記念日や誕生日にとっておきのワインを購入したのに、いざ抜栓してみると苦みや酸味が強く、期待外れだった経験はありませんか。その様な方には、デカンタがおすすめです。デカンタとはワインを移し替える容器のこと。ワインをデカンタに移し替えるデキャンタ―ジュと呼ばれる工程をふむと、驚くほどワインが美味しくなるのです。こちらの記事では、デカンタの種類に合わせて人気商品をランキング形式でご紹介します。デカンタをお探しの方はぜひ参考にして頂き、ワインをより一層美味しく飲んで、良い時間をお過ごしください。
デカンタの特徴
酸素に触れさすことでワインが美味しくなる
デカンタは、ワインを移し替える容器の事を指します。長い間ボトルに瓶詰されていたワインを抜栓後、酸素に触れさすことで、ワインの香りを引き出し、味わいをまろやかにする効果があります。何年も熟成されたワインの渋みをやわらげたり、まだ開いていない香りを開かせたりと、ワインをより美味しく飲む為の重要な工程です。
デキャンタとの違い
decanterの読み方の違い
デカンタというと、ワインの味わいをまろやかにさせる容器の事を指しますが、フランス語でdecanterの読み方、デキャンタというと、ウォーターピッチャーやカラフェ等、お酒や水を入れておく容器として販売されていることも多いです。形状や説明書き等から、ワイン専用なのか、カラフェ代わりとしても使えるものなのか、確認してみてくださいね。
デカンタの種類
細口タイプ
澱が取り除きやすい
先が細口になっていて、全体的にスリムなシェイプのデカンタは、ワインと酸素の触れ合う面積が少ないのが特徴です。その為、ワインの酸化を目的とするよりかは、熟成ワインなどにみられるワインの底にたまった沈殿物、澱を取り除く為に使用されることが多いです。
高級レストラン等では、熟成したボルドーワインやヴィンテージワインに使用されることが多いです。ワインを抜栓する数日前からワインを縦向きに立てておき、ワインの底に澱をためてからデキャンタ―ジュをすると、澱が取りやすいですよ。
広口タイプ
ワインの液面が酸素に触れやすい
口が大きく広がっている広口タイプは、酸素とワインの触れ合う面積が広く、細口タイプに比べてワインの酸化が起きやすくなります。その為、デキャンタ―ジュを行うことで、ワインの香りを開き、酸味や渋みを穏やかにすることができます。
記念日に買ったワイン、お店の人にはもう数年寝かせた方が・・・と飲み頃がまだ先のワインであっても、この様な広口タイプのデカンタでデキャンタ―ジュをすることで、美味しく飲める様になりますよ。細口に比べて洗浄もしやすいので、ご家庭では扱いやすいですね。
デカンタの選び方
ワインの熟成度で選ぶ
熟成ワインには口が狭く細長いタイプを
熟成ワインには、ワインボトルの底に澱という沈殿物がたまっている場合が多いです。赤ワインに含まれるポリフェノールやタンパク質が固まったものなので、体に入っても決して悪いものではありませんが、飲み心地が良いとは言えません。そんな時には、口が狭い細口の細身のシェイプのデカンタがおすすめです。ゆっくりデカンタにワインを移し替えることで、澱を取り除くことができますよ。
若いワインには酸素と触れ合う底面積が広いタイプを
飲み頃はまだ先だけど、どうしても飲みたいワインってありますよね。その様な時には、底面積が広い、広口タイプのデカンタがおすすめです。デカンタに移したら、ゆっくりとデカンタを回して酸化を促します。ワインと酸素が触れ合うことで酸化が進み、酸味や渋みが穏やかになり、香りが開き、そのワインの本来の美味しい状態に導いてくれます。
形状で選ぶ
あらゆるワインに対応したスタンダードはフラスコ型
フラスコ瓶の様な底が丸みを帯びたデザインは、デカンタのスタンダードな形です。ブドウ品種で言うとカベルネ・ソーヴィニヨンやメルロタイプと言われますが、白ワインから赤ワインまで幅広く、熟成したものから若いタイプまで使えるので、一つ持つにはおすすめの形です。ギフトに贈るのも、この形が一番使い勝手が良いのでおすすめですよ。
注ぎやすい横向き型
縦型のデカンタだと、ワインを移し替えるのにデカンタを手で持ち上げる動作が必要ですが、横向きのデカンタだとテーブルに置いたままワインを注げるので安定感があります。澱が多いヴィンテージワイン等はデキャンタ―ジュ中に澱がワイン内に混ざってしまう事があるので、繊細なワインを扱う際に使われることが多いですね。ヴィンテージワインをよく飲まれるワイン通の方におすすめです。
素材で選ぶ
高級感を出すにはクリスタル製
クリスタルのように光り輝く、透明度の高い高品質なクリスタルガラス。薄くて繊細で高級感があり、トップブランドのデカンタに使用されています。その中でもデカンタに多く使用されているのが木の灰をアルカリ成分の原料として添加して作るカリクリスタルガラス。高級レストランの様な優雅さを演出できるクリスタル製ですが、割れやすいのが特徴。扱う場合には少し気を付けてくださいね。
デイリーに使う方にはガラス製
日常的に使用されたい方や、お子様などがいるご家庭では一般的なガラス製をおすすめします。デカンタに使われるものではソーダガラス等が挙げられます。クリスタルほどの繊細さはありませんが、日常使いには十分、輝きも透明度もあるので問題はありません。中には食器洗浄機にも対応しているものもあるので、ライフスタイルに合ったものを選ぶ事をおすすめします。
使いやすさで選ぶ
コーヒー用など汎用性をもたせるには取っ手が付いたものを
一般的にワインのデカンタには取っ手がなく、首の部分や本体を持って回して使いますが、コーヒーやソフトドリンク等にも汎用性をもたせるには取っ手がついたものがおすすめです。熱くても冷たくても、直接触らないで良いので液体の温度を変えることなく使用できます。取っ手があると注ぎやすいのでお子様などが使う場合も安心して使えますね。
耐熱ガラスなら直接電子レンジでも使える
ワインだけでなく、熱燗用やホットワインなど、温かい飲み物に使う場合は電子レンジでも使用可能な耐熱ガラスが便利です。耐熱ガラスは一般的に割れにくい性質なので、デイリーに使用する場合でも神経質にならずに使えるのも良いですね。食器洗浄機も使用可能なものが多いので、繊細さは少し欠けてしまいますが、忙しくて合理性を重視したい方にもおすすめです。
サイズで選ぶ
一般的に売られているワインボトルなら750ml
スタンダードなワインのフルボトルは750mlなので、1000ml前後の容量だと丁度良くデキャンタージュができますよ。実際に手で持ってみて回してみたり、扱いやすさを確認して自分の手で使いやすいサイズや、収納場所の事を考えて選ぶと尚良いですね。日本酒の4合瓶で720mlなので、参考にしてみてくださいね。
ハーフボトルなら375ml
ハーフボトルをよく飲まれる方は容量が375ml以上の500ml程度のデカンタを使用すると良いでしょう。ワインだけでなく、日本酒やソフトドリンクのカラフェとしても使いやすく汎用性の高いサイズです。嵩を取らないので、キッチンの収納にも困らないのも嬉しいですね。
マグナムボトルなら1500ml
大勢の人が集まるパーティや、おめでたい宴席などではマグナムボトルがあると盛り上がりますよね。しかしフルボトルとは違うスピードで熟成が進むので、開けるタイミングが難しいのもマグナムボトルの特徴。そんな時にはマグナムボトル用の1500ml以上の容量があるデカンタを使用しましょう。デキャンタージュも迫力があるので、ゲストの前で行っても盛り上がりますよ。
デカンタのおすすめブランド・メーカー
BACCARAT(バカラ)
世界的に有名な優美なクリスタル製
フランスが誇るクリスタルメーカー、バカラ。M.O.F.と呼ばれるフランス最優秀職人の称号を得た職人たちの卓越した技術と伝統により世界中の人を魅了してきたブランド。贈り物にもおすすめです。
RIEDEL(リーデル)
ワイングラスのプロが作るデザイン豊富なデカンタ
世界中で有名なオーストリアのワイングラスメーカー、リーデル。デカンタは、ワインのブドウ品種ごとに最も美味しく飲めることを計算して形状がデザインされています。幅広いラインナップでご家庭からプロまで愛用者が多いです。
LOBMEYR(ロブマイヤー)
ハプスブルク家御用達クリスタルの芸術品
1823年にウイーンで創業後、ハプスブルク家御用達の称号を得て、世界のトップソムリエ達に愛されてきたロブマイヤー。伝統的な手法による職人たちの熟練技術から生み出されるガラスと、エレガントな佇まいが魅力。
HARIO(ハリオ)
耐熱ガラスでデイリー使いに
日本の耐熱ガラスメーカー、ハリオ。100%天然鉱物を使用した耐熱ガラスは、その品質の高さと安全性から日本のみならず海外でも人気のブランドです。電子レンジにも対応したデカンタは、ワインだけでなくコーヒーやソフトドリンクなど汎用性に富み、目盛り付き等ユーザーの目線に立った使いやすいアイテムが魅力です。
おすすめ&人気のデカンタランキング
細口でおすすめのデカンタ
レーマン-ヴィノーブル デキャンタ (3,740円)
シャンパンの産地で作られる優れた技術とデザイン
シャンパンの産地、フランス、シャンパーニュ地方のマルヌにあるグラスメーカー、レーマン。職人たちによる熟練の技術と最新技術で数多くのワイングラスを生み出しています。こちらのデカンタは底が広く、ワインが酸素に触れる面積が広いので、若いヴィンテージのワインでも香りを引き出してくれますよ。
口が斜めにカットされておりグラスに注ぎやすいだけでなく、優美な印象を与えるデザイン。フランスならではの美意識と、30年以上にわたる経験からくる技術が融合したデカンタですね。サイズは最大1500ml。フルボトルからマグナムボトルにまで対応しています。
リーデル-デカンタ カベルネ(4,499円)
スタンダードなデカンタをお探しの方に
世界的なワイングラスメーカー、リーデル社。ブドウの品種ごとに、最も美味しく飲める形状をデザインしていることでも有名です。赤ワインのカベルネ・ソーヴィニヨン種用のデカンタは最もスタンダードな形状で赤だけでなく白ワインにも使えます。扱いやすいのでデカンタ初心者の方にもおすすめですよ。
容量は1050ml。フルボトルのワインを入れれば、丁度首下のところまでぴったり入ります。 一般的なガラスよりも強度の高いソーダ・ガラス製。長時間の使用にも耐えられるので、ワインだけでなく、お水やソフトドリンクなどデイリーユースに使えるデカンタです。
Rona-ミニデキャンタ (3,575円)
ワイングラス1杯用のデカンタ
ワイングラス一杯分のミニデカンタです。高さ15cmと手のひらに収まる可愛らしいミニサイズですが、注目すべきは品質の高さ。美しさに定評のあるスロバキアのガラスメーカー、Ronaがハンドメイドで手掛けているカリクリスタル製の本格派です。
ボトルを飲みきれない時や、デカンタの有り無し比較をするなど、グラス1杯を美味しく飲みたいこだわり派の方におすすめです。冷酒や紅茶などに使っても良いですね。珍しいデザインなので、一人で晩酌がお好きな方へのプレゼントとしてもおすすめです。
バカラ-シャトー・バカラ デカンタ (52,750円)
ワインが最も美味しく飲めるデザイン
クリスタルガラスの代名詞ともなる世界的に有名なバカラ。こちらは、ワインやシャンパンの為にバカラが16年ぶりに新発売をしたシャトー・バカラのコレクション。一見飾りのないデザインは、究極にワインを美味しく飲む為のもの。
ワインのソムリエや醸造家などの専門家達から意見を集め、ワインの香りが開き最も美味しい味わいが引き立つよう科学的に設計されたという優雅なフォルムです。華美な装飾は苦手だけれど本物をお探しの方におすすめです。
MENU-ワインリザーブカラフェ (14,300円)
逆さにするだけで美味しくなる北欧デザイン
北欧のモダンプロダクトメーカーのメニューが作るデカンタ。口部分にワインボトルをセットして逆さにするだけで、ワインがガラス表面をつたい、効率的に酸素と触れ合い、1分程で風味を引き出すという仕組み。技術が不要なので初心者の方でも安心ですね。
ガラスの曲線美が目を引く北欧デザイン。エアレーションをしている最中も、そのままテーブルに置いていてもお洒落でインテリアの様ですね。気軽にお洒落に美味しいワインを楽しみたい方や、北欧デザインがお好きな方におすすめです。
Lobmeyr-バレリーナ デカンタ (26,400円)
職人が吹き上げる薄くて軽い本格派
1823年にオーストリアで創立し、ハプスブルク家御用達として世界中のワイン愛好家から愛用されるロブマイヤー。バレリーナをイメージして作られたという脚の長い有名なワイングラス、バレリーナのシリーズのデカンタです。
伝統的な手法で一つ一つ吹き上げられるロブマイヤーのガラスは薄くて軽いのが特徴。美しく輝くカリ・クリスタルガラスの光沢とマグナムサイズが簡単に入る容量2リットルのデカンタは迫力がありますよ。ワインラヴァーの方におすすめです。
広口でおすすめのデカンタ
ハリオ-耐熱ガラス とっくり デカンタ (790円)
電子レンジにも使用可能な耐熱性
冷たい白ワインからホットワインまで幅広く使えるハリオの耐熱性ガラスのデカンタ。そのまま電子レンジにも使用できるので、ワインだけでなく熱燗を作ったり、コーヒーを作ったり汎用できるので便利ですよ。容量は400mlまでなので、ワインだとハーフボトルのサイズがぴったりです。
臭い移りや色移りがしにくいので、お酒の風味を損なうことなく使用できるのは嬉しいですね。口が広いので底面まで洗浄しやすいのもデイリー使いには嬉しいです。本格的なデカンタの前に手頃なものをお探しの方にはおすすめです。
バーディ-デキャンタ DC700 (18,480円)
内部の凸凹でまろやかな味わいに
金属パーツメーカーのBIRDY.社。独自の研磨技術でデカンタ内部に凸凹が施されているデカンタ。くるくるとデカンタを回すだけでミクロレベルの気泡が発生し、ワインと混ざり合うことで、まろやかな味になる画期的な仕組みです。
高級な18-8ステンレス製で、割れる心配もありません。スタイリッシュなデザインなのでワインボトルの横に置いてもかっこ良くおさまりますね。最大容量700mlなので、フルボトルのワインは一度にデキャンタージュ出来ませんが、回数を分けて行えば問題ありませんよ。
東洋佐々木ガラス-氷ポケット付き冷酒カラフェ (3,293円)
デキャンタージュしながら冷やせる氷ポケット付き
氷を入れられるポケットがついており、お酒を薄めることなく冷やせる画期的なデカンタです。白ワインや、夏の温度が上がりやすい時期に使うには便利ですね。ワインだけでなく、冷酒やお水のピッチャー代わりとしても使えますね。
容量は550ml。ワインだとハーフサイズが十分入る容量です。コンパクトなのでそのままテーブルに出しても邪魔にならず、クーラーを使わないで良いので収納も困りません。色々なお酒を楽しまれる方におすすめです。
ボルミリオ・ロッコ-カラフェ デキャンタ (687円)
気軽にカフェの雰囲気にできるデイリーデカンタ
業務用として幅広く使われているイタリアメーカーのデカンタ。容量は500ccなのでワインであればハーフボトルに使用可能。デキャンタージュだけでなく、果物を入れてサングリアを作ったり、レモネードを作るにも丁度良いサイズ感です。
業務用の分厚いガラスを使用しているので、小さなお子様がいる家庭でも気兼ねなく使用できますね。お手頃価格ですが、見た目は高級感があるので、ご自宅で手頃にカフェやレストランの雰囲気を演出するのにぴったりですよ。
ウイスキー用におすすめのデカンタ
シュピゲラウ-ウイスキーデカンタ (16,500円)
ウイスキーを美しく輝かせるデザイン模様
リーデルグループの一つで、ドイツの名門グラスメーカーであるシュピゲラウ。こちらは世界的ミクソロジスト、ステファン・ヒンツと共同開発されたプロ向きのウイスキー用デカンタです。グラスの底にデザインされた模様が、注がれたウイスキーを美しく輝かせます。
鉛を使わず吹きガラス製法と呼ばれる製法によって作られた軽量で耐久性の高いクリスタルガラスを使用。世界中のプロフェッショナルに愛用される品質ながら食器洗浄機も使えます。現代暮らしにフィットしているのもユーザーの使いやすさが考えられていますね。
ルイジボルミオㇼ-デカンタ (2,750円)
細長いシェイプがお洒落でインテリアにも
イタリアのパルマに1946年に創立されたルイジオボルミオリ。シャネルのNo.5やディオールのJ’adoreなどの香水瓶を制作しており定評のあるガラスメーカーです。こちらは、透明感の高いソニックスクリスタルと呼ばれる耐久性の高いガラス製です。
蓋付きなので香りを逃がさず、長期間保存できるのもウイスキーに最適。クラシックなデザインは使用していない時はお水のピッチャー代わりにも使えます。細長いシェイプが飾っているだけでもお洒落ですね。
まとめ
ガラス製のスタンダードタイプのデカンタがおすすめ
数多くの種類があるデカンタですが、ワイン用のスタンダードなタイプがおすすめです。一度使ってみると、ワインが酸素と触れ合うことで味がまろやかになりデカンタの力を存分に味わうことができますよ。ワインは奥が深い飲み物ですが、少しでも美味しく楽しめると尚一層嬉しいですよね。この記事では、人気のデカンタをランキング形式でご紹介しました。ご自身に合ったデカンタを見つけてみてくださいね。