コンデジやスマホのカメラでは物足りない…、操作が難しいモデルは使いこなす自信がない…、そんな方には高性能かつ軽量化が進むミラーレス一眼カメラがおすすめ。中でも初心者に適したエントリーモデルなら、カメラに詳しくなくても使いやすいのが魅力です。今回は、カメラレンタルの「モノカリ」スタッフが、EOS Kissシリーズ初のミラーレスカメラ「EOS Kiss M」を実写レビュー。写真や動画の画質が分かる作例や口コミも紹介します。
Canon EOS Kiss Mとは?
EOS Kissシリーズ初のミラーレスカメラ
EOS Kiss Mは、2018年3月に発売されたEOS Kissシリーズ初のミラーレスカメラです。シリーズの中でも小型・軽量で持ち歩きやすく価格も手ごろなので、カメラ初心者でも気軽に購入できるミラーレスと言えるでしょう。安価ながらフォルムがしっかりしているので、チープな作りのカメラはちょっと…と心配されている方にもおすすめの一台です。
EOS Kissは、1993年に誕生したエントリーユーザー向けのシリーズ。一眼レフを初めて使う初心者や、子供の写真を撮りたいという子育てママ層などから人気です。
Canon EOS Kiss Mの総合評価
エントリーモデルながらかゆいところに手が届く
総合評価 | 95点 |
機能性 | ★★★★☆ (Bluetooth接続、AF、4K動画) |
デザイン | ★★★★★ (本格的なデザイン、2色展開) |
操作性 | ★★★★★ (タッチ操作、分かりやすいメニュー表示、バリアングル液晶) |
カメラ初心者に嬉しいバリアングル液晶を採用。可動式モニターで自撮りや様々なアングルでのライブビュー撮影ができます。また、覗き窓から撮影するファインダー撮影も可能。ファインダーが搭載されていることで、本格的なデザインに仕上がっています。そのほか、高画質の4K動画撮影や手軽にスマホと共有ができる無線機能など、初心者向けのエントリーモデルでありながらかゆいところに手が届く一台と言えます。
Canon EOS Kiss MとEOS Kiss M2のスペック比較
後継機M2はAF性能や動画配信性能がアップ
商品画像 | ||
商品名 | EOS Kiss M | EOS Kiss M2 |
最安価格(2021年8月時点) | 48,800円 | 84,700円 |
発売日 | 2018年3月23日 | 2020年11月27日 |
有効画素数 | 約2410万画素 | 約2410万画素 |
常用ISO感度 | 100~25600 | 100~25600 |
映像エンジン | DIGIC 8 | DIGIC 8 |
センサーサイズ | APS-C | APS-C |
AF測距点 | 最大143点 | 最大143点 |
連続撮影速度 | 最大約10コマ/秒 | 最大約10コマ/秒 |
画像転送 (無線通信) | スマホ・PC可 (Wi-Fi/Bluetooth) | スマホ・PC可 (Wi-Fi/Bluetooth) |
サイズ | 116.3×88.1×58.7mm | 116.3×88.1×58.7mm |
カラー展開 | ブラック/ホワイト | ブラック/ホワイト |
重量 | ブラック約387g/ホワイト約390g | ブラック約387g/ホワイト約388g |
2020年11月に、Kiss Mの後継機となるEOS Kiss M2が登場。M2は瞳AFの性能がアップ。 瞳AFとは、顔にピントが合いやすいよう、被写体の瞳を自動で検出する便利機能です。 Kiss Mは被写体との距離があると機能しない場合がありましたが、 M2ではより遠くの被写体を捉えることが可能に。更に瞳AFサーボも加わり、動く人物の瞳にも自動でピントが合い続けるため、スポーツシーンなどの撮影にも強くなりました。また、M2はWiFi機能を活用すれば、カメラ一つで動画配信が可能。ケーブル等が一切不要なので、手軽に動画配信したい方はM2も検討の余地があります。
Canon EOS Kiss Mのセット内容・付属品
カメラ本体のみとレンズ付属のセットから選択可能
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商品名 | ボディ | EF-M15-45 IS STM レンズキット | EF-M18-150 IS STM レンズキット | ダブルレンズキット | ダブルレンズキット |
最安価格(2021年8月時点) | 48,800円 | 56,980円 | 86,800円 | 69,200円 | 70,900円 |
内容 | ・カメラ本体 | ・カメラ本体 ・標準ズームレンズ | ・カメラ本体 ・高倍率ズームレンズ | ・カメラ本体 ・標準ズームレンズ ・パンケーキレンズ | ・カメラ本体 ・望遠ズームレンズ ・標準ズームレンズ |
Kiss Mを購入しようと思った場合、カメラ本体のボディのみか、レンズ付属のレンズキットから選ぶことができます。レンズは撮影に必須なので、カメラを初めて手にする方はレンズキットを選ぶのが良いでしょう。反対に、既にキヤノンのEF-Mマウントのレンズを所持している場合、ボディのみを購入するという選択肢もあります。
セットに含まれるレンズの種類は全部で4つ
各レンズの大きな違いは焦点距離
商品画像 | ||||
商品名 | EF-M22mm F2 STM | EF-M15-45mm F3.5-6.3 IS STM | EF-M18-150mm F3.5-6.3 IS STM | EF-M55-200mm F4.5-6.3 IS STM |
レンズタイプ | パンケーキレンズ | 標準ズームレンズ | 高倍率ズームレンズ | 望遠ズームレンズ |
撮影シーン | 花・テーブルフォト・人物撮影 | ポートレート・風景撮影 | 旅行・ペット撮影 | 鉄道撮影・スポーツシーン |
レンズ単体の最安値(2021年7月時点) | 12,788円 | 10,600円 | 34,500円 | 17,800円 |
ピント合わせ | 手動/自動 | 手動/自動 | 手動/自動 | 手動/自動 |
ピントが合う最も近い距離 | 0.15m | 0.25m | 18~50mm時:0.25m 150mm時:0.45m | 1m |
対応センサーサイズ | APS-C | APS-C | APS-C | APS-C |
ズーム幅 | 22mm | 15~45mm | 18~150mm | 55~200mm |
開放F値 | F2 | F3.5-6.3 | F3.5-6.3 | F4.5-6.3 |
フィルター径 | 43mm | 49mm | 55mm | 52mm |
最大径×長さ | φ60.9 × 23.7 mm(電源OFF時) | φ60.9 × 44.5 mm | φ60.9×86.5 mm | φ60.9×86.5 mm |
重量 | 約105g | 約130g | 約300g | 約260g |
手ブレ補正機構 | 無 | 有 | 有 | 有 |
各レンズに書かれている「15-45」などの数字は、レンズから本体内部にあるイメージセンサーまでの距離を示したもので、焦点距離といいます。焦点距離が短いほど撮影範囲が広くなり、長いとより遠くまで撮影できるので、レンズを選ぶ時には何を撮影したいかを考えて選ぶと良いでしょう。例えば、記念撮影やスナップ写真、景色を撮りたいなどという場合には焦点距離が15-45mmの標準ズームレンズがおすすめ。子供の運動会など、遠くのものを大きく写したいという場合には望遠レンズや高倍率レンズが付いているキットが良いでしょう。
レンズが一つのセットには標準ズームレンズか高倍率ズームレンズが付属
レンズが一つのキットには、それぞれ標準ズームレンズ(15-45mm)と高倍率ズームレンズ(18-150mm)のいずれかが付属します。高倍率ズームレンズの方が、遠くのものから近くの被写体との距離までカバーできるため、標準レンズより万能と言えるでしょう。旅行や散歩などのスナップ写真から比較的遠くのものを大きく撮りたい時まで対応可能で、撮影シーンに合わせてレンズを交換する手間が省けます。ただし、高倍率ズームレンズのキットは標準レンズのキットよりも高額なので、本当に必要かどうかをよく検討して選ぶのがポイントです。
レンズが二つのセットには標準ズームレンズとパンケーキレンズか望遠ズームレンズが付属
レンズが二つのキットには、標準レンズに加え、単焦点レンズ(22mm)と望遠レンズ(55-200mm) のいずれかが付属します。Kiss Mの単焦点レンズは、パンケーキのように薄い形状が特徴。背景をぼかした写真をより綺麗に撮りたい場合に活躍します。望遠レンズは鉄道や野鳥の撮影など、近くに寄れない遠くのものを大きく写す使い方ができます。どのような撮影シーンに多く出くわすかをイメージしながら選ぶと良いでしょう。
Canon EOS Kiss Mの特徴
初心者に分かりやすい撮影ガイド
イラストや写真が付いていて細かい説明が書かれている
カメラの複雑な設定に抵抗を覚える方も多いのではないでしょうか。Kiss Mのメニュー画面には、用語の説明が書かれているので、メニューを選ぶ時に迷いません。ある程度カメラに詳しくいちいち説明が出てくるのが煩わしいという方は、メニュー表示のレベルを変えて説明を非表示にすることもできますよ。
画像加工に馴染みのない人ですと、魚眼風や水彩風といったフィルターにどのような効果があるのか分かりません。Kiss Mならフィルター効果の特徴が分かりやすい説明書きと写真で表示されるので、目で確認しながら選択できます。撮影後の写真のイメージが容易に想像できますね。
角度を自由に変えられるバリアングル液晶
ローアングル撮影や自撮りなどに便利
背面のモニターを横に開いて回転させることができるバリアングル液晶を搭載。ミラーレスカメラの場合、一般的には上にのみ180度開くチルト液晶が採用されるので、可動域の広いKiss Mの液晶はとても魅力です。上下左右に動くので、様々な角度で撮影できるのがポイント。ハイアングルやローアングル、モニターをレンズ側に回転させれば自撮りにも対応できますよ。
ファインダー撮影が可能
一眼レフの撮影スタイルで様になる
Kiss Mはファインダーを覗いての撮影が可能。カメラをしっかり支えることができるため、液晶モニターで撮影するよりもブレにくいです。さらに、晴天時の野外撮影でモニターが見づらい場合も、ファインダーを使用した方が撮影しやすいでしょう。ミラーレスにはファインダーが付いていないことが多いので、Kiss Mを選ぶメリットの一つです。
「タッチ&ドラッグAF」を使えばファインダーを覗いたままピント調整
「タッチ&ドラッグAF」 の設定をオンにすることで、ファインダーを覗いたまま、液晶へのタッチ操作で直感的にピント合わせができます。通常はシャッターボタンの半押しで操作しますが、ピントが合わない煩わしさを感じることも。AF枠が表示されるので、指でドラッグすればピント位置を移動できる非常に便利な機能です。
扱いやすいサイズ感
持ち運びにも便利
横幅はスマホ(iPhone 8)の長さよりも短く、コンパクトなつくりです。持ち運ぶのが面倒だという方も、Kiss Mなら気軽に持って出かけられます。日常のちょっとしたスナップ写真を撮りたい方や、一眼レフのサブ機としてミラーレスカメラの購入を考えている方にもおすすめです。
Canon EOS Kiss Mの外観をレビュー
ボディ正面
小型でも一眼レフに見劣りしないデザイン
ファインダーが付いていることもあり、正面から見ると小型ながら本格的な一眼レフとほぼ同じ形状をしています。デザインにこだわりたい方も満足できるのではないでしょうか。特にブラックは、キヤノンの一眼レフらしさを存分に味わえそうですね。ホワイトは可愛らしく、女性に人気です。
女性の手にも収まりやすい
実際に持ってみた感じは本当に軽く、重すぎる一眼レフカメラに挫折した経験のある筆者も感動。撮影時に長時間構えていても疲れにくいのは嬉しいですよね。
ボディ上面
少し傾斜の付いたシャッターボタンが押しやすい
シャッターは少し斜めになっており、自然に押しやすい点が魅力。動画撮影ボタンもシャッターのすぐ横の前面に近い位置に付いており、動画配信用の撮影など自撮りをしたい場合には押しやすい位置だと言えるでしょう。また、上面にはアクセサリーシューが付いています。スピードライトやステレオマイクなどを取り付けることができるので、本格的な撮影を行いたい方や、動画撮影時に音声をきれいに録りたい場合にも便利です。
ボディ背面
ボタン類が右側に集約されて操作しやすい
右手の親指を使って楽にボタン操作ができます。また、ボタンの数が少ないと覚えやすいので、最低限のボタン配置は初心者に嬉しいポイント。うっかりよく分からないボタンを押して、設定が変わってしまった、などのミスが防げて使いやすいでしょう。
ボディ側面
手になじむ形状と質感で持ちやすい
ボディ側面には、HDMI端子とデジタル端子、Wi-Fiボタンが付いています。グリップ部分には滑りにくいコーティングが施されており、質感もチープさがなくいい感じ。手になじんで持ちやすく滑りにくいです。
ボディ底面
バッテリー収納部分のカバーがしっかりしていて安心感がある
ボディ底面には三脚用のネジ穴と、SDカード、バッテリーの収納部分があります。収納部分の蓋はしっかりした作りになっており、カチッと閉まるので安心感があります。蓋の作りがチープなものは、壊さないよう開け閉めに神経を使って疲れてしまうので意外と盲点です。
Canon EOS Kiss Mを使いこなす初心者向け機能紹介
クリエイティブアシスト機能
初心者でも簡単に印象的な写真に仕上げられる
クリエイティブアシストは、オートモードで使用できる機能です。露出、絞りといったカメラの専門用語を知らなくても、背景をぼかしたり、明るさを変えたりして自分好みの写真を撮ることが可能。コントラストや鮮やかさなど細かい点まで設定ができるので、ミラーレスカメラで手軽にSNS映えする写真を撮りたい方にもおすすめの機能でしょう。
リセットをタッチすれば簡単に設定を元に戻せる
カメラでの撮影にあまり慣れていない方のなかには、一度設定を変えてしまうと元に戻せなくなりそうで設定を変えるのが怖いと感じている方もいるのではないでしょうか。クリエイティブアシストにはリセットボタンがあるので、思いっきり設定を変えても大丈夫。リセットの部分をタッチすることで、クリエイティブアシストの設定を元に戻すことができます。設定をワンタッチでその都度戻せるのは便利ですよね。
クリエイティブフィルター機能
7種類の特殊効果を適用できる
ラフモノクロや魚眼風、ジオラマ風といった特殊効果を付けて撮影が楽しめます。特に難しい設定をしなくても、いつもとは違った雰囲気の写真が簡単に撮れるのが魅力。写真は水彩風のフィルターで撮影したものです。もともとの風景は新緑がまぶしい感じですが、フィルターで効果を付けるだけで手軽に面白いニュアンスにできます。
SNS用の写真を撮影するのにぴったり
2枚目の写真を撮影した日は曇っており、オートモードで撮影すると綺麗な写真が撮れない状況。そこで、油絵風のフィルターを付けて撮影してみると、天気の悪さが目立ちません。旅行の際は同じ場所に戻ってくるのが難しいですよね。悪天候で良い写真が撮れそうにないな…というときにも活用できそうです。
Wi-FiやBluetoothの無線機能
写真を簡単にスマホへ転送できる
撮った写真をスマホに送りたい時、一度SDカードからパソコンに取り込み、パソコンからメールでスマホに送る、などという手順を踏むのは面倒ですよね。Kiss MはWi-FiやBluetoothなどの無線機能が使用できるので、ダイレクトにスマホに写真を送ることが可能。NFCに対応しているAndroidスマホなら、Nマーク同士を合わせるだけで簡単に接続できるのも魅力でしょう。
自動転送の設定をしておけば転送の手間が省ける
実際にスマホに画像を転送してみると、静止画なら、1枚取り込むのに1秒かかるかかからないかくらいのスピーディーさで感動。自動送信の設定をしておくと、撮影した写真を自動でパソコンやスマホに送信することができます。撮った写真をまとめてスマホに送るのが面倒だという方や、送信するのを忘れてしまいそうだという方におすすめです。実際に筆者がスマホへの自動送信を設定してみたところ、本当に撮った瞬間にスマホの方に送信されました。手間いらずで本当に便利な機能だと思います。
編集機能
スマホやパソコンに転送しなくてもカメラでトリミングやリサイズなどが可能
写真の加工はスマホやパソコンに転送してから、加工アプリや編集ソフトなどで行うイメージを持っている方も多いと思います。しかし、Kiss Mならカメラ内で静止画や動画の編集が可能。画像の回転やリサイズ、トリミングなどを、スマホの写真加工アプリのような感覚でカメラ内で行うことができます。
撮った写真にあとから効果やフィルターなどをプラスできる
写真を撮った後に、やっぱり明るさを変えればよかった、フィルター機能を使って撮ればよかったなどと思うこともあるでしょう。また、撮った写真を後から見返したらイマイチだったということもあると思います。実はクリエイティブアシストやクリエイティブフィルターは、既に撮影済みの写真にも効果を付けることが可能な機能。あまりうまく撮れていない写真も、効果を付けてみるとSNSにアップできるような写真に生まれ変わるかもしれません。
Canon EOS Kiss Mの性能をレビュー
AF性能
目にピントが合う瞳AFは人物を撮影するのに向いている
ピントを合わせる距離点は最大143点で、被写体に素早くフォーカスします。後から発売されたEOS Kiss M2やEOS M6MarkⅡなどと比べても見劣りしません。瞳AFを「する」に設定すれば、カメラが瞳を検知して自動でフォーカス。また、サーボAFで動いている被写体にもピントを合わせ続けることが可能です。
被写体が動いても目の位置をすばやくとらえてピントが合う
実際に瞳AFを「する」に設定してみると、カメラに近い方の目にピントが合います。顔を動かしてみると、追いかけるように四角い枠が移動し、ある程度すばやく動いてもしっかり瞳にフォーカス。じっとしているのが難しい小さな子供を撮影したいときにも性能を発揮してくれそうです。
連写性能
シーンに合わせて高速連写と低速連写が選べる
鉄道やスポーツシーンなど、高速で動く被写体を撮影する時には連写撮影が便利です。Kiss Mには高速連写と低速連写があるので、シーンに合わせて選ぶことができるのも魅力。ドライブモードのメニューで、複数枚の写真が並ぶアイコンのHが付いている方を選ぶと高速連写になります。ワンショットAF時なら、最高約10.0コマ/秒の撮影が可能です。
高速連写撮影はスポーツシーンや動物の撮影などに向いている
高速連写撮影は、鉄道を撮影したい時やスポーツシーン、動物などを撮影したい時に向いています。実際にシャッターを切ってみると、まるでマシンガンのような早い連写に気分が高揚。音声から、かなりの速度だということがお分かり頂けるのではないでしょうか。
ベストショットを撮れるチャンスが増えるが書き込みに時間がかかる点に注意
高速連写で飛んでいる鳥を撮影した画像です。連写することで、動物の動きなどを撮影できたり、ベストショットを狙うことができたりというメリットがあるでしょう。ただし、高速連写を使った後は画像の書き込み処理に時間がかかり、画面にBUSYと出て数秒の間操作ができなくなってしまいます。処理の時間はSDカードの書き込みの速さにもよるかもしれませんが、すぐに次の撮影が始められない可能性があるということを念頭に置いておいた方が良いでしょう。
低速連写撮影は動きの少ない被写体に向いている
そこまで動きの速くない被写体なら、低速連写でも十分でしょう。低速と言っても、音声を聞いていただけると分かるように一般的な連写の速度と大きくは変わらない感じです。運動会の徒競走や、遊んでいる子供の撮影などなら、低速連写でも大丈夫ではないでしょうか。
動画撮影性能
4K動画撮影が可能
フルHDの約4倍という、高精密な解像度の4K動画も撮影できます。センサーが大きいので、ボケ味のある描写など本格的な撮影が楽しめるのが魅力。実際に撮影してみると、木々の色や花の色などが鮮やかで、細かい部分まで美しく撮影されているなど感じます。
唯一、撮影ボタンが押しにくいのが気になります。自撮りなら押しやすいと思いますが、通常の向きで構えるとボタンの位置の把握が難しいです。撮影を止めたい時にも、慣れるまでは少しのぞき込むような形でボタンを押していたため、ブレてしまうことが多々ありました。
動画から静止画を切り出すこともできる
気になるシーンがあったら、動画の中から静止画を切り出すことができるのも魅力でしょう。子供の学校行事などにビデオカメラとカメラを2台持って行くという方もいるかもしれませんが、Kiss Mがあれば写真も動画も1台で撮影可能。2台持ち運ぶ手間が省けるでしょう。
イメージセンサー
APS-CサイズのCMOSセンサーで美しい写真が撮れる
センサーサイズとは、光を取り込むセンサー部分の大きさを指します。EOS Kiss Mには、約2410万画素のAPS-CサイズCMOSセンサーを搭載。背景の美しいボケ味を楽しめるのが魅力です。さらに、映像エンジンはDIGIC8を搭載しており、低ノイズ化、解像度向上など高画質を実現しています。
スマホに比べて被写体が際立った写真を撮ることも可能
Kiss M iPhone 11
実際に撮影すると、被写体がくっきりと際立って背景がボケた写真が誰でも簡単に撮れます。iPhone 11で撮影した同じアングルの写真と比べてみるとこのような感じに。最近ではスマホのカメラの性能もアップしており、iphone11で撮影した方もそこそこのボケ感が見られます。しかし、EOS Kiss Mで撮影した写真のくっきりと鮮やかな色合いはやはりカメラならではと言えそうですね。
ISO感度
ISO感度は100から25600まで好きな数値に設定可能
ISO感度とは、分かりやすく言うとカメラがどれだけ光をとらえられるかを数値化したものです。ISO感度を上げることで暗闇で撮影してもぶれにくくなりますが、その分ノイズが発生しやすくなるので注意が必要。Kiss Mは、ISO感度を100から25600まで自由に設定することができます。さらに、オートの場合には上限を決めておくことができ、上限は25600まで設定が可能です。
暗くした部屋で撮影してもフラッシュなしでここまでくっきり
ISO100 ISO6400 ISO25600
写真は分厚い遮光カーテンをしっかり閉めた暗い部屋で撮影したものです。ISO感度100にしてみるとシャッターが切れるまでに10秒以上かかる感じで、何を撮っているか分からないほどひどくぶれてしまっています。ISO感度を6400にするとシャッターはすぐに切れたものの、少しぶれているかなという感じに。ISO感度を25600にしてみると、ほぼぶれずにきれいに撮れます。ノイズもそこまで出ていないかなという感じです。
Canon EOS Kiss Mのおすすめ撮影シーン・作例
トイカメラ風
フィルター効果を活用するだけでいつもと違った雰囲気に
まだカメラのことがよく分からないけれど、今すぐにニュアンスのある写真を撮ってみたいという方は、クリエイティブフィルターを使ってみましょう。クリエイティブフィルターの中でも、おしゃれな雰囲気になるトイカメラ風がおすすめ。フィルターを選択して撮るだけでいつもとは違った個性的な写真が撮れて、写真を撮るのが楽しくなっていきます。
花火・夜景撮影
通常は撮影が難しい花火も鮮やかに
花火をスマホなどで撮影して、ひどくぶれてしまった経験のある方も多いのではないでしょうか。Kiss Mで撮影すれば、花火もこんなに綺麗に。花火を撮影する際には三脚を使用し、Mモードでバルブ撮影を行うのがおすすめです。ISO感度は、100に設定しておきましょう。カメラを揺らさないように、リモートコントローラーを使うのがベターです。
バルブ撮影とは、カメラのシャッターを開き続ける撮影方法です。取り込める光の量が増えるため、暗い環境でも被写体をくっきり映し出すことができます。
花・植物撮影
花びらから滴る雫までくっきりと表現できる
クローズアップモードで撮影すると、花などの被写体に寄った写真を撮ることができます。Kiss Mなら、背景がボケた本格的な花の写真も思いのままに撮影が可能。もっと被写体に寄って迫力のある写真が撮りたい場合は、別売りのEF-Mマウント対応レンズEF-M28mm F3.5 マクロ IS STMを使用するのも良いでしょう。
Canon EOS Kiss Mのメリット
長時間構えていても腕が疲れない
小型・軽量で子供の行事に向いている
Kiss Mの魅力は、何といっても軽さと小ささではないでしょうか。初めて持ってみてビックリ。筆者は女性の中でも手は小さい方だと思いますが、手の平にすっぽりと収まってしまいます。そしてとにかく軽いです。筆者は以前、子供の運動会に買ったばかりの一眼レフを持って行ったところ、重すぎてうまく支えられず写真がブレブレになってしまった苦い経験が。しかし、Kiss Mは軽いので長時間でもしっかりホールドできてブレませんし、何より疲れません。持ち運びやすさ、軽さを求める方にはおすすめだと思います。
操作が簡単で楽しく撮影ができる
操作方法が分かりやすいからカメラ初心者でもいろいろチャレンジしてみたくなる
カメラに苦手意識がある方や初心者にとって不安なのは、操作が難しいのではないかという点でしょう。どこかのボタンをうっかり押してしまって、色や数値が変わって元に戻せなくなったら困るので、オートモード以外は使ったことがないという方もいるかもしれませんね。しかし、Kiss Mはタッチ操作が行えて、表示されるガイドも分かりやすいです。スマホを触っているような直感的な操作が可能。初心者でも、オートモードとはまた違った写真が手軽に撮れるので、どんどんステップアップしていきたい気持ちになるでしょう。
本格的な写真を撮影できる
SNSにアップ予定の方におすすめ
本格的な写真が撮影できる点は、スマホ写真とは一味違った一枚をSNSにアップしたい方にとってメリットでしょう。スマホカメラの性能も上がっているのは事実ですが、やはりミラーレス一眼で撮ったものとは背景のボケ感の美しさなどに違いが出ました。また、スマホへ手軽に転送できるので、SNSの写真や充実するのも魅力でしょう。魚眼風や水彩風、トイカメラ風などフィルターもたくさん揃っていますから、飽きにくいのではないでしょうか。
Canon EOS Kiss Mのデメリット
バッテリーの持ちが悪い
予備バッテリーがあると安心
一番のデメリットだと感じたのが、バッテリーの減りの速さです。筆者が1~2時間ほど撮影に出かけたところ、バッテリーが1つ減り、そのあと写真をスマホに送っていたら、途中でバッテリー切れに。USB充電にも非対応なので、長丁場の運動会やスポーツ観戦、旅行先などにも予備のバッテリーを携帯することをおすすめします。
Canon EOS Kiss Mの口コミ・評判
高評価
小さくて可愛い
私のカメラ。小さくて可愛くて撮りやすい。今朝はお庭のお花を集中して
撮れた!
バリアングル機能が便利
Canonの『EOS Kiss M』はエントリー向けだけど、便利なバリアングル液晶搭載とタッチ操作が可能で使い勝手は抜群。軽くて取り回しがしやすいのも良い。付属のレンズが15mmと広角なのも魅力。
写りも良く初めての一台におすすめ
自分が初めて買った一眼カメラです!コンパクトで可愛くて、写りも良くて、初めての一台にオススメです。
低評価
レンズの部品が割れた
レンズの根本の部品がパキッと…レンズ交換時に発覚。取り扱いは慎重にとはいえ
金属のものが良い気がします。
Canon EOS Kiss Mで試し撮りするならレンタル
Canon EOS Kiss Mは格安でレンタルができる
Canon EOS Kiss Mは軽量ボディながら本格的なデザインが魅力ですよね。一般的な一眼レフカメラに比べたら比較的手に入れやすい価格なので、いきなり買ってしまおうと考える方もいるかもしれません。しかし、実際に使ってみたら思っていたのと違う点がある可能性も。一度レンタルして、実際に使ってみるのがおすすめです。公式サイトの説明や口コミなども参考になりますが、実際にカメラに触れることができるのはレンタルの醍醐味。操作性や画像の色合い、持ちやすさ、ボタンの位置などが自分の好みに合うかどうか、じっくりと検討できますよ。
Canon EOS Kiss Mをレンタルするならモノカリ
Canon EOS Kiss Mは、カメラレンタルのモノカリでレンタルすることができます。Kiss Mの購入を考えていて操作性を試したい方、友人の結婚式や子供の行事などがあり、本格的なカメラで撮影したい方などにおすすめ。結婚式や行事などで使いたい場合、少し早めにレンタルしておけば、しっかり練習してから当日の撮影を迎えられるでしょう。カメラレンタルのモノカリなら、Kiss Mが8,000円台からレンタルが可能。ダブルズームキットなどレンズが複数付いたキットのレンタルもあり、撮影したいシーンによって選べるのも魅力です。SDカード付きで借りられるので、開封してすぐに撮影ができますよ。Kiss Mのレンタルをお考えなら、ぜひカメラレンタルのモノカリをチェックしてみてくださいね。