一眼レフカメラで風景や星空の撮影を楽しみたい。そんな方におすすめしたいのが広角レンズです。広角レンズは広い範囲を写すことができるので1本持っていると様々な風景写真を楽しめます。そこで今回はおすすめの広角レンズをランキング形式でご紹介します。広角レンズには様々な種類があり、使う用途に合わせて選ぶ必要があります。広角レンズの種類や選び方について詳しく解説するので、ぜひあなたにぴったりの広角レンズ選びの参考にしてみてくださいね。
広角レンズの特徴
視野を超えた広い範囲を撮影できる
目の前の景色を広くダイナミックに切り取って撮影できるのが広角レンズ。最初は、カメラ購入時に付属されている標準のズームレンズキットを使われる方が多いと思いますが、広角レンズなら標準レンズでは写しきれない範囲を簡単に1枚の写真にすることができます。
遠近感が強調される
広角レンズは広い範囲を撮れるだけではなく、強烈な遠近感を生かして日常の世界をインパクトのある写真にすることができます。遠近感とは近くのものが大きく、遠くのものが小さく写ることです。この広角の特徴である遠近感を使うと狭い室内を広く見せたり、建物の高さを際立たせて迫力ある写真を撮ることができます。
広角レンズの種類
単焦点レンズ
焦点距離が決められている
単焦点レンズとは、焦点距離がひとつだけでズームができないレンズのことです。解放F値が小さく明るいレンズが多いので、背景を大きくぼボカした写真を撮りたい方におすすめです。また明るいレンズはISO感度をあまり高めなくてよいので、暗い場所でも高画質な撮影ができます。
単焦点レンズは焦点距離が固定されているため、撮影する条件によってはレンズを複数用意したり、レンズ交換の頻度が高くなりやすいデメリットがあります。しかし、ズームレンズよりも構造がシンプルなので、小型軽量で高画質なものが比較的多数。選ぶ焦点距離によっては安価なレンズが揃っている場合もあります。
ズームレンズ
一つのレンズで焦点距離を変えることができる
ズームレンズはズームリングを回すことで、焦点距離を決められた範囲内で変えることができます。例えば、レンズに表記されているのが16-35mmだと、16mmから35mmの範囲で焦点距離を変えられます。数字が小さいほど広い範囲が写り、大きくなるほど遠くの被写体を大きく写すことができます。
ズームレンズは単焦点レンズより開放F値が暗いものが多く、焦点距離によって画質にバラつきが出るデメリットがあります。しかし、ズームレンズは1本で幅広い焦点距離をカバーしているため、レンズ交換の必要な場面が少なくて済みます。何本もレンズを持たなくてもよいので、機動力を求めている方におすすめです。
広角レンズの選び方
焦点距離で選ぶ
広角と呼ばれるのは焦点距離24から35mm
一般的に35mm以下の焦点距離をもったレンズを広角レンズと呼びます。焦点距離が短くなるほど画角が広くなり、人の目で見える範囲の景色よりも広く写せます。広角レンズでおすすめの焦点距離は24mmや28mmです。人間が見えている視野に近い画角になるので扱いやすく、比較的リーズナブルな価格設定のものが多いです。
焦点距離24mm以下は超広角でさらに広い範囲を撮影できる
焦点距離35mm以下が広角レンズですが、さらに24mm以下だと超広角レンズになります。超広角になると、人の視野を超える範囲を写すことができます。そして、広角になるほど遠近感が強くなるので、奥行きがあるダイナミックな写真を楽しむことが可能。また、被写界深度も深くなり、よりピントの合う範囲が広がることでボケにくくなる特徴があります。
開放F値で選ぶ
F値の数字が小さいほど大きなボケや暗いシーンに有効
F値とはレンズへの光の取り込める量を数値化したもので、数字が小さいほど光を多く取り込めます。F値が小さなレンズは光をたくさん取り込めるので、暗い夜の撮影に有利。そして、背景をボカした写真も楽しめます。逆にF値を大きくすると映像全体までくっきりとピントが合った写真になります。このF値の数字が一番小さく明るい状態を開放F値と呼び、開放F値はレンズの種類によって変わります。
広角レンズの標準的なF値はF2前後
ボケ具合や得られる光の量の最大値が変化する開放F値ですが、レンズによって数値は様々です。もっとも明るいといえる開放F値は、F1.2やF1.4になりますが、レンズ全体の性能が高くなるので高額な単焦点レンズに多くなります。また、入門向けズームレンズではF4が採用されているものが多く、暗めのレンズになるので安価になりやすいです。開放F値がF2前後のものが標準的な数値になるので、F1.8やF2またはF2.8ぐらいまでが性能と価格のバランスがとれた平均的なレンズと言えるでしょう。
広角レンズの作例
室内を広く見せる
斜めに収束する遠近感により奥行きある空間に見えますね。
高さを際立たせる
浅草の雷門を下から見上げる撮り方をしていますね。雷門が下から写真の内側に収束するように上に伸びることで迫力ある写りになっています。
広角レンズのおすすめブランド・メーカー
SIGMA
カメラ全般の生産を行う国産メーカー
SIGMAは自社でカメラの製造を行うメーカーですが、キャノンやニコン、そしてソニーに対応するレンズ開発が中心です。扱っているレンズの種類が幅広く、超広角から超望遠まで揃えています。性能の良さと価格のバランスが取れているので、純正レンズの価格には手が届かないけれど、高性能のレンズが欲しいという方には特におすすめです。電気量販店では、専用の販売コーナーがあり人気がありますよ。
TAMRON
安くて質が良いレンズ開発に挑戦するレンズメーカー
TAMRONはカメラ好きな人に愛好家が多く、人気のレンズメーカーです。特徴としては各カメラメーカーのレンズに比べ、大幅に価格が安いものが多いこと。しかし、質にはこだわっていますので非常にコストパフォーマンスが高い製品を数多くラインナップしています。広角から望遠までを1本で対応できる高倍率ズームをはじめてヒットさせたのもTAMRONです。購入価格を節約したい方は、TAMRONの高倍率ズームレンズを選べば間違いありませんよ。
SONY
ミラーレス一眼カメラ市場を牽引する先鋭メーカー
ソニーのカメラ事業は、ミラーレス一眼の開発に力を入れてきました。そして、Eマウントのフルサイズミラーレスα7シリーズが発売されると、一気に人気が高まります。もはや家電メーカーのカメラではなく、立派なカメラブランドの地位を確立しています。特にミラーレス一眼のカメラをお探しの方はソニー製品がおすすめです。価格はやや高めにはなりますが、レンズの性能やデザインも魅力的で持って納得のレンズですよ。
CANON
進化を続けるカメラ界の王者
1987年からEOSシリーズを発売し、一眼レフカメラをけん引してきた老舗メーカー。初心者向けからハイエンドのものまでレンズを揃えることで、幅広い層を取り込むことに成功しています。ここ数年はミラーレス一眼にも力を入れています。特に手振れ補正の性能が高いので、スポーツや野鳥など速く動くようなものを撮りたい方にはおすすめです。
おすすめ&人気の広角レンズランキング
単焦点でおすすめの広角レンズ
SIGMA-20mm F1.4 DG HSM フルサイズ対応大口径広角レンズ (119,058円)
超広角20mmでありながら開放F値F1.4を実現
人気メーカーSIGMAの超広角レンズです。焦点距離20mmの画角を撮影可能。解放F値が1.4と非常に明るいレンズなので、大きなボケを作り出すことができます。また、広角レンズに発生しやすい画面周辺部の歪みも目立たないようにできています。
撮影できる画角が広く開放F値がとても小さいので、たくさんの光を取り込むことが可能です。通常の風景写真はもちろんですが、夜景や星空撮影にも最適なレンズですね。これからたくさんの星空や風景を撮影していきたい方には、特におすすめになります。
TAMRON-SP 35mm F/1.8 Di VC USDキャノンEFマウント広角レンズ (72,780円)
広角レンズだが少し広めの標準レンズとしても使える
TAMRONから発売されているフルサイズ対応で焦点距離35mm開放F値1.8のレンズです。最短撮影距離が0.2mなので、約20cmの距離まで被写体に近づいて撮影することができます。また、明るいF値を利用し背景を大きくボカした被写体のアップ写真を撮ることができ、様々な写真表現を楽しめます。
手振れ補正機能を搭載していることも大きなメリットです。手振れしやすい暗いシーンでの撮影時でも安心して撮影に集中できます。また、動画撮影を行う場合でも、手持ち撮影の自由度を向上させます。写真はもちろん、ユーチューブ用などの動画も撮りたいような方にぜひおすすめしたいレンズです。
CANON-EF24mm F1.4L II USM 広角レンズ(218,464円)
クラス最高の明るさを誇る広角レンズ
CANONの大口径F1.4のLレンズです。高い光学性能により自然なボケ味を実現。入射光が原因で発生するゴーストフレアーも抑制しています。防塵や防滴性能も優れていて、マウント部やスイッチパネル、フォーカスリングにシーリングが施されています。
2枚の高精度ガラスモールド非球面レンズを採用しているため、像面湾曲などの収差を補正。F値1.4が採用されており非常に明るいレンズの上、焦点距離が24mmなので画角的にも扱いやすいですね。CANONユーザーの方が最初に持つのにふさわしい広角レンズです。
SONY-大口径 広角単焦点レンズ FE 24mm F1.4 GM(179,627円)
SONYが誇る最高峰レンズGマスターの広角単焦点
SONYのミラーレス一眼用レンズの中でもっとも高品質ブランドであるGマスター。開放F値1.4から高解像性能と柔らかく自然なボケ表現が楽しめる大口径広角単焦点レンズです。小型軽量設計により、最高クラスの軽量化を達成しているので機動力も十分です。
フレアと呼ばれる点光源像のにじみを抑制し、風景や星空撮影に求められる優れた描写を実現。さらに広角レンズで目立ちやすい歪みも見事に補正してくれます。プロのカメラマンも納得の優れた操作性と信頼性を兼ね備えたGMレンズで静止画、動画を問わず映像を楽しむことができます。
Nikon-AF-S NIKKOR 28mm f/1.8G 広角レンズ (89,350円)
解像度の高い単焦点レンズならではのシャープな映像を実現
プロのカメラマンにも愛用者が多いNikonの広角レンズです。シャープなピント合わせが可能で、開放F値1.8の最高レベルの明るさにより美しい自然なボケ味を堪能できます。F値が明るいと暗い夜間の撮影でも、ISO感度をそれほど高める必要がないので、きれいな画質で撮影できますよ。
焦点距離28mmの場合は人間の視野を少し超える範囲の景色を、違和感なく写すことが可能。画角が広すぎないので、広角レンズの映像端に発生しやすい歪みも出にくいです。価格帯も比較的お求めやすくなっていますので、Nikonユーザーの方の最初の広角単焦点レンズにおすすめです。
ズームでおすすめの広角レンズ
TAMRON-17-28mm F/2.8 Di III RXD 超広角ズームレンズ (99,789円)
高い解像度と小型軽量性を両立
高画質と携帯性を両立させたミラーレス専用設計のソニーEマウント用超広角レンズです。長さ99mmで重さ420gとクラス最小で最軽量を実現。カメラとのバランスも良くて、幅広い撮影シーンに対応します。カメラに取り付けても軽量なので、取り回し性能を重視したい方には特におすすめしたい広角レンズです。
解像性能も妥協することなく設計されていて、諸収差を大幅に抑制。また、高い近接撮影能力も備えています。広角側で最短撮影距離0.19m、望遠側で0.26mまで被写体に近づくことが可能。迫力あるダイナミックな1枚を楽しむことができます。
SONY-FE 16-35mm F2.8 GM 広角ズームレンズ (271,400円)
目の前の光景を画面の隅々まで先鋭に捉える
SONYが誇るミラーレス用フルサイズ対応の最高峰レンズに位置付けされるGマスターブランドの広角ズームレンズ。焦点距離16mmの超広角から35mmまでカバーすることで、様々な撮影表現に対応できます。11枚の絞り羽根による自然なボケ味も魅力ですよ。
フォーカスホールドボタンやマニュアルフォーカスリングも搭載していて、快適な撮影をサポートしてくれます。また、小型軽量設計による高い機動力も備えられています。様々な高い性能と高い機動力、そして撮影サポート機能。誰もが満足できる逸品です。
Canon-EF 17-40mm F4L USM 広角ズームレンズ (111,556円)
ズーム域が広いので多彩な映像表現が楽しめる
超広角から準標準までの幅広い焦点距離をカバーするズーム域が魅力の超広角ズームレンズです。ダイナミックな風景撮影から、スナップショットやポートレイト撮影まで多彩な表現を楽しむことができます。幅広く活用できるレンズを1本持っていると嬉しいですよね。
徹底した防塵と防滴性能。シャープな高画質。そして、美しいボケ味を表現できる円形絞りも魅力です。本体重量が約475gと軽量なのもいいですね。携帯性に優れ、旅先で機動力を発揮できます。様々な用途に対応できる広角レンズです。
Nikon-広角ズームレンズ AF-S NIKKOR 16-35mm F4 (134,640円)
開放F値がF4固定の超広角ズームレンズ
ズームレンズにはズーミングによって開放F値が変化する変動タイプと、変化しないF値固定タイプがありますが、こちらのズームレンズは固定タイプです。F値固定タイプは焦点距離によってレンズが暗くなることがないので、使いやすいですよ。プロカメラマンの方は、このF値固定タイプのズームレンズを選ばれる方が多いです。
超広角レンズは画面の隅々まで歪みのない描写が求められます。こちらは2枚のEDレンズと3枚の非球面レンズによって諸収差をバランスよく補正してくれます。手振れ補正機能も搭載しているので、暗い場所での動画の撮影にも対応できますよ。
SIGMA-14-24mm F2.8 DG DN Art ソニーEマウント用 超広角ズームレンズ (153,800円)
究極の大口径広角ズームレンズ
SIGMAがズームレンズとしての究極の超広角レンズを目指した1本です。ズーム全域F2.8という明るさを実現し、さらに諸収差を最小限に抑えることに成功。すべての焦点距離で高画質な画像を撮影できます。また、星空撮影に対応したスペックも備えています。
マウント接合部やマニュアルリング、ズームリングや外装部の接合部分などにシーリングを施しています。そのために防塵防滴性能が高いので、天候に左右されることなく撮影をすることが可能。様々な分野に対応できる性能を搭載しています。
手振れ補正機能付きでおすすめの広角レンズ
CANON-EF 35mm F2 IS USM (62,020円)
手振れ補正機能を搭載することで撮影を表現する領域を拡大
手振れ補正機能が搭載。夜間やNDフィルター装着時のスローシャッターでも手振れの心配が少なくて済みますので、撮影表現の幅が広がります。また、AF性能が高いので急なシャッターチャンスも逃しませんよ。35mmの画角は扱いやすく、ポートレート撮影にも向いています。
圧倒的な描写と高コントラストで色のりがよく、開放F値のF2が再現する自然なボケ味が魅力です。また逆光性能も高いので、ふんわりした雰囲気の写真を撮ることができます。この1本があれば、人物を被写体としたポートレート撮影はもちろん、風景やスナップなど様々な被写体に対して、納得の1枚を届けてくれるに違いありません。
CANON-EF-S 10-18mm F4.5-5.6 IS S TM (33,800円)
遠近感のあるダイナミックな写真が撮影できる
超広角レンズの画角により、奥行きと広がりがある風景撮影が可能です。4段分の手振れ補正機能も搭載されているので、暗いシーンで発生しやすいシャッターを押したときのピントのブレを抑制します。もちろん手持ち撮影も可能ですよ。
長さが約72mmで重量が約240gしかなく、最高レベルの軽量小型化を達成。携帯性に優れ、画質面でも色にじみを抑制するUDレンズを採用しています。また、フォーカスリングを回すだけでオートフォーカスからマニュアルフォーカスに簡単に切り替えられます。
TAMRON-SP AF10-24mm F/3.5-4.5 Di II VC HLD Nikon用 (53,573円)
手振れ補正機能とAF駆動システムを搭載
APS-Cサイズ専用の超広角ズームレンズです。10-24mmの焦点距離に対応していて、35mm判換算で16-37mm相当の幅広い画角を写すことができます。コンパクトなサイズを維持しながら、手振れ補正機能を搭載しています。
AF駆動には、新たに開発されたHLDシステムを採用。AF性能も大幅に向上しています。特にNikonのAPS-Cセンサーのカメラをお使いの方には、性能と価格のメリットを兼ね備えたこちらの広角レンズをぜひおすすめします。
Nikon-AF-P DX 10-20mm f/4.5-5.6G VR (30,878円)
手振れ補正効果3.5段のVR機構を搭載
本格的な広角撮影が堪能できるNikonの超広角ズームレンズです。手振れ補正機能の効果が付いているので、ピントのずれが発生しにくいのも嬉しいですね。本体長さが73mm、重量が約230gと手軽に持ち歩ける小型で軽量なサイズ感も助かります。
最短撮影距離が0.22mなので被写体に近寄って大きく撮ることができ、迫力がある構図を楽しめます。AF駆動がスムーズで静かなのも特徴です。レンズの駆動音が気にならないので、動画撮影をされる方には特に快適に使用できておすすめです。
SONY-E 10-18 F4 OSS (74,465円)
光学式手振れ補正機能を内蔵
SONYのEマウントAPS-C対応設計の超広角ズームレンズです。フルサイズ判換算で焦点距離15-27mmまでカバーします。広角側の15mmという超広角で発生する諸収差を良好に補正することで、コントラストの高い描写を実現しています。
光学式手振れ補正機能を内蔵。焦点距離の全画角を開放F値4で撮れるので、夕方などの光量の少ないシーンでも、速いシャッタースピードで撮影できます。風景撮影が主で、取り回しの良い広角ズームレンズをお探しの方におすすめです。
まとめ
多彩な描写に対応できる広角ズームレンズがおすすめ
はじめての広角レンズをお探しの方には、多彩な描写を楽しむことができる広角ズームレンズがおすすめ。ズームレンズが1本あれば、幅広い焦点距離をカバーでき、レンズ交換の必要が少なくなります。利便性が高く、シャッターチャンスも逃さずに済みますよ。今回はおすすめの広角レンズをランキング形式でご紹介しました。ぜひ自分に合った広角レンズを手に入れて、素敵な写真の世界を満喫してくださいね。