自分の両親や祖父母が高齢な場合、心配になることの1つが転倒による怪我です。そんな時におすすめなのが介護椅子。食事や入浴のときはもちろん、リラックスタイムにも適した介護椅子が販売されています。そこで今回は、おすすめの介護椅子をランキング形式で紹介します。また、選び方や種類についても解説しているので、介護椅子をお探しの方はぜひ参考にしてみてくださいね。
介護椅子の特徴
立ち座りや靴の着脱などがしやすい
介護椅子は座面が高めに設定されていることが多くあります。これは、立ち上がるときにお尻を持ち上げる距離を短くすることによって、筋力が落ちた高齢者でも立ち上がりやすくするためです。また、玄関で靴の着脱がしやすいように設計された介護椅子もあります。
長時間座っていても腰やおしりが痛くなりにくい
介護椅子の座面は柔らかい素材で覆われているものが多く、座る時間が長くなりやすい方でもお尻の痛みが出にくくなっています。また、背もたれを倒してゆったりできるリクライニング式の介護椅子もあります。背中でも体重を支えることができるため、腰やお尻への負担が少なくなるのです。
介護椅子の種類
背もたれがあるタイプ
背中をゆったりと預けることで安全な座位姿勢を保つことができる
背もたれがあるタイプの場合は、ゆっくり腰かけたいときに背中を預けることができます。これは座位姿勢が不安定な方にもメリットが。体と椅子が接地する面積が大きくなることで、介護椅子の体を支える力が十二分に発揮されるのです。
また、背もたれがある中でも、介護椅子によってその長さが異なってきます。背もたれが長ければ長いほど、安定した座位姿勢を保つことができます。一方、背もたれが短いと座位姿勢を保つ能力はそれなりに必要です。つまり、ある程度自力で動ける方には背もたれが短いものを選ぶことも可能になります。
背もたれがないタイプ
自力で座位姿勢を保つことができる人が靴の着脱をしたり立ち上がったりするときに便利
背もたれがないタイプの場合、自力でしっかりと座位を保つ能力が求められます。その反面、体をひねったり伸ばしたりするときに邪魔する背もたれがないため、自由に動くことができるメリットも。椅子に座りながら靴や服の着脱をしたい方にぴったりです。
また、玄関で立ち上がったり座ったりする際にも重宝します。手すりつきの介護椅子であれば、わざわざ手すりを増設しなくても安全な動作が可能です。介護認定があれば工事費の一部免除が認められますが、まだそこまでの介護レベルではないときで安全性を求めたい場合にぴったりです。
介護椅子の選び方
介護レベルで選ぶ
自力で立ち上がりができる方なら肘付きの介護椅子を
自分でしっかり座っていることができるけれども、立ち上がるときのふらつきや転倒が恐いという場合には、肘付きの介護椅子がおすすめ。立つときには一度椅子を後ろに引いた上で、介護椅子の肘を押すようにすると立ち上がりやすくなります。座るときにも掴む場所があるだけで安心できます。座位を保つときに左右へ傾きがちという方も、肘付きに肘を置くだけでも違ってくるのでおすすめです。
座位保持に不安がある方なら背もたれが長いものを
一方、座位保持に不安があったり、時間が経つと姿勢が崩れてきたりするという方の場合は、背もたれが長めなものがおすすめ。背中全体を背もたれに預けることで、例え左右への傾きが出てきたとしても、背中と椅子との間に摩擦が生じます。そのため、一気に傾いたり転落したりといった危険性を減らすことができます。肘付きの椅子と組み合わせることで、より一層効果が期待できますね。
使う場面で選ぶ
食事や入浴などの生活動作を行うときは座位姿勢をしっかり保つために標準の椅子に近い介護椅子を
食事のときには腰や膝、足首がそれぞれ約90度で保つことができると、ご飯を飲み込みやすくなります。そのため、食事や飲み物を飲むときにむせやすい方は、標準の椅子に近い介護椅子がおすすめです。また、入浴のときに心配なのは、石鹸などによる滑り。足裏がしっかり床につくことで、足の力を十分に使ってふんばることができます。
リラックスタイムには座面が柔らかくリクライニングできる介護椅子を
一方、リラックスタイムのときには正しい姿勢を保ち続けるのは苦痛ですよね。そのため、座面が柔らかく、座っていて心地良いものを選ぶことを視野に入れましょう。また、背もたれを後ろに倒すリクライニング機能があると、少し休憩したいときにも便利です。リクライニングがある介護椅子はある程度場所を取るので、使う場所のスペースを考慮して選びたいですね。
便利な機能で選ぶ
小スペースで使用するときは折りたたみが可能な介護椅子を
介護椅子の中には、折りたたみが可能なものもあります。そのため、使った後にはコンパクトにしまいたい浴室用や玄関用にぴったり。細めの肘付きがある介護椅子もあるので、自力で動けて安全性を求めたい方におすすめです。しかし、折りたたみができる分、折りたたみのない介護椅子よりは安定性がやや劣るので、使っている最中にぐらついくなどがしないか、注意しましょう。また、劣化を感じた際には早めに買い替えるようにしてくださいね。
介護が増えたときのために高さ調整や回転できる介護椅子も
介護量が増えて車いすになった場合、大変なのが椅子と車いすとの間を移動する移乗動作というもの。このとき、椅子が回転したり、座面を高くすることができたりすると楽に介護できます。肘付きの介護椅子の場合、移乗時に肘付きを上方へ上げることで、車いすとの間の障害を取り払うことも可能。特に浴室で使用するシャワーチェアに多い機能です。
介護椅子のおすすめブランド・メーカー
ニトリ
スタッキングもできコンパクトに収納できる
さまざまな商品がリーズナブルな価格で購入することができるニトリ。それは介護椅子においても同様です。特にスタッキング、つまり積み重ねができる点は、コンパクトに収納したい方にぴったり。
LOOKIT(ルーキット)
完成品で届くためスムーズに使い始めることができる
汚れに強い素材を椅子表面に使用しているLOOKIT。完成品で届くため、わざわざ組み立てる必要がありません。スタッキングも可能なため、介護施設においても人気の高い介護椅子メーカーです。
Bigmories(ビッグモリーズ)
座面が高く調整も可能
高めの座面設定のため、立ち座りが非常に楽になる介護椅子メーカー。高さ調整も可能な介護椅子もあり、介護量の変化に臨機応変な対応ができます。シューズラックのついた玄関椅子もおすすめです。
タゴホーム
柔らかい座面と背もたれでリラックスタイムをサポート
リラックスタイムに使いたい介護椅子として最も有力なメーカーです。座面はもちろん、背もたれも柔らかな素材が使用されているため、上質な座り心地。両親や祖父母へのプレゼントとしても人気があります。
おすすめ&人気の介護椅子ランキング
介護レベルでおすすめの介護椅子
Bigmories-エアチェア (22,880円)
三角グリップが安全な立ち座りをサポート
長時間座っていても疲れにくい介護椅子。肘置きの先端には三角形のグリップがついており、手を置いて握ると非常にフィットします。そのため、立ち上がるときに手の力を使いやすく、しっかり体を支えてくれることが特徴です。
また、背もたれは腰までしっかりサポート。加えて、丸みのある形が背中や腰へフィットし、腰への負担を軽減してくれるのです。立ち座りに少し不安がある方や、腰痛を抱えている方におすすめの介護椅子になります。
ショップワールド-サポートチェア(3,480円)
耐荷重80kgかつガタつき防止アジャスター付き
玄関での靴の着脱にぴったりな介護椅子です。幅は約50cmあり、耐荷重も80kgと高強度。高さは6cmずつ、3段階に分けて調整も可能です。あたたかい印象を与える天然木の色合いは、玄関だけでなくリビングや和室にもぴったりですね。
また、椅子の脚にはガタつき防止アジャスターも。平面ではない場所であっても、床との接地面を確保し、安全に使用可能です。シューズラックもついているので、着脱の前後にサッと靴を出し入れできるのも嬉しいですね。
LOOKIT-フルール (6,479円)
短めの背もたれが使う人の動きを邪魔しない
最大4脚までスタッキング可能な介護椅子です。背もたれは通常の介護椅子よりも短めなため、衣服の着脱などの動作を邪魔しません。自分で動く方でより安全性を求める場合にぴったりな介護椅子といえます。
また、太ももが当たる座面の前方は前垂れの形です。そのため、着座したときに優しく太ももへ接地し、痛みが生じにくくなっています。肘置きなどの硬い部分は面取りされているため、たとえぶつかっても怪我しにくい仕様ですよ。
イーサプライ-シャワーチェア (4,980円)
取っ手付きで持ち運びが楽々
白を基調としたシンプルなデザインが印象的な浴室用の介護椅子。背もたれがないため、自分で座位を保持できる方におすすめです。両端にはグリップがついており、座っている方が体を支えるときにはもちろん、片づける方も持ち運びがしやすい仕様になっています。
また、フレームは座面の裏側でクロスしており、体重を上手に分散する丈夫な作りとなっています。一方、全体的に軽量なため、移動や片付けが簡単です。初めてシャワーチェアを購入するという方におすすめ。
ニトリ-木製チェア (8,789円)
汚れに強いレザー表面
柔らかなカーブを描く肘置きが特徴的な介護椅子。特筆すべき点として挙げられるのが、汚れや濡れることに対する耐久性が高いことです。座面や背もたれの表面は高機能PVCを使用しており、防汚性・防水性に富み、たとえ汚れたとしても拭き取ることですぐに綺麗になります。
また、ウイルス対策として用いられるアルコールや次亜塩素酸ナトリウムに対する耐久性も上々。変色を抑えながら、衛生的に使用できます。一般家庭はもちろん、介護施設や飲食店での使用もおすすめの介護椅子です。
使う場面でおすすめの介護椅子
Bigmories-エアチェア (26,400円)
肘置きは3種類で使用シーンによって選べる
背もたれに持ち手がついており、着座しやすい介護椅子です。座面の内側にはウェービングベルトというゴムとウレタンが使用されており、座り心地抜群。肘置きは通常のフルアームと肘置きがないアームレス、そして両方のメリットを併せ持ったハーフアームの3種類があります。
ハーフアームは肘置きがコンパクトになっているため、立ち上がりのサポートをしながらも動作を邪魔することがありません。介護椅子の万能型ともいえます。足を広げてゆっくり座りたい方や、体格の良い方にもおすすめです。
弘益 ( KOEKI )-肘付スツール (5,967円)
合成皮革で汚れに強い
ダークブラウンの落ち着いた色合いが印象的な介護椅子。張地は合成皮革を使用しているため、汚れに強い特徴があります。特に泥や砂で汚れやすい玄関では、汚れを防止しながら安全に靴の着脱ができて重宝します。また、室内ではスリッパを履き替える際にぴったりですよ。
また、畳ずりタイプとなっているため、和室でも跡がつきにくくなっているのは嬉しいところ。和室に馴染み深い方にとっては過ごす場所を変える必要がないため、今まで通りリラックスできることでしょう。組み立て時に座面や棚板の高さを調整できるので、使用者にあわせて調整できますよ。
CONOKA-ケアチェア (26,800円)
お得な2脚セット
要介護者、健常者問わず使いやすい介護椅子。座面や背もたれは男性でもゆったりと座ることができるサイズとなっています。その耐久性はJIS規格準拠レベルの耐性試験をクリアするほど。立ち座りの加重に対しての強度は十分あります。
注意すべきところは、座面の高さがやや低めに設定されているところ。約40cmとなっているため、女性や小柄な方におすすめです。床にしっかり足裏をつけることができるので、食事の際に使用することをおすすめします。
エムールライフ-きらく (13,990円)
すぐに使えるためプレゼントとしても人気
ゆったりとしたリクライニングが特徴的な介護椅子です。首や腰に当たる部分には柔らかいクッションがついており、関節への負担を軽減してくれます。肘置きは幅広なため、腕を置くときも立ち上がりで手を置くときもしっかりサポート。
また、背もたれの角度、座面高ともに5段階調整が可能です。特に高さに関しては、加齢とともに立ち上がりにくくなった際、1段階高くしてみるという工夫もできます。開封後すぐに使用できるので、贈り物としてもぴったりですね。
タゴホーム-1人掛けソファー (22,800円)
お尻にフィットする座面が魅力的
男性でも広々座ることができる介護椅子。その座面にはポケットコイルが使用されており、座るとお尻が包まれるようにフィットします。弾力性に富んでおり、ふかふかな感触が非常に気持ちいい介護椅子です。
また、しっかりとした作りの肘置きもついており、立ち上がるときに安全な動作をサポート。背もたれを倒しても後ろに倒れない設計となっているため、安定性も抜群です。リラックスタイムをゆったりと過ごしたい方におすすめの介護椅子ですね。
便利な機能でおすすめの介護椅子
LOOKIT-ダイニングチェア (5,478円)
バッグをかけることができる背もたれ付き
カラーバリエーションが豊富な介護椅子です。全6色展開しており、使用する場所の雰囲気や好みに合わせて選ぶことができます。組み立ては必要ですが、簡単な構造になっているため、女性でも楽に組み立てることが可能ですよ。
また、背もたれは丸みを帯びすぎない、スマートな形。加えて、背もたれの端にはバッグをかけることができる場所もあります。ちょっとした荷物をかけたり、忘れないように準備したものをかけたりするのにぴったりですね。
ぺんぎんショップ-シャワーチェア (13,607円)
移乗時に便利な肘掛けの跳ね上げ機能付き
ぱっと目につく赤色と深い青色が特徴的な浴室用の介護椅子。背もたれと肘置きがついているため、座位を保つことが少し難しい方にも使用できます。また、肘置きは後ろに跳ね上げることもできるため、移乗時に邪魔になりません。
収納時には折りたたむことができるのも嬉しいところ。自立はしないので、脱衣所の壁や洗濯機の隣に立てかけることをおすすめします。車いすを使用している方がいて、移乗介助が必要な家庭にぴったりな介護椅子です。
くらしのeショップ-シャワーチェア (4,290円)
入浴用品としてランクインするほどの人気チェア
組み立てが簡単で持ち運びも楽な浴室用の介護椅子。高さ調整は7段階にもおよび、使用する方の体格や介護量によって調整できます。調整方法もボタンを押しながらスライドするだけなので、年配の方や女性でも簡単です。
また、フレームは錆びにくいアルミ製。丈夫な上に軽いことから、使用後に収納する際にも移動が楽です。脚の先にはゴムキャップがついており、安全な入浴動作をサポートしてくれます。浴室での動作や介護に不安がある方におすすめです。
タゴホーム-回転高座椅子 (13,800円)
360度回転が楽な方向転換をサポート
柔らかなカーブを描いた肘置きが印象的な介護椅子。注目点は回転機能つきというところです。直径50cmの範囲内で360度回転可能。テレビを観たり、外を眺めたりといった方向転換が一段と楽になります。
また、リクライニングは3段階の中で調整可能。全体の重さは約11kgのため、回転する高座椅子の中でも持ち運びがしやすいでしょう。父母の日や敬老の日などにプレゼントとして送ると、非常に喜ばれる介護椅子になります。
島製作所-折りたたみシャワーチェア (14,278円)
折りたたんでも自立する形状
3段階の高さ調整が可能な浴室用の介護椅子です。注目すべき点は、自立式の折りたたみ機能がついているところ。折りたたむことができるだけでも便利ですが、さらに自立してくれるとなれば、収納場所に悩まずに済みますね。
また、色はパープルとグリーンの2色を展開。白を基調とした浴室が多い中、このような濃い色合いは高齢者の目にも映りやすく、転倒を防止するメリットがあります。自宅での入浴介助をする家庭にぴったりな介護椅子です。
まとめ
背もたれがあるタイプで介護レベルに合った介護椅子がおすすめ
介護椅子を選ぶなら、背もたれがあるタイプで介護レベルに合ったものがおすすめです。背もたれがあれば、ゆったりと腰掛けることができ、姿勢の崩れも少なくなります。また、介護レベルによって座面の高さを調整できたり、回転や肘置きの跳ね上げができたりするものも助かります。今回は介護椅子について、おすすめのものをランキング形式で紹介しました。介護をする方だけでなく、家族の高齢化による転倒を心配されている方もぜひ参考にしてみてくださいね。