リモートワークが増えたり自宅で過ごす時間が増えたりといった生活様式の変化から、ワイヤレスイヤホンが注目を集めています。そんな人気のワイヤレスイヤホンの中でも、今回はSONY(ソニー)の完全ワイヤレスイヤホン「WF-1000XM3 ブラック」をレビューします。ワイヤレスイヤホンのレンタルサービスを行う「モノカリ」のスタッフが、音質や通話品質、ノイズキャンセリング性能や遅延の発生具合などを徹底検証。よく比較されるアップルのAirPods Proなど、人気ワイヤレスイヤホンとの違いも解説していますので、購入を迷っている方はぜひ参考にしてみてくださいね。
SONY WF-1000XM3とは?
高性能な完全ワイヤレスイヤホン
高音質×業界最高クラスのノイズキャンセリング性能
SONY WF-1000XM3は2019年7月13日に発売された完全ワイヤレスイヤホンです。2017年に発売されたWF-1000Xの後継機で、業界でも最高クラスのノイズキャンセリング機能を備えています。ノイズキャンセリング使用時も最大6時間のロングバッテリーで、ハイレゾ並みの高音質を楽しめるDSEE HXも搭載。似たような機能を備えたApple AirPods Proと比較されることも多く、完全ワイヤレスのノイズキャンセリングイヤホンとしては人気を二分してると言えるでしょう。
ブラックとプラチナシルバーの二色展開
SONY WF-1000XM3にはブラックとプラチナシルバーの2色がラインナップされています。ブラックは蓋部分がゴールドになっており、黒い部分は艶消しのような仕様。高級感と重厚感を兼ね備えています。イヤホン本体はシンプルなブラックで、SONYの文字がさりげなくゴールドになっているところがかっこいいです。プラチナシルバーは、蓋部分がゴールド、本体を収納する部分が落ち着いたシルバーになっています。シルバーと言っても柔らかい雰囲気のカラーなので、女性にもぴったり。イヤホン本体は優しいシルバーで、ゴールドでSONYの文字が入っています。
SONY WF-1000XM3と人気ワイヤレスイヤホンのスペック比較
SONY WF-1000XM3 | AirPods Pro | |
商品画像 | ||
発売日 | 2019年7月13日 | 2019年10月31日 |
最安価格(2021年6月時点) | 14,450円 | 29,036円 |
再生時間 | 最大6時間(NC ON)/最大8時間(NC OFF) | 4.5時間 |
防水仕様 | なし | IPX4 |
充電方法 | USB-TypeCコネクタ充電 | ワイヤレス充電,ライトニングコネクタ充電 |
ケース重量 | 約75g | 約45.6g |
モード切替 | タップ | 長押し |
付加機能 | ノイズキャンセリング・ クイックアテンションモード・「DSEE HX」 | ノイズキャンセリング |
人気を二分しているSONY WF-1000XM3とApple AirPods Pro。どちらがおすすめなのか、どんな人にはどちらが向いているのかなど気になっている方も多いのではないでしょうか。SONY WF-1000XM3の方が3か月ほど早く発売されています。バッテリーの持ちはSONY WF-1000XM3の方が長いですが、防水仕様に関してはApple AirPods Proに軍配が。さらに、本体やケースの重量、充電方法などにも違いが見られます。外観もかなりタイプが違うので、好みが分かれるところかもしれません。
SONY WF-1000XM3の後継機モデルとなるWF-1000XM4は2021年6月25日に発売。ワイヤレス接続の安定性やノイキャン性能が向上しています。
装着感を重視する方はApple AirPods Proがおすすめ
耳にしっかりフィットし、遮音性の高いカナル型のイヤホンですが、耳栓のように耳の中に挿入して固定するため、窮屈さを感じる方も多いようです。しかし、アップルのAirPods Proはカナル型イヤホン特有の窮屈さが軽減されており、快適に装着することが可能。WF-1000XM3と比較しても、より人間の耳に沿った形をしています。またAirPods Proは、片耳約5.4gと軽量で長時間付けていても疲れないのもポイント。一方でSONY WF-1000XM3は片耳約8.5gで、イヤホン本体もケースも比較的重さがあります。装着感の快適さで選ぶなら、Apple AirPods Proがおすすめです。
イヤホンの形状は大きくカナル型ととインナーイヤー型に分かれます。インナーイヤー型は、耳との接着面が広く、奥まで入れないタイプですね。
音質を重視する方はSONY WF-1000XM3がおすすめ
音質を一番に考えてイヤホンを選びたい方にとって、どちらが優れた音質なのか気になるところではないでしょうか。SONY WF-1000XM3には、イコライザー機能やハイレゾのような高音質が楽しめるDSEE HX機能などが付いており、音質のカスタマイズ性が高いのが特徴。バランスの良いクリアな音質が楽しめます。一方のApple AirPods Proは、iphoneユーザーならスマホからイコライザなどの設定が可能。しかし、カスタマイズ性に関してはSONY WF-1000XM3ほど期待できません。音質を重視したいなら、SONY WF-1000XM3を選ぶのがおすすめです。
SONY WF-1000XM3の特徴
SONY独自の「DSEE HX」機能を搭載
完全ワイヤレスでありながらハイレゾ並みの高音質が楽しめる
SONY WF-1000XM3にはDSEE HXという機能があります。CD、MP3などの圧縮音源を最大で最大96kHz/24bitまで拡張し、高音域を補完することでハイレゾ並みの高音質を楽しむことが可能です。ハイレゾとは、簡単に説明するとCDを超えた解像度で高音質が楽しめる音源のこと。基本的に完全ワイヤレスイヤホンはハイレゾに対応しているものはないので、完全ワイヤレスでありながらハイレゾに近い高音質が楽しめるのは魅力的でしょう。
クイックアテンションモードを搭載
再生中の音楽や通話の音量を下げて外音を聞こえやすくする機能
イヤホンを装着中に誰かから話しかけられた、駅のアナウンスを聞きたいなどという時に便利なのが、クイックアテンションモードです。左のイヤホンのタッチセンサーを押し続けることで、再生中の音楽の音量が小さくなり、周囲の音がはっきり聞こえるようになります。周囲の音を聞きたい時に、わざわざ音量を下げたり、電源を切ったりする必要がありません。
高性能なノイズキャンセリング機能を搭載
ノイズキャンセリング独特のホワイトノイズが少ない
WF-1000XM3の特徴といえば、やはりノイズキャンセリング機能でしょう。高音質ノイズキャンセリングプロセッサー QN1eとノイズを収集するデュアルノイズセンサーテクノロジーが搭載されており、省電力、高性能のノイズキャンセリングを実現。ノイズキャンセリング機能を使用して音楽を聴くと、騒音や人の声が遠くに聞こえるような感じになり、ほとんど気にならない状態に。まさに一瞬で静寂が訪れる感じを味わえます。ノイズキャンセリング機能特有のサーッというホワイトノイズもほとんど気になりません。
防水機能が非搭載
水濡れによる故障に注意する必要がある
SONY WF-1000XM3には防水機能が付いていないので、水に濡れる可能性がある場所での使用はおすすめしません。急に雨に降られるかもしれないウォーキングやランニング、イヤホンが汗で濡れる可能性があるスポーツジムなどでの使用にはあまり向いていないと言えそうです。自宅や飛行機の機内など、じっくり高音質の音楽を楽しみたいシーンでの使用に向いているでしょう。
SONY WF-1000XM3の外観&装着感をレビュー
イヤホンの見た目
表面には使いやすい大きめのタッチセンサー
イヤホンの表面は、楕円形のようなシンプルな形状です。大きめのタッチセンサーが付いていて、ゴールドでSONYの文字があしらわれています。主張しすぎないデザインなので、老若男女にマッチしやすいのではないでしょうか。センサー式のものは使いにくいと思われがちですが、こちらは反応が良く使いやすいです。
裏面はラバー採用で安定して装着できる
イヤホンの裏面には高摩擦のラバーが採用されています。装着の安定性に優れ、外れにくくなっているのが特徴。密閉性が高く物理的にもノイズを防ぎやすい形状になっているので、よりノイズキャンセリングの性能がアップします。
側面は耳にフィットしやすい形状
イヤホン本体の側面には、ノイズを集音するデュアルノイズセンサーテクノロジーのマイクのうちの1つであるフィードバックマイクが付いています。
イヤホンの装着感
少し重みがあるがしっかりフィットした
通常のカナル型イヤホンと同じく、耳穴にしっかりフィットします。少し重みを感じるところが、一般的なワイヤレスイヤホンと異なる点でしょうか。重みで外れるようなことはありませんが、長時間装着すると耳が疲れそうです。
比較的大きく重みがある
イヤホン片方の重さを実測してみたところ、8.4gと8.3gを行ったり来たりという感じでした。このあたりはイヤーピースの種類によって多少変わってくると思います。付けてみた感じ、正直に言うと一般的なイヤホンよりも少し重いと感じます。女性には、見た目的にも少し大きいかなという感じ。サイズのコンパクトさ、軽さを重視する人にはあまり向いていないかもしれません。
走ったら外れそうになるが軽いジャンプ程度なら外れない
普通に座ったり歩いたりして音楽を聴いている分には全く外れませんが、軽く走ると徐々にずれてくる感覚があります。早く走ったら落ちそうになったので、ランニングなどにはあまり向いていないと言えそうです。装着した状態でジャンプもしてみたところ、軽いジャンプなら影響ありませんでしたが、やはり思いっきりジャンプすると外れそうになります。防水機能もないですし、スポーツ用としてではなく音楽を聴くことそのものを楽しみたい時に使用するのが良さそうです。
充電ケース
上面はゴールドでSONYの文字
充電ケースの上面はゴールドでSONYの文字が入っており、高級感があります。楕円形の洗練されたデザインで、光沢のある質感ながら、ギラギラしすぎていないところに好感が持てます。重厚感のある雰囲気が好きな人にはたまらないかもしれません。
下面にはtype-Cケーブルの差し込み口
充電ケースの下面には、Type-Cケーブルの差込口があります。底が丸くなっていて自立はしない形状です。艶消しのような質感で、持っていてすべる事などもなく手にしっくりなじみます。蓋に比べて傷がつきにくそうな素材です。
しっかりした重量感
ケース、本体の重量を量ってみたところ、92.5gでした。やはり大きい、重いという感じは否めません。しかし、小さく軽いとほかの荷物とまぎれてしまいやすいので、重い方が紛失しにくくバッグの中から探しやすいというメリットはあるでしょう。存在感があるので、所有している満足感を得たい方にぴったりです。
ケースの開閉時の音には高級感が感じられる
毎日使うものだから、ケースの開閉の音も心地いい方が嬉しいですよね。SONY WF-1000XM3はケースの開閉の音にも高級感が。しっかりしたケースであるためか、安っぽい音がしないので使っていて満足感があります。小さなことですが、長く使っていく上では意外に大事なポイントかもしれません。
付属品
イヤーピースと充電ケーブル、取扱説明書には使用上の注意なども
付属品は、充電ケーブルやイヤーピース6組のほか、取扱説明書、使用上の注意や主な仕様が書かれているもの、サポート登録の説明などが入っています。充電ケースは短めなので、もたつかずに充電できるのが魅力です。
イヤーピースは、ハイブリッドイヤーピースロングのMがあらかじめ本体に付属。それ以外のハイブリッドイヤーピースSS、S、Lサイズと、トリプルコンフォートイヤーピースのS、M、Lが付属品としてついています。袋などにまとめて入っているのではなく同じサイズが並んでいるので、さっと付け替えることができてストレスがありません。
イヤーピースを交換するときは優しく回すように外す
カナル型イヤホンのイヤーピースは外しにくいのが特徴。無理に引き抜かずに、捻るように回しながら外すと上手に交換できます。裏返して引っ張ると切れてしまう可能性があるので注意しましょう。
SONY WF-1000XM3の接続方法
ペアリング(機器登録)する使い方
スマホはイヤホン装着後にタッチセンサー部分に7秒間触れるだけ
ペアリングする時には、まず、イヤホンと接続したいスマホなどの機器のBluetoothをオンにします。次にSONY WF-1000XM3の本体をケースから出し、タッチセンサーに指で7秒間触れましょう。iphoneの場合、Bluetoothの自分のデバイス一覧にWF-1000XM3が出て来て接続済みになっていたら接続成功です。
マルチペアリングも同じやり方で、最大8台まで接続可能。それ以上行うと古いものから削除されてしまいます。
パソコンと接続する場合はデバイスを追加
SONY WF-1000XM3は、パソコンとペアリングして使用することもできます。リモートワークで使用しているパソコンと接続しておいても便利でしょう。Windows10の場合、アクションセンター内にある「すべての設定」をクリック、次に「デバイス」を選択します。イヤホンをケースから取り出して、左右のタッチセンサーに7秒触れましょう。「デバイス」内の「Bluetoothとその他のデバイス」をクリックし、「Bluetoothまたはその他のデバイスを追加する」を選択。「デバイスを追加する」から「Bluetooth」を選択します。「WF-1000XM3」を選択し、下に接続済みと出たら「完了」をクリックしましょう。
NFC(ワンタッチ接続)する使い方
イヤホンケースと対応機器のNマークを合わせるだけ
NFC接続に対応しているスマホなどの場合、イヤホンのタッチセンターをタップしなくてもワンタッチで簡単に接続することが可能です。イヤホンと接続したい機器のNFCをオンにし、イヤホン本体をケースから出します。接続したい機器のNマークをSONY WF-1000XM3のNマークに合わせ、機器の画面の説明に従って操作を進めれば接続完了です。
NFC対応スマートフォンなどのNFC機能をオンにしておきましょう。
SONY WF-1000XM3の操作方法
右側(R)の使い方
音楽再生時
ボタン操作 | 切り替わり |
1回タップ | 再生/一時停止 |
2回タップ | 曲送り |
3回タップ | 再生中の曲の頭出し |
長押し | 音声アシスト機能の起動/終了 |
右のイヤホンでは、曲の再生や停止、次の曲への曲送り、再生している曲の頭出しなどができます。2回タップ、3回タップの時は、タップとタップの間が約0.4秒の間隔になるようにタップするのがポイント。右側に曲の再生関係の機能が集約されていて、操作が覚えやすいです。
通話時
ボタン操作 | 切り替わり |
1回タップ | – |
2回タップ | 電話の受話/終話 |
3回タップ | – |
長押し | – |
通常は右2回タップで曲送りになりますが、電話の着信時には2回タップすると電話を受けることができます。通話を終えたい時には、もう一度タッチセンサーを2回タップしましょう。
左側(L)の使い方
付加機能のコントロールが可能
ボタン操作 | 切り替わり |
1回目のタップ | アンビエントサウンド機能オン |
2回目のタップ | 外音コントロール機能オフ |
触れたまま | -クイックアテンション機能オン |
電源を入れた時にはノイズキャンセリング機能が作動しています。左のイヤホンを1回タップするとアンビエントサウンド機能がオンに。アンビエントサウンドとは、周囲の音を確認しながら音楽を楽しむ機能です。2回目のタップで外音コントロールがすべてオフに。3回目のタップで、またノイズキャンセリングに戻ります。そしてタッチセンサーに触れたままにすると、クイックアテンションモード機能が使用できます。
SONY WF-1000XM3に搭載された機能をレビュー
ノイズキャンセリング機能
話し声が気になるリビングで使用
クリアな音楽を聴く上で欠かせないのがノイキャン機能ではないでしょうか。高機能であればあるほど外音を遮断してくれるので、音楽を聴きながら他のことに集中したいシーンでも便利ですよね。リモートワークが増えた筆者ですが、近くに家族がいる中でも仕事に集中できるのか。家族が集まるリビングでノイキャンをオンにします。
家族の存在を忘れるくらい集中できる
実際に使ってみると、家族の会話やテレビの音が消えてびっくり。難なく仕事に集中できました。普段我が家のリビングでは、様々な音が飛び交って仕事に集中するのは難しい環境ですが、不安になるくらい周りの音が聞こえなくなる感じです。ノイキャンによくあるサーッという雑音もありません。走行中の車内や店内の騒音レベルと大差ないので、外出時も十分に外音をシャットアウトしてくれるでしょう。
外音取り込み機能
音楽を聴きながら会話してみた
周りの音をシャットアウトしたほうが音楽に集中できるとはいえ、誰かが話しかけているのにずっと無視していては人間関係が悪くなってしまいます。また、外を歩くときにはノイズキャンセリング機能を使用していると危険を察知しにくくなる可能性も。そこで便利なのが、外音取り込み機能です。アンビエントサウンドモードにして外音を取り込めばイヤホンを付けた状態で会話ができるのかどうか、検証してみました。
外音取り込み機能をオンにすると人の声がしっかり聞こえた
アンビエントサウンドモードをオンにしてみたら、音楽が普通に流れていながら人の声がはっきり聞こえました。この機能を利用すれば、誰かが話しかけても全く気づかないということはなくなります。ノイズキャンセリングと外音の取り込みがタップ一つで切り替えられるのは本当に便利。専用アプリで外音取り込みのレベルを上げると、さらに良く聞き取れるようになりました。外を歩く時など、ノイズキャンセリングにしてしまうと危険を察知しにくいといったシーンでも使えそうですね。
クイックアテンションモード
テレビの内容が聞こえるかどうか試してみた
通常、テレビの音はリモートワークには邪魔ですが、自分が気になっていたニュースが放送されている時など、テレビの音声を聞きたいシーンもあるでしょう。SONY WF-1000XM3は、左のイヤホンのタッチセンサーを押し続けることで周りの音を聞きやすくするクイックアテンションモードが搭載されています。実際にどのくらい聞こえるようになるのか検証してみました。
テレビの音声や人の声がはっきり聞こえるようになった
試しにやってみると、ノイズキャンセリングの状態では全く聞こえなかったテレビの音がはっきり聞き取れました。聞き取れるというよりも、音声をイヤホンが拾ってくれてより鮮明に聞こえるようなイメージ。テレビの音や駅のアナウンなどを聞きたい場合、一旦イヤホンの電源を切ったりイヤホンを外したりしなくてはなりませんが、クイックアテンションモードなら不要です。この機能は本当に便利ですね。誰かとやり取りをする時にも使える機能でしょう。
SONY WF-1000XM3の性能をレビュー
音質は綺麗か
実際にスマホの音楽を聴いてみた
WF-1000XM3は、一度ペアリングしてあれば本体を取り出すだけで接続できるので、すぐに再生が可能です。操作性の良さやノイズキャンセリングも大事ですが、やはり音質が良いかどうかも気になるところ。SONY WF-1000XM3はどのくらい音質が良いのか検証してみました。
低音もしっかり聞こえてボーカルやギターなどもきれい
音楽を聴いてみると、とてもクリアな音でおお、とうなりたくなりました。少し音量を大きくしてみると、音の立体感や奥行きなどを感じ、今まで使っていたイヤホンではあまり聞こえなかったような細かい部分の音までクリアに聞こえて感動。高音ははっきり聞こえ、ボーカルも引き立っています。低音もしっかり聞こえますが、うるさすぎずに全体のバランスがいいと感じました。一度SONY WF-1000XM3を使ってしまったら、他のイヤホンには戻れないと思ってしまうほど音質はいいと思います。
筆者のスマホはiphoneですが、アップル製品でなくても相性は良さそうですね。
「DSEE HX」をオンにしてみた
DSEE HXの機能を利用するには、専用アプリを利用してDSEE HX をAutoにする必要があります。専用アプリの「サウンド」を選択し、一番下までスクロールしてDSEE HX をAutoにしましょう。果たして、音質はどのように変化するのでしょうか。
イコライザーと併用することでより自分好みの音質にカスタマイズできた
DSEE HXをオンにしてみると、さらにクリアな音に変わりました。そのうえイコライザーとの併用もできるので、自分好みの音にカスタマイズすることができるのが最高。もともとの音質の良さに加えてさらに高音質になるので、より音楽に没入できます。ただし、DSEE HXとイコライザーを併用するとバッテリーの減りがかなり速くなるようなので、その点は要注意です。
イコライザーとは、高音域・中音域・低音域といった音の周波数ごとに音量を調整して、好みの音質にすることができる機能のことです。
遅延は少ないか
スマホで動画を視聴してみた
完全ワイヤレスイヤホンで気になるのが、動画視聴時やゲームプレイ時などの音の遅延ではないでしょうか。音が遅れて聞こえてくるとストレスを感じますよね。音楽を聴くのがメインの方は良いですが、動画やゲームがメインという方はしっかりチェックしておきたいポイントでしょう。
遅延は全くないと言っていい
実際にSONY WF-1000XM3を使って動画を視聴してみたところ、遅延は全く感じられませんでした。スマホゲームもプレイしましたが、こちらも問題なし。右のイヤホンも左のイヤホンも個別に機器と通信するタイプなので、遅延が少ないようです。
接続は途切れないか
音楽を再生したスマホ本体を1階に置いたまま2階で家事をしてみた
家事などの作業をする時は、好きな音楽を聴きながら行った方がモチベーションがアップしますよね。でも、家事をしている時は掃除や洗濯、料理など家の中のさまざまな場所へ移動するので、音が途切れないかどうかという点が心配なところ。実際にSONY WF-1000XM3を付けて家事をしてみました。
最大通信距離が10メートルなので2階に上がっても音が途切れることはなかった
1階にiphoneを置きっぱなしにして2階で洗濯物を干してみたところ、通信が途切れることはありませんでした。最大通信距離は10メートルなので、一般的な家庭であれば、家の中である程度機器から離れた場所に行っても問題なさそうです。例えば、子供のスマホを親の目の届くリビングに置いたまま、子供が2階で勉強に集中するために音楽を聴く、などといった使い方もできるのではないでしょうか。
通話の品質はどうか
マイクの性能を確認するために電話してみた
リモートワークが増え、スマホでの通話にイヤホンを使う機会が増えたという方も多いのではないでしょうか。SONY WF-1000XM3装着時に着信があった場合、左右どちらかのイヤホンのタッチセンサーをを2回タップすると電話を受けることができます。
かける時もかかってきた時もイヤホンからしっかり相手の声が聞こえる
説明書の通り電話の着信時に右を2回タップしてみると、ちゃんと相手の声がイヤホンから聞こえました。思った以上にクリアにはっきり聞こえたのでびっくり。音が割れたり雑音が入ったりすることもなかったので、通話時の音質も良いと言えると思います。筆者がiphone11で検証した限りでは、LINEの無料通話でも問題なくイヤホンから相手の声が聞こえました。
充電の減り具合・充電速度はどうか
外音コントロールOFFで音楽を流し続けてみた
SONY WF-1000XM3はノイズキャンセリング機能使用時、アンビエントサウンド使用時、外音コントロールオフ時で充電の持ち具合が変わってきます。さらに、コーデックによっても多少の差が。一番充電が長持ちするのが、コーデックがAACでDSEE HXオフ、外音コントロールオフの状態だそうです。
実働時間は約8時間で長く使用できる
外音コントロールオフで使用し続けたところ、おおむね8時間の稼働でした。ただし、DSEE HXやイコライザなどとノイズキャンセリング機能を併用すると充電の持ちが半減するケースもあるので注意が必要。ノイズキャンセリング、音質にはこだわらないという人は、すべてオフにすることで充電の持ちを良くすることができるので、便利だと思います。
ノイキャンをONにして音楽を流し続けてみた
SONY WF-1000XM3の特徴の一つであるノイズキャンセリング機能は、ずっと作動させているという方も多いと思います。コーデックAACでノイズキャンセリング機能をオンにした状態だと、最大6時間の再生が可能とのこと。本当に6時間連続再生できるのか検証してみました。
実働時間は5.5時間ほどで、音質の設定によって若干の誤差あり
ノイズキャンセリング機能オンだと約6時間の充電とのことでしたが、実際には5.5時間くらいかなといったところでした。やはり、コーデックやDSEE HXなどの音質の設定によって変わってくるようです。筆者はイコライザーを好みのものに設定してDSEE HXも使用したりしなかったりという感じで使用していたので、6時間までは持たなかったのかもしれません。
電池0%の状態から充電してみた
バッテリー切れになってしまった場合、どのくらいの時間でまた使用できるようになるかという点も重要ですよね。リファレンスガイドによると、本体のフル充電に必要な時間は約1.5時間とのこと。本当に1.5時間でしっかりフル充電できるのか検証してみました。
フル充電までに掛かった時間は45分
充電時間1.5時間とのことでしたが、実際にやってみると30分程度で70%、45分で100%になったことをアプリで確認しました。ただし、アプリ画面でバッテリー残量100%になっていても、短時間しか充電しなかった時は減っていくスピードが通常より早い気がしました。やはり、しっかり1.5時間充電をした方が良さそうですね。
SONY WF-1000XM3のメリット・使ってみて良かった点
低音もしっかり聞こえて心地よい音楽が楽しめる
使ってみて、やはり音質がすごくいいなと感じました。低音もしっかり聞こえるので軽い感じではなく、かといって耳障りな感じは全くなく、バランスが良いです。ギターの音もクリアで、ボーカルもきれい。心地いいという言葉がしっくり来るかなと思います。さらに、イコライザーを自分好みにカスタマイズできる点もポイント。気分や体調によってはソフトなものにしてみたり、低音が強めに聴こえるものにしてみたりと、自分の状態に合わせて使えるのがいいと思います。
左右どちらも片方のイヤホンのみで使うことができる
イヤホンを付けていても外の音が聞こえるように、片方ずつ使用するという方もいると思います。また、充電がなくなりそうな時は片方だけ使いたいという方もいるかもしれません。SONY WF-1000XM3は左右同時伝送方式なので、片方をケースにしまっていてももう片方が切れることなく使用することが可能。右左どちらかしか単独で使うことができないイヤホンも多いので、右左どちらも単独で使えるのは便利だと思います。長時間の使用で充電が無くなりそうになったら片方をケースにしまって充電しておき、切れたら反対側に交換して切れたほうを充電、などという使い方もできますね。
充電のタイミングを早めに教えてくれる
一般的にイヤホンの充電切れのアナウンスは、切れてしまう直前に流れるものも多いですよね。SONY WF-1000XM3の場合は、前もってアナウンスしてくれます。アプリで確認すると、あと20%くらいになった時点で知らせてくれるよう。ぎりぎりになる前に分かるのであらかじめ対処しやすいです。
SONY WF-1000XM3のデメリット・使ってみて気になった点
充電ケースが自立しない
リモートワークなど家で使用する場合は自立した方が使いやすい
SONY WF-1000XM3はケースの底部分が丸くなっているので、ケースが自立しません。もともとケース自体が大きいので、やはり自立した方が使いやすかったのではないかと感じました。外出先で使用する分にはどこかに置いて本体を出すことは少ないかもしれませんが、自宅で使用する場合には自立した方が便利ではないでしょうか。
イヤホン本体とケースのサイズが大きい
付けたときの重みに加え、装着後の見た目が少し大きいと感じる
ケースを初めて見たとき、思った以上に大きいなと感じました。一般的なワイヤレスイヤホンに比べるとかなりの存在感です。あまり小さくても扱いにくいですが、贅沢を言えばもう一回り小さかったら嬉しいです。そして本体も、少し耳の下に出る感じで存在感があります。女性にはビジュアル的にも少し大きめだなという感じが否めません。ノイズキャンセリングをはじめとした機能が充実しているので、機能性を取るかビジュアル性を取るか、ということかもしれません。
SONY WF-1000XM3の口コミ・評判
良い口コミ・評判
ワイヤレスイヤホンの中では音が一番いいと思う
SONYの最上位ワイヤレスイヤホンを通勤用に。音はワイヤレスイヤホンの中で一番いいと思う。良いワイヤードイヤホンにも勝てるレベル。
ノイズキャンセリングと外音取り込みが良い
目立ちにくい色味でとても良いし、ノイズキャンセリングと外音取り込みも素敵。
なかなか高級感がある
なかなか高級感があっていいぞ。出先で使うMacBook Airと色味がバッチリ合う。
実際に試聴して納得した上での購入
さすがsonyの1000xシリーズは他と訳が違う…!業界最高クラスのノイキャンとハイレゾ級の音質、しかも接続の安定性が備わった素晴らしいワイヤレスイヤホン
前々から気になってたからイヤホンのこと色々調べて、さらに店頭で店員さんにめちゃめちゃ聞きまくり試聴して、いくつか絞って決めたからとても満足のいく買い物になった
悪い口コミ・評判
ジョギングなど運動やスポーツには向かない
beatsより音質は良いです。ジョギングにはbeatsだけど
SONY WF-1000XM3専用アプリでできること
バッテリー残量確認
家を出る前に充電するべきかチェックできて便利
専用アプリを使用すれば、左右のイヤホンの充電残量、そしてケースの充電残量が分かります。ケースの充電残量が分かると、今充電した方が良いか、あと1日くらいは持ちそうなのかが分かるので助かります。
イコライザーの切り替え
シーンや気分に合わせて音の雰囲気を変えられる
専用アプリを利用することで、イコライザーを設定することができます。11種類から選ぶことができるので、好みのものが見つかるでしょう。イコライザーは、軽めのもの、低音が楽しめるもの、ボーカル中心のものなどさまざま。例えば、寝る前にはあまり刺激的ではないRelaxedにするなど、シーンによって変えても良いでしょう。
その他
専用アプリで可能な操作一覧
操作内容 | 特徴 |
バッテリー残量確認 | 家を出る前に充電するべきかチェックできて便利 |
外音コントロールのレベル調整 | 誰かから話しかけられる可能性のあるシーンで活躍 |
イコライザーの切り替え | シーンや気分に合わせて音の雰囲気を変えられる |
一時停止機能のオン/オフ | イヤホンを外すと曲が一時停止するので聞き逃しがない |
音質モードの切り替え | 接続が切れやすい場合に便利なモードも |
DSEE HXのオン/オフ | オンにすることでハイレゾ並みの高音質が楽しめる |
L側・R側ボタンの機能変更 | 操作を覚えやすいようにカスタマイズできて便利 |
自動電源オフ設定 | うっかり切り忘れることを防げて便利 |
通知音と音声ガイダンスの言語変更 | 日本語のアナウンスに変更できるから分かりやすい |
ソフトウェアの自動ダウンロード | 常にアプリを最新の状態に保てる |
そのほか専用アプリでは、外音の取り込みレベルの調整、ガイダンスの言語変更などをはじめとしたさまざまな操作や設定ができます。ガイダンスを日本語にしておくと、充電切れになりそうな時のアナウンスや電源が入った時の充電残量などを日本語で教えてくれるので分かりやすいです。さらに、右、左のタッチセンサーで行える操作を自分好みにカスタマイズすることも。細かい点まで自分の好みに合わせることができて、より愛着が湧きそうですね。
SONY WF-1000XM3を試しに使ってみるならレンタル
SONY WF-1000XM3は格安でレンタルできる
ワイヤレスイヤホンは直接肌に触れる機器なので、装着感やノイズキャンセリングの具合が自分に合うかどうか心配になってしまうかもしれません。安価なイヤホンではありませんから、まずはレンタルサービスを使ってみるのがおすすめです。実際に使ってみて、感触や使い勝手をじっくり確認できますよ。
SONY WF-1000XM3をレンタルするならモノカリ
SONY WF-1000XM3 をレンタルするならオーディオレンタルのモノカリがおすすめです。モノカリなら1週間3000円台でのレンタルが可能。数時間だけ視聴するのとは違い、数日かけて全ての機能をチェックできますよ。モノカリならAirPods Proなど他のワイヤレスイヤホンも取り揃えているので、複数機種をレンタルして聴き比べを楽しむのも良いでしょう。