テニスをしていると、ボールがラケットに当たる時に振動を受けますよね。飛んできたボールが早かったり重かったりするほど、受ける振動は大きくなるものです。そんな時に手に取りたいのが、テニスラケット振動止め。ラケットのガットに装着することで、受ける振動を減少するだけでなく、テニスエルボーなどの怪我予防にもつながります。この記事では、テニスラケット振動止めにはどのような種類があるのか、そしておすすめのテニスラケット振動止めをランキング形式で紹介します。怪我することなく、安全にテニスを続けるために最適なテニスラケット振動止め選びの参考にしてくださいね。
テニスラケット振動止めのメリット
振動を吸収しラケットのブレを抑える
テニスをしている時に、体が一番衝撃を感じるのは、ラケットとボールがぶつかるインパクトの瞬間でしょう。振動止めは、ストリングスが受ける衝撃と、ラケットのフレームが受ける衝撃のいずれかを吸収してくれます。フレームの衝撃を吸収してくれるものなら、ラケットがぶれにくくなるので、ボールを打ち返す時もコントロールよく思い通りに打ち返せるでしょう。
身体へ伝わる衝撃を減らし怪我予防になる
テニスプレーヤーの多くが悩まされるのが、テニスエルボー。手首から肘にかけて強い衝撃を受けることが主な原因と言われています。振動止めによってラケットが受ける余分な振動を排除することで、無理な力を要さずボールを打つことができ、怪我の予防にもつながるでしょう。
テニスラケット振動止めのデメリット
装着することで打球感や打音が変化する
振動止めは、ラケットのストリングスに取り付け、ストリングスの動きを抑えるものが多いです。その為、取り付けることで打音がしなくなったり、打球感が重く感じたりすることも。ラケットのスイートスポットにしっかりと当たっているのかわかりづらくなるため、使い慣れてないラケットへの装着は控えたほうがいいでしょう。
ボールの伸びが悪く感じスイングが大きくなる
振動止めを付けることで、打音がせず打球感も重く感じるため、ボールの伸びが悪いと感じてしまうことも。実際のところ、振動止めの有無でボールの伸びに変化はほぼ無いと言われています。しかし、ボールの伸びが悪いと錯覚してしまい、余分な力を入れたりスイングを大きくしたりして怪我につながる恐れもあります。
テニスラケット振動止めの種類
ワンポイントタイプ
取り付けやすく適度に振動を抑えられる
振動止めの中でも種類が豊富なのが、ワンポイントタイプです。値段は比較的低めのものが多いので、手に取りやすいです。取り付け方法は、ガットの一番下の真ん中に、振動止めを挟み込むようにして装着。簡単に付けられるので、初めて使う方にもおすすめのタイプです。
振動止めは、触れるガットが多いほど振動吸収力が大きくなるもの。ワンポイントタイプの多くのモデルは、ガットの縦2本、横1本によって固定されているため、吸収力はある程度限られています。また、固定されている部分が少ないため、モデルによってはすぐに外れてしまうものも。ある程度の年月が経ったものは、こまめに摩耗具合を確認して、早めに新しいものに交換するなど対策を心掛けましょう。
バータイプ
取り付けにくさもあるが振動吸収力に優れている
バータイプの多くは、縦のガット8から10本に引っかけて装着します。付けにくさは多少あるものの、プレー中に外れて紛失しないという安心感は強いです。ワンポイントタイプよりも価格帯は上がるため、ブランドや質感など自分のお気に入りのものが決まってから選んだほうがいいでしょう。
ワンポイントタイプに比べ、固定するガットの本数がかなり多め。その為、振動吸収力はかなり高いです。モデルによっては、打感に違和感を覚える方もいるでしょう。ある程度、振動止めの扱いに慣れてきた方におすすめのタイプと言えます。
ひもタイプ
取り付けやすさと振動吸収力を両立する
ゴムひものような見た目で、他のタイプよりも大きいため目立ちやすいです。ガットにゴムひもを結ぶように装着するため、付けやすさとはずれにくさのバランスがいいでしょう。結び目の硬さによって、振動吸収力を微調整できるのも特徴の1つです。
意外に思われるかもしれませんが、ゴムひもは振動止めとしての効果が高いですよ。振動止めがあまり浸透していなかった頃には、太い輪ゴムをガットに付けたプロ選手もいたほどです。ひもタイプが気になった方は、まずは太い輪ゴムをラケットに装着して打感を確かめてみるのもいいでしょう。
フレームタイプ
打球感を変えることなく振動を抑えられる
多くの振動止めがガットに取り付ける一方、このタイプはラケットのフレームに直接取り付けます。グリップの上にはめたり、シールをフレームに貼り付けたり、取り付け方はモデルによって様々。ボールが直接当たる場所に付けることは無いので、紛失することもなく長く使えるでしょう。
ストリングスに触れないのがフレームタイプの一番の特徴。フレームに伝わる振動をリングやシールが抑える手法で、他のタイプと同じように振動を抑えているのです。ストリングスに触れないため、打球感や打音への影響も無いので、普段通りのプレースタイルを維持できますよ。
テニスラケット振動止めの選び方
振動吸収力で選ぶ
ジェル入りタイプなら振動吸収力が抜群
テニスラケット振動止めの多くは、緩衝力に優れているシリコンやゴムで作られています。その中でも、ジェルが含まれているタイプの振動止めは、吸収力がとても強いです。ジェルが衝撃だけを吸収するように作られているので、ボールのスピード感は吸収されず、スピードを落とすことなく打ち返せます。振動を抑えつつも、しっかりとした打球感を感じられるのは嬉しいですよね。
本体と付属のリングを選べるものなら振動吸収力をカスタムできる
振動止めの吸収力は、付けてみないとわからないものがほとんどです。せっかくお気に入りのブランドのものを買っても、振動の吸収力が好みに合わなかったら悲しいですよね。そこで検討したいのが、振動吸収力を自分の好みに調整できるもの。中でも、振動止めに付属品として0型のリングが付いているものがおすすめです。自分の筋量や、相手のボールの重さに応じて調整できるので、様々なシーンに対応できる優れものです。
形で選ぶ
四角型なら吸収力に優れる
振動止めはラケットのガットに引っかけることで、ストリングスの動きを抑えるものがほとんどです。その為、ストリングスに触れる幅が大きいものほど、効果が大きいと言えます。ワンポイントタイプの振動止めは、大きさはほとんどどれも同じですが、形は丸形や三角、四角型など多種多様。同じワンポイントタイプであっても、ストリングスに触れる面積が一番大きい四角型なら、それだけ効果も大きいですよ。
ワーム型だと細いので邪魔にならない
振動止めを取り付けていると、ラケットの打面が狭くなったと感じる方もいるでしょう。振動吸収力が強力な幅が広いバータイプのものなら尚更です。同じバータイプであっても、細いチューブ形状になっているワーム型のものを選べば、効果はそのままに打面の邪魔にもなりませんよ。ストリングスを縫うように固定するので、外れる心配もありません。
テニスラケット振動止めおすすめブランド・メーカー
YONEX(ヨネックス)
ラケットスポーツ全般で世界的に指示される日本ブランド
日本が誇る創業70年以上の老舗ブランドがYONEX。テニスやバドミントン用品は一通り製造しているため、これからラケットスポーツを始める方にはおすすめのブランドです。多くのプロ選手が契約していますが、日本では大坂なおみ選手が使用していることでも有名です。
Babolat(バボラ)
ストリングス製造会社として誕生したフランス生まれの老舗ブランド
Babolatは約150年前から、ラケットのストリングスを製造しているフランスのブランドです。現在も多くのストリングスを製造していて、種類の豊富さから多くのプレーヤーに指示されています。90年代頃からはラケットの開発やラケットアクセサリーの製造にも着手。パワープレーにも耐えられるような商品が多いため、学生や男性に人気のブランドです。
Kimony(キモニー)
振動止めグリップなどアクセサリー商品のラインナップが豊富
ラケットアクセサリーの製造に特化しているのがKimony。グリップテープや振動止めは、世界各国に輸出をしていて、プロプレーヤーが使用しているのをよく目にします。Kimonyの振動止めは、錦織圭選手が愛用していることでも有名です。
TOALSON(トアルソン)
ジェル入り振動止めを開発した技術に優れるメーカー
60年以上に渡り、ラケットのストリングスを開発している老舗の日本メーカーです。商品の品質にこだわることをモットーにしていて、アクセサリーのラインナップが豊富。振動止めにジェルを入れた技術力は、さすがの日本ブランドですね。初心者向けモデルを改良した商品が多く、振動止めの買い替えを検討している方には特におすすめです。
おすすめ&人気のテニスラケット振動止めランキング
ワンポイントタイプでおすすめのテニスラケット振動止め
YONEX-バイブレーションストッパー5 (715円)
シンプルで使いやすい王道の振動止め
テニスラケット振動止めの中でも、シンプルで無駄のないデザイン。昔から多くの方に使われているためか、好き嫌い別れないシンプルなデザインですよね。テニス4大大会の1つである全豪オープンを2度優勝した大坂なおみ選手も使っていることで話題になりました。
カラーバリエーションが5種類と豊富なのでラケットの色と合わせやすいのも嬉しいですね。ブランドを象徴するヨネックスのロゴマークは振動止め本体の色によって色を使い分けているのでくっきりと目立つようになっています。ヨネックスのラケットを使っている方はぜひとも検討したいモデルですね。
Kimony-クエークバスター(660円)
プロも愛用するモデル
ほとんどの振動止めは付けることで打感が損なわれると思われがちでした。しかし、このモデルは不要な衝撃だけを吸収し、適度な打感を残すことが出来ます。秘密は、振動止め本体中央部に、突起のように飛び出ているマッシュルーム部分。このパーツがインパクト時に前に飛び出して余分な衝撃を吸収しているのです。
男子世界ランキング最高4位の記録をもつ錦織圭選手が愛用していることでも有名です。カラーバリエーションは11種類ととても充実しているのでラケットとも合わせやすいですね。ロゴも控えめなデザインなので、ラケットのブランドを選ばず付けられますよ。
Babolat-カスタムダンプ(790円)
付属パーツで振動吸収力を調整できる
振動止めはそれぞれどれほどの効果があるのかは、装着してみないとわからないことがほとんど。せっかく買っても、自分好みじゃなかったなんてことは避けたいですよね。このモデルは、振動止めに付属されているパーツを付け替えることで、振動吸収力をカスタマイズできます。
相手のボールの具合や、プレーするコートに合わせて調整できるので、対応の幅が広いですよね。またゴムの弾力が優れていて、壊れにくいことが、多くのプレーヤーに指示されている理由の1つ。世界ランキングで常に上位をキープするラファエル・ナダル選手も使っているモデルです。
HEAD-ジョコビッチ・ダンプナー(770円)
トッププロのオリジナルモデル
スキーやテニス用品を幅広く扱っているブランドなのがHEADです。契約選手の中でも一番有名なのが、テニス4大大会制覇という偉業を成し遂げたノバク・ジョコビッチ選手。彼のオリジナルモデルの振動止めです。
振動止めが2個入っていて、1つはHEADのブランドロゴがシンプルに描かれています。もう1つはジョコビッチ選手の名前をサイン風にデザインしたモデル。HEADのラケットを使用している方のみならず、付けるだけで誰でもモチベーションが上がるようなモデルですね。
バータイプでおすすめのテニスラケット振動止め
Prince-7H706 LOVIBE(528円)
10本のストリングスに触れて振動を抑える
バータイプの振動止めは幅広くストリングスに触れて振動を抑えます。このモデルは10本のストリングスに縫うように装着することで触れる範囲も広大に。ラインナップはクリアな色味が中心なので、どんなラケットにも合わせやすいですね。
バータイプは両端に付いている留め具が壊れやすく、ここが壊れるとすぐにラケットから外れてしまう恐れがあります。このモデルの留め具は凹凸が無く、振動止め本体と一体型となって平たく作られています。その為、他のモデルよりも壊れにくく長持ちすると言えるでしょう。
SRIXON-STA-1900(362円)
根強い人気を誇るコンパクトな振動止め
タイヤメーカーとしても有名なダンロップですが、ゴルフやテニス用品ではSRIXONというブランドも展開しています。もともとこの振動止めは、SRIXONのラケットを購入すると付いてくる付属品でした。根強い人気があり、2019年に単品として商品化されています。
バータイプは横幅が広いものが多いですが、これはストリングス6本分に付けるタイプ。ほかのモデルがストリングス8本や10本分のものが多い中で、このモデルはコンパクトに抑えられています。SRIXONは近年、ラケットの人気も高まっているので、SRIXONでブランドを揃えたい方にはとてもおすすめです。
TOALSON-ショックバスター・ジェル(725円)
多くの経験者に愛用されるジェル入り振動止め
テニス経験者の中には、振動止めを付けると打感が変わってしまうと思っている方も多いでしょう。これは、合成のシリコンジェルがボールのスピードを損なうことなく、衝撃を吸収してくれる画期的な振動止めです。振動止めの中でも、吸収性と打感のバランスに長けていて、程よく抑えられた振動が快感ですよ。
また、バータイプの弱点でもある両端の留め具については強化フックを採用。外れにくく、長く使えるモデルですね。累計販売数も100万個を突破しており、多くのテニスプレーヤーに支持されている振動止めですよ。
Babolat-ビブラキル(544円)
コンパクトながら抜群の衝撃吸収力
バータイプの振動止めでも最近は、細長いワーム型のものが多くなっています。その中でも このモデルは、横幅が比較的短くストリングス6本分に付けるタイプです。振動止めの中心部には、オイルが注入されベアリングのような造りが施されています。
ラケットがボールに当たる瞬間に、この中心部のベアリング機能が回り、ストリングスの衝撃を吸収するような仕組みになっています。10年以上前から販売されていて、衝撃吸収性とコンパクトさのバランスに優れた根強い人気モデルです。クリアなデザインなので、どんなラケットにもマッチするでしょう。
子供向けでおすすめのテニスラケット振動止め
テニック-バイブカット(1045円)
打球感を変えずに振動を抑えられる
多くの振動止めは、ストリングスに触れることで振動を抑えています。一方でこの振動止めは、グリップ上部にリング本体をはめ込むように取り付けます。インパクト時に生じるラケット本体の振動を、このリングが直接抑えてくれるような仕組みですね。
ストリングスに固定しないので、打球感をしっかりと感じられるため、まだ経験が浅いプレーヤーにもおすすめと言えるでしょう。また、振動止めは使っているうちに緩んでしまって、プレー中にどこかに飛んでいってしまい紛失する恐れも。このモデルならそんな心配も不要ですね。
Kimony-カウンターショック(780円)
独自研究により高度な免振技術を誇る
このモデルは、ラケットのフレーム下部に直接貼り付けるようにして装着します。振動止め本体には、マッシュルームと呼ばれる突起部分があります。ラケットとボールが当たった瞬間に、突起部分がフレームのしなりを抑えるよう設計されています。
筋力が少ない子供や女性の方は、ラケットのフレームの揺れを抑えられず、ボールコントロールが安定しないこともあるでしょう。そんな経験がある方には、フレーム自体の振動を吸収してくれるこのようなモデルがおすすめです。ストリングスに振動止めを付けているが、まだ効果が足りないと感じる方は、追加で付けてみるのもいいでしょう。
Wilson-BRITO VIBRA(242円)
ポップで色鮮やかなデザインのコラボ商品
子供向けの振動止めなら、可愛らしいデザインのものを付けてあげたいですよね。このモデルは、ブラジル出身の世界的に有名なポップアーティストである、ロメロ・ブリット氏がデザインしたものです。一目で印象に残る色使いは、個性を十分にアピールできますね。
Wilsonと言えば、プロテニスプレーヤーとして大変輝かしい記録を誇る、ロジャー・フェデラー選手が愛用するブランドです。もちろん、振動止めの品質も世界的に支持されているものです。このコラボ商品がお手頃価格で手に入るのはとても嬉しいですよね。
Babolat-ルーニーダンプ(777円)
人目を惹く可愛らしいデザインが豊富
プレー中はいかにモチベーションを維持できるかが、よいプレーの鍵とも言われています。うまくプレーできていない時でも、少し笑顔になれるような可愛らしい振動止めだったら、子供もテニスに打ち込めるでしょう。このモデルはシンプルながらも、ホッとできるようなデザインのものが豊富です。
せっかく付けるのなら、人とあまり被らないデザインのものがいいですよね。このシリーズは、テニス4大大会のウィンブルドンや全仏オープンの限定モデルなどもあります。ぜひお気に入りのデザインを見つけて、モチベーションの維持にもつなげてくださいね。
テニスラケット振動止めの付け方
基本的にガットの中央にあるストリング2本の一番下につける
振動止めは付ける場所に規定がありません。しかし、ボールがよく当たる位置に付いていたらプレーの邪魔になるので、ラケット面の一番下中央に取り付けるのが一般的です。ワンポイントタイプなら、振動止め本体に切り込みが入っているので、中央のストリングス2本を切り込みに入れて装着するだけ。強いスピンをかけるとガットが揺れ動くため、振動止めが取れやすくなることも。ラリーの区切りごとにガットを直しつつ、振動止めが付いているかもこまめに確認するのがおすすめです。
振動止めの個数に規定はない
振動止めを装着できる個数に制限はありません。プレーヤーの好みに合わせて、何個でも自由に装着することができます。とはいえ、プロ選手が2個以上付けているのを見たことはほぼありません。振動止めを付けすぎると、打球感が無くなりプレースタイルに悪影響を及ぼす可能性が高いです。振動止めはなるべく1つまでに抑えて、怪我防止やプレースタイルの向上のためには、筋トレやフォーム改善を心掛けましょう。
まとめ
複数個セットになっているテニスラケット振動止めがおすすめ
テニスラケット振動止めを選ぶなら、複数個がセットで入っているものがおすすめ。振動止めはゴム製のため劣化していく消耗品です。プレー中気付かぬうちに紛失してしまうことも。モデルによっては、30個以上などの大容量パックでまとめ買いすれば、安く購入できるものもあります。今回は、おすすめのテニスラケット振動止めをランキング形式で紹介しました。ぜひ自分にあったお気に入りの振動止めを見つけて、怪我のない楽しいテニスを満喫してくださいね。