素材と素材をぴったり貼り合わせてくれる両面テープ。事務にDIYなどさまざまな作業に便利ですよね。そんな両面テープには実にたくさんの種類があり、バラエティーに富んでいます。あまりに種類が多く、どれを選んだらいいのか迷ってしまいますよね。今回は、両面テープの特徴や選び方をふまえて、いちおしの両面テープについてご紹介します。
両面テープの特徴
接着面が目立たない
両面テープは素材と素材を重ねて貼り合わせるので、テープを貼った跡が目立ちません。そのため、封筒や書類の糊付けといったテープを目立たせたくない場所にも使えます。また、のりや接着剤のように紙をふやかしたり、布やスポンジから染み出したりすることもないので、素材がきれいなまま貼れますよ。
貼りづらい場所や物にもつけられる
両面テープは、他のテープや接着剤ではつけづらいところや物にも接着できます。通常のテープでは簡単にはがれてしまうようなでこぼこした場所や、上から吊り下げてつけたいときなどにも便利。布や重量物などとめづらいものでも、いろいろな素材が付けられます。
簡単にはがすこともしっかり接着することも可能
接着面だけでなく接着する強さもさまざまです。ポスターなどに使う簡単にはがせて接着剤の残らないタイプや、車や家具に使われる一度貼ったら剥がせないほどの粘着力があるものなど、用途に合わせて選べるので便利ですよ。その両面を持ち合わせたタイプもあり、多岐にわたります。
両面テープの種類
一般用両面テープ
事務作業や工作など手軽に使いたいときに
粘着力も使い方もオーソドックスなタイプの両面テープです。はさみなどの道具がいらず、手で簡単に切って使えるので、手軽にさまざまなものに貼れますよ。薄手で段差ができないため、フラットな面に貼っても貼ったところが目立ちません。
粘着力が強くないため、あまり重いものは支えられませんが、封筒の封を閉じたり、書類を添付したりといった事務作業に大活躍。ハンドクラフトやスクラップブッキング、プラモデルの仮止めなど趣味にも使えますよ。ホームセンターや文房具売場、100均などでも簡単に手に入るのもよいですね。
多用途両面テープ
強い接着力で接着しづらい素材もつけられる
多用途両面テープは一般用両面テープと違い、厚みがあります。粗面とよばれるザラザラした面やでこぼこした場所でも付けられます。表面がでこぼこしている木材との相性もよいため、室内のDIYや外壁に表札を貼り付けることにも使えますよ。
また、一度貼り付けたらはがれなくなってしまうほどの強力な粘着力があります。そのため、重さのある金属やタイルなどでも付けられますよ。振動によって負荷がかかる場所でも使えるので、車内アクセサリーなどの取り付けにもおすすめです。
特殊用途用両面テープ
貼りつけるものに適した素材でいろいろなケースに対応
両面テープは、主に接着剤と接着剤が塗られている基材からできています。その組み合わせで、それぞれの素材の特性に合わせてつくられたのが特殊用途用の両面テープです。さまざまな場所に使えるように耐候性や防水、耐熱など機能性も充実していますよ。
特殊用途用は専門的な分野で活躍します。フローリングの貼り付けやカーペットの滑り止めといった建材用、手芸用の布用、バンパーやミラーなどがつけられる車両用など使い方はさまざまです。業務用のものもあり、通常の両面テープでは貼るのが難しい本格的な接着を必要とするシーンでおすすめですよ。
両面テープの選び方
使われている基材で選ぶ
手で簡単に切れてさっと使いやすい紙タイプ
一般的な両面テープとしておなじみなのが、この紙タイプです。基材に紙を使っているので、手で簡単に切れてさまざまな場所に使えますよ。粘着力もそこまで強くないため、付けやすく簡単にはがしやすいです。紙が基材なので、でこぼこした面にはフィットしづらく不向きですが、紙などのなめらかな面にはおすすめです。
厚みがあってざらざらした面にも貼りやすい布タイプ
基材が布の両面テープの特徴は、紙よりも厚手で柔軟性があるため、木材やコンクリートなどザラザラした面にもしっかりなじんで貼り付くことです。貼るときも紙よりもよれづらく、テープ同士がくっつきづらいため貼りやすいですよ。丈夫なため粘着力が強いものが多く、床材やカーペットを固定したり、屋根材を取り付けたりとプロの建材用にも使われます。
振動や膨張に強いフォームタイプ
フォームタイプは、アクリルなどの樹脂に発泡剤を混ぜて発泡させたフォームという発泡体を基材に使った両面テープです。スポンジのようにふかふかしていて振動を吸収してくれるので、カーアクセサリーの取り付けなどにも重宝しますよ。また、貼り合わせた材質同士が温度などで膨張したときにできるずれの差にも対応してくれるので、温度変化が激しいところにも向いています。
ガラスやアクリルなど透明なものに使うならフィルムタイプ
フィルムタイプの両面テープには、基材にプラスチックが使われているため、テープの色が透明で、ガラスやアクリルなど透明な素材でも貼ったあとが目立ちません。また、全体的に耐久性があるものが多く、使われているプラスチックの素材によって耐熱性や絶縁性、耐候性などさまざまな特性があります。特性を考えて使うことで、より高い能力を発揮してくれますよ。
極限まで薄さを追求し精密機器に使われる基材レスタイプ
基材レスタイプは基材を使わずに、剥離紙に粘着剤をはさみこんである両面テープです。大変薄く、小型部品の接着など細かい面に向いています。また、基材に左右されず材料になじみやすいので、ざらざらした粗面などでもしっかり貼れますよ。こちらもフィルムタイプと同じく、テープに色がついていないので透明なところでも安心して貼れます。
厚さで選ぶ
平らな場所なら厚みの目立たない薄手タイプ
基材が紙や不織布、フィルム、基材レスといった薄手タイプの両面テープは、フラットな薄手の素材に貼るのにおすすめです。厚みのあまりない薄手タイプなら、紙やビニールなど薄くて軽い素材を貼り合わせても、貼った場所が浮き上がらず貼り跡が目立ちません。基材が不織布やフィルムの両面テープの中には、プラスチックや木材が貼れる粘着剤が強力なものもあるので、家具の補修などにも使えますよ。
でこぼこしている場所ならクッション性のある厚手タイプ
ざらざらしたりでこぼこしたりして平らでない場所には、布タイプやフォームタイプのように厚手の両面テープがおすすめです。凹凸に柔軟にフィットしてしっかり貼り付きます。また、凹凸を吸収してくれるのでざらざらした面とフラットな面の接着にも効果があります。ベニヤ板などの木材を使うDIYやフロアタイルやフローリングを貼る、外壁にプレートを付けるといった作業をするときにおすすめです。
機能性で選ぶ
屋外で使うなら劣化しづらい耐候性の高いタイプ
外壁や車外アクセサリーなど、屋外での使用頻度が高い場合には、耐候性の強いタイプをおすすめします。外で使うときには、雨やほこりで汚れたり、紫外線で粘着剤が劣化したりなど、両面テープの寿命は環境に左右されることが多いです。そのため、耐候性のあるものでないとうまくつかなかったり、付いてもすぐにはがれてきてしまったりと耐久性が弱まってしまうなんてことも。屋外で使うなら、屋外用や耐候性のテープを使うとよいですよ。
水周りで使うなら水に強い防水タイプ
洗面所やキッチンなどの水回りには水に強い防水タイプがおすすめです。ゴム製やアクリル製の粘着剤を使っているため、水に溶けづらく濡れてもはがれません。防水性だけでなく、耐候性や気密性が高いものが多いので、気温や紫外線によって劣化しづらく、雨などで何かと濡れやすい玄関先やベランダなどの屋外の補修でも活躍しますよ。
車内など高温になりやすい場所には耐熱タイプ
両面テープに付いている粘着剤は、熱とともに溶けて役に立たなくなってしまうことがあります。特に、火を扱うキッチンや、夏の炎天下の車内などは高温になりやすく、普通の両面テープでは粘着力が低下してしまいますよ。耐熱タイプの両面テープは、100℃を超える耐熱性をもっているため、こうした現象がおきづらいです。
ポスターなどはがしたいものにははがせるタイプ
壁紙に直接ポスターを貼ると、はがすときに壁紙を傷つけてしまうのではないかと心配になりますよね。そんなときにおすすめなのが、はがせるタイプの両面テープです。壁紙を傷めないので賃貸でも安心して使えます。カーテンフックなどでも釘やねじが使えないときにも重宝しますよ。使える素材などが両面テープによって違うのでしっかり確認して使いましょう。
両面テープのおすすめブランド・メーカー
ニチバン
オフィスや家庭でよく見かけるナイスタックで有名
ニチバンの両面テープを代表する商品は、オフィスや学校などで定番の赤白青の3色パッケージのナイスタックです。粘着力や使う素材別に20種類も展開していて、幅広いラインナップから合ったものを選べますよ。基材が紙や不織布のものがほとんどで、カッターも付いているのではさみがいらないのも嬉しいですね。
スコッチ
一般用両面テープから建築内装や車両用などバラエティーに富んでいる
スコッチは、世界的に有名な3Mのテープ部門のブランドです。一般用両面テープはもちろん、布やアクリルフォームを基材としたテープが多く、粘着力が強いものが多いです。DIYに向いている建築用や車の内外装に向いている車両用などさまざまな種類がありますよ。
ニトムズ
強力タイプだけでなくはがせるタイプの両面テープまで種類が豊富
大手部材メーカーの日東電工株式会社の消費者用部門がニトムズです。そのため、取り扱う両面テープのラインナップも幅広く、素人にも使いやすいDIY用からプロ用までさまざまな種類があります。水で濡らすことで壁紙を傷めずにはがせる両面テープも開発していて、ピン跡やのりを残さずにポスターなどを壁に貼れるので安心して使えますよ。
和気産業
0.2mmの薄さの強力両面テープから両面粘着シートまで幅広いラインナップ
和気産業は戦後から日本のDIYに貢献してきたメーカーです。和気産業の両面テープは、基材レスで非常に薄いのが特徴です。布製で厚くなりがちの強力両面テープも0.2mmから0.3mmという薄さでしっかり接着できますよ。他にも、縦220mm横225mmの大判な両面粘着シートなど様々な商品を取り扱っています。
エーモン工業
車内外問わず自動車関係の両面テープが勢揃い
エーモン工業は、兵庫にある自動車用のDIY商品を扱っている企業です。そのため、ミラーカバーやドリンクホルダーなどのカーアクセサリーや、ガレージミラーなどの車庫用などを取り扱っています。車に関する両面テープのラインナップが大変豊富ですよ。
リンテックコマース
障子やクッションフロアなど建材用の両面テープに特化
リンテックコマースは、壁紙やふすま紙などを取り扱う企業です。ふすまや障子の粘着剤として建材用両面テープが豊富です。クッションフロア用や人工芝用などプロ御用達の両面テープも取り扱っていますよ。
おすすめ&人気の両面テープランキング
一般用でおすすめの両面テープ
ニチバン-ナイスタック (250円)
専用カッターも付いて手でちぎりやすい
両面テープといえばこれ、というほど代表的な両面テープです。両面テープの幅は、5mm幅から5cm幅まで7種類のラインナップ。封筒の糊付けから大きなポスターまで幅広い使用用途に対応できますよ。
ナイスタックは紙や不織布でできたテープが多く、手で簡単にちぎれます。またそれ以外の基材のものも紙のフォルダーについているカッターで簡単にテープを切れます。作業中にはさみやカッターが必要ないのは嬉しいですね。
ニトムズ-再はく離一般用両面テープ (237円)
のりが残りにくく何度でも貼り付けできる
貼ったあとののりが残りにくく、何度貼り付けても粘着力が落ちないところが魅力。曲がって貼ってしまったときでも、はがして再度貼り直せますよ。基材の強度も十分で、ちぎれてはがしづらくなってしまうこともありません。
そして、一般用の両面テープとはいえ、アクリル系の粘着剤を使っているため、粘着力がたいへん強くマルチに活躍します。その強さはなんと、一般用の2倍という驚きの粘着力。そのため、プラスチックや金属など重い素材にも対応できます。
スコッチ-掲示用両面テープ 壁紙用 (270円)
壁に穴を開けたり壁紙を傷めたりしないで掲示できる
大切なプリントやお子さんの作品など、壁に貼ってとっておきたいものはありますよね。しかし、壁に穴を開けたくなくて、貼る場所に困るなんてことも。そんなときにおすすめなのがこの掲示用両面テープです。
壁紙に直接つけることができ、はがすときも壁紙を痛めることがありません。大きさによって3種類あり、小さなポストカードから大きなポスターまで付けられますよ。オフィスでの掲示などビジネス用にもよいですよ。
多用途でおすすめの両面テープ
ニトムズ-ハンディカット多用途強力両面テープ (290円)
粗面になじみやすく水にも強い多用途用でありながら手で簡単に切れる
テープ面が厚く、粗面にもなじみやすい厚手の多用途用両面テープです。木材やマット、ゴム製品などを固定するのに丁度いい強力タイプで、しっかり付けられます。水に強いので、屋内だけでなく屋外でも使えますよ。
また、多用途にもかかわらず、手で簡単に切れます。そのため、道具が必要なく、作業をスムーズに行なえますよ。また、強力タイプだと切ったはさみにテープののりが付いてしまい落とすのにも一苦労ですが、こちらのタイプでははさみを使わないので、そんな煩わしさからも開放されますよ。
スコッチ-超強力両面テープ プレミアゴールド スーパー多用途 粗面用 (850円)
従来の両面テープに改良を加え粘着力を向上させた両面テープ
多用途なので、粗面はもちろん、木材や金属の接着にも向いている両面テープです。「超強力両面テープ プレミアゴールド 多用途」の改良版で、粘着剤をナノレベルで改良したことで、更に強い粘着力を発揮できるようになりました。粘着力が上がったことで、プラスチックや塩化ビニールもしっかり付けられます。
耐候性もあり、紫外線にも強いので、屋外で使うのにもおすすめ。ガーデニングやアウトドアなどさまざまなシーンで使えますよ。80度まで耐えられるので、カーアクセサリーも付けられます。
和気産業–VOC抑制タイプ両面シート2枚入 (430円)
有機溶剤が不使用で環境にも人体にも優しいシートタイプの両面シート
VOCとは揮発性有機化合物のことで、合成樹脂やテープの溶剤に使われています。シックハウス症候群で有名なホルムアルデヒドもVOCに含まれています。両面テープには溶剤としてVOCのトルエンやキシレンが含まれている場合も多いです。
トルエンやシンナーといったVOCを使用していません。また、厚生労働省のVOCの指針値もクリアしていますよ。健康に配慮された人体に優しい両面粘着シートで、内装などの建材にも安心して使えますね。
専用タイプでおすすめの両面テープ
エーモン工業-超強力両面テープ (389円)
耐熱性が高く、夏の車内でも使える
通常の両面テープでは、周囲の温度が高くなると粘着剤が溶けてしまい、粘着力が落ちてしまいます。そのため、炎天下の車の中など、気温が高くなる場所にはあまり向きません。しかし、この両面テープの使用可能温度は150度までと大変高いため、途中で粘着力が落ちることはありません。
また、アクリルフォームの基剤とアクリル系の粘着剤で、粘着力も強力で多少の重さや振動は問題なく設置できます。ドライブレコーダーやETCのアンテナなど、フロントガラス上部に機材を貼るのにうってつけですよ。色もブラックで目立ちづらいのも嬉しいですね。
KAWAGUCHI-水に強い布用両面テープ (526円)
すそ上げや小物が縫わずにできて洗濯も可能
KAWAGUCHIの水に強い布用両面テープは、簡単に手芸ができる両面テープです。ミシンの用意や手で縫うのが面倒だったすそ上げやほつれ直し、小物作りなどお手軽にできますよ。今流行のリメイクにも重宝します。
また、水に強く洗濯ができることが大きなポイント。両面テープで貼ったところが水ではがれてしまうのでは、洗濯もできず不衛生ですよね。この両面テープを使えば、水に強く洗濯機でも洗えるほど丈夫に作れますよ。
リンテックコマース–障子用両面テープ (312円)
貼りやすいだけでなく糊がのこらず一気にはがせて張替えも簡単
障子の桟に合わせた5mm幅という細さの両面テープです。通常、障子を張り替えるときには、古いのりをきれいにはがしてからのりを刷毛で塗るという手間がかかります。しかし、この障子用の両面テープを使えばその手間もなくなりますよ。
丈夫な基材のため途中で切れてしまうことがありません。そのため、はがすときは障子紙と一緒に角から一気にはがせます。のり残りもしないので、次の張替えのときも楽にできますよ。のりを使わないので、手が汚れないのも嬉しいですね。
壁紙屋本舗-壁紙用両面テープ (1,518円)
強粘着と弱粘着で賃貸でも建具の模様替えが簡単にできる
こちらのテープは基材を境に、強い粘着力の粘着剤と弱い粘着力の粘着剤を付けた両面テープです。ローラーでしっかり圧着することで強い粘着力を持ちます。壁側は弱粘着なのではがすときはきれいにはがせますよ。ローラーで圧着せずに強粘着の面を使うことで仮止めもできるので、失敗もありません。
壁紙だけでなく、床やドアなどさまざまな場所に使えます。クッションフロアやアクセントクロス、クッションレンガなどで味気ない空間でもおしゃれにDIYできますよ。賃貸で原状回復をしなければならないときや、壁紙を張り替えたいときには簡単に張り替えられるのが嬉しいですね。
まとめ
貼る場所と素材に合わせた両面テープがおすすめ
両面テープと一口に言っても、使われている基材や粘着剤の強さなどさまざまな特性があります。重要なのは、しっかりと場所や素材に合わせた両面テープを選ぶことです。特性を考慮しながら、ぜひ両面テープを使ったDIYライフを楽しんでくださいね。