色々な物を持ってポイントに向かう釣り。使う道具をまとめて収納できれば、移動や持ち運びがスムーズになりますよね。釣具入れとしておすすめなのが、釣り用途のボックス類。今回は代表的なバッカンというエサ入れを、ランキング形式で紹介します。しかし、釣具は全般的に少しマニアックです。あまり釣りを知らない方は、いきなりバッカンと言われてもピンとこないかもしれません。そこで、使い方や種類、選び方についても、しっかり解説します。これから釣りを始める方も、すっかり趣味になっている方も、是非、選び方の参考にして下さいね。
バッカンとは?
EVA素材を使ったエサ入れ
バッカンは、コマセ、寄せ餌、撒き餌などと呼ばれる、海に撒くためのエサを入れる容器です。バッカンに入れるエサは、水と配合用のエサを混ぜて作ることがあります。濡れても問題ないように、耐水素材で作られているのが特徴。ビニールとゴムを混ぜたような質感の、EVAが使われています。
バッカンの使い方
エサ入れとして使うのがポピュラー
今では色々な用途があるバッカンですが、そもそもエサを入れるための容器です。コマセなどを混ぜるのが一番ポピュラーな使い方で、多くのアングラー(釣り師)も実践しています。クーラーボックスと同じで水漏れがなく、生きたエサや魚を入れることもできますよ。
ユーザーに合わせた使い方もおすすめ
バッカンには色々なサイズと厚さがあります。釣具入れ専用のタックルボックスやタックルバックと、同サイズのモデルも豊富です。釣具を入れやすいので、ツールボックスの代わりとしても使われていますよ。また、バケツ代わりになるタイプや、簡易の生け簀として使えるモデルも存在。水汲み、生きた魚の保存など、ユーザーに合わせた自由な使い方ができます。
釣り以外のアウトドアにも有用
バッカンは自由な使い方ができるので、釣具やエサ以外を入れても構いません。バーベキューの材料や、アウトドアの道具を入れても大丈夫です。また、素材がEVAなので、クーラーボックスの代用としても使うことができます。水場が近ければバケツ代わりにしても便利。釣り以外のアウトドアシーンも、バッカンのフィールドです。
重い物や鋭利な物を入れるときは注意が必要
EVAは硬い樹脂に比べると柔らかい素材です。特に薄いバッカンは、ナイフや針など、鋭利な物を入れると破れてしまうことがあります。あらかじめ別のボックスに入れておくなど、収納するときは一工夫して下さい。また、重い物を入れてから引きずったり、鋭利なところに置いたりすると、底に穴が開くこともあります。水は必要分だけを入れ、満水を避けるのがマスト。重いときは少しでも平な場所に置くといいでしょう。
エサ入れ用のバッカンに釣具を詰めない方がいい
現地でエサ入れにするバッカンは、ツールボックスとして使わないのが定石です。行くまでは釣具を収納できますが、着いてから全て出さないといけません。また、使用後に釣具を入れると、塩水で釣具が錆びたりエサの臭いが移ったりします。エサ入れにバッカンを使う方は、他のバッカンかボックス類を併用するのがおすすめです。
バッカンの種類
ソフトバッカン
どこにでも携行できる安価な種類
バッカンはEVA素材の厚さによって、3種類に分けるのが一般的です。3種類のうち、折り畳めるくらい薄いモデルを、ソフトバッカン、もしくはソフトタイプと呼びます。簡易的なモデルと小型モデルが主体。あまり製造コストが掛からず、安価に入手できますよ。
ソフトバッカンは側壁が柔らかく、エサを混ぜたり固めたりするのは他の種類が便利です。一方、いつでも携帯でき、軽量コンパクトに使えます。他のツールボックス類と併用しやすいのがメリット。リュックに入れておくこともできるので、色々なところに持ち運べますよ。
ハードバッカン
エサを混ぜるのが簡単でツールボックスの代用にも便利
ハードバッカンはハードタイプとも呼ばれている、EVA素材が厚手のモデルです。柔らかいフタと硬いフタの両方があります。側壁が柔らかいソフトバッカンは、自立できないタイプも少なくありません。一方、全面が硬いハードバッカンは、総じて自立するのが特徴です。
バッカンが自立してくれると、中でコマセなどのエサを簡単に撹拌できます。使用後は洗いやすいので、お手入れも極めて簡単です。また、物を詰めたときに型崩れしないものメリット。ツールボックスの代用として活躍します。周りに拡張パーツを追加できるなど、システマチックなモデルも豊富です。
セミハードバッカン
値段的に人気がありモデルも豊富
セミハードバッカンは、ソフトバッカンとハードバッカンの中間的な存在です。硬さは学校や仕事に持って行く、ビニールのスポーツバックをイメージするといいでしょう。ほどよい厚さに調整した、折り畳み式のセミハードバッカンもありますよ。
ソフトバッカンより硬いので、コマセなどを撹拌するときは便利です。また、ハードバッカンより価格帯が低めで、持ち運びやすいモデルが多いのもメリットでしょう。キャンプなどの色々な用途に使われており、バッカンの中でも人気がある種類です。
バッカンの選び方
用途に合うサイズで選ぶ
水汲みくらいなら小型サイズで十分
大体のメジャーメーカーは、バッカンに大、中、小の3サイズを用意しています。容量は似通っており、バケツの代用で水を汲むくらいなら、横幅が30㎝以下の小型バッカンでも十分です。現地に着いてから使うことになるので、折り畳み式やバケツの形をしたバッカンもおすすめ。アジやイワシなど、小型魚の生け簀にも使いやすいサイズです。
サイズ感が解らない方は中型がおすすめ
まだ使い方を考えていない方、初めてで用途に合ったサイズが分かりにくい方は、中型を選ぶと間違いありません。メジャーメーカー製など、スタンダードな中型は横幅が33㎝から36㎝くらいです。玉数が豊富なので、目安にしておくと色々なモデルを選べます。エサ入れとして使う可能性があるなら、折り目で型崩れしやすい折り畳み式は向きません。エサが混ぜやすいハードと、セミハードから選ぶのがおすすめですよ。
釣具やエサが多い方は大型サイズに
釣具やエサが多い方は、大型サイズを選ぶのがおすすめ。横幅36㎝から40㎝くらいが主流になっています。40㎝以上のモデルも多岐に渡りますが、物を入れ過ぎると重くなるので注意が必要です。破損する可能性も増すので、荷物やエサの算段ができる経験者向けと言えるでしょう。また、多くの小型ケースを収納できるスペースは、道具が充実している経験者に便利ですよ。同メーカーなど、サイズに互換性があるケースを入れると、内部を仕切るのが簡単。ツールボックスの代用に最適です。オモリや浮き、ルアーなどの小物を個別に管理できます。
特殊な形状で選ぶ
両手持ちなどの超大型は車載用に
バッカンの中にはフタがないタイプや、左右にハンドルで両手持ちする超大型タイプがあります。特殊な大きさ、変わった形のモデルは、持って移動するのに不利な造りです。一方、非常に便利な一面もあり、車に置いておけば装備入れとして使えます。例えばウェーダーという釣り用の胴長や、長靴が海水を浴びていても大丈夫。トランク、座席が濡れるのを防いでくれますよ。
超小型のバッカンはエサ入れや小物入れに
横幅が短いバッカンは、少量の道具やエサを入れることしかできません。一方で携帯性は非常に優秀。ハンドルなしでも持ち運びやすく、ツールボックス類の中に仕切りとして入ります。エサや小さな釣具を入れるのに便利で、たくさん持っていても損をしません。ミニバッカンなどの記載があるので、是非、他のボックス類と併用して下さいね。
あると便利なパーツで選ぶ
釣り竿を一緒に持ち運べるロッドホルダー付き
一部のバッカンは、側面に筒状のパーツを装備しています。ロッドホルダーという、釣り竿(ロッド)を差し込むためのアタッチメントです。バッカンと釣り竿を同時に持ち運べるのがメリット。釣りは多くの道具を持ったままで歩くことが多く、移動が効率的になるロッドホルダーの威力は絶大ですよ。なお、拡張用のオプションパーツとして、別売りされていることもあります。
ロープがあると低い位置の海水を汲める
バケツのような形や、四角いゴミ箱のような形をしているバッカンは、水汲みバッカンと呼ばれています。水汲みバッカンと、よくセットになっているのがロープです。ハンドル付近のジョイントに接続し、高い位置からでも水を汲めるのがメリット。例えば、磯や堤防など、足場が高いときに重宝する付属品です。海水で魚を生かしておくことができ、クーラーボックスの代わりにもなります。
長い移動が楽になるショルダーベルト
バッカンはハンドルで持ち運ぶモデルが主流です。一方、ショルダーベルト付属の場合は、肩掛けにもできます。オプションで別売りされることも一般的。重いバッカンを遠くまで楽に運べるのがメリットです。釣りのポイントは、駐車場から遠くにあることも少なくありません。出戻りを防ぐために荷物も増えやすいので、肩掛けできるバッカンは便利です。
空気用のホースを差し込めるポンプ口
釣具には電池などで駆動する、ポータブル型のエアーポンプがあります。付属のホースをバッカンやバケツに差し込み、中の海水に空気を送ることができますよ。バッカンにはポンプと連動するモデルも存在。サイドやフタに、ホースを差し込むための小さなポンプ口があります。生け簀代わりにして空気を送れば、釣りの最中に魚の鮮度が落ちません。
バッカンのおすすめブランド・メーカー
DAIWA(ダイワ)
色々なバッカンを扱う王道のメーカー
ダイワは釣りの世界で定番になっているメーカーです。テレビの番組やCMで名前が流れるので、知る方も多いでしょう。色々なタイプを扱っており、バッカンのメーカーとしても王道です。大型のバッカンは、大容量のツールボックスとして人気があります。
SHIMANO(シマノ)
ハードバッカンの主流になっているメジャーメーカー
シマノはメジャーメーカーの1つで、釣具と自転車パーツの製造を主軸にしています。雨などでも行えるオールウェザースポーツの道具が得意で、濡れやすい釣具も十八番です。ハードバッカンの主流になっているのがシマノ製のモデル。オールマイティに使えるところが魅力ですよ。
釣武者
女性が選びやすいカラーリングもおすすめ
磯釣りの釣武者と言われるだけあり、磯釣り用の釣具が得意なメーカーです。磯つり名人というプロの技術を導入したブランドが有名で、番組に出るような名人もバッカンを使っています。ピンクとブラックなど、かわいいカラーリングもラインナップ。バックに似た形もあるので、女性が選びやすいメーカーですよ。
PROX(プロックス)
便利な付属パーツで釣りをサポート
プロックスは大阪のメーカーです。色々な釣具を扱いますが、バッカンは非常に多くのモデルを揃えています。他のアウトドアに使いやすい外見で、付属品も魅力の1つ。ロッドホルダーやショルダーベルト付き、ロープ付きなど、用途に適したセットが選べます。
おすすめ&人気のバッカンランキング
ツールボックス用でおすすめのバッカン
ダイワ-船バックS45 (13,398円)
エサ入れとしてもツールボックスとしても使いやすい
ダイワ製のハードバッカンで、横幅52㎝の大容量が持ち味です。船バックSで探せば、幅が40㎝と45㎝のモデルもあります。初めてのバッカンでオーソドックスなサイズが欲しい方は、40㎝を選ぶといいでしょう。非常にタフなので色々な用途があります。
箱全体が硬いEVAで作られており、簡単に壊れないのが特徴です。また、ショルダーベルト付きで、重い荷物を遠くまで運ぶのに向いています。ツールボックスの代用には最適なモデルでしょう。大量のエサを撹拌できるハードバッカンなので、もちろん、エサ入れとしても便利です。
シマノ-BK-114R (5,630円)
シマノ製の釣具と連動できる
シマノのハードバッカンです。全体的に頑丈で型崩れしにくいので、色々な用途に選ばれています。水が入りにくい構造で、雨天時もタフに対応。底面のラバーは滑り止めの役割を果たします。また、名札が付属しており、船釣りなどで誰かと被っても一目で解りますよ。
シマノはバッカン内のサイズに合う小型ケースを、多く揃えているメーカーです。中身を上手に仕切りやすく、小物の管理は簡単でしょう。また、別売りの水汲みバッカンを取り付けできるなど、シマノ製のアイテムと上手く連動できます。
プロックス-PX966240BK (7,680円)
釣具をひとまとめにできるシステムが魅力
プロックス製のセミハードバッカンで、ショルダーベルトが付属しています。両サイドにロッドホルダーが4つあり、釣り竿を一緒に運べるのがメリットです。中身を確認できる透明なケースが付属するなど、システマチックなツールボックスとして人気がありますよ。
4本の釣り竿を同時に運べるといった、ひとまとめにして移動できるシステムは魅力でしょう。ルアーフィッシングなど、徒歩でポイントを変えることが多い釣りに役立ちます。セミハードなのでエサを混ぜやすいですが、まずはツールボックスとしての用途を模索するのがおすすめです。
ネプチューン-バッカン EVA素材 36cm ハードタイプ (3,980円)
初心者も選びやすいロッドホルダー付きの中型クラス
幅が36㎝で、中間クラスの容量があるハードバッカンです。ニッパーなどが納まるホルダーと、ロッドホルダーを1つずつサイドに搭載しています。ツールボックスとして便利な要素を上手くまとめた形で、初心者にも使い勝手がいいでしょう。
堤防で趣味の投げ釣りをするくらいなら、超本格的なツールボックスがなくても大丈夫です。ネプチューンくらいの値段が気軽に使えるでしょう。初めて釣り用のボックスを買う方は、レベルが上がったときに交換しやすい値段のもので探すのも手ですよ。
エサ用でおすすめのバッカン
ダイワ-プロバイザー キーパーバッカン FD40(E) ホワイト (7,655円)
エサ入れと生け簀の代わりにおすすめ
ダイワのハードバッカンで、一回り大きな45Eもあります。構造は同じなので、大型が欲しい方は45Eを選ぶといいでしょう。キーパーという名前の通り、中身の鮮度を維持するのが得意です。活かしバッカンとも言われますが、ポンプを差し込んで生け簀の代わりに使えると人気があります。
ステンレスフレームを内蔵するなど、細部が塩分に対して強い仕組みになっています。撒き餌は真水とも配合できますが、現地調達して海水を使う方は、塩分に強い性格が役立つでしょう。また、丸角の底が洗いやく、エサを入れた後、キレイに洗浄ところもエサ入れ向けの構造です。
釣武者-石鯛バッカン ハード (8,415円)
用途が決まってない方にも便利
ポンプ口が付いたハードバッカンです。幅43㎝ですが、奥行と高さは少し短めで作られています。容量自体は中型クラスに近いイメージでしょう。スタンダード感覚のハードバッカンで、用途を絞れていない方にもおすすめですよ。
釣武者の道具は磯に対応する強度があり、標準でショルダーベルトが付いています。持ち運びは楽なので、磯釣り用のツールボックスにするのも便利です。一方、中身の鮮度を持続できる断熱材が入っており、ポンプ口もあります。また、内側が外せるので、生物を入れたときに洗いやすい造りです。エサ入れとして使うメリットは大きいでしょう。
マズメ-バッカンII ブラック MZBK-345-01 (6,600円)
大型のツールボックスにしても便利
大型のハードバッカンで、エサを混ぜるのは簡単です。また、バッカンらしく内部に仕切りがないので、お手入れも簡単にできます。大容量で多くのエサが入り、長時間の釣りにも活躍。本業のエサ用バッカンとして使うには申し分ない構造でしょう。
ロッドホルダーとショルダーベルト付きで、大きなケースも収納できます。また、フタが少し凹んでおり、乗せた道具が落ちないので作業台にできる構造です。外のポケットにも小物を入れておけるため、ツールボックスとして選んでも便利に使えるでしょう。
コンパクトでおすすめのバッカン
ドレス-バッカンミニプラス (7,128円)
小さくてもシステマチックに使える
ドレスは釣具を多く扱っているアウトドアブランドです。アニメとコラボするなど、色々なデザインの釣具があります。ミニプラスは小ぶりのハードタイプですが、システマチックに使えるのが特徴。ドレス製のアイテムと組み合わせることで、ツールボックスとしての威力が増します。
ドレスはサイズに互換性がある、小型のタックルボックスを多く用意しています。バッカン内にピッタリ納まるため、誰でも中の空間を有効活用できますよ。ロッドホルダーが標準装備で、工具ホルダーも後付け可能。小さくても色々な物を一気に持ち運べます。徒歩の移動が多いバス釣りなど、ルアーフィッシングに重宝するでしょう。
ライトウィング-バッカン (4,024円)
コスパが優秀でメインのツールボックスにもなる
幅40㎝と45㎝の2サイズがある、大容量のセミハードバッカンです。上から潰して折り畳めるので、使わないときはコンパクトにして持ち運べます。耐荷重は50㎏。多くの道具を収納できるスペースがあり、メインのツールボックスにもなるでしょう。
セミハードにしては厚手のEVAを使っており、壊れにくいのがメリットです。また、肉厚だと折り目が付きにくいので、折り畳み式にありがちな型崩れにも耐性があります。展開後の持ち運びを楽にしてくれる、ショルダーベルト付きなのも嬉しいところ。コスパは優秀と言えます。
タカ産業-システムライブウェルDP-6 (2,878円)
多彩な使い方ができるバケツ型のバッカン
水汲みバッカンとも呼ばれるバケツ型のモデルです。バケツ型は海に投げ入れることも考慮しているので、通常のバッカンよりボディが小ぶりにできています。また、濡れることが多く、周りに余計な装備がありません。一方、システムライブウェルは標準でホルダーが付いています。濡らさない方は、小型のツールボックスとしても使用可能です。
水汲みバッカンとしても有能です。8mのロープが付属しており、メッシュのフタは取り外しができます。物を入れやすいよう、フタに対角線上にチャックを配置。魚も入るので、そのまま海に投げておけば、生け簀の代わりになります。バケツはもちろん、ツールボックスに生け簀と、色々な用途に使えるバッカンです。
まとめ
用途に合う構造のバッカンがおすすめ
バッカンはエサ入れ以外にも、ツールボックス代わり、バケツの代わりなど、色々な用途があります。使い方は基本的にユーザーの自由。エサ入れなら撹拌しやすい大型のハードタイプなど、自分の使い方に合わせた構造を選んで下さい。どんな使い方をするか決めていない方は、ハードタイプの中型モデルがおすすめです。オールマイティな構造で、購入後に使い方を決めても困りません。