ADK-RCR300(5,980円)
録音もできるホームラジオ
昔懐かしいラジカセタイプのホームラジオ。コンデンサーマイクが内蔵されているので、お気に入りのラジオ番組をカセットに録音をすることができますよ。短波放送の他に、FM、AMも聴くことができます。
短波の周波数帯は、SW1(13.0MHz~13.0MHz)と SW2(13.0~23.0MHz)の2種類用意されています。例えば、株価情報を流しているラジオNIKKEIは、SW1で聴くことができます。AC電源とDC電源(単一乾電池4本)に対応しているので、聴く場所も選びません。
KENKO-KR-009(2,178円)
ユーザーインターフェースに優れた設計
使いやすさが追求されている短波ラジオ。黒地に白地で大きく印字された目盛は視認性が高く、調節ダイヤルも大きめに作られているので、お年寄りにも使いやすい仕様です。さらに短波の目盛に関しては、周波数帯だけでなくバンド数も書いてあるので、短波ラジオに馴染みがない方にとっても直感的にわかりやすい作りになっています。
丸みのあるフォルムなので、うっかり落としてしまったとしても、ラジオの角やフローリングの床に傷がつきにくくなっています。DC電源(単3乾電池2本)に対応しているので、外出時にも対応できますよ。使いやすさに関して、老若男女どなたにもおすすめできるラジオです。
ANDO-S16-671 ホームラジオ(2,581円)
レトロな外観が和室にも洋室にも合う
昔の映画に出てきそうなレトロな外観のラジオ。短波ラジオに馴染みのない方でも、思わず手に取ってしまいたくなるようなデザイン性です。DC電源(単一乾電池2本)とAC電源の両方に対応し、スピーカーとイヤホンの両方に対応している点で、機能性に関しても申し分ありません。
短波放送に対応しているラジオはAMやFMと比較すると一般に普及率が低く、機能性の観点から短波放送対応のラジオを選ぼうとすると、デザイン性の面で選択肢が限られてしまうのが現状です。しかしながらこのラジオは、機能性とデザイン性の高さを見事に両立させています。そのレトロな外観は、和室にも洋室にも馴染みますよ。
デジタル式でおすすめの短波ラジオ
東芝-TY-SHR3 ホームラジオ(4,142円)
持ち運びもしやすいホームラジオ
昔ながらの形状のホームラジオ。持ち運びに便利な取手や肩ベルトがついています。自宅ではコンセントからAC電源、外出先ではDC電源(単1乾電池3本)から電源を供給することが可能です。大型液晶で周波数が見やすくなっている点もポイントです。
選局は10MHz までの短波放送の他、AM、FMに対応しています。「お好み選局」機能で最大11個まで番組を登録しておくことができます。よく聴く番組を登録しておけば、簡単なボタン操作でチューニングできますよ。
アイワ-携帯ラジオAR-MD20(9,328円)
短波からワイドFMまで幅広い周波数域に対応
短波はもちろんのこと、AM、FM、ワイドFMまで幅広く聴けるラジオ。ワイドFMでは電波障害に強いFMの周波数を使うので、AMラジオの番組を高音質で聴けますよ。 DC電源(単3乾電池3本)に対応しているため、持ち運びに適しています。
チューニング方法が充実している点も、このラジオの特徴です。ダイヤル選局、簡単選局、試聴受信選局、プリセットメモリー選局、メモリー試聴選局という5種類の選局方法が搭載されています。さらに、スリープタイマーと時計も搭載されているので、目覚まし時計代わりにも使えますよ。
TECSUN-PL-360 (7,380円)
PCからも電源供給が可能
非折りたたみ式ガラケーのようなフォルムが魅力の超小型ラジオ。重量はなんと128gしかありません。コンパクトながら、アラーム機能や背面のベルト通し、ストラップ用の穴など、細部までこだわりを持って作られています。
マイクロUSB端子がついている点が特徴的です。通常のDC電源(単3乾電池もしくは充電池3本)に加え、USBケーブルを介してPCなどからも電源供給できます。AC電源の電圧の違いに影響されないため、海外旅行などでも重宝しそうですね。
デメテル-ゴールドマンサクセス(5,938円)
タイマーやアラーム機能も搭載のコンパクトラジオ
ゴールドとブラックのゴージャスなボディーが目を引くラジオ。AC電源(単3乾電池2本)の手のひらサイズです。短波、FM、AMの3帯域をカバーしています。内蔵スピーカーからもイヤホンからも聴くことができ、便利なタイマー機能もついています。
ゴールドマンサクセスの特筆すべき点は、自動選局と手動選局の両方が使える点です。デジタル方式でボタン操作で自動選局をできると同時に、電波が不安定な場所では、右側面にある選局ダイヤルで手動調整をすることも可能です。
SONY-ICF-M780N(9,725円)
ラジオNIKKEI受信可能で株価が聴ける
ソニーが手がける希少な国産の短波ラジオ。AC電源とDC電源(単2乾電池3本)に対応しています。チューニングはデジタル方式が採用されており、直感的に分かりやすいボタン操作が特徴です。持ちやすい取手や便利なタイマー機能など、短波ラジオに欲しい機能がほとんど備わっています。
FM、AMの他、短波ラジオであるラジオNIKKEIの第一、第二放送が聞けます。短波ラジオの選局数は必要最低限のものですが、デザインも機能性もシンプルなホームラジオをお探しの方におすすめのラジオです。ソニーといえば、高度経済成長期に国産ラジオを牽引するメーカーでした。現在ではソニー製の短波ラジオは限られていますが、製品のクオリティは長年高く保たれていると言って過言ではないでしょう。
テレマルシェ-エコラジ7 ホワイト TLM-ETR007W(10,970円)
電源供給方法が充実
普段も防災時も使える多機能ラジオ。電源供給方法が、AC電源、DC電源(単四乾電池4本)、手回し充電の3種類用意されており、どのような環境にも対応できます。3.5インチの液晶パネル搭載で、短波ラジオ、AM、FMの他に、ワンセグTVを観ることもできます。
さらに、LEDライト、サイレン、携帯電話充電機能までついているので、これ一台あれば日常も非常時も事足ります。見た目もスタイリッシュで一台で複数の機能を兼ねている点もポイントです。余分な持ち物を減らしたいミニマリストの方にもおすすめですよ。
C.CRANE–CC Skywave SSB(24,750円)
付属アンテナなどラジオ好きにもおすすめの充実機能
アメリカ通信機メーカーであるC.CRANE社製の本格派短波ラジオ。電源はDC電源(単3乾電池2本)に対応しています。さらに、ラジオ電波を受信しやすくする巻取り式アンテナも付属されているので、登山時などに役立ちます。
コンパクトサイズながら、短波 AM 、FM 、FM補完放送(ワイドFM)受信に対応しています。マニアックな機能として、航空無線も受信できますよ。ラジオ愛好家はもちろん、航空ファンにもおすすめしたい逸品です。
まとめ
自宅でも移動時でも使える短波ラジオがおすすめ
短波ラジオを初めて購入する方には、DC電源対応の自宅でも聴けて持ち運びもしやすい手のひらサイズのラジオが実用的です。ラジオ愛好家の方は、巻き取り式アンテナ付きの高価格帯の短波ラジオに挑戦してみるのもおすすめです。今回は、短波ラジオの選び方やおすすめランキングをご紹介しました。購入の際にはぜひ今回の記事を参考にしてみてください。